生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_トリエタノールアミンを精製する方法
出願番号:2000585195
年次:2009
IPC分類:C07C 213/10,C07C 215/08


特許情報キャッシュ

ギュンター ルイダー カール−ハインツ ロス JP 4294875 特許公報(B2) 20090417 2000585195 19991125 トリエタノールアミンを精製する方法 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 508020155 BASF SE 矢野 敏雄 100061815 山崎 利臣 100094798 久野 琢也 100099483 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 100114890 ラインハルト・アインゼル 230100044 ギュンター ルイダー カール−ハインツ ロス DE 198 55 383.8 19981201 20090715 C07C 213/10 20060101AFI20090625BHJP C07C 215/08 20060101ALI20090625BHJP JPC07C213/10C07C215/08 C07C 213/10 C07C 215/08 欧州特許出願公開第00004015(EP,A1) 特開昭49−110613(JP,A) 8 EP1999009138 19991125 WO2000032553 20000608 2002531428 20020924 9 20060807 近藤 政克 【0001】本発明は、液相中、過圧下および高めた温度で、水性アンモニアをエチレンオキシドと反応することにより製造したトリエタノールアミン(TEA)を精製する方法に関する。【0002】TEAの重要な使用分野は、例えば化粧品産業での石鹸、洗剤およびシャンプーまたは分散剤および乳化剤である。【0003】これらの使用分野に関しては、TEAが水に透明であり、無色であり、延長した保存時間にわたってもこれらの特性を維持することが好ましい。【0004】水性アンモニアとエチレンオキシドを反応させ、モノエタノールアミン(MEA)およびジエタノールアミン(DEA)を留去することにより得られたTEA粗製生成物の分別蒸留により得られた、最初は無色(色数:DIN−ISO6271によるAPHA約0〜20(=曇り))の純粋TEAが、密閉したパック中および光を排除した約4〜6週間の保存時間後に、次第に薄いピンクに変わり、最終的に、特に光の中で放置した場合に、容易に黄色から茶色に変わることが知られている。この効果は比較的高い温度の作用により促進する(例えばG.G.Smirnova等、J.of Applied Chemistry of the USSR61(1988)1508−9頁およびChemical and Engineering News1996、9月16日、42頁中段の欄を参照)。【0005】Chemical and Engineering News1996、9月16日、42頁によれば、TEA1モルが高めた温度で分解し、エタノールアミン1モルおよびアセトアルデヒド2モルを生じる。アセトアルデヒドは縮合してクロトンアルデヒドを生じ、クロトンアルデヒドは更にエタノールアミンとシッフ塩基を形成する。この不飽和シッフ塩基は1,4−重合してTEA中に着色生成物を形成する。【0006】純粋TEAの色特性を評価するために、TEAのAPHA色数(DIN−ISO6271による)を保存時間に依存して測定する、時間のかかる保存試験のほかにいわゆる酸中和試験が有利であることが示された。【0007】この酸中和試験は数分以内で新たに製造されたTEAの色保存安定性の評価を可能にする。【0008】この試験は特開昭62−019558号(Derwent Abstract No87−067647/10)および特開昭62−005939号(Derwent Abstract No87−047397/07)に記載され、これによりTEAを酢酸、クエン酸、硫酸、塩酸または燐酸で処理(中和)し、その後420nmおよび530nmでの吸収バンドの吸光を測定する。試験の実施中にTEAの明らかなピンクの着色が発生せず、吸光に関して測定された値は十分に小さく、従ってTEAは色保存安定性であり、数ヶ月の時間にわたり無色である。【0009】文献には純粋であり、無色からわずかに着色したものまでのTEAの種々の製造方法が記載されている。【0010】欧州特許出願公開第4015号明細書にはエタノールアミンの製造中または製造後に亜燐酸または次亜燐酸を添加することによりわずかに着色したエタノールアミンが得られることが記載されている。【0011】欧州特許出願公開第36152号明細書および第4015号明細書にはアルカノールアミンの製造方法に使用される材料の処理生成物の色特性への影響が記載され、ニッケル不含またはニッケルの少ない鋼が勧められる。【0012】米国特許第3819710号明細書には選択された触媒の存在での粗製エタノールアミンの水素化によりエタノールアミンの色特性を改良する方法が記載されている。しかしながらこの方法は、技術的に煩雑であり、数ヶ月にわたり無色であるTEA生成物を生じない。【0013】米国特許第3207790号明細書にはアルカリ金属のホウ水素化物を添加することによりアルカノールアミンの色特性を改良する方法が記載されている。【0014】米国特許第3742059号明細書およびドイツ特許出願公開第2225015号明細書にはホウ酸のアルカノールアミンエステルまたはアルカリ金属ホウ酸塩/アルカリ土類金属ホウ酸塩の添加によるアルカノールアミンの色特性の改良が記載されている。【0015】しかしながらTEAを安定化するための補助物質の存在はTEAの多くの重要な適用領域で好ましくない。【0016】新たに蒸留したTEAへの少量のエチレンオキシドの後からの添加は米国特許第4673762号明細書により同様に脱色および色安定化を生じる。しかしながらこの方法は毒物学的理由から憂慮すべきと思われる。【0017】英国特許第1062730号明細書にはケイ酸塩またはアルミン酸塩の存在で純粋蒸留を実施することによるエタノールアミンの精製法が記載されている。【0018】特開昭62−019558号(Derwent Abstract No87−067647/10)には170〜250℃で粗製TEAを無機酸化物で処理し、引き続き酸素の不在で蒸留することにより質のよいTEAを製造することが報告される。【0019】同様の結果は、特開昭62−005939号(Derwent Abstract No87−047397/07)により、粗製TEAを空気を排除して1〜10時間かけて170〜250℃に加熱し、その後減圧下で蒸留する場合に達成される。【0020】旧ソ連特許第326178号(Derwent Abstract No63384T−AE)には水不含のモノエタノールアミン(MEA)またはジエタノールアミン(DEA)または両方の物質の混合物を50℃より低い温度でエチレンオキシドと穏和に反応することによる良好な色特性を有するTEAの製造が記載されている。【0021】同様の結果は旧ソ連特許第228693号(Chem.Abstr.70、77305f(1969))および英国特許第1092449号明細書により、アンモニアを35℃以下の温度でエチレンオキシドと反応させ、得られたエタノールアミン混合物を空気を排除して蒸留する場合に達成される。【0022】エチレンオキシドとの反応を低い温度で実施する方法は長い滞留時間およびこれと結びついた低い空時収率により経済的見地から好ましくない。【0023】従って本発明の課題は、水性アンモニアおよびエチレンオキシドから純粋な、無色の(APHA色数10以下)および色安定なトリエタノールアミン(TEA)を製造する選択的に経済的な方法を見い出すことである。【0024】これにより、水性アンモニアを、液相中、圧力下および高めた温度で、エチレンオキシドと反応することにより製造したトリエタノールアミンを精製する方法が見い出され、この方法は反応生成物から過剰のアンモニア、水およびモノエタノールアミン(MEA)を分離し、こうして得られた粗製生成物を110〜180℃の温度でエチレンオキシドと反応させ、引き続き亜燐酸または次亜燐酸またはこれらの化合物の存在で精留することを特徴とする。【0025】本発明の方法は以下のように実施することができる。【0026】まず、例えば英国特許第760215号明細書または欧州特許出願公開第673920号明細書により、冷却器を備えた反応器中で、液相中で、圧力下および高めた温度で、水性アンモニアをエチレンオキシドと反応させることにより、主成分モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)およびトリエタノールアミン(TEA)を含有するエタノールアミン混合物を製造する。この場合に欧州特許出願公開第673920号明細書による方法が有利である。【0027】この場合に反応温度は一般に110〜160℃、有利には120〜150℃であり、圧力は50〜120バール(5〜12MPa)、有利には75〜100バール(7.5〜10MPa)である。アンモニアとエチレンオキシドのモル比は1:1〜100:1、有利には3:1〜50:1、特に有利には4:1〜15:1であり、アンモニアを60〜99.99%、有利には70〜95%水溶液として使用する。使用されるエチレンオキシドは全部の量として1回で、または2回〜10回、有利には2回〜6回に分けて、それぞれ全部の量に対して10〜70質量%の分量で添加することができる。【0028】例えば英国特許第760215号明細書、16頁、例15によりまたは有利には欧州特許出願公開第673920号明細書、例1および例2のNo5の2つの試験により水性アンモニアとエチレンオキシドの反応を実施することができる。【0029】引き続き得られた生成物から、自体公知の方法で、過剰のアンモニアを水の一部と一緒に圧力下に蒸留し、その後残りの水を減圧下で蒸留する。【0030】含水量0.3質量%未満、有利には0.1質量%未満を有する実質的にMEA、DEAおよびTEAを含有する粗製生成物が残留する。【0031】減圧下でモノエタノールアミン(MEA)を引き続き蒸留により分離した後に、DEA、TEAおよび少量の二次成分、例えば(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−ジ−(2−ヒドロキシエチル)−アミン、(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−(2−ヒドロキシエチル)−アミンおよびN,N′−ジ−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジンからなる粗製生成物が残留する。この粗製生成物の代表的なDEAの含量は約75〜80質量%であり、TEA含量は約25〜20質量%である。【0032】この粗製生成物の組成は最初に使用したアンモニアとエチレンオキシドのモル比に応じて変動することができる。【0033】引き続き含水量0.3質量%未満、有利には0.1質量%未満およびアンモニア含量0.1質量%未満、有利には0.01質量%未満を有する、このDEAおよびTEAを含有する粗製生成物を、粗製生成物中の窒素に結合した水素のグラム原子当たり0.6〜1.2モル、有利には0.8〜1.1モルのエチレンオキシドと、液相中で110〜180℃、有利には120〜180℃の温度で反応させる。この反応は一般に英国特許第1453762号明細書に記載されるように実施する。有利には反応を管形反応器中でおよび複数の工程で実施し、その際例えば第1反応工程で有利には125〜165℃の温度で、使用されるエチレンオキシド50〜80質量%を反応させ、第2反応工程で有利には150〜180℃の温度で残りの量の使用されるエチレンオキシドを反応させ、第3反応工程で120〜150℃の温度で反応を終了する。【0034】DEAおよびTEAを含有する粗製生成物とエチレンオキシドの反応は、例えば英国特許第1453762号明細書、4頁、例12に記載されるように実施することができる。【0035】従ってTEA約80質量%およびDEA約20質量%および少量の、例えば前記の種類のような二次成分を含有するTEA粗製生成物が得られる。【0036】こうして得られたTEA粗製生成物を、最後に欧州特許出願公開第4015号明細書により有効な量の亜燐酸または次亜燐酸(H3PO3またはH3PO2)またはこれらの化合物、有利には亜燐酸と混合し、減圧下で精留する。【0037】亜燐酸または次亜燐酸はモノマーの形でまたは場合によりポリマーの形で、水を含有する形(水和物)で、付加化合物としてまたは亜燐酸水素二ナトリウムNa2HPO3のような塩として添加することができる。亜燐酸または次亜燐酸の化合物、例えばエステルが適している。【0038】添加される燐化合物の量は、使用される粗製TEAの量に対して、一般に少なくとも0.01質量%、有利には0.01〜2質量%、特に0.02〜1.0質量%、特に有利には0.02〜0.1質量%であるが、多くの量の場合にも効果が生じる。【0039】精留は有利には連続的におよび10ミリバール(10hPa)より低い圧力、例えば約1〜2ミリバールで実施し、その際低沸点フラクションを頭部で取り出し、側面取り出し口で純粋TEAを取得する。【0040】本発明の方法は99%より高い、有利には99.4%より高い純度を有するトリエタノールアミン(TEA)を供給し、これは精留の直後にAPHA色数0から10まで、有利には0から6未満、特に0〜5を有し、10〜30℃の温度で、光を排除して、密閉したパック中で少なくとも6ヶ月の保存時間後に50未満、有利には40未満、特に35未満のAPHA色数を有する。【0041】本発明の方法による生成物は、精留の直後にまたは少なくとも6ヶ月の保存時間(前記のような保存条件)後に冒頭に記載の酸中和試験でピンクの変色を示さない。【0042】本発明の方法の生成物は、生成物が得られた後約0,5〜1時間以内で実施例の最後に記載されるように実施する酸処理後に、10以下、有利には7未満、特に3未満のCIE Lab系による測定値a*を有する。【0043】例1水性アンモニアおよびエチレンオキシドから、圧力下で欧州特許第673920号明細書、例1および2のNo5に記載のように製造した、エタノールアミンMEA、DEAおよびTEAの粗製混合物から、30〜100ミリバールでMEAフラクションを蒸留により分離することにより得られた、DEA/TEA粗製混合物2300kg(含量:DEA約75〜80質量%およびTEA約25〜20質量%)を、第1工程で、管形反応器(内部面積20m2)中で、約145℃で発熱反応によりエチレンオキシド330kgと反応させ、引き続き第2工程で同様に管形反応器(内部面積3.8m2)中で、約165℃で更にエチレンオキシド165kgと反応させた。【0044】他の管形反応器(内部面積3.8m2)中で、第3反応工程で、反応が終了し、反応混合物を約140℃に冷却し、直ちに引き続く連続的分別精留の受け器に搬送するか、または選択的に更に80℃に冷却し、中間保存し、その後はじめて前記の蒸留受け器を介して連続的精留に供給した。【0045】この方法で得られた粗製TEA1600kg(組成:TEA約80質量%、DEA約20質量%および、例えば(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)ジ(2−ヒドロキシエチル)アミンのような二次成分約1質量%未満)を、亜燐酸(H3PO3)約0.56kg(使用される粗製TEAの量で計算して0.035質量%)を供給した後に、約150〜180℃に予熱して、連続的に作動する精留カラムに供給した。【0046】精留カラムは循環蒸発機を備えていた。【0047】2ミリバール(2hPa)の減圧で、カラムの頭部を介して、低沸点フラクション約500kg(含量:DEA約70質量%およびTEA約30質量%)を取り出した。【0048】カラムの側面取り出し口を介して、99.5〜99.7%(GC)の含量を有する無色の純粋なTEA(色数:APHA0〜5)約900kgが得られた。【0049】カラム底部から、後方接続された流下フィルム形蒸発機を介して、約1.5〜2ミリバール(1.5〜2hPa)の減圧で、残留物約200kg(組成:TEA約90〜95質量%、残り:例えば(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)ジ(2−ヒドロキシエチル)アミンのような高沸点物)を分離した。流下フィルム形蒸発機の頭部蒸留液をTEA精留カラムの底部に返送した。【0050】この方法で製造したTEAは、10〜30℃の温度で、光を排除して、密閉したパック中で6ヶ月の保存時間後にAPHA色数30を有し、薄い黄色の着色として目で認められる最小の変色を有した。【0051】APHA色数はDIN−ISO6271により測定した。【0052】この方法で製造したTEAは、以下に記載されるように実施した酸処理後に明らかにピンクに変色せず、TEAを前記条件下に6ヶ月保存した後に酸処理を実施した後にも明らかにピンクに変色しなかった(酸中和試験)。【0053】この方法で製造したTEAは、生成物が得られた後の0.5〜1時間以内に以下に記載のように実施した酸処理の後に3未満のCIE Lab系による測定値a*を有した。【0054】製造したTEAの色特性を評価するために、TEAを最初に以下に記載するように酸で処理し、CIE Lab系による測定値a*を決定した。【0055】純粋TEAの試料35g、1,2−プロパンジオール7.5gおよび85%燐酸6.0gを撹拌することにより十分に混合し、加熱棚中で20分間で100℃に加熱した。その後こうして処理したこのTEA試料を、5cmキュベットを使用するDr.Lange社 LICO200装置で、スペクトル色測定器で、Judd and HunterによるCIE Lab系(CIE=国際照明委員会、パリ)の測定値L*、a*およびb*を測定した。【0056】この場合に測定値a*は試料の赤の部分を示す。【0057】比較例水性アンモニアおよびエチレンオキシドから前記の例に記載のようにして得られた、DEA/TEA粗製混合物2300kg(含量:DEA約75〜80質量%およびTEA約25〜20質量%)を、MEAを分離した後に10〜15ミリバールで連続的に分別精留し、大部分のDEAを分離した。【0058】この方法で得られた粗製TEA1700kg(組成:TEA約80質量%、DEA約20質量%および、例えば(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)ジ(2−ヒドロキシエチル)アミンのような二次成分約1質量%未満)を、亜燐酸(H3PO3)約0.6kg(使用した粗製TEAの量で計算して0.035質量%)を供給した後に約150〜180℃に予熱し、連続的に作動する精留カラムの受け器に搬送した。【0059】精留カラムは循環蒸発機を備えていた。【0060】2ミリバール(2hPa)の減圧で、低沸点フラクション約600kg(含量:DEA約70質量%およびTEA約30質量%)を、カラムの頭部を介して取り出した。【0061】カラムの側面取り出し口を介して99.5〜99.7%(GC)の含量を有する無色の純粋なTEA約900kg(色数:3APHA)が得られた。【0062】残留物約200kg(組成:TEA約90〜95質量%、残り:例えば(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)ジ(2−ヒドロキシエチル)アミンのような高沸点物)を、カラムの底部から、後方接続された流下フィルム形蒸発機を介して、約1.5〜2ミリバール(1.5〜2hPa)の減圧で分離した。流下フィルム形蒸発機の頭部蒸留液をTEA精留カラムの底部に返送した。【0063】この方法で製造したTEAは、10〜30℃の温度で、光を排除して、密閉したパック中で6ヶ月の保存時間の後に明らかな黄色の着色として認められる50APHAより高い色数を有した。【0064】この方法で製造したTEAは、生成物が得られた後に0.5〜1時間以内に前記のように実施した酸処理後に10より高いCIE Lab系による測定値a*を有した。【0065】例2例1に記載のようにして得られた、DEA/TEA粗製混合物2300kg(含量:DEA約75〜80質量%およびTEA約25〜20質量%)を、第1工程で、管形反応器(内部面積20m2)中で、約150℃で発熱反応によりエチレンオキシド435kgと反応させ、引き続き第2工程で同様に管形反応器(内部面積3.8m2)中で、約170℃で更にエチレンオキシド220kgと反応させた。【0066】その他の工程は例1に記載のように実施した。【0067】この方法で製造したTEAは、例1に記載されるように実施した酸処理後に明らかにピンクに変色せず、TEAを例1に記載の条件下に6ヶ月保存した後に酸処理を実施した後にも明らかにピンクに変色しなかった(酸中和試験)。【0068】この方法で製造したTEAは、生成物が得られた後0.5〜1時間以内に例1に記載のように実施した酸処理の後に3未満のCIE Lab系による測定値a*を有した。【0069】例3例1に記載のようにして得られた、DEA/TEA粗製混合物2300kg(含量:DEA約75〜80質量%およびTEA約25〜20質量%)を、ただ1つの工程(管形反応器、内部面積20m2)で、160℃で、全部の量の例1によるエチレンオキシド495kgと反応させ、第2管形反応器(内部面積3.8m2)を通過させ、第3管形反応器(内部面積3.8m2)中で反応を終了した。【0070】引き続く後処理は例1に記載のように実施した。【0071】この方法で製造したTEAは例1に示されるものと同じ特性を有した。【0072】例4例1に相当するDEA/TEA粗製混合物2300kgを使用したが、第1工程で約160℃でエチレンオキシド330kgを添加し、残りのエチレンオキシド165kgを第2工程で約180℃で添加した。【0073】この方法で製造したTEAは例1に示されるものと同じ特性を有した。【0074】例5例1によるDEA/TEA粗製混合物を更にエトキシル化することにより製造した粗製TEA1600kg(組成:TEA約80質量%、DEA約20質量%および、例えば2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンのような二次成分約1質量%未満)を、亜燐酸(H3PO3)約4.8kg(使用される粗製TEAの量に対して0.3質量%)を計量して添加した後に、連続的に作動する精留カラムに、約150〜180℃に予熱して供給した。【0075】その他の工程は例1に相当して行った。【0076】この方法で製造したTEAは例1により製造したものと同じ特性を有した。 液相中、圧力下および高めた温度で、水性アンモニアをエチレンオキシドと反応することにより製造したトリエタノールアミンを精製する方法において、反応生成物から過剰のアンモニア、水およびモノエタノールアミンを分離し、こうして得られた粗製生成物をエチレンオキシドと110〜180℃の温度で反応させ、引き続き亜燐酸または次亜燐酸またはこれらの化合物の存在で精留することを特徴とするトリエタノールアミンを精製する方法。 過剰のアンモニア、水およびモノエタノールアミンを分離した後に得られる粗製生成物を、粗製生成物中の窒素に結合した水素のグラム原子当たりエチレンオキシド0.6〜1.2モルと反応させる請求項1記載の方法。 過剰のアンモニア、水およびモノエタノールアミンを分離した後にエチレンオキシドとの反応を複数の工程で実施する請求項1または2記載の方法。 粗製トリエタノールアミンの量に対して少なくとも0.01質量%の亜燐酸または次亜燐酸またはこれらの化合物の存在で精留する請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。 精留を亜燐酸の存在で実施する請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。 精製したトリエタノールアミンが酸処理後に3以下のCIE−Lab系による測定値a*を有する請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。 10〜30℃の温度で、光を排除して、密閉したパック中に6ヶ月保存する間の精製したトリエタノールアミンのAPHA色数(DIN−ISO6271)が50より少ない請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。 10〜30℃の温度で、光を排除して、密閉したパック中に6ヶ月保存する間の精製したトリエタノールアミンのAPHA色数(DIN−ISO6271)が35より少ない請求項7記載の方法。


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