タイトル: | 特許公報(B2)_ラクトン類の製造用触媒及びラクトン類の製造方法 |
出願番号: | 2000380525 |
年次: | 2006 |
IPC分類: | B01J 23/80,C07B 61/00,C07D 305/12,C07D 309/30,C07D 313/04,C07D 307/33 |
陳 顯彰 林 福伸 許 良安 蔡 振琳 JP 3763738 特許公報(B2) 20060127 2000380525 20001214 ラクトン類の製造用触媒及びラクトン類の製造方法 大▲連▼化學工業股▲分▼有限公司 591057289 青山 葆 100062144 柴田 康夫 100083356 陳 顯彰 林 福伸 許 良安 蔡 振琳 TW 89100512 20000114 20060405 B01J 23/80 20060101AFI20060316BHJP C07B 61/00 20060101ALI20060316BHJP C07D 305/12 20060101ALI20060316BHJP C07D 309/30 20060101ALI20060316BHJP C07D 313/04 20060101ALI20060316BHJP C07D 307/33 20060101ALI20060316BHJP JPB01J23/80 ZC07B61/00 300C07D305/12C07D309/30C07D313/04C07D307/32 DC07D307/32 F B01J 21/00〜38/74 C07D 307/33、305/12 309/30、313/04 JSTPlus(JOIS) CAplus(STN) 特公昭47−023294(JP,B1) 特開平03−026340(JP,A) 特開平02−255668(JP,A) 18 2001219067 20010814 9 20011030 大工原 大二 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、ラクトン類の製造用触媒及びラクトン類の製造方法に関し、より詳しくは、担体に銅化合物、亜鉛化合物と少なくとも一種のアルカリ土類金属化合物を担持させたことを特徴とするラクトン類の製造用触媒及び該触媒を活性化した後、このような触媒を用いて、気相中ジオールを環化脱水素反応させることによるラクトン類の製造方法に関する。【0002】【従来の技術】ラクトン類の用途は広く、例えば、γ-ブチロラクトンは除草剤の原料として有用であり、ピロリドン類(例えば、N-メチルピロリドン、ユーピロリドン及びN-エチレンピロリドン)、ピペリジン、フェニルブタン酸及びチオブタン酸等の中間生成物が製造され、或いは製薬組成物の製造に広く用いられている。そこで、安価な、しかも効率のよいγ-ブチロラクトンの製造方法の開発が業界から望まれている。【0003】従来、このようなγ-ブチロラクトンの製造方法としては、無水マレイン酸或いはそのエステル類を原料化合物に用い、液相中又は気相下に水素化反応する方法があったが、製造過程において大量の水素ガスを必要とし、しかも触媒の寿命が短かく、製造方法として不十分であった。【0004】現在、γ-ブチロラクトンは、1,4-ブタジオールを環化脱水素反応に付することにより製造され、その反応副産物として水素ガスが大量副生され、原料や燃料として用いることができる。このような1,4-ブタジオールの環化脱水素反応を行うことにより製造するγ-ブチロラクトンの方法は、特開昭58−13575号公報に開示されており、液相中、白金/鉛触媒により環化脱水素反応を行うものであるが、この触媒の活性が非常に低く、しかもγ-ブチロラクトンの選択率も低く、不十分なものである。又、特開昭61−246173号公報に、1,4-ブタジオールガスを、銅/クロム/亜鉛触媒に通すことにより、γ-ブチロラクトンを得る方法が開示されているが、副生物として大量のテトラヒドロフランとブタノ-ルを生じ、しかも、γ-ブチロラクトンの選択率と収率が一般に低く、満足できる製法とはいいがたい。又、特開平3−232874号公報では、1,4-ブタジオールガスを、銅/クロム/マンガン或いはバリウム触媒に通してγ-ブチロラクトンを生成しており;USP5110954号においても、1,4-ブタジオールを銅/クロム触媒溶液中に添加してγ-ブチロラクトンを製造し;更に特開平2−255668号公報でも、1,4-ブタジオールガスを銅/亜鉛/アルカリ金属触媒に通してγ-ブチロラクトンを製造する方法が開示されているが、これら触媒では活性の衰退が非常に速やかで、一定時間の反応が進むと、1,4-ブタジオールの転化率が低くなる傾向を示し、工業的製造方法としては満足できるものではない。【0005】【発明が解決しようとする課題】かかる上記に周知する技術の缺点に鑑み、本発明者らは、前記の改善を達成するために鋭意研究を重ねた結果、銅化合物、亜鉛化合物及び少しなくとも一種のアルカリ土類金属化合物を担持する触媒を用い、気相下でジオールを環化脱水素反応を行うラクトン類の製造過程において、触媒の活性と寿命を高めることができ、しかもラクトン類の選択率を99モル%以上に高くすることができることを見出し、安価で、大幅に製造過程の効率が向上できる製法を提供できて、本発明を完成させるに至ったものである。【0006】【課題を解決するための手段】本発明は、ラクトン類の製造に用いられる触媒に関し、該触媒は担体に銅化合物、亜鉛化合物及び少なくとも一種のアルカリ土類金属化合物を担持したものである。更に、本発明は、ラクトン類の製造方法に関するものであり、上記の触媒をあらかじめ活性化した後、該触媒の存在下、気相中ジオールを環化脱水素反応することによりラクトン類を得る。本発明に用いられるラクトン類製造用の触媒は、活性が強く、寿命も長く、しかも選択率が高いので経済的に有利である。【0007】本発明において、ラクトン類の製造に用いられる触媒としては、担体に銅化合物、亜鉛化合物及び少なくとも一種のアルカリ土類金属化合物を担持したものである。本発明の触媒に適用する担体の材料としては、シリカ、アルミナ或いはそれらの混合物が挙げられ、特にシリカとそれらの混合物が好ましく用いられる。【0008】本発明のラクトンの製造用触媒に用いられる銅化合物としては、多くの銅塩が挙げられ、具体例として、硝酸銅、炭酸銅、酢酸銅、塩化銅、水酸化銅、りん酸銅と硫酸銅などが挙げられる。本発明の触媒中に使用される亜鉛化合物としては多くの亜鉛塩が挙げられ、その具体例として、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛と硫酸亜鉛などが挙げられる。又、本発明の触媒中のアルカリ土類金属化合物としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム或いはバリウムの少なくとも一種のアルカリ土類金属の化合物から選ばれ、好ましくは、マグネシウム、カルシウム或いはバリウムの少なくとも一種のアルカリ土類金属の化合物より選ばれたものであり、その炭酸塩、水酸化物、珪酸塩とりん酸塩などが挙げられる。【0009】本発明のラクトン類の製造に用いられる触媒は下記に述べる方法により調製され得る:担体を上記の銅塩及び亜鉛塩の水溶液に含浸させ、アンモニア水溶液を用いてpHを8〜11の範囲内に調製し、銅と亜鉛の水酸化物を担体上に沈積させ、更に沈降物を水洗し、乾燥する。次に、マグネシウム、カルシウム或いはバリウムより選ばれた一種或いは二種のアルカリ土類金属化合物よりなる塩類水溶液に含浸させ、しかる後に400〜500℃で3〜5時間焼成する。必要に応じて、例えばグラファイトなどの成形助剤を加え、成形機を用いて所定の形状に成形する。上記の方法により製造される触媒において、各金属成分は酸化物として存在するので、ジオールの脱水素反応に使用する前に、180〜250℃の温度範囲で、水素ガス(水素と窒素ガスの比率を体積比で開始時の1:20〜1:10より徐々に水素ガスを多くし、最後は全部を水素ガスにする)を用いて6〜20時間還元し、活性化した後に使用する。【0010】本発明のラクトン類の製造用触媒において、酸化銅と酸化亜鉛の重量比は、通常6:1〜1:2の範囲にあり、好ましくは5:1〜1:1の範囲にある。又、マグネシウム、カルシウム或いはバリウムの任意一種のアルカリ土類金属化合物を選んで使用する際、その量は酸化物として、好ましくは酸化銅と酸化亜鉛の総重量の0.01〜10重量%、更に好ましくは0.05〜5重量%である。又、マグネシウム、カルシウム或いはバリウムより任意に選ばれた二種のアルカリ土類金属化合物を用いる際、その量は酸化物として、好ましくは酸化銅と酸化亜鉛の総重量に対し、0.5〜20重量%、より好ましくは、1〜10重量%である。【0011】担体の使用量はシリカにして、好ましくは、酸化銅と酸化亜鉛の総重量の0.5〜20重量%であり、更に好ましくは、1〜10重量%である。【0012】本発明は、又、ラクトン類の製造方法にも関し、その製法は、上記の触媒を活性化させた後、該触媒の存在下、ジオールを気相中で環化脱水素反応を行うことからなる。【0013】本発明において、ラクトン類の具体例として、β-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、ε-カプロラクトン、δ-カプリルラクトン、δ-ノニルラクトン、γ-デカラクトン及びδ-デカラクトンなどが挙げられる。【0014】本発明のラクトン類の製造方法において用いられるジオール類の具体例として、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-へキサンジオール、1,7-へプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール及び1,10-デカンジオールなどが挙げられる。【0015】本発明のラクトン類、例えばγ-ブチロラクトンの製造において、環化脱水素反応における反応温度は、通常160〜280℃の範囲で、より好ましくは180〜250℃である。反応温度が低すぎると、1,4-ブタンジオールの転化率が低下し、逆に反応温度が高くなると、1,4-ブタンジオールの転化率が高くなるもの、γ-ブチロラクトンの選択率は大幅に低下する。【0016】本発明のラクトン類、例えばγ-ブチロラクトンの製造方法において、環化脱水素反応の反応圧力は、通常1〜10気圧の範囲で、より好ましくは1〜5気圧の範囲である。反応圧力が高くなると副反応を生じ易く、収率が低下する。【0017】本発明のラクトン類、例えば、γ-ブチロラクトンの製造方法において、環化脱水素反応に水素ガスをキャリャーガスとして用いる。反応系中に水素ガスが存在しないと、触媒の寿命が短縮する。必要とする水素ガス量は、少なくとも反応系を気相状態に維持するように供給し、通常水素ガスと1,4-ブタンジオールのモル比は12〜1の範囲で、より好ましくは8〜1.5の範囲である。【0018】本発明のラクトン類、例えば、γ-ブチロラクトンの製造方法における環化脱水素反応において、用いられる1,4-ブタンジオールの気体空間流速が低すぎると、ガスが触媒床で滞留する時間が長くなり、反応生成物の分解が起こり、γ-ブチロラクトンの選択率が低くなる。逆に、1,4-ブタンジオールの気体空間流速が高すぎると、ガスが触媒床で滞留する時間が短くなり、1,4-ブタンジオールの転化率が低下する。通常、1,4-ブタンジオールの気体空間流速は10〜20,000(時間)-1の範囲にあり、より好ましくは30〜9000(時間)-1の範囲にある。【0019】本発明のラクトン類、例えば、γ-ブチロラクトンの製造方法における環化脱水素反応において、用いられる触媒床は、固定床でも良く、或いは流動床でも良い。【0020】環化脱水素反応後、一定した時間中、冷却凝固により反応生成物を回収し、ガスクロマトグラフィー(例えば、HP-6890型)により、出口の組成物を分析し、下記式(1)と(2)により、ジオールの転化率及びラクトンの選択率を計算し、ラクトンの収率を求める。【数1】【数2】【0021】実施例以下に実施例、比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。【0022】比較例1市販の銅−クロム触媒(酸化銅42重量%、酸化クロム28重量%、直径5mm)30mlを内径23.5mmのステンレス管反応器中に充填した後、窒素ガスで150℃に昇温し、次に10容量%の水素ガスとの混合ガスを導入して、触媒の還元反応を行う。徐々に温度と水素ガス濃度をあげ、触媒還元温度が200℃、水素ガス濃度が100容量%に達した時、触媒床温度と加熱設備の温度が同じであることを確認した後、還元反応を終了する。次に、反応器の温度を210℃に上昇し、定量ポンプを用いて、1,4-ブタンジオールを反応器内に送り、1,4-ブタンジオールの気体空間流速を4500(時間)-1に維持して、水素ガス5モル:1,4-ブタンジオール1モルの比率下において脱水素反応を行う。反応生成物を回収して分析した結果を表1に示す。【0023】比較例2市販の銅−亜鉛触媒(G−66)を用いた以外は、すべて比較例1と同様な方法で行う。触媒の組成は酸化銅60重量%と酸化亜鉛30重量%である。その結果を表1に示す。【0024】比較例3触媒として、特開昭61−246173号公報記載の方法で調製した銅/クロム/亜鉛触媒を用いた以外は、すべて比較例1と同様に行う。該触媒の組成は、酸化銅35重量%、酸化亜鉛4.5重量%及び酸化クロム60重量%である。その結果を表1に示す。【0025】比較例4比較例1と同様な方法で行い、但し触媒として市販の銅−亜鉛触媒(G−66)を0.5%の水酸化ナトリウム水溶液に含浸した後、再乾燥した触媒を用いた。該触媒の組成は、酸化銅60重量%、酸化亜鉛30重量%及び水酸化ナトリウム0.12重量%である。その結果を表1に示す。【0026】【表1】【0027】比較例5 40%硝酸亜鉛水溶液220gと10gシリカ粉末[ BET表面積(Brunner‐Emmett‐Tellerの方法により測定された表面積)は185m2 /g]の混合物中に60%硝酸銅水溶液350gを徐々に加え、十分な撹拌を維持し、更に徐々に25%のアンモニア水を加えて、混合水溶液のpHを10に保ちながら攪拌を続ける。沈降物を濾過分離した後、水で洗い、オーブンに放置し、100℃で12時間乾燥して、触媒前駆体を得る。この触媒前駆体を管状高温炉中、450℃に加熱して4時間焼成する。このようにして得られる触媒の組成は、酸化銅:酸化亜鉛=3:1である。 上記の触媒に1.0重量%のグラファイトを加え、直径5mmの粒状触媒に圧縮成形する。この触媒を30mlとり、比較例1と同様な方法で処理し、その結果を表2に示す。【0028】比較例6〜11 酸化銅と酸化亜鉛の重量比率、脱水素反応の温度及び水素ガスと1,4-ブタジオールのモル比率を表2に示した通りに用いた以外は、すべて比較例5と同様な方法で処理し、その結果を表2に示す。【0029】【表2】【0030】実施例1 比較例5で得た触媒前駆体を1.5重量%の水酸化バリウム水溶液に含浸した後、この触媒を管状の高温炉中に移し、450℃に加熱して4時間焼成した。この触媒の組成は、酸化銅55重量%、酸化亜鉛22重量%と酸化バリウム1.2重量%である。 この触媒を用いて、比較例1と同様な方法で処理し、その結果を表3に示す。【0031】実施例2 比較例5で得た触媒前駆体を1.0重量%の水酸化カルシウム水溶液に含浸した後、この触媒を管状の高温炉中に移し、450℃に加熱して4時間焼成する。この触媒の組成は、酸化銅53重量%、酸化亜鉛24重量%と酸化カルシウム0.81重量%である。 この触媒を用いて、比較例1と同様な方法で処理した結果を表3に示す。【0032】実施例3 比較例5で得た触媒前駆体を1.0重量%の水酸化マグネシウム水溶液に含浸した後、この触媒を管状の高温炉中に移し、450℃に加熱して4時間焼成する。この触媒の組成は、酸化銅49重量%、酸化亜鉛26重量%と酸化マグネシウム0.52重量%である。 この触媒を用いて、比較例1と同様な方法で処理した結果を表3に示す。【0033】実施例4 比較例5で得た触媒前駆体を1.5重量%の水酸化バリウムと0.3重量%の水酸化カルシウムの混合水溶液に含浸した後、この触媒を管状の高温炉中に移し、450℃に加熱して4時間焼成する。この触媒の組成は、酸化銅55重量%、酸化クロム22重量%、酸化バリウム1.2重量%と酸化カルシウム0.14重量%である。 この触媒を用いて、比較例1と同様な方法で処理した結果を表3に示す。【0034】実施例5 比較例5で得た触媒前駆体を1.0重量%の水酸化カルシウムと0.4重量%の水酸化マグネシウムの混合水溶液に含浸した後、この触媒を管状の高温炉中に移し、450℃に加熱して4時間焼成する。この触媒の組成は、酸化銅53重量%、酸化亜鉛24重量%、酸化カルシウム0.81重量%と酸化マグネシウム0.16重量%である。 この触媒を用いて、比較例1と同様な方法で処理した結果を表3に示す。【0035】実施例6 比較例5で得た触媒前駆体を1.0重量%の水酸化マグネシウムと0.2重量%の水酸化バリウムの混合水溶液に含浸した後、この触媒を管状の高温炉中に移し、450℃に加熱して4時間焼成する。この触媒の組成は、酸化銅49重量%、酸化亜鉛26重量%、酸化マグネシウム0.52重量%と酸化バリウム0.11重量%である。 この触媒を用いて、比較例1と同様な方法で処理した結果を表3に示す。【0036】【表3】 担体に銅化合物、亜鉛化合物及び少なくとも一種のアルカリ土類金属化合物を担持させたことを特徴とするジオールの環化脱水素によるラクトン類の製造用触媒。 担体材料が、シリカ、アルミナ及びそれらの混合物からなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 銅化合物が、硝酸銅、炭酸銅、酢酸銅、塩化銅、水酸化銅、りん酸銅及び硫酸銅からなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 亜鉛化合物が、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛及び硫酸亜鉛からなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 アルカリ土類金属化合物が、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムとバリウムの炭酸塩、水酸化合物、珪酸塩とりん酸塩からなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 銅化合物と亜鉛化合物の重量比が、酸化銅と酸化亜鉛で表した時、6:1〜1:2の間にあることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 アルカリ土類金属化合物の一種を使用し、その使用量が、酸化物で表した場合、酸化銅と酸化亜鉛の総重量の0.01〜10重量%の間にあることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 アルカリ土類金属化合物の二種を使用し、その使用量が、酸化物で表した場合、酸化銅と酸化亜鉛の総重量の0.5〜20重量%の間にあることを特徴とする請求項1に記載のラクトン類の製造用触媒。 請求項1〜8のいずれかに記載の触媒を水素による還元により活性化した後、該触媒の存在下、ジオールを気相中で環化脱水素反応を行うことを特徴とするラクトン類の製造方法。 ラクトン類が、β-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、ε-カプロラクトン、δ-カプリルラクトン、δ-ノニルラクトン、γ-デカラクトンとδ-デカラクトンからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。 ジオール類が、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-へキサンジオール、1,7-へプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオールと1,10-デカンジオールからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。 ラクトン類がγ-ブチロラクトンであり、かつジオール類が1,4-ブタンジオールであることを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。 触媒を、180〜250℃の温度範囲で、6〜20時間水素還元して活性化することを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。 環化脱水素反応を160〜280℃の温度範囲で行うことを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。 環化脱水素反応におけるキャリヤーガスとして水素ガスを用い、該水素ガスと1,4-ブタンジオールのモル比が12:1〜1:1の間にあることを特徴とする請求項12に記載のラクトン類の製造方法。 環化脱水素反応における1,4-ブタンジオールの気体空間流速が10〜20,000(時間)−1の間にあることを特徴とする請求項12に記載のラクトン類の製造方法。 環化脱水素反応に用いる触媒床が固定床であることを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。 環化脱水素反応に用いる触媒床が流動床であることを特徴とする請求項9に記載のラクトン類の製造方法。