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タイトル:特許公報(B2)_イソオキサゾリン化合物および製造法
出願番号:2000600993
年次:2010
IPC分類:C07D 261/04


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八木原 富男 畑野 正美 大口 哲史 JP 4558211 特許公報(B2) 20100730 2000600993 20000224 イソオキサゾリン化合物および製造法 日本曹達株式会社 000004307 廣田 雅紀 100107984 松橋 泰典 100113860 八木原 富男 畑野 正美 大口 哲史 JP 1999047684 19990225 JP 1999105606 19990413 JP 1999105630 19990413 20101006 C07D 261/04 20060101AFI20100916BHJP JPC07D261/04 C07D 261/04 CA/REGISTRY(STN) 特開平01−249790(JP,A) J.Org.Chem.,1978年,43(10),pp.2020-2023 Tetrahedron Letters,1989年,30(44),pp.5969-5972 4 JP2000001063 20000224 WO2000050410 20000831 15 20061222 植原 克典 【技術分野】【0001】 本発明は、3位に置換基を有する2−イソオキサゾリン化合物及びそれらに関する製造法に関する。詳しくは、3−ハロ−2−イソオキサゾリンおよび3−スルホニル−2−イソオキサゾリン化合物とそれらの製造法、並びに3−スルホニル−2−イソオキサゾリンからの3−アルケニルもしくはアルキニル−2−イソオキサゾリンの製造法に関する。【背景技術】【0002】 3−ハロ−2−イソオキサゾリン類の製造法は、相当するニトリルオキシドを経由する方法が一般的に知られている。例えば、非特許文献1によると5位に各種置換基を有する3−ハロ−2−イソオキサゾリンが合成されている。 また、特許文献1には、5位に置換基を有するハロ−イソオキサゾールの製造と共に5−フェニル−3−クロル−2−イソオキサゾリンの製造が記載されている。 しかし、上記の文献には本発明化合物である置換基を持たない3−ハロ−2−イソオキサゾリンの記載はない。 3−スルホニル−2−イソオキサゾリンは、3−ニトロ−2−イソオキサゾリンとベンゼンスルフィン酸ソーダとの反応で得られることが報告されている(非特許文献2)が、適用範囲が限られ、しかも反応収率は、28%と低い。 また、3位にアルケニル基,アルキニル基等の不飽和基を有する2−イソオキサゾリンの製造法に関しては、従来、ニトロビニル体から、脱酸素剤としてフェニルイソシアナートを使用して発生させたニトリルオキシドとオレフィンとを反応させて得る方法(非特許文献3)が知られている。しかしながらオレフィン類を用いることにより、生成するニトリルオキシドが重合するため適用性が低く、3位の置換基が著しく限定される。 また、3−ニトロイソオキサゾリンと1−プロピンリチウムとの反応(非特許文献4)も知られているが、プロピンリチウムを用いる点で一般的ではない。【0003】【特許文献1】SU 1707016(CA 117 90268)【0004】【非特許文献1】K.Halling:Liebigs Ann.Chem.1989 985−990【非特許文献2】P.A.Wade:J.Org.Chem.43 2020−2023(1978)【非特許文献3】A.Baranski:Polish J.Chem.,55,1189(1981)【非特許文献4】P.A.Wade:Tetrahedron Letters,30,5969(1989)【発明の開示】【発明が解決しようとする課題】【0005】 本発明は、新規な3位に置換基を有する2−イソオキサゾリン化合物およびそれらの製造法を提供することである。【課題を解決するための手段】【0006】 詳しくは、 1)一般式(1−1)【0007】【化8】【0008】〔式中、R1は、C1−6アルキル基,C2−6アルケニル基,C2−6アルキニル基,置換されてもよいアリール基(ただし、無置換フェニル基は除く。)または置換されてもよいC7−16アラルキル基を表す。〕で表される化合物、【0009】 2)一般式(2)【0010】【化9】【0011】(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)で表される化合物と一般式(3)RSO2Z (3)(式中、Rは、C1−6アルキル基,C2−6アルケニル基,C2−6アルキニル基,置換されてもよいアリール基または置換されてもよいC7−16アラルキル基を表し、Zは水素原子またはアルカリ金属原子を表す。)で表されるスルフィン酸もしくはそのアルカリ金属塩とを反応させることを特徴とする一般式(1)【0012】【化10】【0013】(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造法、【0014】 3)一般式(2)【0015】【化11】【0016】(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)で表される化合物と一般式(4)RSH (4)(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)で表されるチオール類とを反応させて一般式(5)【0017】【化12】【0018】(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物を得たのち、酸化することを特徴とする前記一般式(1)で表される化合物の製造法、【0019】 4)前記一般式(2)で表される3−ハロ−2−イソオキサゾリン、 5)次式X−C≡N→O (式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるハロニトリルオキシドとエチレンを反応させることを特徴とする前記一般式(2)で表される3−ハロ−2−イソオキサゾリンの製造法、 6)3−イソオキサゾリドンにハロゲン化剤を反応させることを特徴とする前記一般式(2)で表される3−ハロ−2−イソオキサゾリンの製造法、および、【0020】 7)一般式(1−2)【0021】【化13】【0022】(式中、R2は、C1−6アルキル基または置換されてもよいアリール基を表す。)で表される化合物と一般式(6)R3Mg−Hal (6)(式中、R3は、C2−6アルケニル基またはC2−6アルキニル基を、Halは、ハロゲン原子を表す。)とを反応させることを特徴とする一般式(7)【0023】【化14】【0024】(式中、R3は、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造法である。【発明の効果】【0025】 本発明において、置換基を持たない3−ハロ−2−イソオキサゾリンを提供できる。 本発明では、本発明の3−ハロ−2−イソオキサゾリンとアルキルスルフィン酸、アリールスルフィン酸またはその塩との反応を行うか、チオールとの反応生成物であるスルフィドを酸化することにより容易に3−スルホニル−2−イソオキサゾリン化合物を得ることができる。 3−スルホニル−2−イソオキサゾリン化合物は、スルホニル基が容易に求核置換反応を受けることにより種々の有用な化合物に誘導することができる。 本発明では、3−スルホニル−2−イソオキサゾリン化合物を用いて、容易に3位に不飽和基を有する2−イソオキサゾリンを得ることができる。 イソオキサゾリン環は、還元によりアミノアルコール、また加水分解でヒドロキシケトンが生成するので、前駆体として極めて重要な化合物であり、生理活性発現骨格としても知られていて多くの例がある。 例えば、本発明で得られる化合物は、生理活性を有するアミノ糖合成の鍵中間体であることが知られている。(P.A.Wade:J.Org.Chem.,62,3671(1997)) また、イソオキサゾリンを置換基とする化合物は除草作用を有することが知られている。(WO96/26206号,WO98/31681号など) 更に、特開平1−249790号公報には殺虫・殺ダニ剤としての利用例も知られている。【発明を実施するための最良の形態】【0026】 本発明において、RおよびR1は、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、エテニル,1−プロペニル,2−プロペニルなどのC2−6アルケニル基、エチニル,1−プロピニル,2−プロペニルなどのC2−6アルキニル基、(任意の位置が、フッ素,塩素,臭素,沃素などのハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、メトキシ,エトキシ、プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシなどのC1−6アルコキシ基、クロロメチル,ジクロロメチル,トリクロロメチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチルなどのC1−6ハロアルキル基などで置換されてもよい)フェニル基、(任意の位置が、フッ素,塩素,臭素,沃素などのハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシなどのC1−6アルコキシ基、クロロメチル,ジクロロメチル,トリクロロメチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチルなどのC1−6ハロアルキル基などで置換されてもよい)1−ナフチル,2−ナフチルなどのナフチル基などの無置換フェニル基を除く置換されてもよいアリール基、(環部の任意の位置が、フッ素,塩素,臭素,沃素などのハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、メトキシ,エトキシ、プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシなどのC1−6アルコキシ基、クロロメチル,ジクロロメチル,トリクロロメチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチルなどのC1−6ハロアルキル基などで置換されてもよい)ベンジル,フェネチル,1−ナフチルメチル,2−ナフチルメチルなどのC7−16アラルキル基を表す。但し、R1は無置換フェニル基ではない。【0027】 R2は、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、(任意の位置に、フッ素,塩素,臭素,沃素などのハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシなどのC1−6アルコキシ基、クロロメチル,ジクロロメチル,トリクロロメチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチルなどのC1−6ハロアルキル基などで置換されてもよい)フェニル基、(任意の位置に、フッ素,塩素,臭素,沃素などのハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチルなどのC1−6アルキル基、メトキシ,エトキシ、プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシなどのC1−6アルコキシ基、クロロメチル,ジクロロメチル,トリクロロメチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチルなどのC1−6ハロアルキル基などで置換されてもよい)ナフチル基などの置換されてもよいアリール基を表す。【0028】 R3は、エテニル,1−プロペニル,2−プロペニル,1−ブテニル,2−ブテニル,3−ブテニルなどのC2−6アルケニル基またはエチニル,1−プロピニル,2−プロピニル,1−ブチニル,2−ブチニル,3−ブチニルなどのC2−6アルキニル基を表す。 XおよびHalは、塩素原子,臭素原子などのハロゲン原子を表す。【0029】 次に本発明の製造法について説明する。(a)一般式(2)で表される3−ハロ−2−イソオキサゾリンの製造法。 製造法a−1 ニトリルオキシド法【0030】【化15】【0031】(式中、Xは、前記と同じ意味を表す。) このニトリルオキシド法は、一般的にはジハロホルムアルドキシムを塩基によりハロニトリルオキシドを発生させ、エチレンと反応を行い生成物を得るが、ハロゲンの種類により反応方法が異なる。即ち、クロルニトリルオキシドの場合は加圧下で行うことが望ましく、ブロムニトリルオキシドの場合は反応系中にエチレンを吹き込みながら、同時に塩基を添加する必要がある。この場合、塩基を添加した後にエチレンを吹き込むと、ブロムニトリルオキシドの2量体がメイン生成物となり、目的物の得量は低下する。ニトリルオキシドを発生させるときに使用する塩基は、炭酸水素カリウムが望ましく、反応溶媒には、テトラヒドロフラン(THF),ジオキサン,ジメトキシエタンなどのエーテル系を用い、適量の水の存在も必要である。 ハロニトリルオキシドは、グリオキシル酸オキシムに、N−クロロスクシンイミド(NCS),次亜塩素酸t−ブチル,N−ブロムスクシンイミド(NBS)などのハロゲン化剤をエーテル系溶媒中で反応させ、塩基の存在下に発生させるが、通常、取り出すことなく、そのまま次の反応に供する。【0032】 製造法a−2 3−イソオキサゾリドンをハロゲン化する方法【0033】【化16】【0034】(式中、Xは、前記と同じ意味を表す。) 3−イソオキサゾリドンの塩素化剤として、五塩化リン,オキシ塩化リン、臭素化剤として三臭化リンなどを使用し、無溶媒で反応を行うこともできる。 溶媒を用いる場合は、ハロゲン化剤と反応しない溶媒、例えば、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族系溶媒、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素などが望ましい。【0035】(b)一般式(1)で表される3−スルホニル−2−イソオキサゾリンの製造法 製造法b−1【0036】【化17】【0037】(式中、X,Z,Rは、前記と同じ意味を表す。) 本製造法は、3−ハロ−2−イソオキサゾリン(2)のスルフィン酸類(3)による直接のスルホニル化であり、スルフィン酸との反応では、ハロゲン化水素の補足剤の存在下で行い、スルフィン酸塩の場合は直接反応できる。 反応溶媒は、メタノール,エタノール,プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類、ジメチルホルムアミド(DMF)などの極性溶媒が使用でき、またそれらの混合物でもよく、水との混合も可能である。 反応温度は、室温から溶媒の沸点の範囲で選択できる。【0038】 製造法b−2【0039】【化18】【0040】(式中、XおよびRは、前記と同じ意味を表す。) 本製造法は、3−ハロ−2−イソオキサゾリン(2)にチオール類(4)を反応させてスルフィド(5)を合成し、その酸化によって得る方法である。 反応溶媒は、メタノール,エタノール,プロパノールなどのアルコール類、THFなどのエーテル類、DMFなどの極性溶媒、酢酸などが使用でき、またそれらの混合物でもよく、水との混合も可能である。 酸化剤は、m−クロロ過安息香酸のような有機過酸化物、過酸化水素のような無機過酸化物が使用できる。 反応温度は、室温から溶媒の沸点の範囲で選択できる。【0041】(c)一般式(7)で表される化合物の製造法。 製造法c【0042】【化19】【0043】(式中、R2,R3,Halは、前記と同じ意味を表す。) 本製造法は、3−スルホニル−2−イソオキサゾリン類(1−2)とグリニヤ試薬(6)との反応から一般式(7)で表される化合物を製造する。 反応溶媒は、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、またはそれらの混合溶媒が用いられる。 反応温度は、室温あるいは必要があれば、反応溶媒の沸点まで加熱してもよい。 本発明において、反応終了後は、通常の後処理を行うことにより目的物を得ることができる。 本発明に係わる化合物の構造は、IR,NMRおよびMSなどから決定した。【実施例】【0044】 次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。【実施例1】【0045】 3−クロロ−2−イソオキサゾリンの製造【0046】【化20】【0047】 グリオキシル酸オキシム26.7gをジメトキシエタン300mlに溶解させた溶液に、室温でNCS80.1gを加え、20分間加熱還流した。その後、反応混合物を室温まで冷却して、炭酸水素カリウム120gと水6mlとを加え、この溶液を1lガラスオートクレーブの容器に移し、エチレンを充填して、室温で20時間攪拌した。不溶物を濾過し、濾液を氷水に注加して、ジエチルエーテルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物を減圧蒸留することによって3−クロロ−2−イソオキサゾリン17.7gを得た。 b.p.76℃/27mmHg、nD24.3:1.4628【実施例2】【0048】 3−クロロ−2−イソオキサゾリンの製造【0049】【化21】【0050】 3−イソオキサゾリドン0.6gと五塩化リン1.4gの混合物を60℃で1時間攪拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、次いで氷水に注加して、ジエチルエーテルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物を減圧蒸留することによって、3−クロロ−2−イソオキサゾリン0.3gを得た。実施例1の方法で得られた生成物と同一物であった。【実施例3】【0051】 3−ブロム−2−イソオキサゾリンの製造【0052】【化22】【0053】 グリオキシル酸オキシム26.7gをジメトキシエタン300mlに溶解させ、水を90ml加え、冷却下N−ブロムコハク酸イミド106.8gを加え、室温で20分間攪拌した後、エチレンガスを室温で吹き込みながら炭酸水素カリウム120gを30分間で加え、この溶液を室温で4時間攪拌した。不溶物を濾過し、濾液を氷水に注加して、ジエチルエーテルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物を減圧蒸留することによって、3−ブロム−2−イソオキサゾリン13.4gを得た。b.p.101℃/30mmHg、nD18.9:1.5353【実施例4】【0054】 3−(4−トルエンスルホニル)−2−イソオキサゾリンの製造【0055】【化23】【0056】 3−ブロモ−2−イソオキサゾリン1.0gと4−トルエンスルフィン酸ソーダ四水塩1.8gをDMF10mlに溶解させた後、110℃で18時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、反応液を氷水に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った結晶をn−ヘキサンで洗浄することによって、3−(4−トルエンスルホニル)−2−イソオキサゾリン1.02gを得た。m.p.75−76℃【実施例5】【0057】 3−ベンゼンスルホニル−2−イソオキサゾリンの製造【0058】【化24】【0059】 3−ブロモ−2−イソオキサゾリン10.0gとベンゼンスルフィン酸ソーダ一水塩20.0gをDMF10ml、水40mlに溶解させた後、24時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、反応液を氷水に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った結晶をn−ヘキサンで洗浄することによって、3−ベンゼンスルホニル−2−イソオキサゾリン8.4gを得た。m.p.96−97℃【実施例6】【0060】 3−フェニルチオ−2−イソオキサゾリンの製造【0061】【化25】【0062】 メタノール700mlに金属ナトリウム4.2gを還流下に小量ずつ加えた。金属ナトリウムが消失したら、室温まで冷却し、チオフェノール20.0gと3−クロロ−2−イソオキサゾリン12.8gを加え、18時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し反応液を氷水に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、3−フェニルチオ−2−イソオキサゾリン18.4gを得た。nD20.81.5935 3−ベンゼンスルホニル−2−イソオキサゾリンの製造 3−フェニルチオ−2−イソオキサゾリン18.0gを酢酸200mlに溶解し室温で30%過酸化水素水溶液34.2gを滴下し、その後1時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、反応液を氷水に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った結晶をn−ヘキサンで洗浄することによって、3−ベンゼンスルホニル−2−イソオキサゾリン8.4gを得た。m.p.96−97℃【実施例7】【0063】 3−メチルチオ−2−イソオキサゾリンの製造【0064】【化26】【0065】 メタノール70mlに金属ナトリウム0.42gを還流下に小量ずつ加えた。金属ナトリウムが消失したら、室温まで冷却し、メタンチオール1.44gと3−クロロ−2−イソオキサゾリン1.9gを加え、1時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し反応液を氷水に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、3−メチルチオ−2−イソオキサゾリン1.61gを得た。これを反応に用いた。1H−NMR(CDCl3)、δ(ppm):4.39(t,2H),3.05(t,2H),2.51(s,3H) 3−メタンスルホニル−2−イソオキサゾリンの製造 3−メチルチオ−2−イソオキサゾリン1.6gを酢酸20mlに溶解し、室温で30%過酸化水素水溶液5.0gを滴下し、その後1時間加熱還流した。その後室温まで冷却し、反応液を氷水に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、3−メタンスルホニル−2−イソオキサゾリン1.5gを得た。nD20.91.4746【実施例8】【0066】 3−(1−プロピニル)−2−イソオキサゾリンの製造【0067】【化27】【0068】 3−ベンゼンスルホニル−2−イソオキサゾリン10.0gを乾燥THF50mlに溶解し、室温で0.5Mの1−プロピンマグネシウムブロミドTHF溶液190mlを滴下後、7時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、反応液を1N塩酸水溶液に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、3−(1−プロピニル)−2−イソオキサゾリン4.9gを得た。b.p.55−57℃/0.2mmHg【実施例9】【0069】 3−(1−プロペニル)−2−イソオキサゾリンの製造【0070】【化28】【0071】 マグネシウム粉末0.46gを乾燥THF16ml、乾燥エチルエーテル8mlに懸濁させ、還流下に、cis−1−プロペニルブロミド2.3gを滴下後、1時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、3−ベンゼンスルホニル−2−イソオキサゾリン1.0gを乾燥THF6mlに溶解した溶液を冷却下に滴下後、1時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、反応液を1N塩酸水溶液に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、3−(1−プロペニル)−2−イソオキサゾリン0.4gを得た。この化合物は、cis:trans=1:1(NMR)の混合物であった。1H−NMR(CDCl3,δppm):cis 6.15(d,1H,J=15.0Hz),5.94(m,1H),4.36(t,2H,J=8.7Hz)3.17(t,2H,J=8.7Hz),1.95(d,3H,J=7.9Hz)trans 6.42(d,1H,J=16.6Hz),6.0(m,1H),4.32(t,2H,J=9.5Hz)3.13(t,2H,J=9.5Hz),1.89(d,3H,J=7.9Hz)【実施例10】【0072】 3−(1−プロピニル)−2−イソオキサゾリンの製造【0073】【化29】【0074】 3−メタンスルホニル−2−イソオキサゾリン1.0gを乾燥THF5mlに溶解し、室温で0.5M1−プロピンマグネシウムブロミドのTHF溶液27mlを滴下後、1時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、反応液を1N塩酸水溶液に注加して、酢酸エチルで抽出を行い、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残った油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、3−(1−プロピニル)−2−イソオキサゾリン0.7gを得た。b.p.55−57℃/0.2mmHg 一般式(1−1)〔式中、R1は、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、(ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基若しくはC1−6ハロアルキル基)で置換されてもよいアリール基(ただし、無置換フェニル基は除く。)または(ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基若しくはC1−6ハロアルキル基)で置換されてもよいC7−16アラルキル基を表す。〕で表される化合物。 一般式(2)(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)で表される化合物と一般式(3) RSO2 Z (3)〔式中、Rは、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、(ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基若しくはC1−6ハロアルキル基)で置換されてもよいアリール基または(ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基若しくはC1−6ハロアルキル基)で置換されてもよいC7−16アラルキル基を表し、Zは水素原子またはアルカリ金属原子を表す。〕で表されるスルフィン酸もしくはそのアルカリ金属塩とを反応させることを特徴とする一般式(1)(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造法。 一般式(2)(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)で表される化合物と一般式(4) RSH (4)(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)で表されるチオール類とを反応させて、一般式(5)(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物を得たのち、酸化することを特徴とする前記一般式(1)で表される化合物の製造法。 一般式(1−2)〔式中、R2は、C1−6アルキル基または(ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基若しくはC1−6ハロアルキル基)で置換されてもよいアリール基を表す。〕で表される化合物と一般式(6) R3 Mg−Hal(6)(式中、R3は、C2−6アルケニル基またはC2−6アルキニル基、Halは、ハロゲン原子を表す。)とを反応させることを特徴とする一般式(7)(式中、R3は、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造法。


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