生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_メラノコルチン1受容体選択性化合物
出願番号:2000547116
年次:2010
IPC分類:C07K 14/685,C12N 15/09,C07K 19/00,A61K 38/00,A61K 38/22,A61P 17/00,A61P 29/00,A61P 37/02,A61P 37/08,A61P 43/00


特許情報キャッシュ

スザルデニングス、ミハエル ムセニエセ、ルータ ミューチュレ、イルゼ ミューチュリス、フェリクス ヴィクベルイ、ヤール JP 4584450 特許公報(B2) 20100910 2000547116 19990505 メラノコルチン1受容体選択性化合物 アクション ファルマ ア/エス 505424516 河村 洌 100098464 藤森 洋介 100149630 谷 征史 100154449 スザルデニングス、ミハエル ムセニエセ、ルータ ミューチュレ、イルゼ ミューチュリス、フェリクス ヴィクベルイ、ヤール SE 9801571-2 19980505 20101124 C07K 14/685 20060101AFI20101104BHJP C12N 15/09 20060101ALI20101104BHJP C07K 19/00 20060101ALI20101104BHJP A61K 38/00 20060101ALI20101104BHJP A61K 38/22 20060101ALI20101104BHJP A61P 17/00 20060101ALI20101104BHJP A61P 29/00 20060101ALI20101104BHJP A61P 37/02 20060101ALI20101104BHJP A61P 37/08 20060101ALI20101104BHJP A61P 43/00 20060101ALI20101104BHJP JPC07K14/685C12N15/00 AC07K19/00A61K37/02A61K37/24A61P17/00A61P29/00A61P37/02A61P37/08A61P43/00A61P43/00 111 CA/REGISTRY(STN) PubMed BIOSIS/WPI(DIALOG) J.Biol.Chem.,Vol.272,No.44(1997)p.27943-27948 9 GB1999001388 19990505 WO1999057148 19991111 2002513555 20020514 50 20060404 高堀 栄二 【0001】本発明は、メラノコルチン1−受容体(MC1−受容体)についての高い親和性および選択性を有する新しい化合物に関する。新しい化合物はMC1−受容体を選択的に活性化しまたは遮断し、これは、MC1−受容体とメラノコルチン受容体の他のサブタイプによって媒介される生理学的効果を区別し、動物またはヒトに対するその投与に際して選択的薬理学的作用を供するのを可能とする。また、本発明は、その製造方法およびその薬学的製剤、ならびにMC1−受容体によって影響され得る医学的および獣医学的疾患の治療でのその使用に関する。【0002】メラノコルチックペプチド(メラノコルチン)は動物、とくにヒトを含めた哺乳動物の天然ペプチドホルモンであり、これは、MC−受容体に結合しそれを刺激する。メラノコルチンの例はα−MSH、β−MSH、γ−MSH、ACTHおよびそれらのペプチド断片である。α−MSHは末梢色素沈着を調節するその能力で主として知られており(Eberle 1988)、他方、ACTHはステロイドネオゲネシスを誘導することが知られている(Simpson およびWaterman 1989)。また、メラノコルチックペプチドは多数の他の生理学的状態を媒介する。かくして、それらは、免疫モジュレーターとして作用し、動機付け、学習、記憶、挙動、炎症、体温、苦痛、認識、血圧、心拍、血管の調子、脳血流、神経成長、胎盤発達、アルドステロンの合成および放出、チロキシン放出、精子形成、卵巣重量、プロラクチンおよびFSH分泌、婦人における子宮出血、皮脂およびフェロモン分泌、血中グルコースレベル、体重ホメオスタシス、子宮内胎児成長ならびに分娩の回りの他の事象に影響すると報告されている(Garrudら,1974,Wiegantら,1979,O'Donahueら,1981,O'Donahue&Dorsa1982,DeWied&Jolles 1982,Kleinら, 1985,Fengら,1987,Linら,1987,Eberle,1986,Gruber&Callahan,1989,DeWildtら,1995,Fruefman,1997)。【0003】分子クローニングの使用によって、MC−受容体の5つの異なるサブタイプをコードする遺伝子は同定されている(Chhajlaniら,1993,ChhajlaniおよびWikberg 1992,Gantzら,1993a,b,Mountjoyら,1992)。MC−受容体は、全て7つの膜貫通ドメインを形成する単一ペプチドからの形成されるGタンパク質共役受容体のクラスに属する。5つのMC−受容体はMC1、MC2、MC3、MC4およびMC5と呼ばれ、それらは全て刺激されてcAMPに結合する。これらのうち、MC2−受容体はACTH−受容体であり、他方、他のものはメラノサイト刺激ホルモン受容体(MSH−受容体)のサブタイプを構成する。MC1−受容体はメラノサイトおよびメラノーマ細胞上に存在する(Lowら1994、Siegrist & Eberle 1995)。最近のデータは、MC1−受容体がラットおよびヒト脳の限定された領域(中脳水道周囲の灰白質)(Xiaら,1995)、ならびに精巣(Vanettiら,1994)で発現されることを示す。また、非常に重要なことには、最近、MC1−受容体はマクロファージ(Starら,1995)、好中球(Cataniaら,1996)、神経膠腫細胞および神経膠星状細胞(Wongら,1997)、単球および内皮細胞(Hartmeyerら,1997,およびそこの引用文献)上に存在することが示されている。最近、MC1−受容体mRNAは正常マウス脳でも検出され(Rajoraら,1997a)、これは脳におけるこの受容体の特異的機能を示唆する。さらに、免疫組織化学検出技術によって得られた最近のデータは、MC1−受容体が精巣および卵巣に存在することを示す(Thoenvallら 1997)。これは、生殖生理学における、ならびに恐らくは生殖病理生理学におけるMC1−受容体の特異的役割を示唆する。【0004】MC2−受容体はACTH受容体である。それは副腎皮質に存在する。MC3−受容体mRNAは脳の区別される領域に、ならびに胎盤および腸組織で見いだされる(Gantzら1993a、Desamaudら1994,Roselli-Rehfussら1993)。MC4−受容体は脳で普遍的である(Gantzら1993b,Mountjoyら,1994)。MC5−受容体は脳で、ならびにいくつかの末梢組織で発現される(Chhajlaniら1993,Gantzら1994,Griffonら1994,Labbeら,1994,Barrettら1994,Fathiら1995)。より最近のデータは、全ての5つのクローン化MC−受容体がより広い組織分布を有することを示す(Chhajlani 1996)。【0005】5つのMC−受容体はメラノコルチックペプチドに対する独自の親和性を示す(Schioethら1995,Schioethら1996a,b,c)。かくして、MC1−受容体はα−MSHに対して高い親和性を示すが、β−MSH、γ−MSHおよびACTHに対してより低い親和性を示す。MC2−受容体は高い親和性をもってACTHに結合するが、それはMSHペプチドに結合しない。MC3−受容体はβ−およびα−MSHと比較してγ−MSHに対してわずかにより高い親和性を示す。MC4−受容体はα−MSHよりもβ−MSHに対してわずかに優越性を示し、γ−MSHに対して非常に低い親和性を示す。MC5−受容体はMC1−受容体のようにMSHペプチドに対する同一の能力順序を示すが、かなり低い親和性である(Schioethら1995,Schioethら1996a,b,c)。【0006】多様な効果は天然メラノコルチックペプチドによって誘導されるが、種々のMC−受容体サブタイプには未だ十分に関連つけられていない。これらの効果はMC−受容体の異なるサブタイプによって媒介されるはずである。しかしながら、最も関連するのは、増大する証拠が、MC1−受容体が炎症の変調で重要な役割を演じることを示すことである。かくして、例えば、α−MSHは、細菌リポ多糖およびγ−インターフェロンで刺激された培養されたマウスマクロファージにおける酸化窒素(NO)の形成を阻害することが示されており、マクロファージ中でのMC1−受容体の刺激によるNOシンターゼ(NOS)の生産の阻害によって引き起こされると主張されている効果である(Starら1995)。NOは炎症の全ての形態の共通のメディエーターであると信じられているので、これは、MC1−受容体の刺激が、以前にMSH−ペプチドによって誘導されることが知られていた抗炎症効果を媒介することを示す。α−MSHは単球においてインターロイキン10(IL−10)の形成を増加させることも知られており、これはα−MSHによって誘導された免疫抑制効果における重要な成分であると信じられている(Bhardwajら,1996)。【0007】また、最近の研究は、α−MSHが好中球の走化性移動を強力に阻害することを示す(Cataniaら、1996)。さらに、好中球はMC1−受容体mRNAを含有することが知られており、これは、インターフェロンおよび細菌リポ多糖での好中球の刺激に際してアップレギュレーションされた(Cataniaら、1996)。かくして、好中球移動は初期炎症において重要な成分を構成するので、これらの結果は、炎症の阻害剤のメディエーターとしてのMC1−受容体の重要性を示す。【0008】もう1つの研究において、α−MSH、ならびにMSH−類似体[Nle4,D−Phe7]α−MSH(NDP−MSH)は、リポ多糖の腹腔内注射後にサイトカインIL−1およびTNF−αの血液中への放出を阻害することが示された(Goninardら、1996)。これはMSH−ペプチドの抗炎症役割を支持する。【0009】α−MSHは神経膠腫細胞においてイン ビボならびにイン ビトロで腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)の生産を阻害するので、MC−受容体の重要な抗炎症役割(MC1タイプであると推定される)は脳にも関連つけられている。後者の場合、α−MSHは細菌エンドトキシンによって誘導されたTNF−αの形成を阻害することが示されているからである(Wongら、1997)。もう1つの実験において、脳心室内または腹腔内に与えられたα−MSHは、局所投与された細菌リポ多糖によって誘導された中枢のTNF−αの形成を阻害した(Rajoraら、1997a)。TNF−αは神経学的障害、感染および脳の負傷で生じ、脳における病理学的プロセスの基礎であると考えられる。これらのデータは、中枢の抗炎症作用のメディエーターとしてのMC−受容体の重要な役割を示す。【0010】最近、α−MSHは炎症性腸病に対するモデルにおいて炎症を減じることが示されている(Rajora 1997a)。【0011】α−MSHペプチドもまた皮膚生物学において重要な役割を帰せられている。最もよく知られているのは皮膚の色素形成を刺激するその能力である。α−MSHはメラノサイトに位置するMC−受容体に対してのみならず、皮膚の免疫応答性および炎症細胞、ケラチノサイト、繊維芽細胞ならびに内皮細胞に対して作用することができ、それにより、ケラチノサイトの増殖および分化を修飾し、内皮細胞および繊維芽細胞のサイトカインの生産、ならびに繊維芽細胞のコラーゲン生産を調節する。α−MSHは抗原提示細胞に対して炎症前サイトカインおよびアクセサリー分子の生産をダウンレギュレーションすることが知られている。対照的に、IL−10のごときサプレッサー因子はα−MSHによってアップレギュレーションされる(Luger 1997)。イン ビボデータは、α−MSHの全身適用が接触過敏症の誘導および惹起を阻害し、ハプテン寛容を誘導する(Luger 1997)。かくして、蓄積される証拠は、恐らくはMC1−受容体サブタイプのMC−受容体の刺激が皮膚炎症および過剰増殖皮膚病の重要な負の調節メカニズムを媒介することを示す(Luger 1997)。【0012】これらの知見に加えて、Hartmeyerら(1997)は、α−MSHが皮膚微小血管内皮細胞におけるMC1−受容体発現を増加させ、これらの細胞からのインターロイキン8(IL−8)の増大した放出を引き起こすことを示している。これは、炎症および免疫のモジュレーターとしての皮膚におけるMC1−受容体の役割を示す(Hartmeyerら、1997参照)。【0013】MSHペプチドの抗炎症役割についてさらに読むためには、LiptonおよびCataniaによる総説を参照されたし(1997)。【0014】1957年以来、MSH−受容体は生理学的存在として知られていた。MSH/ACTHペプチドに対する結合部位は、多数の脳および末梢組織で同定されている(Hnatowichら1989,Tatro & Reichlin 1987,Lichtensteigerら1993,Tatro & Entwistle 1994)。これらの受容体のペプチド構造活性研究は、ラナ ピピエンス(Rana pipiens)(カエル)、アノリス カロリネンシス(Anolis carolinensis)(トカゲ)およびゼノパス ラービス(Xenopus laevis)のような下等脊椎動物からのメラニン保有細胞で行われた。受容体の研究は、後に、メラノーマ細胞系での結合によって行われた。これらのテスト系は同様の結果を与え、今や、これらの系で得られたデータはMC1−受容体をいうことが知られている(Eberie 1986)。【0015】かかるテスト系を用い、α−MSHにおけるD−PheによるL−Pheの置換は高い能力および延長された作用を提供することが見いだされた(Sawyerら1980)。また、環状[Cys4,Cys10]α−MSH類似体が合成された;それらは、皮膚色素沈着バイオアッセイにおいてメラニン細胞刺激ホルモン産生細胞であることが見いだされた(Knitteら,1983、Sawyer,1982)。しかしながら、従前公知の天然および合成ペプチドのうちいくつか、ならびにより最近合成されたものはMC1−受容体に対する高い親和性を示すが、その選択性に対してMC−受容体の他のサブタイプは制限されている(例えば、とりわけHotら1994,Adanら1994参照)。しかしながら、最近、タンパク質展示ファージスクリーニングによって見いだされたペプチドは、MC−受容体に対する他のサブタイプと比較して、MC1−受容体に対するより高い親和性を示した(Szandenlingら1997)ことが記載された。しかしながら、臨床的および他の使用では、このペプチドは、1)MC1−受容体に対する比較的低い親和性、2)他のペプチドホルモンと比較してMC1−受容体に対する低いアゴニスト効果、および3)酸化可能SH基の存在およびタンパク質分解切断に関する不安定な性質による低い安定性のために、劣った特性を示した。【0016】MC1−受容体を選択的に調節する手段および方法を提供する要望が依然としてある。それにより、MC1−受容体を発現する組織および細胞に関連するプロセスおよび条件に影響する薬理学的効果は誘導できる。これらのプロセスおよび条件は免疫応答、炎症プロセス、免疫寛容、免疫モジュレーション、アレルギープロセス、生殖プロセス、メラノーマおよびMC1−受容体発現細胞に関する悪性病を含むがそれに限定されない。【0017】MC1−受容体を選択的かつ高い能力をもって活性化する化学化合物を提供し、MC1−受容体に対する他のホルモンおよびアゴニストの作用に選択的かつ非常に高い能力をもって拮抗する化学化合物を提供し、該化合物のヒトを含めた動物への投与方法を提供する要望がさらにある。【0018】本発明により、MC1−受容体発現細胞におけるcAMP形成の効果的な刺激と組み合わせてMC1−受容体に対する高い選択性および高い親和性を示す新規化合物が開示される。他方、本発明の化合物は、MC−受容体の他のサブタイプに対する低いまたは無視できる親和性を示す。【0019】また、本発明により、酸化窒素(NO)の生産を阻害する新規化合物が開示される。【0020】また、本発明により、免疫変調性および抗炎症性である新規化合物が開示される。【0021】本発明による化合物は、一般式(1):【0022】【化5】【0023】[式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12はそれぞれ独立してHおよびメチルから選択され、Hが好ましく、また式中R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立してHおよびアルキル、とりわけメチル、エチル、プロピル、イソプロピルから選択されるアルキルから選択され、式中R13の1つの水素およびR14の1つの水素は、任意にR13とR14間の結合に置き換えられ、式中R15の1つの水素およびR16の1つの水素が、任意にR15とR16間の結合に置き換えられ、式中L1とL2は独立して単結合、メチル、エチルからなる群より選択され、好ましくは単結合であるリンカーであり、また式中R19、R20およびR21はそれぞれ独立して、Hおよび−CH2Xから選択され、ここでXはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換へテロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ヘテロアルケニル、置換へテロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアルキニル、置換へテロアルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロへテロアルケニル、置換シクロへテロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール官能基であり、また式中NTはH、ヒドロキシ、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチドおよび官能基より選択され、CTは水素、ヒドロキシル、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチドおよび官能基から選択され、式中それぞれの不斉中心(*)はRまたはS配置]によって表される。【0024】好ましくは、R20は−CH2X、Xはフェニルである。【0025】式(1)による化合物はペプチドを表すことが認識されるが、さらに本発明の化合物は式(1)によるペプチドに限定されず、ペプチド骨格の窒素の1つまたはいくつかが水素で置換された炭素に置き換えられた、および/またはペプチド骨格のカルボニル基の酸素の1つまたはいくつかが2つの水素に置き換えられた化合物も含むことが理解される。【0026】本発明の化合物(1)の好ましい立体配置は式(2):【0027】【化6】【0028】[式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12はそれぞれ独立してHおよびメチルから選択され、Hが好ましく、また式中R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立してHおよびアルキル、とりわけメチル、エチル、プロピル、イソプロピルから選択されるアルキルから選択され、式中R13の1つの水素およびR14の1つの水素は、任意にR13とR14間の結合に置き換えられ、式中R15の1つの水素およびR16の1つの水素が、任意にR15とR16間の結合に置き換えられ、また式中R19、R20およびR21はそれぞれ独立して、Hおよび−CH2Xから選択され、ここでXはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換へテロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ヘテロアルケニル、置換へテロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアルキニル、置換へテロアルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロへテロアルケニル、置換シクロへテロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール官能基であり、また式中NTはH、ヒドロキシ、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチドおよび官能基より選択され、CTは水素、ヒドロキシル、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチドおよび官能基から選択される]で開示される。【0029】式(2)による化合物では、R20の好ましい置換基はフェニルである。【0030】式(2)による化合物はペプチドを表すことが認識されるが、さらに本発明の化合物は式(2)によるペプチドに限定されず、ペプチド骨格の窒素の1つまたはいくつかが水素で置換された炭素に置き換えられた、および/またはペプチド骨格のカルボニル基の酸素の1つまたはいくつかが2つの水素に置き換えられた化合物も含むことが理解される。【0031】本発明によると、とくに好ましい化合物(3)が開示され、これは以下においてMS05(配列番号:1)と称される:【0032】【化7】【0033】また、本発明は、一般式(4)で詳細に記載するごとく、式(1)、(2)および(3)による化合物の断片も含み、ここで5つの部分A、B、C、D、Eは定義される:【0034】【化8】【0035】[式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12はそれぞれ独立してHおよびメチルから選択され、Hが好ましく、また式中R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立してHおよびアルキル、とりわけメチル、エチル、プロピル、イソプロピルから選択されるアルキルから選択され、式中R13の1つの水素およびR14の1つの水素は、任意にR13とR14間の結合に置き換えられ、式中R15の1つの水素およびR16の1つの水素が、任意にR15とR16間の結合に置き換えられ、式中L1とL2は独立して単結合、メチル、エチルからなる群より選択され、好ましくは単結合であるリンカーであり、また式中R19、R20およびR21はそれぞれ独立して、Hおよび−CH2Xから選択され、ここでXはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換へテロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ヘテロアルケニル、置換へテロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアルキニル、置換へテロアルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、置換シクロへテロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロへテロアルケニル、置換シクロへテロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール官能基であり、また式中NTはH、ヒドロキシ、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチドまたは官能基より選択され、CTは水素、ヒドロキシル、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチド、官能基から選択され、式中それぞれの不斉中心(*)はRまたはS配置であり、ここで、部分Aは任意に水素、ヒドロキシル、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチド、または官能基に置き換えられ、ここで、部分Bは任意に水素、ヒドロキシル、アルキル、アミノ酸、アミノ酸アナログ、ポリペプチド、または官能基に置き換えられ、ここに、部分Dは任意に、アミノ酸またはアミノ酸アナログに置き換えられ、 および、ここで、部分Eは任意に、アミノ酸またはアミノ酸アナログに置き換えられる。【0036】式(4)による本発明のさらに有利な実施態様において、部分Cはアミノ酸またはアミノ酸アナログに置き換えられ、他方、部分DおよびEは保持される。【0037】式(4)による本発明のさらに有利な実施態様において、部分Dはアミノ酸またはアミノ酸アナログに置き換えられ、他方、部分DおよびEは保持される。【0038】前記定義された式(4)による本発明のさらに有利な実施態様において、部分Eはアミノ酸またはアミノ酸アナログに置き換えられ、他方、部分CおよびDは保持される。【0039】本発明のある好ましい実施態様において、式(1)、(2)または(4)による化合物のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12のうちの1つまたはいくつかはメチルであるように選択され、他方、残りは水素であるように選択され、該選択はプロテアーゼおよび/またはペプチダーゼによる分解を減少または減速するようになされる。さらに、式(1)、(2)および(4)による化合物のペプチド骨格は、各々、他の原子、好ましくは酸素、炭素および水素によって炭素、窒素および酸素を置き換えることによって修飾して、プロテアーゼおよび/またはペプチダーゼによる分解を防ぎ、または減速することができる。【0040】本発明のより有利な実施態様において、式(1)、(2)および(4)による化合物におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12の6未満、好ましくは5未満、より好ましくは4未満、好ましくは2未満がメチルであるか、最も好ましくは1つもメチルでないように選択される。【0041】さらに、式(1)、(2)および(4)による化合物のペプチド骨格は、他の原子によって炭素、窒素および酸素原子を置き換えて、プロテアーゼまたはペプチダーゼによる分解を防ぎ、または減速することができ、炭素に対しては酸素であり、窒素に対しては炭素であり、酸素に対しては水素が好ましい置換基である。本発明のこの側面の好ましい実施態様において、該ペプチド骨格炭素、窒素および酸素原子の5未満、より好ましくは4未満、さらにより好ましくは3未満、最も好ましくは1未満が、酸素、炭素または水素に置き換えられる。【0042】本明細書において、用語「ペプチド骨格」とは、式(1)、(2)および(4)においてその太文字によって印される原子をいう。【0043】加えて、R19、R20およびR21は、プロテアーゼまたはペプチダーゼによるその消化が遅延されまたは防止される修飾化合物を提供するように選択し得る。【0044】メチルによる5以下の、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、より好ましくは3以下、さらにより好ましくは2以下、最も好ましくは1以下の置き換えによる、より小さな構造改変に付された式(1)、(2)、(3)または(4)の化合物は本発明に含まれる。【0045】本発明はトリフルオロ酢酸塩を含めた公知の酸による本発明の化合物の塩を含み、薬学的に許容し得る塩が好ましい。【0046】本発明の好ましい実施態様において、内因性酵素による本発明の化合物の迅速な分解が、より短い半減期の医薬を提供するために望ましい。しかしながら、かかる化合物は「ヒット・アンド・ラン」薬物として作用し得ると認識され、その生物学的作用は、本発明の化合物が各動物において検出できる以内の時間を超えて拡大され;この効果はMC1−受容体の延長された活性化による。【0047】また、前記開示の本発明の化合物の構造的改変、とくに置換基R19、R20およびR21の適当な選択は、MC1−受容体を選択的活性化または選択的遮断のいずれかの能力を有する化合物を提供するようになすことができる。本発明の化合物によるMC1−受容体の典型的な活性化は、MC1−受容体に関連する生物学的応答および薬理学的効果のみならず、実施例3に示すごとき二次メッセンジャー要素cAMPの産出の刺激を導く。また、MC1−受容体の活性化は、受容体の脱感作および/または受容体のダウンレギュレーションを導くことができ、そのいくらかは今度は生物学的応答および/またはcAMPの蓄積を生じさせるためのMC1−受容体の能力の減少を導くことができる。本発明のいくつかの実施態様において、MC1−受容体脱感作および/またはMC1−受容体のダウンレギュレーションを供する能力は望ましい効果である。さらに、本発明のさらなる実施態様において、MC1−受容体のアップレギュレーションおよび/または発現の増加も、本発明の化合物の投与によって供することができ、これは高度に望ましい効果であり得る。【0048】他方、MC1−受容体の本発明の化合物による典型的な遮断は、内因性または外因性MSHペプチド、ペプチドアナログまたはMC1−受容体の刺激性化合物による生物学的応答の誘導を妨げるであろう。【0049】典型的にはMC1−受容体を活性化させる能力を示す本発明による化合物は、式(1)、(2)または(4)に適合する化合物によって表され(それに限定されず)、ここで、R20は−CH2X、Xはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、フェニルまたは置換フェニルである。典型的にはMC1−受容体を遮断する能力を示す本発明の化合物は、式(1)、(2)または(4)に適合する化合物によって表され(それに限定されず)、ここで、R20は−CH2X、Xはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ナフタレンまたは置換ナフタレンである。【0050】本発明のさらなる実施態様は、インターロイキン1(IL−1)、インターロイキン6(IL−6)、および腫瘍壊死因子α(TNF−α)の形成を減少させ、酸化窒素の減少した生産を供し、および酸化窒素シンターゼ(NOS)の活性をダウンレギュレートする化合物に指向される。本発明の他の実施態様は、インターロイキン8(IL−8)および/またはインターロイキン10(IL−10)の生産を刺激する化合物に指向される。本発明のさらなる他の実施態様は、IL−1、IL−6、TNF−α、酸化窒素、NOS、IL−8およびIL−10に関して記載されたものとは反対の効果を生じるものに指向される。【0051】本発明の化合物は当該分野で公知の通常の化学技術によって製造することができる。それらは実施例1.1に記載されたMS05の合成が例示される。【0052】また、本発明の化合物は、当該分野で公知の通常の分子生物学的技術によって製造することもできる。この場合、式(1)、(2)、(3)または(4)に適合するペプチドをコードするDNA−配列が、典型的には、まず製造される。ついで、かくして得られたDNAを通常の発現系で使用される発現ベクターへ組み込む。また、適当な発現系は当該分野で公知であり、真核生物または原核生物細胞を含む。分子生物学技術を用いる本発明の化合物の製造のこの可能性のため、本発明は本発明の化合物をコードするDNAも含む。本発明の化合物をコードするDNAは、3’および5’末端の一方または双方において他のDNAに結合することができる。したがって、本発明は、本発明の化合物をコードするDNA配列を含むDNAを含む。本発明の化合物をコードするDNAはベクター中に存在することができ、そこで、それは3’および5’末端の一方または双方において他のDNAに結合する。したがって、本発明は本発明の化合物をコードするDNAを含むベクターを含む。【0053】また、本発明は、本発明の化合物の配列の1つまたはいくつかのコピーからなる融合蛋白質を含む。かかる融合蛋白質は、典型的には、前記した原理にしたがい適当なDNAを利用することによる、および当該分野でよく知られている手法の適用による発現系の使用によって製造される。【0054】また、本発明は、本発明の化合物の1つまたはいくつかのコピーのアミノ酸配列をからなる融合蛋白質をコードするDNAを含むベクターを含む。本発明によると、DNAは化学的に改変された非天然DNAと交換することができ、該非天然DNAはペプチドまたは蛋白質合成に関して天然DNAと同一の機能を実質的に供することができる。さらに、本発明によるDNAはRNAと交換することもできる。非天然DNAまたはRNAを動物、とくにヒトに投与する場合、RNAまたは非天然RNAを使用するのがとくに有利である。それは、動物またはヒトの内因性DNAと組み換えられるRNAまたは非天然DNAの回避のためであり、かくして、長期の副作用の危険を減少させる。【0055】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「アルキル」とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、四級ブチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチルのごとき、炭素原子18までの、好ましくは1から8までの直鎖または分岐鎖炭化水素鎖を含む。【0056】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「ヘテロアルキル」とは、1つまたは数個の原子がヘテロ原子に置き換えられたアルキルをいう。【0057】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「アルケニル」とは、プロペニル、ブテニル、ペンテニルのごとき、1つまたは数個の炭素−炭素二重結合を含む、炭素原子18までの、好ましくは2から8までの直鎖または分岐鎖炭化水素鎖を含む。【0058】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「ヘテロアルケニル」とは、1つまたは数個の炭素原子がヘテロ原子に置き換えられたアルケニルをいう。【0059】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「アルキニル」とは、1つまたは数個の炭素−炭素三重結合を含有するアルキルまたはアルケニルをいう。【0060】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「ヘテロアルキニル」とは、1つまたは数個の炭素−炭素三重結合を含有するヘテロアルキルまたはヘテロアルケニルをいう。【0061】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「シクロアルキル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルのごとき、炭素原子3から12個まで、好ましくは3から8個までを含有する環状炭化水素をいい、これは、任意に1または2の環と融合していてもよく、各環は独立してシクロアルキル、シクロヘテロアルキル、シクロアルケニル、シクロヘテロアルケニル、アリールおよび/またはヘテロアリールよりなる群から選択される。【0062】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「シクロヘテロアルキル」とは、1つまたは数個の炭素原子がヘテロ原子置き換えられたシクロアルキルをいう。【0063】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「シクロアルケニル」とは、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルのごとき、1つまたは数個の炭素−炭素二重結合を含有するシクロアルキルをいう。【0064】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「シクロヘテロアルケニル」とは、炭素間、炭素およびヘテロ原子間の1またはそれ以上の結合が二重結合であるシクロヘテロアルキルをいう。【0065】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「アリール」とは、独立して、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、シクロアルケニル、シクロヘテロアルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される1つまたは2つの環と、任意に融合していてもよいフェニルをいう。【0066】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「ヘテロアリール」とは、1またはそれ以上のヘテロ原子を含み、任意に、独立してシクロアルキル、シクロヘテロアルキル、シクロアルケニル、シクロヘテロアルケニル、アリール、ヘテロアリールから選択される1つまたは2つの環と融合していてもよい、5−から12−員環の芳香族環、好ましくは5−から6−員環の芳香族環をいう。【0067】用語「置換された」とは、それぞれ独立して、アルキル、フッ素化アルキル、アルケニル、フッ素化アルケニル、アルキニル、フッ素化アルキニル、シクロアルキル、フッ素化シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、フッ素化シクロヘテロアルキル、シクロルケニル、フッ素化シクロルケニル、シクロヘテロアルケニル、フッ素化シクロヘテロアルケニル、アリール、フッ素化アリール、ヘテロアリール、フッ素化ヘテロアリール、官能基によって、1つまたはそれ以上の水素が置換されていることをいう。さらに、もし用語「置換された」と連結した構造が、もう1つの環状構造または他の環状構造と融合した環状構造であれば、後者の環状構造もまた置換され得る。【0068】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「ハロゲン」とは、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素をいい、塩素が好ましい。【0069】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「ヘテロ原子」とは、それに対して1つまたはそれ以上の水素がその原子価にしたがって結合され得る窒素、酸素または硫黄をいい、ここで、窒素の場合、1つの酸素原子が、任意にドナーアクセプター結合によって窒素に結合し得、かくして、N−オキシドを形成する。【0070】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「官能基」とは、アミノ、アシルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアジド、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアジド、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、フッ素化アルキルヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、アシルカルボキシ、アリールカルボキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシルアミノ、アシル、フッ素化アシル、ニトロソ、スルホニル、スルフィニル、チオ、アルキルチオ、アシルチオをいう。【0071】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「融合した」とは、1つまたはそれ以上の共通する原子を有する2つまたは3つの環をいい、融合した環の好ましい最大数は3である。【0072】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「アミノ酸」とは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、p−ベンゾイル−フェニルアラニン、β−シクロヘキシル−アラニン、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、β−(2−ナフチル)−アラニン、ノルロイシン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、3,4−ジクロロフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、4−ニトロフェニルアラニン、2−チエニルアラニン、3−ベンゾチエニルアラニン、4−シアノフェニルアラニン、4−ヨードフェニルアラニン、4−ブロモフェニルアラニン、4,4’−ビフェニルアラニン、ペンタフルオロフェニルアラニン、β,β−ジフェニルアラニン、D−もしくはL−立体配置のいずれかで、D−L−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、ならびに以下の一般的構造(5):【0073】【化9】【0074】[式中、ZはHまたは−CH2X、ここで、XはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロヘテロアルケニル、置換シクロヘテロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、または官能基であり、NHはH、官能基であるかまたはもう1つのアミノ酸に結合しており、CTは官能基であるかまたはもう1つのアミノ酸に結合しており、式(5)による当該化合物はD−もしくはL−立体配置である]を有する他の置換基をいう。【0075】本明細書で、それ自体またはほかの基の一部として使用される用語「アミノ酸アナログ」とは、以下の一般的構造(6):【0076】【化10】【0077】[式中、Aは、水素および/またはメチルが原子価にしたがって結合した酸素、窒素または炭素であり、Bは、水素および/または酸素が原子価にしたがって結合した酸素または炭素であり、各不斉中心はRもしくはS立体配置であり、ZはHまたは−CH2Xであり、ここで、XはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロヘテロアルケニル、置換シクロヘテロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、または官能基であり、NHはH、官能基であるかまたはもう1つのアミノ酸に結合しており、またはもう1つのアミノ酸アナログに結合しており、CTは官能基であるかまたはもう1つのアミノ酸に結合しているか、またはもう1つのアミノ酸アナログに結合している]を有する物質をいう。【0078】本発明の化合物は、MC−受容体の5つの公知のサブタイプの中で、MC1−受容体に優先的に結合するその能力を構成するユニークで新規な特性を有する。この能力は文献に記載されている方法を用い、組換えヒトMC−受容体についてのテストにおいて明らかにされる(Schioethら、Eur. J. Pharmacolo., Mol. Pharm. Sect.1995,288,311およびPharmacol.&Toxicol.1996,79,161参照)。これらのテストにおいて、実施例2に記載されたごとくに、COS−1細胞で発現された組換えヒトMC−受容体サブタイプに対する[125I]−標識NDP−MSH([Nle4,D−Phe7]α−MSH)の結合につき競合する化合物の能力を評価した。これらのアッセイによって、以下の解離定数(Kis)を本発明の化合物のうちのいくつかにたいして決定した。【0079】【表1】【0080】前記表において、非標識NDP−MSHおよび天然α−MSH−ペプチドについてのKi−値は比較のために載せる。表より、本発明のとくに好ましい化合物であるMS05はα−MSHと同一のMC1−受容体に対する高親和性を示し、他方、それは、MC3受容体に対しては1800倍低い親和性、MC4およびMC5に対しては65000倍以上低い親和性をそれぞれ示す。(前記表において、>>50000は「50000よりも大きい」を意味することを意図し、これは、MS05が50000nMまでの濃度においてMC4−またはMC5−受容体いずれかに結合する認識できる能力をなにも示さなかったことを意味する)。それにより、MS05はMC3、MC4およびMC5受容体に対するその能力と比較した場合、MC1−受容体に対して非常に高い選択性を示す。さらに、MS05はMC1−受容体に対して非常に高い親和性を有する。表から明らかなように、MS09はMC−1受容体に対してそれが極端に高い親和性を有するように本発明のもう1つの好ましい化合物である。これらの特性は、当該分野で公知の化合物と比較して増大した安定性と関連する。その安定性は、容易に酸化可能な基(例えば、システインおよびメチオニンにおけるごとく−SH基および−SH−CH3基)の欠如によるようである。加えて、MS05およびMS09は、従前公知の化合物と比較して二次メッセンジャーcAMPの生成を刺激するより高い能力を示す(実施例3参照)。MS05およびMS09の非常な高い選択性とcAMPの形成を刺激する高い選択性および良好な能力との組合せはMS05およびMS09を価値あるものとする。実施例3、5および7において、cAMPの効果的な刺激を誘導するMS05およびMS09の高い能力が示される。【0081】実施例4−7は、メラノーマ細胞およびマクロファージにおける天然MSH−受容体(すなわち、天然MC1受容体)に結合する、ならびにこれらの細胞におけるcAMPの刺激を誘導する本発明の化合物の能力を示す。実施例8は、NO生産が炎症剤(細菌リポ多糖およびインターフェロンガンマ)によって刺激された場合にマクロファージにおける酸化窒素(NO)形成を阻害する本発明の化合物の能力を示す。結果は、本発明の化合物が、本発明の化合物が効果的な抗−炎症剤であるという、さらなる意味ある証明であるNOの非常に効果的な阻害剤であることを示す。【0082】本明細書において、用語「二次メッセンジャーcAMPを刺激する高い能力」とは、実施例3に記載された方法を用い、同一系において10nMのα−MSHによって誘導されたものと比較して、実施例3に記載されたMC1−受容体発現細胞におけるcAMP−形成の刺激を、少なくとも35%、好ましくは少なくとも45%、より好ましくは少なくとも55%、最も好ましくは少なくとも65%誘導する10nMの本発明の能力をいう。【0083】しかしながら、本明細書において、化合物(「化合物」はこの意味では必要な変更を加えて「テスト化合物」ともいう)が、「二次メッセンジャーcAMPを刺激する高い能力」を示すか否かを判断する好ましい方法は、実施例5に記載された手法を本質的に用い、特異的濃度Aのテスト化合物をB16−F1マウスメラノーマ細胞(アメリカン タイプ カルチャー コレクション(American Type Culture Collection))に10から60分の間の期間、好ましくは10〜30分の期間、最も好ましくは20分の期間接触させ、ついで、細胞で形成されたcAMPの量を測定することを構成する。本手法によると、「cAMPを刺激する高い能力」とは、テスト化合物と同一の手法を用い、特異的濃度Aのα−MSHをB16−F1マウスメラノーマ細胞に接触させることによって誘導されたものの、少なくとも30%の量となる、より好ましくは少なくとも40%の量となる、幾分より好ましくは少なくとも50%の量となる、なお幾分より好ましくは少なくとも60%の量となる、さらにより好ましくは少なくとも70%の量となる、なおさらにより好ましくは少なくとも80%の量となる、最も好ましくは少なくとも90%の量となる刺激と定義される。「cAMPの刺激」とは、この意味において、cAMPの基礎レベルを超えて誘導されたcAMPの増大したレベルを意図し、cAMPの基礎レベルは、接触に割り当てられた時間にテスト化合物またはα−MSHが存在しないことを除き、細胞をテスト化合物と接触させた場合におけるごとく同一の手法に付されたB16−F1細胞に存在するcAMPのレベルと定義される。cAMPを刺激するテスト化合物の能力を測定するためのこの手法に従うと、「特異的濃度A」とは、範囲1〜100nM内から選択される単一濃度を意図し、1nMが好ましく、100nMがより好ましく、10nMが最も好ましい。【0084】cAMPとは、この意味で、環状アデノシン3’、5’−モノホスフェート(環状AMP)を意図する。【0085】前記で指摘したごとく、本発明の化合物は、NO生産の効果的な阻害剤である。本明細書においては、化合物(「化合物」はこの意味で必要な変更を加えて「テスト化合物」ともいう)が「NO生産の効果的な阻害剤」であるか否かを判断する好ましい方法は、実施例8に記載された手法を本質的に用い、特異的濃度Bのテスト化合物をマウスRAW 264.7マクロファージ細胞(アメリカン タイプ カルチャー コレクション)に1〜22時間接触させ(10〜20時間がより好ましく、16時間が最も好ましい)、該細胞は0〜300ng/mLの間の細菌リポ多糖の添加によりNOのその生産につき同時に刺激され(50〜150ng/mLの細菌リポ多糖がより好ましく、100ng/mLの細菌リポ多糖が最も好ましい)、また、該細胞は0〜10ユニット/mLの間のマウス組換えインターフェロンガンマの添加によっても同時に刺激され(3〜7ユニット/mLのマウス組換えインターフェロンガンマがより好ましく、5ユニット/mLのマウス組換えインターフェロンガンマが最も好ましい)、ついで、形成された酸化窒素(NO)の量を測定することを構成し、該NOは当該分野でよく知られたいずれかの方法によって測定され、NOの形成が、形成されたニトリルの量を測定することによって間接的に決定される実施例8に記載された方法が最も好ましい。本手法によると、NO生産の効果的な阻害剤とは、テスト化合物と同一の手法を用い、特異的濃度Bのα−MSHをマウスRAW 264.7マクロファージ細胞に接触させることによって供されたNO生産の阻害の、少なくとも30%の量となる、より好ましくは少なくとも40%の量となる、幾分より好ましくは少なくとも50%の量となる、なお幾分より好ましくは少なくとも60%の量となる、なおより好ましくは少なくとも70%の量となる、なおさらにより好ましくは少なくとも80%の量となる、最も好ましくは少なくとも90%の量となるNO生産の阻害と定義される。「NO生産の阻害」とは、この意味において、接触に割り当てられた間にテスト化合物またはα−MSHが存在しないことを除き、細胞をテスト化合物に接触させた場合のごとく同一の手法に付されたRAW 264.7細胞で得られたNO生産のレベルからのNO生産の減少を意図する。NO生産を阻害するテスト化合物の能力を測定するこの手法によると、「特異的濃度B」とは、範囲0.1〜100nM内から選択される単一濃度を意図し、0.1nMが好ましく、100nMが幾分より好ましく、1nMがより好ましく、10nMが最も好ましい。【0086】加えて、本発明の化合物の多くは、とくに、式(4)による化合物を含めた式(1)および式(2)に適合するものの多くは、MC1−受容体に対するその高い選択性および結合親和性を保持しつつ、ペプチダーゼによる分解に対する増大した安定性を示す。これらの特性は、生きた動物、とくにヒトにおいて持続的薬理作用を引き起こすのに、もし全身投与後の体内での延長された半減期が望まれればとくに価値がある。【0087】加えて、本発明の化合物は利点があるという重要な程度までMC2−受容体に結合しない。【0088】本明細書においては、「MC1/MC3−選択性」とは、MC1−受容体に対する化合物のKi(Ki−MC1)に対するMC3−受容体に対する同一化合物のKi(Ki−MC3)の比率と定義され、Ki値はSchioethら1995および1996bによって記載された方法を用い、実施例2に記載されたごとく測定され;よって、【0089】【数1】【0090】本明細書においては、本発明の化合物の「非常に高いMC1/MC3−選択性」とは、少なくとも60、好ましくは少なくとも100、より好ましくは少なくとも200、なおより好ましくは少なくとも700、最も好ましくは少なくとも1000、少なくとも1200さえのMC1/MC3−選択性をいう。しかしながら、本発明の現実的に全ての実施態様において、「非常に高いMC1/MC3−選択性」とは、少なくとも10、好ましくは少なくとも20、最も好ましくは少なくとも30のMC1/MC3−選択性で充分である。【0091】本明細書において、化合物の「MC1/MC4−選択性」とは、MC1−受容体に対する化合物のKi(Ki−MC1)に対するMC4−受容体に対する同一化合物のKi(Ki−MC4)の比率と定義され、Ki値はSchiothら1995および1996bによって記載された方法を用い、実施例2に記載されたごとく測定され;よって、【0092】【数2】【0093】本明細書においては、本発明の化合物の「非常に高いMC1/MC4−選択性」とは、少なくとも300、好ましくは少なくとも1000、より好ましくは少なくとも3000、なおより好ましくは少なくとも10000、最も好ましくは少なくとも20000、30000を超えてさえ、50000さえのMC1/MC4−選択性をいう。しかしながら、本発明の現実的に全ての実施態様において、「非常に高いMC1/MC4−選択性」とは、少なくとも30、好ましくは少なくとも70、最も好ましくは少なくとも150のMC1/MC4−選択性で充分である。【0094】本明細書において、化合物の「MC1/MC5−選択性」とは、MC1−受容体に対する化合物のKi(Ki−MC1)に対するMC5−受容体に対する同一化合物のKi(Ki−MC5)の比率と定義され、Ki値はSchiothら1995および1996bによって記載された方法を用い、実施例2に記載されたごとく測定され;よって、【0095】【数3】【0096】本明細書においては、本発明の化合物の「非常に高いMC1/MC5−選択性」とは、少なくとも300、好ましくは1000を超えて、より好ましくは少なくとも3000、なおより好ましくは少なくとも10000、最も好ましくは少なくとも20000、30000を超えてさえ、50000さえのMC1/MC5−選択性をいう。しかしながら、本発明の現実的に全ての実施態様において、「非常に高いMC1/MC5−選択性」とは、少なくとも30、好ましくは少なくとも70、最も好ましくは少なくとも150のMC1/MC4−選択性で充分である。【0097】この意味において、MC1−受容体に対する本発明の化合物の「非常に高い親和性」は、それが、30nM未満、好ましくは15nM未満、より好ましくは7nM未満、なおより好ましくは5nM未満、最も好ましくは3nM未満、2nM未満でさえ、1nM未満のKi値を呈することを示し、MC1−受容体に対するKi値はSchiothら1995および1996bによって記載された方法を用い、実施例2に記載されたごとく測定される。【0098】しかしながら、この意味において、MC1−受容体に対する本発明の化合物の「非常に高い親和性」は、それが、30nM未満、好ましくは15nM未満、より好ましくは7nM未満、なおより好ましくは5nM未満、最も好ましくは3nM未満、2nM未満でさえ、1nM未満のKi値を呈することを示し、MC1−受容体に対するKi値は、マウスB16−F1メラノーマ細胞を用い、実施例4に記載されたごとく測定される。【0099】この意味においては、MC1受容体の使用に言及する場合は常に、またはヒトMC1受容体、またはChhajlani&Wikberg(FEBS Lett,1992,309,417)によって記載されたMC1受容体、またはSchiothらEur. J. Pharmacol. Mol. Pharm. Sect.,1995,288,311〜317またはSchiothら,Pharmacol.Toxicol.1996,79,161〜165によって使用されたMC1受容体に言及する場合は常に、受託番号DSM7214の下でDeutche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkuluren(DSM),Braunschweig,ドイツ国から入手可能であって、特許出願PCT/DK93/00273(WO94/04674)に記載されているDNAによってコードされるMC1受容体を意図する。【0100】しかしながら、この意味において、MC1受容体の使用への言及をなす場合は常に、使用する受容体は本出願のいずれの事項も変更することなく、哺乳動物またはヒト起源のメラノーマ細胞に存在する天然MSH−受容体から選択することができ;B16−F1メラノーマ細胞における天然MSH−受容体の選択が好ましい選択である。【0101】MSH−受容体に言及する場合は常に、10nM以下の解離定数でもって[125I]NDP−MSHに結合できる結合部位をもまた意図し、解離定数は当該分野でよく知られた放射リガンド結合手法を用いて測定され、好ましいアプローチはSchiothらEur. J. Pharmacol. Mol. Pharm Sect,1995,288,311〜317またはSchiothらPharmacol. Toxicol.1996,79,161〜165によって記載されており、ただし、MSH−受容体は哺乳動物またはヒト起源のいずれの天然または非天然細胞系にも存在できるものとする。さらに、MSH−受容体の定義によると、[125I]NDP−MSH結合はアッセイ手法の間に0.1μMから10μMまでのあいだのα−MSHの存在によって大いに妨げることができる。【0102】この意味では、マウスRAW264.7マクロファージ細胞に言及する場合は常に、RAW264.7マクロファージ細胞はMSH−受容体を保有する哺乳動物またはヒト起源のいずれかの他の細胞と交換でき、そのNO生産はこの意味を変更することなく、α−MSHの添加によって阻害される。【0103】本発明によるとくに好ましい化合物は、構造式(1)、(2)、(3)、(4)のうちの1つまたはいくつかからなり、そのため、高MC1/MC3−選択性、高MC1/MC4−選択性、高MC1/MC5−選択性およびMC1−受容体に対する高い親和性の群から選択される特性のうち1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、最も好ましくは4つが組み合わされる。さらに、本発明のさらに好ましい化合物は、該特性が二次メッセンジャーcAMPを刺激する高い能力と組み合わされるものである。【0104】用語「MC1受容体に対する高い選択性」とは、この意味で、高MC1/MC3−選択性、高MC1/MC4−選択性、高MC1/MC5−選択性の群から選択される特性の3つ、より好ましくは2つ、最も好ましくは1つを化合物が示すことを意図する。【0105】しかしながら、本発明による非常に好ましい化合物は、構造式(1)、(2)、(3)、(4)のうちの1つまたはいくつかからなり、その化合物はNO生産の効果的な阻害剤でもある。【0106】顕著な陽性処理効果は、MS05のBALB/Cマウスへの投与に際して見られた。動物を2,4−ジニトロフルオロベンゼン(DNFB)の注射によって感作した。まず、30μLの0.5%DNFBをマウスの剃った腹部に投与し、4日後、10μLの0.3%DNFBを1つの足にテストし、もう1つの足はテストせず、コントロールとして供した。0.9%生理食塩水中のMS05の溶液を用いて感作2時間前にMS05を腹腔内投与し、ついで、同一用量を4連続日腹腔内投与し、MS05の各用量は0.05、0.25、0.37、0.5および0.75mg/kgに達した。MS05でのこれらの処理は、同一DNFB投与に付したが、MS05を与えなかった動物と比較して、各々、3、5、12、39および10%だけ足の浮腫を阻害することが判明した。さらに、これらのテストにおいて、DNFBは全血液白血球数の顕著な増加ならびに血液の顆粒球数の顕著な増加を誘導し、全白血球細胞数および顆粒球数の増加はMS05処理によって本質的に正常化され、最良の効果はMS05の0.5mg/kgの毎日の腹腔内投与で観察された。また、DNFB投与は血液中のリンパ球/単球の数を増加させ、これは、MS05の投与に際して正常レベルまで本質的に回復した。また、血液血小板数はDNFB処理動物で増加した;該増加はMS05の投与によって正常に向かって回復した。BALB/cマウスの耳のDNFB感作によって誘導された浮腫の同様の減少は、0.9%生理食塩水中のMS05およびMS09の溶液を用いる、MS05またはMS09いずれかの動物への静脈内注射に際して観察された。かくして、これらの結果は、本発明の化合物が、ハプテンによる接触過敏症、感作を妨げ、改善しおよび/もしくは阻害し、ならびに/または浮腫に対する陽性処理効果を有することを示す。さらに、これらの結果は、本発明の化合物が血液細胞数を正常化できることを示す。従って、本発明の化合物はさらなる意味で免疫変調性である。さらに、これらの結果は、医薬の形態で投与されるべき本発明の化合物の能力を証明する。【0107】さらなるテストにおいて、MS05またはMS09をイン ビトロにてヒト微小血管内皮細胞(HMEC−1細胞;Department of Health & Human Services, Centres for Disease Control and Prevention, Atlanta, GA30333,USA)に投与した。HMEC−1細胞は、TNFα(10ng/mL)の投与に際して、接着分子ICAM−1、VCAMおよびE−セレクチンについてのmRNAのアップレギュレーションされた発現で、ならびにICAM−1、VCAMおよびE−セレクチンタンパク質のアップレギュレーションによって応答した。MS05またはMS09の投与(MS05およびMS09の好ましい濃度は0.01nMから10μM内であり、MS05またはMS09と細胞と接触させるための好ましい時間は3〜48時間である)は、接着分子ICAM−1、VCAMおよびE−セレクチンについてのmRNAのアップレギュレーションされる発現の阻害、ならびにICAM−1、VCAMおよびE−セレクチンタンパク質のアップレギュレーションの阻害に導いた。これらの結果は、本発明の化合物能力が免疫変調性であり、血管系に関連する炎症の治療で有用であること、例えば、脈管炎で陽性の治療効果を有することを示す。これに関連して、ICAM−1は細胞内接着分子タイプ1を意図し、VCAMとは、血管接着分子を意図し、E−セレクチンとは、内皮セレクチンを意図する(Sluiterら, J. Cardiovasc. Pharmaol.1993,22 Suppl 4:S37-44;Elangbamら Wt.Pathol.1997 Jan,34(1):61-73)。【0108】本発明の化合物は、動物、とくに哺乳動物において予防的処置を含めた病気および障害および/または病理学的状態の治療および診断で使用することができるが、それらはヒトにおいてこれらの目的で最も好ましく使用される。さらに、本発明の化合物は、その生理学的状態を変化させるために健康な個体においておよび健康な動物において使用することもできる。【0109】かかる治療および診断において、本発明の化合物は、さらに、薬学的に許容される担体ならびに任意により錠剤化剤、湿潤剤、結合剤および充填剤、抗酸化剤および抗微生物剤のごとき保存剤、緩衝剤および塩を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましい担体は注射媒体、とくに水を含む。該組成物は経口、腸、直腸および非経口経路を含めたいずれかの通常の経路によって投与される。非経口経路は静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内注射を含む。本発明の化合物は鼻孔スプレイのような吸入によって、および皮膚に局所的に投与することもできる。それらは、硬膜、鞘内および脳心室内投与することもできる。【0110】とくに、薬理学的に効果的な量の本発明の化合物を含有する医薬組成物は、とくにMC1−受容体の刺激によって正に影響される、あるいはMC1−受容体の遮断によって、および/またはダウンレギュレーションによって、および/または脱感作によって正に影響される状態にある生理学的状態の改変、診断、予防または治療的処置のために、動物、とくにヒトに投与される。かかる状態の例はいずれかのタイプおよびいずれかの起源の炎症を含む。とくにそれにつき炎症またはいずれかの関連状態ならびにマクロファージ、好中球、単球、ケラチノサイト、繊維芽細胞、メラノサイト、色素細胞および内皮細胞の作用を含めた状態を意図する。さらに、インターロイキン、とくにインターロイキン1(IL−1)、インターロイキン6(IL−6)、および腫瘍壊死因子α(TNF−α)のごとき炎症性サイトカインの増大した生産および/または放出によって引き起こされたまたはそれらに関連する状態が含まれる。かくして、本発明の化合物はヒト、哺乳動物および動物における免疫変調性治療で有用である。また、酸化窒素(NO)の増大した生産ならびに酸化窒素シンターゼ(NOS)のアップレギュレーションされた活性に関連する状態も意図する。さらに、本発明の化合物は精巣および卵巣に関連する疾患を治療するのに有用である。【0111】本明細書においては、「増大した生産」とは、健康な個体における当該内因性化合物の含有量と比較して、患者における内因性化合物の局所的、領域的または全身的に増大した形成、増大した放出、または増大した含有量をいう。本明細書では、「アップレギュレーションされた」とは、健康な個体におけるそれと比較した化合物の増大した活性または含有量をいう。【0112】本明細書では、「減少した生産」とは、健康な個体における当該内因性化合物の含有量と比較して、患者における該内因性化合物の減少した形成、減少した放出、または減少した含有量をいう。本明細書では、「ダウンレギュレーションされた」とは、健康な個体におけるそれと比較した化合物の減少した活性または含有量をいう。【0113】とくに、陽性治療効果または予防的効果は、炎症または炎症様疾患が以下の1またはそれ以上によって引き起こされたまたはそれに関連する疾患で見られる。アレルギー、過敏症、細菌感染、ウイルス感染、毒性剤によって引き起こされた炎症、発熱、自己免疫疾患、UV−放射、X−線放射、γ−放射、α−もしくはβ−粒子、日焼け、温度上昇、機械的負傷を含める原因によって引き起こされた放射損傷。さらに、任意により続いて低酸素症領域への再酸素付与(reoxygenation)による低酸素症のための炎症は、典型的には、続いてひどい炎症が起こり、この疾患は本発明の化合物での治療によって正に影響される。【0114】本発明の非常に具体的な実施態様において、本発明の化合物は、炎症成分を有する皮膚病を含めた、いずれかの器官の(真皮および表皮を含めた)皮膚の炎症病の予防または治療的処置のために投与される。本発明のこの実施態様の具体的な例は、皮膚の接触皮膚炎、皮膚の日焼け、いずれかの原因の火傷、および化学剤によって引き起こされた皮膚の炎症、乾癬、脈管炎、壊疽性膿皮症、円盤状紅斑性狼瘡、湿疹、掌蹠膿疱症、尋常性フェンフィガス(phemphigus vulgaris)の治療を含む。【0115】また、炎症成分を有する腹部病を含めた腹部における炎症病の治療のための本発明の化合物の投与は本発明に含まれる。本発明の化合物でのかかる病気の治療の具体的例は、未知の原因のものを含む胃炎、悪性胃炎(萎縮性胃炎)、潰瘍性大腸炎(大腸炎潰瘍)、クローン病、全身性硬化症、十二指腸潰瘍、小児脂肪便症、食道炎および胃潰瘍である。【0116】また、自己免疫的性質のもの、および一般的性質の他の炎症性病気を含めた、全身または全身性および/もしくは局所的免疫病の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例は慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、全身性硬化症、リウマチ性多発性筋痛、ヴェーゲナー内芽腫症、サルコイドーシス、好酸球性筋膜炎、反応性関節炎、ベクテリエフ病、全身性紅斑性狼瘡、側頭動脈炎、ベーチェット病、バーガー疾病(morbus Burger)、グッドパスチャー症候群、好酸球性肉芽腫、筋線維痛(fibromyalgia)、筋炎、および複合化結合組織病を含む。また、それには未知起源の関節炎を含めた関節炎も含まれる。【0117】さらに、炎症に関連した末梢および中枢神経系の病気の治療のための本発明の化合物の投与が本発明に含まれる。脳脈管炎、多発性硬化症、自己免疫性眼球炎、多発性神経障害の治療が本発明のこの態様に含まれる。また、アポトーシス細胞死滅を防止するための中枢神経系の炎症の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。さらに、本発明の化合物は神経再生を誘導する明らかな能力を示すので、この領域における細胞の損傷を含めた中枢神経系病で陽性治療効果がしばしば見られる。また、本発明のこの態様は、中枢神経系に対する外傷負傷、脳浮腫、多発性硬化症、アルツハイマー病、中枢神経系における細菌性およびウイルス性乾癬、発作、および中枢神経系における出血の治療を含む。【0118】また、炎症に関連した眼および涙腺の病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。かかる病気の具体的例は前および後ブドウ膜炎、網膜脈管炎、網膜血管炎、視神経炎、ヴェーゲナー筋芽腫症、シェーグレン症候群、上強膜炎、強膜炎、眼の疾患のサルコイドーシスおよび眼の疾患の多発性軟骨炎を含む。【0119】また、炎症に関連する耳の病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれ、その具体的例は耳の疾患の多発性軟骨炎および外耳炎を含む。【0120】また、炎症に関連する鼻の病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれ、その具体的例はサルコイドーシス、多発性軟骨炎および鼻の正中線肉芽腫である。【0121】また、口、咽頭および唾液腺の炎症に関連した病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例はこれらの領域におけるヴェーゲナー筋芽腫症、正中線肉芽腫、シェーグレン症候群および多発性軟骨炎を含む。【0122】また、肺における炎症に関連した病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例は特発性肺胞炎、原発性肺高血圧、気管支炎、慢性気管支炎、サルコイドーシス、炎症全身病における肺胞炎、炎症全身性病気における肺高血圧、ヴェーゲナー芽腫症およびグッドパスチャー症候群を含む。【0123】また、心臓の炎症の関連した病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例は心外膜炎、特発性心外膜炎、筋炎、高安動脈炎、川崎病、冠動脈脈管炎、炎症全身性病気における心膜炎、炎症全身性病気における筋炎、心内膜炎および炎症全身性病気における心内膜炎を含む。【0124】また、肝臓の炎症に関連した病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例は肝炎、慢性活動的肝炎、胆汁性肝硬変、毒性剤による肝障害、インターフェロン誘導肝炎、ウイルス感染によって誘導された肝炎、無酸素症によって誘導された肝障害、機械的外傷によって引き起こされた肝障害の治療を含む。【0125】また、膵臓の炎症に関連する病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例は糖尿病、急性膵炎、慢性膵炎の治療(および予防)を含む。【0126】また、甲状腺の炎症に関連する病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。本発明のこれらの実施態様の具体的例は甲状腺炎、自己免疫性甲状腺炎および橋本甲状腺炎を含む。【0127】また、腎臓の炎症に関連する病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体例は糸球体腎炎、全身性紅斑狼瘡における糸球体腎炎、結節性動脈周囲炎、ヴェーゲナー肉芽腫、グッドパスチャー症候群、HLAb27関連病、IgA腎炎(IgA=免疫グロブリンA)、腎盂腎炎、慢性腎盂腎炎および間質性腎炎を含む。【0128】また、関節の炎症に関連した病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例はベーチット病、乾癬性関節炎、慢性関節リウマチ、大腸潰瘍における関節炎、クローン病における関節炎、全身性紅斑狼瘡における関節の障害、全身性硬化症、混合結合組織病、反応性関節炎、ライター症候群を含む。さらに、いずれかの関節の関節症、とくに指関節、膝および腰の関節症の治療は本発明のこの具体例に含まれる。【0129】また、血管の炎症に関連する病気の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例は側頭筋動脈炎、結節性動脈周囲炎、動脈硬化症、高安動脈炎、川崎病を含む。動脈硬化症に対する保護およびその予防を供する本発明の化合物の能力はとくに有利である。これは、部分的には、内皮細胞および血管壁の酸化された低密度リポタンパク質の作用によって引き起こされた誘導性酸化窒素シンターゼ(iNOS)の誘導を防止する本発明の化合物の能力による。【0130】また、血液細胞および血液細胞形成器官(例えば、骨髄およびリンパ組織)の疾患である(薬物過敏症を含めた)薬物誘導過敏症の治療を含む、血液およびリンパ系の薬物誘導障害の治療のための本発明の化合物の投与も、本発明に含まれる。本発明のこの態様の具体的実施態様は貧血、顆粒球減少症、血小板減少症、白血球減少症、再生不能貧血、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性血小板減少症および自己免疫性顆粒球減少症を含む。【0131】また、本発明の化合物は即時性アレルギー障害(I型アレルギー)の治療のために投与することもできる。アナフィラキシー反応、アナフィラキシー様反応、喘息、アレルギー型の喘息、未知の原因による喘息、鼻炎、枯草熱および花粉アレルギーの治療は本発明のこの具体例に含まれる。【0132】また、いずれかの起源の感染に関連する炎症の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。具体的例はウイルス、細菌、蠕虫および原虫によって引き起こされた感染に二次的な炎症の治療を含む。【0133】また、外傷およびいずれかの原因の組織損傷に関連する炎症の治療のための本発明の化合物の投与も本発明に含まれる。【0134】表皮細胞における色素形成を刺激する本発明の化合物の能力のため、本発明の化合物は、美容的理由のための、白斑または皮膚の色の暗色化が所望される任意の疾患の治療のための皮膚日焼け(skin tanning)の誘導に有用である。さらに、皮膚の細胞における色素形成を阻害する本発明の化合物の能力のため、それらは美容的理由でのより明るい皮膚の色を誘導するために、または皮膚のより明るい色が所望されるいずれかの疾患の間でも有用である。【0135】また、本発明の化合物は二次メッセンジャー要素cAMPの形成を誘導するのにも有用である。とくに、環状アデノシン3’,6’−一リン酸(cAMP)のかかる形成は、生きた生物、とくにヒトに投与した場合、本発明の化合物の特異的薬理効果を誘導するのに所望される。しかしながら、cAMP形成の誘導は、例えば分析または診断目的のために、イン ビトロにて細胞または破砕細胞系において大きな価値があり得る。本発明のこの態様の具体的実施態様は、実施例3に掲げる。【0136】また、本発明の化合物は、二次メッセンジャー要素cAMPのイン ビボ形成を阻害するのにも有用である。かかる阻害は、例えば分析および診断目的のために、イン ビトロにて細胞または破砕細胞系で使用することもできる。【0137】本発明の化合物は、化合物の性質、所望の治療効果および投与経路に応じて、0.001mg/日/kg体重から1000mg/日/kg体重まで変化し得る薬理学的に効果的な量で投与される。しかしながら、もし局所投与されれば、より少ない量で効果的であり得る。本発明の化合物は低い毒性を有し、よく寛容される。【0138】分析および診断目的のために、本発明の化合物は、放射性標識を含めた放射性形態で使用することができる。とくに、それらは放射性ヨウ素もしくはトリチウム、またはいずれかの他の適当な放射性核種を取り込むように製造することができる。かかる放射性標識化合物は、MC1−受容体の定量のために、メラノコルチン受容体の特定のサブタイプと競合する薬物の解離定数(KisまたはKds)の分析のために、および、例えば受容体オートラジオグラフィー技術の使用によって、組織および組織セクションにおけるMC1−受容体の位置決定のために放射性リガンド結合で使用することができる。放射性リガンド結合および受容体オートラジオグラフィーの原理は当該分野でよく知られている。あるいはまた、本発明の化合物は、各化合物、例えば蛍光標識、ビオチン、酵素、の検出を可能とする標識のいずれかの他のタイプで標識することができ、得られた化合物は対応する放射性標識化合物として同一目的で使用することができる。また、本発明の化合物はγ−線、光量子線(light photon)の放射のような二次的プロセスによって、または生化学的プロセスによって活性化される他の標識で標識することもでき、該目的は本発明の標識化合物が位置する組織の標的細胞における変化を引き起こすことである。かかる変化は生存率に影響し、化合物が投与された生物における細胞または組織を運命付けるのに有用であり得る。【0139】本発明の化合物に、光、とくにUV光によって活性化することができる基を設けることもでき、該目的は光親和性標識技術の使用によってMC−1受容体の共有結合標識で有用な化合物を得ることにある。光親和性標識は当該分野でよく知られた技術であり、ここに、この意味はMC1−受容体の構造およびトポロジー体制を解明するのに有用である。また、本発明の化合物のかかる光活性誘導体もまた本発明の一部である。また、本発明の化合物の光活性誘導体は、例えば放射性原子、蛍光基またはビオチンのごとき基または標識を取り込み、容易に検出できる。(光親和性標識の点についてのさらなる詳細については、Leeb-Lundbergら、J. Biol. Hem.1984,259,2579およびScinonelli&Eberle FEBS Lett.1978,226,134参照)。【0140】また、本発明の化合物はガンマまたはポジトロン放射アイソトープで標識することもできる。かくして標識された化合物は、ヒトを含めた動物に全身または局所投与することができる。MC1−受容体に選択的に結合する本発明の放射性化合物の能力によって、特異的MC−受容体サブタイプのイン ビボ結合のイメージングは、シンチグラフィー、ポジトロン放出断層撮影法(PET)または単一光量子放射コンピューター断層撮影法(single photon emission computed tomography)(SPECT)のごとき当該分野でよく知られた技術によって得ることができる。かかる方法をも用いることによって、動物またはヒト対象の組織におけるMC1−受容体の分布および/または数についての情報を得ることができる。メラノーマ細胞はMC1−受容体で豊富であることが知られているので、この情報は病気の診断、とくに悪性メラノーマの診断で価値がある。さらに、非常に同一の技術を、悪性細胞がMC1−受容体を含有するいずれかの他の悪性疾患の治療で使用することができる。後者の例は卵巣または精巣に由来する癌である。本発明の化合物に直接的に適用できるこの技術の一般的例については、Baguttら 1994参照。【0141】さらに、本発明の化合物は毒性剤でタグを付すこともでき、悪性メラノーマ細胞またはMC1−受容体を担持する他の細胞(例えば、卵巣または精巣に由来する悪性細胞)へのトキシンの標的化送達で使用できる。これに関連して、「タグを付される」とは、本発明の化合物がトキシン、例えば、リシン、ドキソルビシンおよびジフテリアトキシンに共有結合または非共有結合することを意味する。MC1−受容体に対する本発明の化合物の高い親和性および選択性によって、MC1−受容体担持細胞(例えば、メラノーマ細胞)へのトキシンの特異的送達が達成され、悪性細胞増殖が選択的に阻害され、悪性細胞の死滅さえ含まれる。このアプローチで使用される原理は当該分野でよく知られている(Murphyら、1986,Tatroら、1992,O'Hareら、1993)。また、本発明の化合物は内因性免疫系を活性化することができる化合物でタグを付すことができる。本発明の化合物および免疫系活性化化合物のこのように形成されたハイブリッドは、悪性メラノーマまたはMC1−受容体発現病気状態の治療で使用することができる。本発明の化合物を含有するハイブリッド分子の一部は、一方では、(一次腫瘍および転移を含めた)悪性メラノーマ細胞のMC1−受容体、ならびにMC1−受容体担持悪性腫瘍細胞に結合し、他方、免疫系活性化成分は腫瘍細胞に向けられた免疫応答をひきおこすであろう。この変化は腫瘍細胞増殖の阻害および結果として腫瘍細胞死滅を導く。かかる「二重特異性」ハイブリッド化合物の典型的な例は本発明の化合物[すなわち、式(1)、(2)、(3)または(4)による化合物]とT−細胞抗原に結合できる化合物との間のハイブリッドである。典型的には、ハイブリッド化合物のT−細胞抗原結合化合物は、T−細胞抗原CD3に向けられた抗体である。この場合の抗体は好ましくはモノクローナル抗体である。かく形成されたハイブリッド化合物は、細胞毒性細胞を悪性メラノーマ細胞またはMC1−受容体担持悪性細胞に向け、腫瘍増殖を阻害する。本発明の化合物は共有結合または非共有結合によって化学的に抗体に付着させることができる。また、ハイブリッド化合物は、本発明の化合物に対応するペプチドをコードするDNA配列と適当なタンパク質をコードする他のDNAとを一体化させることによって遺伝子工学によって製造することができる。かくして、本発明の化合物のペプチド配列は、例えば抗体、ハイブリッド抗体、抗体の一部を含有するハイブリッド分子、または抗体様タンパク質を構成するより長いペプチド配列に取り込まれるようになる。さらに、ハイブリッド化合物は本発明の化合物の1つまたはいくつかのコピーを含有することができるのが認識される。MC1−受容体結合部位のいくつかのコピーが本発明のハイブリッド化合物に取り込まれる場合、かく形成されたハイブリッドはMC1−受容体に対する増大した親和性を示すであろう。これはMC1−受容体関連悪性病の治療で有利である。前記されたことに沿って、従って、本発明は本発明の化合物の1つまたはいくつかのコピーをもう1つの分子と一体化させたハイブリッド化合物を含む。前記アプローチを用いる免疫療法の根底の一般的原理については、Riedleら1998,Mukherjiら1995,Canevariら,1995およびThielemans 1995参照。これらのアプローチおよび方法は、前記で概説したアプローチを使用することによって、MC1−受容体発現悪性疾患を標的化するために採用することができる。【0142】本発明の化合物は、動物、とくにヒトにおいて、病気、障害および/または病理学的状態の治療および診断で使用することができる。【0143】本発明の化合物は適当な薬物送達系によって身体の好ましい部位に到達することができる。例えば、本発明の化合物は担体分子に結合させてそれを親油性とすることができる(例えば、Toth,1:Drug Targeting, 1994, 2, 217-239;Patelら,Bioconjugate Chem 1997, 8, 434-411参照)。身体中の所望の部位に対し本発明の化合物を送達するのに有用な他の技術は、ベクター媒介担体系である(例えば、Pardridge, WM:Pharmacol Toxicol 1992, 71, 3-10;Saito, Yら:Proc. Natl. Acad. Sci.USA 1995, 92, 10227-10231;Wu, DおよびPardridge, WM:J. Pharmacol. Exp. Ther.1996, 279, 77-83参照)。本発明の化合物で有用な薬物送達技術のさらに他の例は、本発明の化合物と、生物学的バリアーを介して輸送されることができる活性分子との複合を含む(例えば、Zlokovic, BV:Pharmaceutical Research 1995,12,1395-1405参照)。具体的な例は、脳血液関門を横切っての輸送を達成するためのインスリンの断片への本発明の化合物の結合を構成する(Fukuta,M.ら,Pharmaceutical Res. 1994, 11, 1681-1686)。本発明の化合物で原理的に有用な、およびそれに適用できる他の例は、Prokai-Tatrai, K.ら;J.Med.Chem. 1996, 39, 4775-4782およびMamai, Iら:J. Pharmacol.Exp.Ther. 1997,280,410-415)にみられる。本発明の化合物で適当な薬物送達のための技術の一般的総説については、Zlokovic, B.V: Pharmaceutical Res.1995, 12, 1395-1406およびPardrige, W.M:Pharmacol. Toxicol.1992, 71, 3-10参照。【0144】また、本発明は、動物またはヒトへの投与に際して、本発明の化合物に変換されるプロドラッグに関する。本発明の化合物のプロドラッグは本発明の化合物につきその特許で記載されているごとき同一目的で使用することができ、ならびに後記する実施例で開示される。【0145】本発明の化合物はペプチダーゼおよび/またはプロテアーゼ阻害剤と一緒に投与して本発明の化合物の分解を防止しまたは遅延させることができ、それにより、経口投与された場合に、身体での薬理作用のその持続ならびに胃腸管でのその安定性を延長する。本発明の化合物と一緒に投与することができるペプチダーゼ/プロテアーゼ阻害剤は、好ましくは、例えば、カプトプリル(D−3−メルカプトメチル−プロピオニル−L−プロリン)、エナプラプリル、ホスホルアミドン、アマスタチンのごときアンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE−阻害剤)の群から選択される。【0146】本発明の化合物はいずれかの目的とする構造を有する他の分子の1つまたはいくつかに共有結合または非共有結合させることができ;かくして形成された修飾された化合物または複合体は本発明の化合物につきこの特許で記載されたのと同一の目的で使用することができ、ならびに以下にあげた実施例に開示されている。本発明のとくに重要な実施態様において、放射活性標識分子は本発明の化合物に共有結合されて、本発明の化合物を放射活性標識化する。【0147】以下において、多数の好ましい実施態様を参照することによって非常に詳細に本発明を記載するが、これは例示目的で掲げるものであり、断じて本発明を限定すると考えられるべきではない。【0148】略語以下の実施例で使用される略語:Fmoc=9−フルオレニルメトキシシカルボニルDMF=N,N−ジメチルホルムアミドFmoc−Val−OPfp=9−フルオレニルメトキシカルボニル−L−バリンペンタフルオロフェニルエステルHOAt=1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールFmoc−Pro−OPfp=9−フルオレニルメトキシカルボニル−L−プロリンペンタフルオロフェニルエステルFmoc−Lys(Boc)−OPfp=α−9−フルオレニルメトキシカルボニル−ε−tert−ブチルオキシカルボニル−L−リジンペンタフルオロフェニルエステルFmoc−Gly−OPfp=9−フルオレニルメトキシカルボニル−グリシンペンタフルオロフェニルエステルFmoc−Trp(Boc)−OH=9−フルオレニルメトキシカルボニル−(Nin−tert−ブチルオキシカルボニル)−L−トリプトファンHATU=O−(7−アザべンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3,−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートDIEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミンFmoc−Arg(Pbf)−OH=9−フルオレニルメトキシカルボニル−(Ng−2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル)−L−アルギニンFmoc−Phe−OPfp=9−フルオレニルメトキシカルボニル−L−フェニルアラニンペンタフルオロフェニルエステルFmoc−His(Trt)−OH=9−フルオレニルメトキシカルボニル−Nim−トリチル−L−ヒスチジンFmoc−Ser(But)−OH=9−フルオレニルメトキシカルボニル−O−tert−ブチル−L−セリンFmoc−Ile−OPfp=9−フルオレニルメトキシカルボニル−L−イソロイシンペンタフルオロフェニルエステルAc=アセチルdPhe=D−フェニルアラニンdSer=D−セリンNMeSer=N−メチル−L−セリンNMeVal=N−メチル−L−バリンNMedPhe=n−メチル−D−フェニルアラニンPyAOP=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−トリス(ピロリジノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートTFFH=テトラメチルフルオロホルマミジニウムヘキサフルオロホスフェートNDP−MSH=[Nle4.D−Phe7]α−MSH【0149】実施例1:1L−セリル−L−セリル−L−イソロイシル−L−イソロイシル−L−セリル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−アルギニル−L−トリプトファニル−グリシル−L−リジル−L−プロリル−L−バリナミド(MS05)(配列番号:1)の合成MS05ペプチド(Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2)(配列番号:1)をPerSeptive Biosystems UK 社製 パイオニアペプチド合成システム(pioneer peptide synthesis system)を用いた固体支持体上で会合させた。【0150】開始サイクルは以下のようであった。ポリエチレン−グラフト−ポリスチレン支持体(Fmoc−PAL−PEG−PS、容量0.2mmol/g)に接着させた100mg(0.02mmol)の[5−(4−Fmoc−アミノメチル−3,5−ジメトキシ)吉草酸をペプチド合成カラムにいれた。ついでFmoc基をDMF中の20%ピペリジンで5分間処理して取り除き、ついでDMFにて支持体を洗浄した。【0151】開始サイクル完了ののち、樹脂を繰り返しアミノ酸結合サイクルにかけた。それぞれのサイクルは、4ml DMFに溶解させた好ましい試薬(以下に記述のような)のカラムを通した30−90分間の循環、ついでDMFで洗浄し、0.3MのDMF中の無水酢酸による5分間の処理、DMFでの洗浄、DMF中20%のピペリジンによる処理、ついで再度、つぎのサイクル開始前のDMFによる洗浄を含む。以下のような(順番に)試薬と処理時間を使って13サイクルを行った。1)Fmoc−Val−OPfp(40mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(90分間)、2)Fmoc−Pro−OPfp(40mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(60分間)、3)Fmoc−Lys(Boc)−OPfp(51mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(30分間)、4)Fmoc−Gly−OPfp(37mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(30分間)、5)Fmoc−Trp(Boc)−OH(42mg、0.08mmol)、HATU(30mg、0.08mmol)およびDIEA(0.068ml、0.4mmol)(30分間)、6)Fmoc−Arg(Pbf)−OH(52mg、0.08mmol)、HATU(30mg、0.08mmol)およびDIEA(0.068ml、0.4mmol)(90分間)、7)Fmoc−Phe−OPfp(44mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(60分間)、8)Fmoc−His(Trt)−OH(50mg、0.08mmol)、HATU(30.0mg、0.08mmol)およびDIEA(0.068ml、0.4mmol)(30分間)、9)Fmoc−Ser(tBu)−OH(31mg、0.08mmol)、HATU(30.0mg、0.08mmol)およびDIEA(0.068ml、0.4mmol)(30分間)、10)Fmoc−Ile−OPfp(42mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(90分間)、11)Fmoc−Ile−OPfp(42mg、0.08mmol)およびHOAt(11mg、0.08mmol)(90分間)、12)Fmoc−Ser(tBu)−OH(31mg、0.08mmol)、HATU(30.0mg、0.08mmol)およびDIEA(0.068ml、0.4mmol)(60分間)、13)Fmoc−Ser(tBu)−OH(31mg、0.08mmol)、HATU(30.0mg、0.08mmol)およびDIEA(0.068ml、0.4mmol)(30分間)。【0152】最後のサイクルの後、支持体をDMFで洗浄し、続けてメタノールおよび塩化メチレンでの洗浄と減圧下での乾燥を行った。乾燥させた樹脂を2.5mlの脱保護混合液(トリフルオロ酢酸−フェノール−アニソール−1,2−エタンジチオール−水、82:2:2:2:2)で3時間室温にて処理した。これを濾過し、フィルター上でトリフルオロ酢酸を用いて洗浄し、濾液を集め、室温で減圧下にて濃縮した。乾燥エーテルを加え、形成した沈殿物を濾過して除き、エーテルでフィルタ上で洗浄し、ついでKOH上減圧下で乾燥させた。収量31mg。HPLCデータ(2×250mmカラム、ヴィダック アールピー(Vydac RP)社製、C18、90A、201HS1010):K’(主生成物)=3.50(19%アセトニトリル水溶液+0.1%トリフルオロ酢酸、220nmにて検出)。未処理の生成物を60%MeCN水溶液1mlに溶解させ、溶液を3つの部分に分け、遠心管に入れ、ついでそれらそれぞれを0.1%水性トリフルオロ酢酸で1.5ml容量まで希釈した。遠心し、透明の溶液を半予備(semipreparative)HPLC(10×250mmカラム、ヴィダック アールピーC18、90A、201HS1010、溶出−19%アセトニトリル水溶液+0.1%トリフルオロ酢酸、検出220nm)に使用した。主要ピークを含む画分をため、凍結乾燥した。白色粉末が形成された。MS−05のトリフルオロ酢酸塩の収量は13.2mg(33%)であった。Rf0.28(1−ブタノール−ピリジン−酢酸−水、4:1:1:2)。質量分析データ:m/e=1514.3。【0153】実施例1:2Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−dPhe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−09)(配列番号:2)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率36%。Rf0.56。K’2.0(0.1%TFA中21%MeCN)。m/e 1512.9。【0154】実施例1:3Tyr−Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−30)(配列番号:3)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率33%。Rf0.79。K’4.4(0.1%TFA中8.4%MeCN)。m/e 1675.9。【0155】実施例1:4Tyr−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−31)(配列番号:4)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率34%。Rf0.75。K’2.7(0.1%TFA中10.8%MeCN)。m/e 1589.1。【0156】実施例1:5Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−Tyr−NH2(MS−32)(配列番号:5)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率28%。Rf0.75。K’3.3(0.1%TFA中9.6%MeCN)。m/e 1675.9。【0157】実施例1:6Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−33)(配列番号:6)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率26%。Rf0.73。K’3.6(0.1%TFA中8.4%MeCN)。m/e 1425.7。【0158】実施例1:7Thr−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−34)(配列番号:7)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率52%。Rf0.72。K’2.4(0.1%TFA中10.8%MeCN)。m/e 1527.1。【0159】実施例1:8Ser−Thr−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−35)(配列番号:8)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率49%。Rf0.68。K’2.2(0.1%TFA中10.8%MeCN)。m/e 1526.8。【0160】実施例1:9Ser−Ser−Val−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−36)(配列番号:9)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率42%。Rf0.68。K’2.3(0.1%TFA中10.8%MeCN)。m/e 1499.3。【0161】実施例1:10Ser−Ser−Ile−Val−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−37)(配列番号:10)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率69%。Rf0.65。K’3.3(0.1%TFA中12.0%MeCN)。m/e 1499.0。【0162】実施例1:11Ac−Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−38)(配列番号:11)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率49%。Rf0.72。K’1.8(0.1%TFA中10.8%MeCN)。m/e 1554.7。【0163】実施例1:12dSer−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−39)(配列番号:12)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。収率44%。Rf0.69。K’2.2(0.1%TFA中12%MeCN)。m/e 1512.4。【0164】実施例1:13NMeSer−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−40)(配列番号:13)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。Fmoc−NMeSer(But)−OHを、PyAOPを用いて加えた。収率47%。Rf0.67。K’1.7(0.1%TFA中12%MeCN)。m/e 1526.6。【0165】実施例1:14Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−NMeVal−NH2(MS−41)(配列番号:14)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。Fmoc−NMeVal−OHを、TFFHを用いて加えた。収率2.5%。Rf0.68。K’4.4(0.1%TFA中22.8%MeCN)。m/e 1527.3。【0166】実施例1:15Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−NMedPhe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−42)(配列番号:15)テトラトリフルオロ酢酸塩の合成を基本的に実施例1に記載のように行った。Fmoc−NMedPhe−OHを、PyAOPを用いて加えた。収率40%。Rf0.70。K’2.5(0.1%TFA中10.8%MeCN)。m/e 1527.0。【0167】実施例2本発明の化合物のヒトMC−受容体への結合親和性のアッセイ受容体クローンの発現。発現ベクターpRc/CMV(InVitrogen Corp.,USA)内にクローン化したヒトMC1−およびMC5−受容体DNA(Chhajlani and Wikberg1992;Chhajlaniら.,1993)、および発現ベクターpCMV/neo内にクローン化したヒトMC3−およびヒトMC4−受容体DNA(Gantzら.,1993a&b)を使用した。COS細胞を増殖させ、記載されたように(Schioetら.1995、1996b)、受容体クローンでトランスフェクトした。トランスフェクト細胞を48時間培養した後、ペトリディッシュよりはがし、記載されたように(Schioethら.1995、1996b)、放射性リガンド結合に用いた。【0168】結合研究。トランスフェクトした細胞を結合緩衝液(アール(Earle)塩、25mM HEPES、pH 7.0、0.2%ウシ血清アルブミンを含む最小必須培地(Minimum Essential Medium))で洗浄し、96穴プレートに分配した。ついで細胞をそれぞれの穴中で[125I][Nle4,D−Phe7]α−MSHおよび試験すべき好ましい濃度のペプチドを含む0.1ml結合緩衝液中、37℃にて2時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを氷上におき、細胞を0.1mlの氷冷結合緩衝液にて洗浄した。ついで細胞を0.2mlの0.1N NaOHでプレートよりはがした。放射活性をWallac、Wizard自動化ガンマ計数器を用いて計数した。競合データを、非線形回帰解析を用いて計算式に入れこむことで解析した。ついでKi値を、基本的にSchioethら、1995、1996bにて記載されているように、チェンとプラソフの方程式(Cheng and Prusoff equation)を用いることで得られたIC50値から計算した。【0169】結果NDP−MSH、α−MSH、MS05およびMS09のMC1、MC3、MC4およびMC5−受容体に対するKi値を以下の表に記した。【0170】【表2】【0171】図1はMS05およびMS09のMC1およびMC3−受容体上での競合曲線を示す。【0172】実施例3本発明の化合物の、MC1−受容体を発現している細胞内の二次メッセンジャーcAMPの生成に関する影響のアッセイ安定細胞株の調製ヒトMC1−受容体は先にpZeoSV(Invitrogen)(Szardeningsら,1997)内にクローン化されている。得られたベクターを、マウスMC1−受容体を欠損しているメラニン欠乏マウスメラノーマ細胞株B16G4F(Solcaら,1993)の、すでに記載された(Schioethら,1997b)ようなリポソーム(Campbell,1995)を用いた形質転換に使用した。細胞を、10%仔ウシ胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium)で7%CO2下24時間培養し、300μg/mlゼオシンを含む同じ培地内にて大きいプレートにまいた。培地を細胞巣(cell foci)が現れるまで毎4−5日間交換した。単一巣を単離し、抗生物質選別下で増殖させた。これらの受容体の発現および結合特性を測定し、先にヒトMC1−受容体に対しても示されている(Chluba-de-Tapiaら、1996)ように、他の細胞株で発現した同じ受容体と同一であることを確認した。【0173】細胞cAMPの刺激cAMP測定のため、細胞を0.5mM EDTAを含むハンクス平衡塩を用いて60〜80%密集接着培養物よりはがし、0.5mMのホスホジエステラーゼ阻害剤、3−iso−ブチル−1−メチル−キサンチン(IBMX)を含んだ通常の増殖培地中で37℃にて30〜60分間インキュベートした。増殖培地内の試験化合物の適当な希釈物の20μl分割量を96穴マイクロタイタープレートに調製し、37℃の水浴においた。刺激のために、180μlの約1.5×105細胞を素早くそれぞれの穴に加え、すぐに混合した。20分後、20μlの4.4M過塩素酸を加え、混合し、数分後20μl塩基(5M KOH、1M Tris)を添加して中和し、遠心した。【0174】cAMP濃度の決定前記で得た20μlの酸処理上清を、0.01μCi[3H]cAMP(Amersham、1.04 TBq/mmol、1μCi/μl、製品番号、TRK304)を含む50μl緩衝液(100mM Tris−Cl、250mM NaCl、10mM EDTA、0.1%メルカプトエタノール、0.5mM IBMX、pH=7.4)と混合した。(Nordstedt and Fredholm,1990によって記載されたように調製した)1:16希釈したブタ副腎皮抽出物を含む200μの同様の緩衝液を加え、マイクロタイタープレートを少なくとも2時間4℃でインキュベートした。標準曲線を同様の様式で、2μM〜0.5nMの範囲を満たすcAMPの希釈物を用いて作成した。【0175】インキュベーション完了後、溶液をGF−Bグラスファイバーフィルタ(Whatman)上で濾過し、素早くca.2ml氷冷洗浄緩衝液(50mM Tris−Cl、pH=7.4)で洗浄した。フィルタ上の放射活性をシンチレーション液の添加後に測定した。刺激実験を4回の実験で測定し、標準曲線を2回の実験で決定した。【0176】MC1−受容体発現細胞でのcAMP形成におけるMS05およびMS09の試験の結果未処理コントロール細胞内でのcAMP含量と比較した処理したMC1−受容体発現細胞でのcAMP形成の刺激の度合いを、10nMおよび1μMのMS05およびMS09で試験し、以下の表で示した。比較のために、NDP−MSH、α−MSH、フォルスコリンおよびMS04(Szardeningsら、1997)によって得た刺激も表した。【0177】【表3】【0178】前記表中、(未処理コントロール細胞と比較した)刺激の比率は3つの独立した実験の平均±標準偏差として表した。10nMのα−MSHのcAMPの刺激を誘導する能力のパーセント(%)で計算された、10nMの化合物のcAMPを刺激する能力も示した。MS05およびMS09両方とも、10nMおよび1μMの両濃度で効果的なcAMP形成の刺激剤であることが前記表から明らかである。MS04ペプチドは10nMでcAMPへの効果が完全になく、1μMのMS04がcAMP形成の刺激を誘導するために要求されることに注意すべきである。MS05およびMS09共に10nMでcAMPの高い効果的な刺激剤である。【0179】実施例4本発明の化合物の、マウスB16メラノーマ細胞におけるメラノコルチン(MSH)受容体への結合能の立証細胞培養B16マウスメラノーマ細胞(B16−F1;CR−6323、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)、12301 Parklawn Drive,Rockville,MD,20852)を、10%熱不活化ウシ胎児血清、100IU ペニシリン/mlおよび100マイクログラム ストレプトマイシン/mlを補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM;Gibco BRL,Gaithersburg,USA,カタログ番号041−01966H)中、37℃で95%空気および5%CO2の加湿雰囲気下で培養した。単層で増殖した細胞を、0.5mM EDTAを含むハンクス平衡塩を用いて培養フラスコよりはがし、低速遠心機(700×g)にて集めた。【0180】受容体結合研究MSH−受容体結合についてのアッセイを、先に記載された方法(Eberleら,J.Recept.Res.1991,11,311−322)にしたがった原理にて、基本的に記載されている(Xiaら,Cancer Letters,1996,98,157−162)ように行った。簡単に記すと、集めた細胞を96穴プレート内に分配した結合緩衝液(結合緩衝液の組成は以下参照)で洗浄し、遠心によって穴の底上に沈降させた。ついで、細胞を、それぞれの穴中0.1mlの結合緩衝液で37℃にて2時間培養した。この緩衝液は、以下、イーグル塩、25mM Hepes、pH 7.4、0.2%ウシ血清アルブミン、1mM 1,10−フェナントロリン、0.5マイクログラム ロイペプチン/mlおよび200マイクログラム バシトラシン/mlを含むMEM(MEM=最小必須培地、Gibco BRL、Gaithersburg、USA、カタログ番号041−01095H)の組成の結合緩衝液中、37℃で[125I][Nle4、D−Phe7]α−MSH(0.2nM)、異なる穴内に異なる濃度の試験化合物濃度を含んだ。インキュベーションの後、プレートを氷上におき、遠心し、細胞を0.1mlの氷上結合緩衝液で洗浄し、遠心し、結合緩衝液を吸い出した。ついで、最終的に沈降し、洗浄した細胞を0.2mlの0.1N NaOHにてプレートよりはがした。放射活性をワラックウィザード自動ガンマ計数器(Wallac,Wizard automatic gamma counter)を用いることで計数した。競合データを本質的に記載されたように(Bergstrom & Wikberg,Acta Pharmacol.Toxicol.1986,59,270−278)質量作用コンピュータモデリング法によって解析した。【0181】結果図2でみられるように、MS05およびMS09ペプチドの両方が、[125I]−NDP−MSHのB16メラノーマ細胞への結合の容量依存的な阻害を起こした。質量作用コンピュータモデリング法によるデータの解析は、MS05およびMS09ペプチドが単独のクラスの結合部位(すなわちB16メラノーマ細胞MSH−受容体、言い換えれば野生型マウスMC1−受容体)で[125I]−NDP−MSHと競合することを示した。マウスB16メラノーマ細胞MSH−受容体に対するMS05のKiは、1.00±0.11nM(平均値±SEM;n=2)であると見積もられた。マウスB16メラノーマ細胞MSH受容体に対するMS09のKiは、0.060±0.0035nM(平均値±SEM;n=2)であると見積もられた。【0182】実施例5本発明の化合物の、マウスB16メラノーマ細胞におけるcAMP形成の刺激を与える能力の立証細胞培養B16マウスメラノーマ細胞(B16−F1;CRL−6323、アメリカンタイプカルチャーコレクション、12301 Parklawn Drive,Rockville,MD,20852)を、10%熱不活化ウシ胎児血清、100IU ペニシリン/mLおよび100μg ストレプトマイシン/mLを補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM;Gibco BRL,Gaithersburg,USA,カタログ番号041−01966H)中、37℃で95%空気および5%CO2の加湿雰囲気下で培養した。単層で増殖した細胞を、0.5mM EDTAを含むハンクス平衡塩を用いて60〜80%密集接着培養物よりはがし、低速遠心機(700×g)にて回収した。【0183】細胞cAMPの刺激細胞を0.5mMのホスホジエステラーゼ阻害剤3−iso−ブチル−1−メチル−キサンチン(IBMX)を含んだDMEM中で37℃にて30分間インキュベートした。増殖培地内の試験化合物の適当な希釈物の20μl分割量を96穴マイクロタイタープレートに調製した。ついで、このプレートを37℃の水浴におき、180μLの約1.5×105細胞を素早くそれぞれの穴に加え、すぐに混合した。20分後、20μLの4.4M過塩素酸を各穴に混合しながら加え、数分後20μLの塩基(5M KOH、1M Tris)を各穴に添加し、その後遠心して上清を集めた。【0184】cAMP濃度の決定前記上清の20μLを、96マイクロタイタープレート穴中で、0.01μCi[3H]cAMP(Amersham、1.04 TBq/mmol、1μCi/μL、製品番号、TRK304)を含む50μL cAMPアッセイ緩衝液(100mM Tris−Cl、250mM NaCl、10mM EDTA、0.1%メルカプトエタノール、0.5mM IBMX、pH 7.4)と混合した。ついで、(Nordstedt and Fredholm,Anal.Chem,1990,189,231−234によって記載されたように調製した)1:16希釈したブタ副腎皮抽出物を含む200μLのcAMPアッセイ緩衝液を各穴に加え、マイクロタイタープレートを少なくとも2時間4℃でインキュベートした。標準曲線を、アッセイでの最終cAMPの濃度範囲2μM〜0.5nMを満たすcAMP標準で上清を変換することにより作成した。【0185】インキュベーション完了後、溶液をすばやくGF−Bグラスファイバーフィルタ(Whatman)上で濾過し、続いて2ml氷冷洗浄緩衝液(50mM Tris−Cl、pH 7.4)でフィルタを素早く洗浄した。ついで、フィルタをシンチレーションバイアル内におき、シンチレーションカクテルを加えた。放射活性をβ−計数器を用いて計数した。細胞実験を4回の実験で測定し、標準曲線を2回の実験で決定した。【0186】結果マウスB16メラノーマ細胞でのcAMPレベルに関するα−MSHおよびMS05ペプチドの試験の結果を図3に示した。図から見ることができるように、両方のペプチドが同様の能力および効力でcAMPの顕著な増加を起こした。【0187】実施例6本発明の化合物の、RAW264.7マクロファージ細胞での、メラノコルチン(MAH)受容体への結合の能力の立証細胞培養RAW264.7細胞(TIB−71)をアメリカンタイプカルチャーコレクション、12301 Parklawn Drive,Rockville,MD,20852,USAより入手し、10%熱不活化ウシ胎児血清、100IU ペニシリン/mlおよび100μg ストレプトマイシン/mlを補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM;Gibco BRL,Gaithersburg,USA,カタログ番号041−01966H)中、37℃で95%空気および5%CO2の加湿雰囲気下で培養した。単層で増殖した細胞を培養フラスコよりはがし、低速遠心機(700×g)にて集めた。【0188】受容体結合研究MSH−受容体結合を、先に記載された方法(Eberleら、J.Recept.Res.1991,11,311−322)にしたがった原理にて、本質的に記載されている(Xiaら,Cancer Letters,1996,98,157−162)ように行った。簡単に記すと、集めた細胞を洗浄し、96穴プレート内に分配し、遠心によって穴の底上に沈降させた。ついで、イーグル塩、25mM Hepes、pH 7.4、0.2%ウシ血清アルブミン、1mM 1,10−フェナントロリン、0.5マイクログラム ロイペプチン/mlおよび200マイクログラム バシトラシン/mlを含むMEM(最小必須培地)にて、37℃にて2時間、それぞれの穴に[125I][Nle4,D−Phe7]α−MSH(0.1nM)、37℃で異なる穴に異なる濃度の試験化合物を含む0.1mlの結合緩衝液とともに、細胞をインキュベーションした。インキュベーションの後、プレートを氷上におき、遠心し、細胞を0.1mlの氷冷結合緩衝液で洗浄し、遠心し、結合緩衝液を吸い出した。最終的に沈降し、洗浄した細胞を0.2mlの0.1N NaOHにてプレートよりはがした。放射活性をワラックウィザード自動ガンマ計数器を用いることで計数した。競合データを本質的に記載されたように(Bergstrom & Wikberg,Acta Pharmacol.Toxicol.1986,59,270−278)質量作用コンピュータモデリング法によって解析した。【0189】結果図4にでみられるように、MS05ペプチドは[125I]−NDP−MSHのマウスRAW264.7細胞への結合の容量依存的な阻害を起こした。質量作用コンピュータモデリング法によるデータの解析は、MS05が単独のタイプの結合部位(すなわちRAW264.7細胞MSH−受容体、言い換えればRAW264.7細胞の野生型マウスMC1−受容体)で[125I]−NDP−MSHと競合することを示した。MS05の結合部位に対する解離定数(Ki)は1.35±0.61nM(平均値±SEM)であると見積もられた。【0190】実施例7本発明の化合物の、マウスRAW264.7マクロファージ細胞でのcAMP形成の刺激を与える能力の立証RAW264.7細胞を実施例6に記載のように増殖させた。cAMPを本質的に実施例5に記載のように決定した。α−MSHおよびMS05ペプチドに対する結果を図5に示した。図より見られるように、両方のペプチドが同様の能力および効力でcAMPの顕著な増加を引き起こした。【0191】実施例8本発明の化合物の、マウスRAW264.7マクロファージ細胞での酸化窒素産生を阻害する能力の立証細胞培養RAW264.7細胞(TIB−71)をアメリカン タイプ カルチャー コレクション、12301 Parklawn Drive,Rockville,MD,20852,USAより入手し、10%熱不活化ウシ胎児血清、100IU ペニシリン/mlおよび100μg ストレプトマイシン/mlを補充したダルベッコ改変イーグル培地(Gibco BRL)中、37℃で95%空気および5%CO2の加湿雰囲気下で培養した。単層で増殖した細胞を培養フラスコよりはがし、低速遠心機(700×g)にて集めた。【0192】RAW264.7細胞との本発明の化合物のインキュベーション前記のように得られた細胞をF−12(HAM)培地(Gibco、BRL)中に再懸濁させ、1穴あたり2.5×105細胞の密度で96穴プレート内に分配し、100ng/mL 細菌リポ多糖(L−4391,Sigma Chemical Company,P.O.Box 14508,St.Louis,Missouri 63178,USA)、5ユニット/mLのマウス組換え体インターフェロンガンマ(I−5517,Sigma Chemical Company、P.O.Box 14508、St.Louis,Missouri 63178、USA)および0〜1μMの範囲の濃度の本発明の化合物とともに16時間インキュベートし、そののち、培地の一部分を酸化窒素(NO)の測定のため集めた。【0193】酸化窒素の測定酸化窒素を、本質的にWishnokら(Methods in Enzymology,1996,268,130−151)の方法を用いて、亜硝酸塩産出をモニターすることで測定した。簡単に記すと、50μLの培養培地を50μLのグリース試薬(すなわち5%(容量/容量)リン酸中、0.1%N−ナフチルエチレンジアミンジヒドロクロライドおよび1%スルファニルアミドの1:1混合物)と混合し、10分後、吸収を540nmで測定した。亜硝酸塩の濃度を、培養液培地の代わりにアッセイに50μLの3から100μM の間のNaNO2を添加して作成した標準曲線から計算した。【0194】結果結果を図6に示した。この図より見ることができるように、本発明の化合物MS05およびMS09は、α−MSHと同様にNO−産出の強い容量依存的阻害を引き起こし、MS05およびMS09の能力および抗力はα−MSHのそれと同様であった。このデータは、MS05およびMS09が炎症を阻害するα−MSHの能力を共有することを示している。このことはNOが炎症の重要な構成成分であることによる。【0195】[配列リストフリーテキスト]<210>1<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>2<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<221>MOD_RES<222>(7)<223>Dアミノ酸<210>3<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>4<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>5<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>6<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>7<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>8<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>9<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>10<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>11<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<210>12<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<220><221>MOD_RES<222>(1)<223>Dアミノ酸<210>13<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<220><221>MOD_RES<222>(1)<223>N−メチル−L−セリン<210>14<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<220><221>MOD_RES<222>(13)<223>N−メチル−L−バリン<210>15<223>人工配列の記述:メラノコルチン受容体−1に対して高い親和性を有する合成ペプチド<220><221>MOD_RES<222>(7)<223>N−メチル−D−フェニルアラニン【0196】[参考文献]Adan, 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Neuroreport 1995, 6, 2193-2196.【図面の簡単な説明】【図1】 MC1およびMC3受容体に対するMS05およびMS09についての競合曲線。【図2】 MS05およびMS09による[125I]−NDP−MSHのB16メラノーマ細胞への結合の阻害。【図3】 α−MSHおよびMS05によるマウスB16メラノーマ細胞におけるcAMP−形成の刺激。【図4】 MS05によるマウスRAW 264.7細胞への[125I]−NDP−MSHの結合の阻害。【図5】 α−MSHおよびMS05によるマウスRAW 264.7細胞におけるcAMP−形成の刺激。【図6】 α−MSH、MS05およびMS09によるマウスRAW 264.7細胞における酸化窒素生産の阻害。【配列表】 配列Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(配列番号:1)からなる化合物または配列Ac−Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−Phe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−38)(配列番号:11)からなる化合物から選択される化合物で、該アミノ酸がすべてL−アミノ酸である化合物。 配列Ser−Ser−Ile−Ile−Ser−His−dPhe−Arg−Trp−Gly−Lys−Pro−Val−NH2(MS−09)(配列番号:2)からなる化合物。 請求項1または2記載の化合物の酸性塩。 請求項1または2記載の化合物をコードするDNA分子。 請求項1または2記載の化合物をコードするDNA分子を含むベクター。 請求項1または2記載の化合物のアミノ酸配列の1つまたはいくつかのコピーを含有する融合タンパク質。 請求項6記載の融合タンパク質をコードするDNA分子を含有するベクター。 薬学的に許容可能な担体と共に請求項1、2もしくは3記載の化合物、または請求項4記載のDNA、または請求項5もしくは7記載のベクター、または請求項6記載の融合タンパク質を含む医薬組成物。 請求項1、2または3記載の化合物の薬理学的に効果のある量を含む湿疹の治療剤。


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