| タイトル: | 特許公報(B2)_果汁含有飲料の製造方法 |
| 出願番号: | 2000204796 |
| 年次: | 2008 |
| IPC分類: | A23L 2/70,A23L 2/00,A23L 2/02,C12G 3/02,C12G 3/04 |
横尾 芳明 須田 良人 大森 邦江 松元 信也 JP 4101443 特許公報(B2) 20080328 2000204796 20000706 果汁含有飲料の製造方法 サントリー株式会社 000001904 社本 一夫 100089705 今井 庄亮 100071124 増井 忠弐 100076691 小林 泰 100075270 富田 博行 100096013 村上 清 100092886 横尾 芳明 須田 良人 大森 邦江 松元 信也 20080618 A23L 2/70 20060101AFI20080529BHJP A23L 2/00 20060101ALI20080529BHJP A23L 2/02 20060101ALI20080529BHJP C12G 3/02 20060101ALI20080529BHJP C12G 3/04 20060101ALI20080529BHJP JPA23L2/00 KA23L2/00 WA23L2/02 AA23L2/02 BA23L2/02 CA23L2/02 DC12G3/02 118C12G3/04 A23L 2/70 A23L 2/00 A23L 2/02 C12G 3/02 C12G 3/04 特開平04−311379(JP,A) 特開平02−086757(JP,A) 特開平03−065158(JP,A) 特開平05−076326(JP,A) 特開平06−153897(JP,A) 特開昭57−058875(JP,A) 特開昭52−015838(JP,A) 特開昭59−066862(JP,A) 特開2000−300190(JP,A) 特開2000−253859(JP,A) 特開2000−336354(JP,A) 国際公開第00/024273(WO,A1) 17 2002017317 20020122 15 20070119 田村 明照 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、果実由来の難溶性成分を含有させ、難溶性成分の不溶化を伴なう混濁及び澱の発生を防止した、安定かつ風味豊かな果汁含有飲料の製造方法に関する。【0002】【従来の技術】果汁成分を含有する飲料製品(以下、果汁含有飲料という)は、清涼飲料やアルコール飲料などが挙げられ、種々の製品が知られている。【0003】しかしながら、これら果汁含有飲料は、コンビニエンスストア、スーパー、家庭などに設置されている冷蔵保管庫内や、自動販売機内などの低温状態(約5〜15℃)における長時間の保管において、果実由来の難溶性成分の不溶化が起こり易い。【0004】また、冬場や寒冷地域などの特殊な温度環境下(15℃以下)でも、流通過程や倉庫保管時などにおいて製品の温度低下が起きることがあるため、果実由来の難溶性成分の不溶化が起こり易い。【0005】それら、難溶性成分の不溶化の結果、果汁含有飲料は混濁や澱を発生する。透明容器に入った果汁含有飲料においては、消費者や販売店員が混濁や澱の発生した製品を見て不快感を感じる場合がありクレームの対象となる。非透明容器に入った製品においても、コップなどの他の透明容器に移した際に同様に不快感を感じクレームの対象となる場合がある。また、果実由来の難溶性成分は、本来果実に含まれていた成分であるため、果汁の香味に重要な役割を果たしている場合が多く、難溶性成分の不溶化は、果実感の低下などの香味品質の低下をもたらす。【0006】また、果実由来の難溶性成分の不溶化は、製造設備容器内においても問題を引き起こす。すなわち、工場のタンクなどの製造設備容器内において、難溶性成分の不溶化を伴なう混濁や澱などが発生した場合には、均一化を行うための攪拌設備が必要となり、或いは、澱の除去を行うための遠心分離機やろ過機などの分離設備が必要となり複雑な工程となるため、コストアップになる。【0007】以上のような、果実由来の難溶性成分の不溶化により引き起こされる種々の問題を防止する方法としては、清澄化処理された果汁を用いることが一般的であり、清澄化処理の方法としては、1)精密濾過法、2)酵素処理法、3)限外濾過法が知られている{「飲料用語事典」、(株)ビバリッジ ジャパン社、45〜46ページ、122ページ}。しかしながら、精密濾過処理された果汁を用いた場合でも、ペクチンなどの難溶性成分が不溶化する場合があり、混濁や澱の発生防止には十分でない。また、酵素処理や限外濾過処理された果汁は、天然の果実成分が分解/除去されることや、加熱殺菌工程が増えることによる熱化学的変化などの影響で果汁本来の風味が損なわれており、また、それらの清澄果汁を使用しても、果汁含有飲料が低温状態における長時間保存において混濁や澱を発生する場合がある。【0008】かかることから、果実由来の難溶性成分の不溶化により引き起こされる問題を解決する手段としては、果実由来の難溶性成分そのものの不溶化を抑制し、難溶性成分を果汁含有飲料製品中において安定に含有させるため方法の開発が重要である。【0009】難溶性成分の不溶化を抑制する方法としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの乳化剤の添加が考えられる。しかし、乳化剤は白濁したエマルション(乳化物)を形成し易いため、乳入り飲料に用いられる場合が主であり、果汁含有飲料製品には好ましくない。また、そのほとんどが糖類のポリマー(多糖類)である糊料(増粘安定剤)には、増粘剤として使用されるキサンタンガム、ゲル化剤として使用されるカラギーナン、酸性乳の安定剤として使用されるペクチンが挙げられ、また多糖類の範ちゅうに入らないものとしてはグルテン、レンネットカゼインなどのタンパク質が挙げられる{「飲料用語事典」、(株)ビバリッジ ジャパン社、91ページ}が、これらは主に、分散による安定化を意図とするもので、果汁含有飲料の長期的な安定性には不十分である場合があり、糊料そのものの溶解性が低い場合もある。【0010】特開平8-80177号公報には、糖転移酵素によりヘスペリジンを配糖化させ、得られた可溶化ヘスペリジンを、ヘスペリジンを含む水溶液に添加することを特徴とする、ヘスペリジンの結晶化とそれに伴う水溶液の白濁防止方法が開示されている。しかしながら、対象とする飲料がミカン果汁入り飲料に限定されるため、各種果汁含有飲料への適用性が狭い。【0011】また、ミカン、ブドウ及びリンゴ果汁においては、「混濁、沈殿要因と除去」と題し、研究成果がまとめられている{「最新 果汁・果実飲料事典」、(株)朝倉書店、312〜318ページ)が、混濁、沈殿要因成分の“除去”により混濁/沈殿を防止する方法が主で、要因成分そのものの不溶化を抑制する方法についての研究は不十分であり、特に、風味を変化させずに、かつ簡便な方法で、果汁入り飲料の懸濁を防止する方法が求められていた。【0012】【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する方法を提供することである。【0013】本発明の別の目的は、果実由来の難溶性成分の不溶化を伴なう混濁及び澱の発生を防止した安定かつ風味豊かな果汁含有飲料の製造方法を提供することにある。【0014】本発明のさらに別の目的は、澄明な果汁含有飲料の、製造工程および/または低温、高温もしくは長期常温保管における、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制し、および該不溶化を伴う混濁および澱の発生を防止する方法を提供することである。【0015】本発明のさらに別の目的は、澄明な果汁含有飲料の製造方法において、ショ糖を使用せず、または必要な甘味を与えるより少量のショ糖を使用し、さらに甘味度がショ糖より低いものを中心に、糖類、糖アルコールおよび配糖体系甘味料からなる群から選択される添加物を、必要な甘味が与えられる量で使用することにより、果汁含有飲料に所望の甘味を与えると同時に、製造工程および/または保管時における、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制し、および該不溶化を伴う混濁および澱の発生を防止する、上記製造方法を提供することである。【0016】【課題を解決するための手段】本発明は、下記1から4の添加物のうち少なくとも一種を添加することによって、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制した果汁含有飲料の製造方法である:1. 糖類、2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物。【0017】本発明者らは、上記課題を解決するため、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する素材を種々探索した結果、アルコール性のヒドロキシル基を有する甘味料の一種である、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料が、果汁の安定化に特に有効であることを見出した。また、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農産物の抽出/精製物も、同様に有効であることを見出した。以下、「1. 糖類、2. 糖アルコール、3. 配糖体系甘味料、4. 糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物」を、本発明における添加物と呼ぶ。すなわち、本発明における添加物を、果汁含有飲料に添加することにより、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制し、また安定的に保持することができる。さらに、これらアルコール性のヒドロキシル基を有する添加物を組み合わせることによって、果汁の風味を損なわずに安定性を保持できることを見出して、本発明を完成するに至った。【0018】果汁含有飲料において、砂糖を代表とする糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料(ステビアなど)は、従来から甘味度の調整やカロリー調整などを目的として添加されている甘味料の一種であるが、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する効果を見出したことで、果汁含有飲料の新たな製造方法が提供できる。【0019】すなわち、本発明における添加物の添加により、果実由来の難溶性成分を含有させ、かつ、低温状態における長時間保管において、難溶性成分の不溶化を伴なう混濁や澱の発生或いは風味の低下などの品質低下が防止された飲料、特に、均一または澄明な飲料を製造することができる。また、低温における長期保管時のみならず、常温における長期保管時、さらにはホットベンダーにおける高温保管時における果実由来の難溶性成分の不溶化抑制も期待できる。【0020】なお、本発明でいう、均一な飲料とは不溶性成分の澱または分離浮上のない状態の飲料をいう。均一な飲料、中でも、澄明な飲料は、難溶性成分が不溶化した場合には、微量でも目視で容易に確認され、不愉快を感じさせることがあるため、本発明を好適に用いることができる。【0021】また、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の甘味度がそれぞれ異なっていることから、本発明における添加物を各種ブレンドすることで、難溶性成分の不溶化抑制効果をより高めた風味の良い果汁含有飲料を製造することができる。【0022】甘味度とは、甘味強度、甘味比ともいい、甘味の強さを示す尺度のことをいう。通常、基準に砂糖溶液を用い、砂糖の甘味を1として、砂糖以外の甘味料の甘さの強さを砂糖の甘さの強さに対する倍率で示す。【0023】さらに、本発明における添加物の添加により、製造設備容器内において、果実由来の難溶性成分の不溶化が抑制でき、難溶解性成分の不溶化を伴なう混濁や澱の発生が抑制され、混濁や澱の成分の分散化を行うための混合設備が不要となったり、或いは、混濁や澱の除去を行うための遠心分離機やろ過機などの分離設備が不要となる。【0024】糖アルコールは、ショ糖などと比べて低エネルギーであるため、甘味度の低い糖アルコールの添加割合を調整すれば、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制した低カロリーの果汁含有飲料が製造できる。【0025】果実由来の難溶性成分とは、果実由来の成分のうち、果汁中での溶解性が低い成分のことであり、例えば、繊維質、ペクチン質、タンパク質、ポリフェノール、フラボノイド化合物などが挙げられる。また、それら難溶性成分の果汁中での存在状態としては、分子として可溶化していたり、あるいは、それらが互いに、またはほかの物質と結合してコロイド状態をつくる場合などがある。【0026】果実由来の難溶性成分には、便秘防止作用、発癌物質の生成抑制作用などで知られる食物繊維(多糖類やリグニンなど)や、壊血病防止作用、かつ毛細管透過性の正常化作用などで知られるフラボノイド化合物等、人体調節機能を有するものもある。そのため、本発明における添加物の添加によって、果実由来の機能性の難溶性成分が不溶化することを抑制した果汁含有飲料の製造方法においては、機能性成分をより多く安定的に含ませることができ、機能性成分強化飲料の製造が可能となる。以下、本発明を詳細に説明する。【0027】【発明の実施の形態】本発明において、果汁含有飲料とは、果汁成分を含有する飲料製品のことをいい、製品の種類は特に限定されないが、非炭酸の清涼飲料では、果汁入り清涼飲料、果粒入り果実ジュースなど、果汁の使用割合が10%以上の「果実飲料」が代表的であり、日本農林規格(JAS)および果実飲料等の表示に関する公正競争規約によって、濃縮果汁、果実ジュース、果実ミックスジュース、果粒入り果実ジュース、果実・野菜ミックスジュース、果汁入り飲料に区分されている。その他の非炭酸の清涼飲料では、スポーツ飲料、栄養ドリンク、果汁系ニアウオーターなどが挙げられる。炭酸入りの清涼飲料では、果汁入りのフレーバー系炭酸飲料などが挙げられる。また近年では、果実飲料としては規格上認められないカテゴリーの「果汁系ニアウオーター」など、新たなカテゴリーの飲料(果汁の使用割合が10%に満たない)も、果汁含有飲料として挙げられる。さらに、果実酒類、リキュール類などのアルコール飲料も、果汁含有飲料として挙げられる。或いは、希釈飲料(家庭飲用用の希釈飲料、自動販売機内の希釈飲料など)も果汁含有飲料として挙げられる。【0028】果汁含有飲料の容器の形態は、内容物が見えるプラスチック容器、ガラス瓶を主とするが、金属缶(スチール、アルミ)、紙容器なども用いることができ、特に限定はされない。また、製造時の殺菌条件は、ホットパックを主とするが、レトルト殺菌、低温殺菌、無菌濾過などでも製造することができ、特に限定はされない。【0029】果汁の種類は、特に限定されないが、例えば、カンキツ果汁(スイートオレンジ果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁など)、リンゴ果汁、ブドウ果汁、モモ果汁、熱帯果実果汁(パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツなど)、その他果実の果汁(ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁など)、トマト果汁、ニンジン果汁、イチゴ果汁、メロン果汁などが挙げられ、好適にはカンキツ果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ウメ果汁、カシス果汁が、さらに好適には、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、カシス果汁が挙げられる。【0030】本発明においては、不溶性固形物を含む状態の果汁である混濁果汁や、種々の方法(精密濾過法、酵素処理法、限外濾過法及びその組み合わせ法など)で、不溶性固形物を除去した清澄果汁を用いることができる。通常、保管スペースや輸送コストなどの点から、搾汁した果汁の水分を除いて、濃縮した濃縮混濁果汁や濃縮清澄果汁などの濃縮果汁を用い、濃縮果汁は場合によって、糖類、はちみつ等で糖度が調整されたり、酸度が調整されたりする。また、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレー、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いることができる。【0031】本発明における糖類とは、一般的糖類(単糖類、二糖類の総和から糖アルコールを除いたもの)やオリゴ糖類、及びそれらの誘導体を言う。具体的には、例えば、一般的糖類では、ショ糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖が、オリゴ糖類では、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が、糖類の誘導体としては、カップリングシュガー、パラチノース、スクラロースなどが挙げられる。【0032】本発明における糖アルコールとは、糖のアルデヒド及びケトン基を還元して、それぞれ第一・第二アルコール基としたものに相当する多価アルコールの総称を言い、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、還元デンプン糖化物などが挙げられる。【0033】糖類と糖アルコールは、低甘味度甘味料に分類でき、ショ糖の甘味度1に対して、甘味度が決められており{「飲料用語事典」、(株)ビバリッジ ジャパン社}、ショ糖(甘味度1)と同等かそれ以下の甘味をもつものが多い。これらショ糖よりも甘味度の低い甘味料は、一定の甘味の製品を設計する場合に、ショ糖を用いた場合に比較して多く添加することができ、果実由来の難溶性成分の不溶化の抑制効果を高めることができることから、本発明において好適に用いることができる。具体的には、糖類として、乳糖(甘味度= 0.2〜0.3)、麦芽糖(甘味度= 0.4)、キシロース(甘味度= 0.4〜0.8)などが、糖アルコールとして、ソルビトール(甘味度= 0.6〜0.7)、エリスリトール(甘味度= 0.8)、キシリトール(甘味度= 0.6)、還元デンプン糖化物(甘味度= 0.1〜0.6)などが好ましい。【0034】本発明における配糖体系甘味料とは、天然の植物から抽出され配糖体を有する主に高甘味度の甘味料であり、ステビア、グリチルリチン、タウマチン、モネリンなどが挙げられる。【0035】糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の精製度は、特に限定されない。また、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料は、市販品として入手できる。【0036】糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の形態としては、粒状品、液状品、結晶状品、顆粒状品などが挙げられ、特に限定されないが、飲料製造には、液状品や粒状品が好適に用いられる。【0037】糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物とは、穀類、野菜類、果実類、イモ類、雑穀類、豆類、植物などの糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農作物から、抽出及び/または精製された成分のことで、抽出法、精製法は特に限定されない。好適には、果汁そのものを用いることができ、さらに好適には、糖度の高い果汁であるバナナ果汁、マンゴー果汁、パッションフルーツ果汁、カキ果汁を用いることができ、それらの多くは市販品として入手することができる。【0038】本発明における添加物の添加量/濃度は、最終的に良好な甘味、風味の得られる範囲であればよく、各種果実由来の難溶性成分の量や溶媒系により適宜決定してよい。通常は、難溶性成分の不溶化防止の観点から、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料の添加濃度としては、果汁含有飲料全量に対して1〜400g/L、好ましくは50〜100 g/Lの範囲が望ましい。【0039】本発明における添加物の種類と添加量は、本発明における各添加物の甘味度を考慮して適宜設定することができる。例えば、甘味の強い果汁含有飲料の製造のためには、本発明における添加物の中から、比較的甘味度の高い添加物のみを使用するか、またはその使用比率を高くすることができる。甘味度を抑えた果汁含有飲料の製造のためには、甘味度の高い添加物の使用は控えるか、またはその量を必要な甘味度が得られるよりも少なくし(例えば、ショ糖またはグラニュー糖の量を、必要な甘味度が得られる量に比べて1/10、1/5、1/3、1/2、2/3または3/4以下とし)、残りの添加物は本発明における添加物の中から甘味度の低いもの(例えば、異性化糖、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、カップリングシュガー、パラチノース、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、還元デンプン糖化物などを選んで使用すればよい。好ましくは、キシリトール、麦芽糖、ブドウ糖、マルトオリゴ糖、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトールが望ましい)を選んで使用すればよい。このようにして、所望の甘味度を有し、且つ製造工程または低温保管、高温保管もしくは常温長期保管における、果実由来の難溶性成分の不溶化や、該不溶化を伴う混濁や澱の発生をひきおこさず、そのため、果汁本来の風味を十分に保持した、澄明な果汁含有飲料を製造することが可能である。【0040】本発明における添加物の選択と添加量の設計法の例を挙げると、まず、設計する果汁含有飲料の甘味を、砂糖のみを甘味料として用いて決定し、〔砂糖の甘味度(1)と添加量の積〕を算出する。次に、その積の値を目標値として、〔添加予定の本発明における添加物の甘味度と添加量の積の総和〕が、目標値と同等になる様に、難溶性成分の不溶化防止の効果が得られる範囲で、本発明における添加物の種類および量を調整する。本発明における添加物を複数添加した場合には、相乗効果により甘味が変化する場合があるので、換算した量と実際の甘味が一致しない場合があるが、その場合には適宜、添加量を微調整すればよい。また、溶媒系によっても甘味が変化する場合があるが、同様に微調整すればよい。【0041】本発明における添加物は、各種果汁含有飲料を製造する各工程の任意の段階で添加することができる。添加する工程としては、原料果汁を溶解する工程や、醸造、抽出、分離、ブレンド、調合工程などが挙げられ、その添加方法としては、例えばあらかじめ原料に添加しておく方法、原料成分を調合する過程で添加する方法、飲料の中間製品に添加する方法等が挙げられる。好ましい態様においては、本発明における添加物は、果汁にいち早く添加することが望ましい。特に、原料として濃縮果汁を用いる場合、果汁にできるだけ早い段階で添加することにより、製造工程中に容器内で混濁や澱が発生することを防止できる。【0042】本発明の製造設備容器とは、果汁含有飲料製品の製造工場において、果汁と本発明における添加物の混合液が一時的に保管される設備容器をいい、原料溶解タンク、調合タンク、希釈タンクなどが挙げられる。【0043】また、これまでに知られている種々の従来の方法と組み合わせることもできる。すなわち、風味を損わない範囲で、清澄果汁を添加する方法、乳化剤を添加する方法、或いは糊料を添加する方法等と組合せてもよい。【0044】【実施例】以下、本発明について、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。【0045】実施例1 ショ糖としてグラニュー糖を用い、最終濃度が2.8, 28, 94, 140, 210, 280, 350, 420g/Lとなるように測りとり、50℃の純水で溶解させ、3gの5倍濃縮・清澄ブドウ果汁、さらに、85mlの60%アルコール、1.7gのクエン酸、1mlの香料を加え、純水にて総量を最終300mlに調整して、5%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を得た。対照として、グラニュー糖を添加しない5%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)、及び、ブドウ果汁を添加しないグラニュー糖溶液(アルコール度数: 17%)を調整した。これらのブドウ果汁入り・リキュール各100mlを透明容器(110ml容量)に充填し、冬場や寒冷地などにおける低温長時間保管の加速試験として-1℃±1℃において3週間保管した後、シグリスト社製・卓上型濁度計にて、濁度を評価した。本実験結果を、図1に示す。対照区(グラニュー糖無添加リキュール及びグラニュー糖溶液)の濁度は、それぞれ80.2 Helm及び10.2 Helmであった。なお、充填直後の濁度は、何れもショ糖添加濃度においても、また対照区においても同様で、8〜10 Helmの範囲内であった。図1から明らかな様に、グラニュー糖の添加は、ブドウ果汁入り・リキュールにおいて、ブドウ果実由来の難溶性成分の不溶化を濃度依存的に抑制したことから、冬場や寒冷地などにおける低温長時間保管の安定化に有用であることが判る。【0046】実施例2 グラニュー糖を、53g測りとり、50℃の純水で溶解させ、ストレート果汁換算で1%となる様に各種の濃縮混濁果汁{オレンジ果汁(濃縮倍率5倍)、グレープフルーツ果汁(濃縮倍率7倍)、リンゴ果汁(濃縮倍率4倍)、ピーチ果汁(濃縮倍率4倍)}、及び、各種の濃縮清澄果汁{ブドウ果汁(濃縮倍率5倍)、ブルーベリー果汁(濃縮倍率6倍)、ウメ果汁(濃縮倍率5倍)、カシス果汁(濃縮倍率6倍)}を加え、さらに、0.2gのクエン酸、3mlの香料、0.25gのL-アスコルビン酸を加えて、純水にて総量を最終1,000mlに調整した後、100℃、20分間の加熱殺菌処理を行い、各100mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、各種果汁入りの果汁系ニアウオーター(果汁: 1%)を得た。対照として、グラニュー糖を添加しない各種果汁入りの果汁系ニアウオーター(果汁: 1%)を調整した。これらの各種果汁入りの果汁系ニアウオーターを、コンビニエンスストアなどに設置されている冷蔵保管庫内おける保管の模擬試験として、8℃±3℃の冷蔵保管庫において4週間保存した後、シグリスト社製・卓上型濁度計にて、濁度を評価した。本実験結果を、図2に示す。図2から明らかな様に、グラニュー糖の添加は、対象に比べ、何れの各種果汁入り果汁系ニアウオーターにおいても、各々の果実由来の難溶性成分不溶化を抑制したことから、冷蔵保管庫における保管時の安定化に有用であることが判る。【0047】実施例3 実施例1で効果が確認されたグラニュー糖以外に、リキュールの安定化に有効な甘味料を確認するため、一定重量濃度下における各種糖類及び糖アルコールの効果を検討した。添加濃度としては、やや効果のある94g/Lを選択した。グラニュー糖、グルコース、フラクトース、D-ソルビトール、還元麦芽糖、エリスリトール及びキシリトールを28g測りとり、50℃の純水で溶解させ、6gの5倍濃縮・清澄ブドウ果汁、さらに、85mlの60%アルコール、1.7gのクエン酸、1mlの香料を加え、純水にて総量を最終300mlに調整して、10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を得た。対照として、上記糖類及び糖アルコールを添加しない、10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を調整した。これらのブドウ果汁入り・リキュールを、8℃±3℃の冷蔵保管庫において3週間保管した後、実施例1と同様に濁度測定を実施した。本実験結果を、図3に示す。図3から明らかな様に、ブドウ果汁入り・リキュールにおいて、ブドウ果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制する効果は、実験に供した全ての糖類及び糖アルコールで確認された。混濁抑制効果の強さは、グラニュー糖に比べ、他の糖類(グルコース、フラクトース)の方が高く、さらに、糖類に比べ、糖アルコール(D-ソルビトール、還元麦芽糖、エリスリトール、キシリトール)の方が、やや高い傾向を示した。【0048】実施例4 実施例3で効果が確認された各種糖類及び糖アルコールについて、溶媒系が異なった場合の効果を検討した。実施例3のアルコール度数17%に対し、本実験では、アルコール度数を4%とした。アルコール度数以外は、実施例3と同様にして調整し、10%ブドウ果汁入りの低アルコール・リキュール(アルコール度数: 4%)を得た。対照として、糖類及び糖アルコールを添加しない、10%ブドウ果汁入りの低アルコール・リキュール(アルコール度数: 4%)を調整した。これらのブドウ果汁入りの低アルコール・リキュールを、8℃±3℃の冷蔵保管庫において3週間保存した後、実施例1と同様に濁度測定を実施した。本実験結果を、図4に示す。図4から明らかな様に、対照については低アルコール度数のため、実施例3に比べてブドウ果実由来の難溶性成分の不溶化度合いが増したものの(実施例3: 112 Helm→ 実施例4: 170 Helm)、抑制効果は実験に供した全ての糖類及び糖アルコールで確認された。また、抑制効果は溶媒系が異なった場合変化し、実施例3の様な効果の強弱の傾向はほとんど確認されず、各種糖類及び糖アルコールは同等の効果を示した。【0049】実施例5 各種糖類及び糖アルコール以外の甘味料の効果を検討するため、高甘味度甘味料のうち、アミノ酸系及び配糖体系について検討した。アミノ酸系・高甘味度甘味料の代表としてアスパルテームを、配糖体系・高甘味度甘味料の代表としてステビアを選択した。アスパルテーム(甘味度=約200)及びステビア(甘味度=約225)を、甘味度=1のグラニュー糖28g(=94g/L)に相当する甘味となる様に換算して各0.14g及び0.12g測りとった。すなわち、〔グラニュー糖甘味度 x グラニュー糖重量= アスパルテーム甘味度 x アスパルテーム重量〕となる様に、〔1x 28= 200x 0.14〕とし、ステビアも同様に〔1x 28≒ 225x 0.12〕とした。次に、50℃の純水で溶解させ、6.0gの5倍濃縮・清澄ブドウ果汁、さらに、85mlの60%アルコール、1.7gのクエン酸、1mlの香料を加え、純水にて総量を最終300mlに調整して、10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を得た。対照として、甘味料を添加しないもの及びグラニュー糖を添加した10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を調整した。これらのブドウ果汁入り・リキュールを、低温長時間保管の加速試験として-1℃±1℃において3週間保管した後、実施例1と同様に濁度測定を実施した。本実験結果を、図5に示す。図5から明らかな様に、ステビア、すなわち、配糖体系・高甘味度甘味料に、グラニュー糖とほぼ同等の混濁抑制効果があることが判った。一方、アミノ酸系・高甘味度甘味料であるアスパルテームには、混濁抑制効果はほとんど確認されなかった。【0050】実施例6 本発明における添加物を、単独のみならず、各種混合した状態で飲料に含有させた場合の効果を、低甘味度の甘味料を混合して検討した。併せて、製造設備容器内における効果も検討した。表1に示した所定量の原料を調合し、製造設備容器内における保管を想定して、中間製品500mlを調整した。この際、試作品Aの糖類及び糖アルコールの添加量は、各甘味度{グラニュー糖(甘味度= 1)、ブドウ糖(甘味度= 0.65)、キシロース(甘味度= 0.6)、麦芽糖(甘味度= 0.4)、キシリトール(甘味度= 0.6)}をもとに計算し、対照品Aのグラニュー糖(甘味度= 1) 57gの甘味と同等になる様に決定した。すなわち、実施例5と同様に計算し、〔1x 57≒ 1x 20+ 0.65x 30+ 0.6x 10+ 0.4x 20+ 0.6x 6〕とした。これら中間製品各500mlを、水にて希釈を行い1Lとし、100℃、20分間の加熱殺菌処理を行った後、各100mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、2種類の30%オレンジ果汁入り飲料を得た。これらの、中間製品、試作直後および5℃、5週間保管後の濁度を表2に、また、香味評価の結果を表3に示す。なお、混濁オレンジ果汁を30%果汁濃度で用いると、シグリスト社製・卓上型濁度計では濁度が検出限界を超えるため、検出限界の高いHACH社製・濁度計を用いた(濁度単位: NTU)。表2から明らかな様に、製造設備容器内における保管を想定した中間製品の段階で、試作品Aは対照品Aに比べて濁度が低く、果実由来の難溶性成分の不溶化が抑制された。また、試作直後においても、試作品Aは対照品Aに比べて濁度が低く、果実由来の難溶性成分の不溶化が抑制されており、さらに、5℃、5週間保管後においても同様に、試作品Aは安定であることが判る。すなわち、本発明の製造方法は、製造設備容器内及び製品における混濁抑制効果を高めることができた。【0051】【表1】【0052】【表2】【0053】香味評価は、専門パネリスト5名により評点法で行い、「良い」= 5点、「やや良い」= 4点、「ふつう」= 3点、「やや悪い」= 2点、「悪い」= 1点の5段階とした。表3に評価の平均点を示す。表3に示す様に、試作品Aは対照品Aに比べ、試作直後においても、5℃、5週間保管後においても良い評価を得た。また、対照品Aは、5℃、5週間保管後の香味評価点が落ちたが、試作品Aは香味評価点を維持していた。これは、対照品Aが果実の香味成分の不溶化が顕著であったのに対し、試作品Aは香味成分の不溶化が抑制されたためと考えられる。【0054】【表3】【0055】この様に、本発明における添加物は、混合して含有させた場合にも有効であり、さまざまな目的を付加して用いることができる。すなわち、低カロリー、整腸、難う食、保湿性、風味向上など、本発明における添加物の、他の機能を付加することができる。【0056】実施例7 糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料を、添加物として添加しない場合の果汁含有飲料、たとえば果実酒においては、糖類、糖アルコール及び配糖体系甘味料のうち少なくとも一種を含有する農産物の抽出物及び/または精製物を混合すればよく、好適には、果汁そのものを用いることができ、さらに好適には、糖度の高い果汁を用いることができる。果汁の添加濃度は、特に限定されず、好適には1〜40容量%、さらに好適には、10〜30容量%程度添加される。表4に示した所定量の原料を調合し、果実酒(果汁20%入り)を調整した。この際、糖度の高い果汁として、濃縮還元・清澄バナナ果汁を用い、また、グレープフルーツ果汁は、濃縮還元果汁を用いた。これらの調合液を、90℃、3分間の加熱殺菌処理を行い、各100mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、2種類の果実酒を得た。これらを、試作直後及び5℃、3週間保管した後に、実施例6に記したHACH社製・濁度計を用いて濁度を測定した。表5から明らかな様に、糖度の高い果汁を添加した試作品Bは、対照品Bに比べ、試作直後及び5℃、3週間保管における混濁発生が抑制され、安定な果実酒であることが判る。【0057】【表4】【0058】【表5】【0059】実施例8 表6に示した所定量の原料を調合し、希釈飲料を調整した。この際、試作品Cの糖類、糖アルコール及び配糖体系・高甘味度甘味料の添加量は、それぞれの甘味度である、グラニュー糖(甘味度= 1)、マルトオリゴ糖(甘味度= 0.3)、キシロース(甘味度= 0.6)、麦芽糖(甘味度= 0.4)、ソルビトール(甘味度= 0.65)、ステビア(甘味度= 225)をもとに実施例5と同様に計算し、対照品Cのグラニュー糖(甘味度= 1)の300gの甘味と同等になる様に決定した。これらのシラップを、90℃、3分間の加熱殺菌処理を行い、各100mlを透明瓶(110ml容量)に充填、密栓し、2種類の希釈飲料(リンゴ果汁シラップ)を得た。これらを、試作直後および常温における長時間(4週間)保存後後に、シグリスト社製・卓上型濁度計にて濁度を評価した。濁度の評価結果を表6に示す。表7から明らかな様に、糖類、糖アルコール及び配糖体系・高甘味度甘味料添加品である試作品Cは、対照品Cに比べ、試作直後および常温長時間保存による混濁発生が抑制された。【0060】【表6】【0061】【表7】【図面の簡単な説明】【図1】 グラニュー糖の添加濃度を変えた5%ブドウ果汁入り・リキュール(アルコール度数: 17%)を、-1℃、3週間保管した後の濁度を示したカーブである。【図2】 グラニュー糖添加有無における各種果汁入りの果汁系ニアウオーター(果汁: 1%)を、8℃、4週間保管した後の濁度を示した棒グラフである。【図3】 各種糖類及び糖アルコールを一定重量濃度添加した10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を、8℃において3週間保管した後の濁度を示した棒グラフである。【図4】 各種糖類及び糖アルコールを一定重量濃度添加した10%ブドウ果汁入りの低アルコール・リキュール(アルコール度数: 4%)を、8℃において3週間保管した後の濁度を示した棒グラフである。【図5】 グラニュー糖、アスパルテーム及びステビアを一定甘味度となる様に添加した10%ブドウ果汁入りのリキュール(アルコール度数: 17%)を、-1℃、3週間保管した後の濁度を示した棒グラフである。 ショ糖を添加して糖濃度を210g/L以上に調整することにより、果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制した果汁含有希釈用飲料の製造方法。 ショ糖を添加して糖濃度を210g/L以上に調整することにより、製造設備容器内における果実由来の難溶性成分の不溶化を抑制することを特徴とする果汁含有希釈用飲料の製造方法。 前記糖濃度を280g/L以上に調整する、請求項1又は2に記載の方法。 ショ糖の添加を原料の濃縮果汁に対して行い、その後該濃縮果汁を果汁以外の成分と混合する工程を含む、請求項1ないし3のいずれか1項記載の製造方法。 ショ糖の添加された濃縮果汁を低温で長期間保管される工程を含めても、濃縮果汁に濁りや沈殿を生じない請求項4記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料が乳化剤又は糊料を含まない請求項1ないし5のいずれか1項記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料がアルコールを含有する請求項1ないし6のいずれか1項記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料がリキュール類である請求項7記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料が果実酒類である請求項7記載の製造方法。 果汁が、カンキツ果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ウメ果汁及びカシス果汁から選択される少なくとも1種である請求項1ないし9のいずれか1項記載の製造方法。 果汁が、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ウメ果汁及びカシス果汁から選択される少なくとも1種である請求項10記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料中における、ショ糖の濃度が210g/L〜400g/Lの範囲である請求項1ないし11のいずれか1項記載の製造方法。 前記濃度が280g/L〜400g/Lの範囲である請求項12記載の製造方法。 キシロース、麦芽糖、ブドウ糖、マルトオリゴ糖、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ステビアおよびスクラロースから選択される少なくとも一種は必ず添加することを特徴とする、請求項1ないし13のいずれか1項記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料が均一な飲料であることを特徴とする、請求項1ないし14のいずれか1項記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料が澄明な飲料であることを特徴とする、請求項15記載の製造方法。 果汁含有希釈用飲料を透明ないし半透明容器に充填する工程を含む、請求項1ないし16のいずれか1項記載の製造方法。