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タイトル:特許公報(B2)_レジスト用モノマーおよびその精製方法
出願番号:2000337132
年次:2010
IPC分類:G03F 7/26,C07C 67/56,C07C 69/54,C07D 307/33,H01L 21/027


特許情報キャッシュ

村田 直志 田村 公夫 吉田 康一 JP 4442845 特許公報(B2) 20100122 2000337132 20001106 レジスト用モノマーおよびその精製方法 三菱レイヨン株式会社 000006035 村田 直志 田村 公夫 吉田 康一 JP 1999318430 19991109 20100331 G03F 7/26 20060101AFI20100311BHJP C07C 67/56 20060101ALI20100311BHJP C07C 69/54 20060101ALI20100311BHJP C07D 307/33 20060101ALI20100311BHJP H01L 21/027 20060101ALI20100311BHJP JPG03F7/26C07C67/56C07C69/54 BC07D307/32 QH01L21/30 502R G03F 7/26 C07C 67/56 C07C 69/54 C07D 307/33 H01L 21/027 特開平10−053568(JP,A) 特開平11−133619(JP,A) 特開平05−234876(JP,A) 特表平10−502922(JP,A) 特開平11−180933(JP,A) 6 2001201868 20010727 8 20071105 外川 敬之 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、エステル化反応で得られたレジスト用粗モノマーの精製方法に関する。【0002】【従来の技術】微細加工用のレジストには様々な材料があるが、半導体製造用のレジスト材料としては、1〜数種類のモノマーを重合したポリマーに、添加剤、酸発生剤、溶剤等を加えて得られたレジスト液が用いられる。一般に、レジストに不純物が多く含まれているとレジスト性能が低下するため、精製したポリマーを原料としてレジスト液が製造されている。【0003】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリマーの精製では除去されない不純物も多く存在する。ポリマーの原料となるモノマーの製造過程では、酸、アルカリ、金属等を使用することが多く、レジスト性能の低下は、モノマーの製造過程に由来する不純物が一因と考えられた。そのため、原料モノマー中の不純物をモノマーの製造段階で低減させる必要がある。一般的な汎用モノマーの精製方法としては、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等が知られている。しかし、レジスト用モノマーは、高沸点、低融点かつ重合性が高く、熱や酸・アルカリにより分解する場合が多く、一般的な汎用モノマーで用いられている蒸留、再結晶で不純物を低減することは困難である。すなわち、高沸点モノマーは加熱すると重合や分解することがあるので蒸留することは容易でなく、また低融点モノマーは極低温にしなければ結晶化しないので再結晶させることは容易でないばかりかコストが高くなる。一方、カラムクロマトグラフィーは医薬品の原料合成等で工業的に使用され高純度モノマーを得ることができるが、精製コストが非常に高いという問題がある。【0004】また、半導体加工用のレジスト材料は、微量の金属不純物が不良品の原因となるため、場合によっては数10〜数100ppbオーダーという非常に低いレベルにまで金属不純物を低減させる必要がある。通常用いられるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー、再結晶、抽出洗浄では、上記レベルまで微量金属不純物を除去することは困難であり、現在そのようなレジスト用モノマーは得られていない。【0005】したがって本発明の目的は、レジスト用ポリマーの原料モノマーとして使用される高沸点、低融点、重合性、分解性モノマー類から不純物を簡便かつ効果的に低減させることができるレジスト用粗モノマーの精製方法を提供することにある。また、本発明は金属含有量の非常に少ないレジスト用モノマーを提供することにある。【0006】【課題を解決するための手段】本発明は、エステル化反応で得られたレジスト用粗モノマー(以下、粗モノマーという)の精製において、粗モノマーを水および/または有機溶媒で洗浄した後、吸着剤と接触させることを特徴とするレジスト用モノマーの精製方法である。この精製方法において、吸着剤と接触させた後、薄膜蒸留することが好ましい。【0007】また本発明は、エステル化反応で得られたレジスト用粗モノマーの精製において、粗モノマーを薄膜蒸留することを特徴とするレジスト用モノマーの精製方法である。【0008】また本発明は、前記の方法で精製されたレジスト用モノマーであり、特に、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素含有量がいずれも50ppb以下であるレジスト用モノマーである。【0009】さらに本発明は、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素含有量がいずれも50ppb以下であるレジスト用モノマーである。【0010】【発明の実施の形態】本発明において精製の対象となるレジスト用粗モノマーは、エステル化反応で得られるものであれば特に限定されない。このようなレジスト用粗モノマーとしては、例えば、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メバロノラクトン(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン−3−イル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン−3−メチル−3−イル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン−2−イル(メタ)アクリレート、パントイルラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。【0011】本発明におけるエステル化反応とは、エステルとアルコール、脂肪酸とエステル、ならびに、エステルとエステルからアルカリ金属、チタン、スズ等の触媒を用いてエステルを得るエステル交換反応、脂肪酸とアルコールから硫酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の酸触媒を用いてエステルを得るエステル化反応、酸クロリド等の酸ハライドからエステルを得るエステル化反応(以下、酸クロ法という)、脂肪酸とアルコールからジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等の脱水縮合剤を用いてエステルを得るエステル化反応等のエステルを形成する反応全般を指す。【0012】本発明において、エステル化反応で得られたレジスト用粗モノマーを精製するには、洗浄による方法または薄膜蒸留による方法を用いる。【0013】まず、洗浄による方法について説明する。洗浄による方法はモノマーの極性により2通りの方法がある。【0014】低極性モノマーの場合、粗モノマーを低極性の有機溶媒に溶解して水洗する。水洗に使用する水には炭酸水素ナトリウムや塩化ナトリウム等の無機塩が含まれていてもよい。水洗に用いる水の量は、粗モノマーの重量の0.1倍〜50倍が好ましく、洗浄効果とコストの兼ね合いから0.5倍〜20倍がより好ましい。水洗回数は洗浄効果とコストの兼ね合いから1回〜5回が好ましい。粗モノマーを溶解する低極性の有機溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これら有機溶媒は複数の溶媒を混合したものでもよい。有機溶媒の量は粗モノマーの重量の1倍〜100倍が好ましく、溶解の効果とコストの兼ね合いから3倍〜20倍がより好ましい。【0015】次に水洗後のモノマーと吸着剤を接触させる。ここで用いる吸着剤としては、例えば、シリカゲル、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹脂、キレート樹脂等が好ましいものとして挙げられる。吸着剤を接触させる方法としては、例えば、水洗後のモノマーに吸着剤を添加する方法やカラム等に固定した吸着剤に水洗後のモノマーを流通させる方法等が挙げられる。モノマーに吸着剤を添加する場合、用いる吸着剤の量はモノマーの重量の0.001倍〜1倍が好ましく、0.01倍〜0.2倍がより好ましい。吸着剤の量は多いほど不純物量を低減でき、少ないほど低コストになる。添加した吸着剤は、濾過等一般的な分離方法で除去することができる。カラム等に固定した吸着剤に流通させる場合には、3〜20倍の溶剤で希釈したモノマーを吸着剤の10〜2000倍量流通させることが好ましい。吸着剤と接触後、モノマーから溶媒を留去することで、不純物が低減されたレジスト用モノマーが得られる。【0016】エステル化反応で得られたモノマーが高極性モノマーの場合、まず粗モノマーを高極性溶媒に溶解し、低極性溶媒で洗浄する。高極性溶媒としては、例えば、水、メタノール、酢酸、エチレングリコール等が挙げられる。これら溶媒は複数の溶媒を混合したものでもよい。高極性溶媒の量は限定されないが、粗モノマーの重量の1倍〜100倍が好ましく、溶解の効果とコストの兼ね合いから3倍〜20倍がより好ましい。低極性溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これら溶媒は複数の溶媒を混合したものでもよい。低極性溶媒の量は限定されないが、モノマー重量の0.1倍〜50倍が好ましく、洗浄効果とコストの兼ね合いから0.5倍〜20倍がより好ましい。低極性溶媒による洗浄回数も特に限定されないが、洗浄効果とコストの兼ね合いから1回〜5回が好ましい。【0017】洗浄後、高極性溶媒を留去し、例えば、n−ヘキサン、酢酸エチル、THF等の有機溶媒を加えて水洗する。有機溶媒の量はモノマーの重量の1倍〜100倍が好ましく、溶解の効果とコストの兼ね合いから3倍〜20倍がより好ましい。水洗に使用する水には炭酸水素ナトリウムや塩化ナトリウム等の無機塩が含まれていてもよい。水洗に用いる水の量はモノマー重量の0.1倍〜50倍が好ましく、洗浄効果とコストの兼ね合いから0.5倍〜20倍がより好ましい。水洗回数は洗浄効果とコストの兼ね合いから1回〜5回が好ましい。【0018】次に水洗後のモノマーと吸着剤を接触させる。ここで用いる吸着剤としては、例えば、シリカゲル、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹脂、キレート樹脂等が好ましいものとして挙げられる。吸着剤を接触させる方法としては、例えば、水洗後のモノマーに吸着剤を添加する方法やカラム等に固定した吸着剤に水洗後のモノマーを流通させる方法等が挙げられる。モノマーに吸着剤を添加する場合、用いる吸着剤の量はモノマーの重量の0.001倍〜1倍が好ましく、量が多いほど精製効果があり、少ないほど低コストになることから、0.01倍〜0.2倍がより好ましい。吸着剤の量は多いほど不純物量を低減でき、少ないほど低コストになる。添加した吸着剤は、濾過等一般的な分離方法で除去することができる。カラム等に固定した吸着剤に流通させる場合には、3〜20倍の溶剤で希釈したモノマーを吸着剤の10〜2000倍量流通させることが好ましい。吸着剤と接触後、モノマーから溶媒を留去することで、不純物が低減されたレジスト用モノマーが得られる。【0019】このようにして得られたレジスト用モノマーは、さらに薄膜蒸留により精製することが好ましい。その際の薄膜蒸留の方法および条件は、この後に述べるエステル化反応で得られた粗モノマーを薄膜蒸留する際の方法および条件を適用すればよい。【0020】次に、エステル化反応で得られた粗モノマーを薄膜蒸留により精製する方法について説明する。薄膜蒸留の場合、粗モノマーを薄膜蒸留器で減圧蒸留する。薄膜蒸留器は特に限定されず、一般的なものでよい。薄膜蒸留の際の温度と圧力は精製するモノマーの沸点によって決まり、その温度は沸点〜沸点+50℃が好ましく、圧力はモノマーの沸点が高い場合、出来るだけ低い方が重合抑制の観点から好ましい。薄膜蒸留の際に、粗モノマーには必要に応じて重合禁止剤を加えることができる。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられる。【0021】薄膜蒸留により得られたレジスト用モノマーは金属含有量が非常に少ないものである。例えば、前記の各種の好ましい条件を適宜採用することにより、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素含有量がいずれも50ppb以下のレジスト用モノマーが得られる。【0022】薄膜蒸留の留出液は次いで吸着剤と接触させることができる。その際、留出液には、例えば、n−ヘキサン、酢酸エチル、THF等の有機溶媒を必要に応じて加えることができる。このときの有機溶媒の量は粗モノマーの重量の1倍〜100倍が好ましく、溶解の効果とコストの兼ね合いから3倍〜20倍がより好ましい。ここで用いる吸着剤としては、例えば、シリカゲル、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹脂、キレート樹脂等が好ましいものとして挙げられる。吸着剤を接触させる方法としては、例えば、水洗後のモノマーに吸着剤を添加する方法やカラム等に固定した吸着剤に水洗後のモノマーを流通させる方法等が挙げられる。モノマーに吸着剤を添加する場合、用いる吸着剤の量は粗モノマーの重量の0.001倍〜1倍が好ましく、0.01倍〜0.2倍がより好ましい。吸着剤の量は多いほど不純物量を低減でき、少ないほど低コストになる。添加した吸着剤は、濾過等一般的な分離方法で除去することができる。カラム等に固定した吸着剤に流通させる場合には、3〜20倍の溶剤で希釈したモノマーを吸着剤の10〜2000倍量流通させることが好ましい。吸着剤と接触後、モノマーから溶媒を留去することで、不純物が低減されたレジスト用モノマーが得られる。【0023】【実施例】以下、本発明を実施例によって詳しく説明するが、これらに限定されるものではない。実施例における分析はガスクロマトグラフィー(以下GCという)により行った。【0024】純度および不純物含有率はGCのピーク面積から次式により算出した。純度(%)=A/B×100不純物含有率(%)=(B−A)/B×100ここで、Aは目的物のピーク面積、Bは全ピークの面積の合計を表す。また金属分析は、ナトリウム、カリウムについてはフレームレス原子吸光法にて、その他の金属についてはICP発光分析法により行った。【0025】[実施例1] γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートの精製方法トリエチルアミン共存下、メタクリル酸クロリドとβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンとのエステル化反応により純度63%の粗γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート(高極性モノマー)を得た。このようにして得られた粗γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート65gに水600ml、メタノール400mlを添加し、n−ヘキサン500mlで3回洗浄した。水−メタノール層からメタノールを留去し、塩化ナトリウムを飽和まで添加後、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1の溶媒300mlで3回抽出した。このn−ヘキサン−酢酸エチル層を飽和NaHCO3水溶液500mlで1回、飽和食塩水500mlで1回洗浄した。この有機層に無水硫酸マグネシウム20g、シリカ10g、活性炭10gを添加し、濾過、濃縮して、γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート34gを得た。このモノマーの不純物含有率は1.1%であった。【0026】[実施例2] 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの精製方法トリエチルアミン共存下、メタクリル酸クロリドと2−メチル−2−アダマンタノールとのエステル化反応により純度82%の粗2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(低極性モノマー)を得た。このようにして得られた粗2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート60gにn−ヘキサン400mlを添加し、水400mlで1回、飽和NaHCO3水溶液400mlで1回、飽和食塩水400mlで1回洗浄した。この有機層に無水硫酸マグネシウム10g、シリカ5g、活性炭5gを添加し、濾過、濃縮して、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート43gを得た。このモノマーの不純物含有率は1.2%であった。【0027】[実施例3] 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの精製方法実施例2と同様にして、トリエチルアミン共存下、メタクリル酸クロリドと2−メチル−2−アダマンタノールとのエステル化反応により純度82%の粗2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(低極性モノマー)を得た。このようにして得られた粗2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート103gを薄膜蒸留器を用いて127〜137℃/133Paで減圧蒸留した。その際、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテルおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシルの4位にエチレンオキサイドを平均6モル付加させた化合物を各々1000ppm添加した。留出した2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートは61gであった。このモノマーの不純物含有率は1.5%であった。また、金属含有量は、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素の含有量はいずれも50ppb以下であった。【0028】[実施例4] γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートの精製方法実施例1と同様にして、トリエチルアミン共存下、メタクリル酸クロリドとβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンとのエステル化反応により純度63%の粗γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート(高極性モノマー)を得た。このようにして得られた粗γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート122gに水1200ml、メタノール800mlを添加し、n−ヘキサン1Lで3回洗浄した。水−メタノール層からメタノールを留去し、塩化ナトリウムを飽和まで添加後、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1の溶媒1Lで3回抽出した。このn−ヘキサン−酢酸エチル層を飽和NaHCO3水溶液1Lで1回、飽和食塩水1Lで1回洗浄した。この有機層を濃縮して、γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート71gを得た。このようにして得られたγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート71gを薄膜蒸留器で134〜140℃/27〜200Paで減圧蒸留した。その際、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテルおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシルの4位にエチレンオキサイドを平均6モル付加させた化合物を各々1000ppm添加した。留出したγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートは52gであった。このモノマーの不純物含有率は1.2%であった。また、金属含有量は、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素の含有量はいずれも50ppb以下であった。【0029】[比較例1] 2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの精製方法実施例3と同様にして得られた粗2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート83gをリービッヒ冷却管を付けた100mlフラスコの単蒸留装置で118〜126℃/0.11Paで減圧蒸留した。その際、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテルおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシルの4位にエチレンオキサイドを平均6モル付加させた化合物を各々1000ppm添加し、キャピラリーからエアを導入していたにもかかわらず、約20g留出した時点でフラスコ内が重合した。【0030】[比較例2] γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートの精製方法実施例1と同様にして、トリエチルアミン共存下、メタクリル酸クロリドとβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンとのエステル化反応により純度63%の粗γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。これを展開溶媒としてヘキサン−酢酸エチル混合溶媒を用いてシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、純度98%でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。このモノマーの不純物含有率は2%であった。また、金属含有量については、マンガン、鉄および銅は50ppb以下であったが、ナトリウムは720ppb、マグネシウムは95ppb、カリウムは60ppb、カルシウムは280ppbであった。【0031】【発明の効果】本発明のレジスト用モノマーの精製方法によれば、レジスト用ポリマーの原料モノマーとして使用される高沸点、低融点、重合性、分解性モノマー類から不純物を簡便かつ効果的に低減させることができる。また本発明によれば、金属含有量の非常に少ないレジスト用モノマーを得ることができる。 エステル化反応で得られたレジスト用粗モノマーの精製において、粗モノマーを水および/または有機溶媒で洗浄した後、吸着剤と接触させることを特徴とするレジスト用モノマーの精製方法。 請求項1記載のレジスト用粗モノマーの精製方法において、吸着剤と接触させた後、薄膜蒸留することを特徴とするレジスト用モノマーの精製方法。 エステル化反応で得られたレジスト用粗モノマーの精製において、粗モノマーを薄膜蒸留することを特徴とするレジスト用モノマーの精製方法。 請求項1〜3に記載のいずれかの方法で精製されたレジスト用モノマー。 請求項4記載のレジスト用モノマーであって、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素含有量がいずれも50ppb以下であるレジスト用モノマー。 ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄および銅の各金属元素含有量がいずれも50ppb以下であるレジスト用モノマー。


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