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タイトル:特許公報(B2)_炭化珪素単結晶の製造方法及び製造装置
出願番号:2000041426
年次:2009
IPC分類:C30B 29/36,C30B 23/00,G01N 23/10


特許情報キャッシュ

近藤 宏行 二ツ山 幸樹 廣瀬 富佐雄 恩田 正一 JP 4238449 特許公報(B2) 20090109 2000041426 20000215 炭化珪素単結晶の製造方法及び製造装置 株式会社デンソー 000004260 伊藤 洋二 100100022 三浦 高広 100108198 水野 史博 100111578 近藤 宏行 二ツ山 幸樹 廣瀬 富佐雄 恩田 正一 20090318 C30B 29/36 20060101AFI20090226BHJP C30B 23/00 20060101ALI20090226BHJP G01N 23/10 20060101ALI20090226BHJP JPC30B29/36 AC30B23/00G01N23/10 C30B 1/00-35/00 G01N 23/10 特開昭61−158888(JP,A) 特開平02−059484(JP,A) 特開平11−199396(JP,A) 特開平06−298600(JP,A) 特開平09−268099(JP,A) 国際公開第99/014405(WO,A1) 特開平05−178698(JP,A) 16 2001226198 20010821 11 20060421 鮎沢 輝万 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や発光ダイオードなどの素材に利用することができる炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造方法及びその製造装置に関する。【0002】【従来の技術】従来、SiC単結晶を成長させる方法として、昇華再結晶法が広く用いられている。この昇華再結晶法は、黒鉛製るつぼ内に配置した黒鉛台座に種結晶を接合すると共に、るつぼ底部に配したSiC原料を加熱昇華させ、その昇華ガスを種結晶に供給することによって種結晶上にSiC単結晶を成長させるものである。【0003】このような昇華再結晶法を用いたSiC単結晶の製造において、るつぼ構造や原料供給方法等を工夫することによりSiC単結晶の成長面の温度を安定化させる方法が種々提案されている。これらの方法により高い確率で高品質、長尺のSiC単結晶を得ることが可能である。【0004】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、るつぼ内部に配置されたSiC原料の昇華の状態が、SiC単結晶の成長過程で微妙に異なってくるために、得られたSiC単結晶がしばしば不良になるという問題がある。【0005】本発明は上記点に鑑みて、SiC原料の昇華の状態が一定にできるようにし、確実に高品質、長尺のSiC単結晶が製造できるようにすることを目的とする。【0006】【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、本発明者らは以下の検討を行なった。【0007】上記問題は、SiC原料の昇華の状態が経時変化等によって不安定になるために、SiCガスの過飽和度が不安定になり、それが原因となって発生すると考えられる。このため、SiC原料の昇華の状態を検出できるようにすれば、上記問題を解決することができると言える。【0008】そこで、本発明者らは、SiC原料の昇華の状態を検出する手段として、X線を用いることを見出した。【0009】SiC原料にX線を照射すると、SiC原料の昇華が進行した箇所の方が昇華していない箇所よりもX線が透過し易い。これは、昇華が進行した箇所ではSi成分が抜けたために、X線の吸収率が変化するからである。なお、昇華が進行した箇所を組成分析した結果、C成分はほとんど抜けていなかったことから、上記現象はSi成分の抜けが原因であると説明できる。【0010】X線を物質に照射して透過させる時、入射X線強度と透過X線強度との間には、次のような関係式が成り立つ。【0011】【数1】但し、Ixは透過X線強度、I0は入射X線強度、μは線吸収係数、ρは密度、xはX線が物質を透過した距離を表している。【0012】なお、μ/ρは質量吸収係数と呼ばれ、物質固有の値であり、次の関係式を満たす。【0013】【数2】μ/ρ=ω1(μ/ρ)1+ω2(μ/ρ)2+…【0014】【数3】μ/ρ=kλ3Z3但し、n(n=1、2…)を成分の種類とすると、ωnは成分nの重量比、(μ/ρ)nは成分nの重量吸収係数、kは定数、Zは原子番号、λはX線の波長を表している。【0015】これらの関係式、及び原子番号がC<Siであることから、X線の透過量がSi<SiC<Cとなることが判る。従って、X線を用いることにより、SiC原料の昇華状態をモニターすることができる。【0016】そこで、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、原料を加熱昇華させて炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造過程において、容器外部に備えたX線発生源(6)にてX線(8)を炭化珪素原料に照射し、容器外部に備えたX線検出器(7)により容器および炭化珪素原料を透過したX線を検出し、そのX線の透過量から炭化珪素原料の減少量をモニターし、該減少量が一定となるように容器内の温度を制御することを特徴としている。【0017】このように、X線を用いて炭化珪素原料の昇華状態をモニターし、炭化珪素原料の減少量が一定となるように容器内の温度を制御することにより、容器内の珪素/炭素比を安定化させることができ、確実に高品質、長尺な炭化珪素単結晶が得られるようにできる。【0018】 請求項2に記載の発明においては、X線を炭化珪素原料の上部に照射し、そのX線の透過量が一定となるように容器内の温度を制御して、炭化珪素単結晶を成長させることを特徴としている。【0019】 このように、X線の透過量が一定となるよう容器内の温度を制御すれば、容器内の珪素/炭素比を定常化することができ、請求項1と同様の効果が得られる。【0020】例えば、請求項5に示すように、容器内の温度の制御を行なう制御装置(10)による温度制御によって、X線の透過量を一定に制御することができる。なお、温度制御としては、請求項6に示すように容器内の温度分布を変化させる制御がある。【0021】 請求項3に記載の発明においては、炭化珪素原料とは別に、容器の本体の底部における炭化珪素原料を挟んで炭化珪素単結晶基板と反対側に、容器内に少なくとも珪素を含む材料(11)を配置すると共に、該珪素を含む材料と炭化珪素原料との間を、珪素ガスを通過させることができる仕切板(10)で仕切り、珪素を含む材料から発生させた珪素ガスを仕切板を通じて炭化珪素単結晶基板に供給させるようにし、炭化珪素原料の上部にX線を照射し、そのX線の透過量が一定となるように容器内の温度を制御して、炭化珪素単結晶を成長させることを特徴としている。【0022】 このように炭化珪素原料とは別に珪素を含む材料を配置し、X線の透過量が一定となるように容器内の温度を制御すれば、珪素を含む材料から珪素が供給され、容器内の珪素/炭素比を定常化させることができる。【0023】 請求項4に記載の発明においては、容器として、上面が開口した本体(1a)と該本体の上面を塞ぐ蓋部(1b)および本体の底部に形成された開口部とを有したものを用いると共に、本体の底部に配置された炭化珪素原料を加熱昇華させて蓋部に配置された炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶を成長させるようにし、炭化珪素原料とは別に、容器外に、珪素を含む材料の供給源となる珪素導入部(12)を備え、容器に形成された開口部を通じて珪素導入部から珪素を含む材料の導入を行い、X線の透過量が一定となるように珪素を含む材料の導入量を制御することを特徴としている。【0024】このように容器外に珪素導入部を備え、この珪素導入部によって珪素を含む材料を供給するようにすれば、導入時間を適宜調整でき、例えば導入時間を長くすることによって長期に渡って容器内を適度な炭化珪素原料の昇華ガスで満たすことができる。【0025】なお、請求項7に示すように、容器の加熱にらせん形状高周波誘導コイル(13)を用いる場合には、コイルを挟んで一直線にX線発生源とX線検出器を配置し、X線発生源からのX線が、コイルを避けるように照射され、容器及び炭化珪素原料を透過してX線検出器に到達するようにすればよい。【0026】この場合、請求項8に示すように、コイルのらせんに沿って、X線発生源とX線検出器をらせん駆動させるようにすれば、容器に対して相対的にX線発生源とX線検出器とを上下に移動させることができるため、原料部全体の昇華状態を確認可能とすることができる。【0027】 なお、請求項9乃至請求項15に記載の発明は、請求項1乃至8に記載の炭化珪素単結晶の製造方法の実施に使用する製造装置の発明である。【0028】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。【0029】【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に本発明の第1実施形態で用いる結晶成長装置を示す。この結晶成長装置の容器として用いられる黒鉛製るつぼ1は、黒鉛製るつぼ1の底部に備えられたSiC原料粉末(SiC原料)2を熱処理によって昇華させ、種結晶であるSiC単結晶基板3上にSiC単結晶4を結晶成長させるものである。【0030】この黒鉛製るつぼ1は、上面が開口している略円筒状のるつぼ本体1aと、るつぼ本体1aの開口部を塞ぐ蓋材1bとを備えて構成されている。この黒鉛製るつぼ1を構成する蓋材1bを台座として、台座上にSiC単結晶基板3が接着剤5を介して接合されている。【0031】一方、黒鉛製るつぼ1の外部には、黒鉛製るつぼ1内に向かってX線8を照射するX線発生源6が配置されていると共に、黒鉛製るつぼ1内を透過してきたX線8を検出するためのX線検出器7が配置されている。【0032】また、X線検出器7には、制御装置8が接続されており、X線検出器7によるX線8の検出結果が制御装置9にフィードバックされ、制御装置9によって黒鉛製るつぼ1内の温度を制御できるように構成されている。【0033】なお、図示しないが、黒鉛製るつぼ1は、アルゴンガスが導入できる真空容器の中で加熱装置により、加熱できるようになっており、例えば、この加熱装置のパワーを調節することによって種結晶であるSiC単結晶基板3の温度がSiC原料粉末2の温度よりも100℃程度低温に保たれるようにすることができる。【0034】このように構成された結晶成長装置を用いたSiC単結晶の製造工程について説明する。【0035】まず、SiC原料粉末2の温度を2000〜2500℃に加熱する。そして、加熱装置の調節等により、SiC単結晶基板3の温度がSiC原料粉末2の温度よりも低くなるように、黒鉛製るつぼ1内に温度勾配を設ける。次に、黒鉛製るつぼ1内の圧力を13.3Pa〜26.7kPaとして、昇華法成長を開始すると、SiC原料粉末2が昇華して昇華ガスとなり、SiC単結晶3に到達し、SiC原料粉末2側よりも相対的に低温となるSiC単結晶基板3の表面上にSiC単結晶4が成長する。【0036】その際、SiC原料粉末2にるつぼ本体1の外部からX線8をX線発生源6を用いて照射し、SiC原料粉末2とるつぼ本体1を透過したX線8をX線検出器7で検出する。そうすることで、SiC原料粉末2の珪素成分は昇華により少なくなるが、炭素成分はそのまま残存することから、成長中にX線8の透過量が経時変化するので、SiC原料粉末2の減少量を確認することが可能となる。なお、X線検出器7に表示器を備え、X線8の透過量若しくは減少量を表示器で表示すれば、SiC原料粉末2の昇華状態を把握することも可能である。例えば、透過量若しくは減少量の検出値を数値化してもよく、SiC原料粉末2の状態を画像で表すことによって昇華状態がイメージしやすくなるようにしてもよい。【0037】そして、X線検出器7からの検出結果を制御装置9にフィードバックし、制御装置9にて黒鉛製るつぼ1内の温度を制御することによって、SiC原料粉末2の減少量が一定となるようにさせつつ、SiC単結晶4を結晶成長させる。例えば、加熱装置のパワーを調整することにより黒鉛製るつぼ1内の温度分布を調整することができる。【0038】このようにすることで、るつぼ1内の珪素/炭素比を安定化させることができ、SiC単結晶4を確実に高品質、長尺に形成することができる。【0039】(第2実施形態)図2に、本発明の第2実施形態で用いる結晶成長装置を示す。以下、図2に基づいて本実施形態におけるSiC単結晶の製造について説明するが、装置構成及びSiC単結晶の製造工程については第1実施形態とほぼ同様であるため、異なる点についてのみ説明する。【0040】本実施形態では、黒鉛製るつぼ1内に配置されたSiC原料粉末2の上部にのみX線8を照射し、制御装置9によって透過したX線8の透過量が一定となるように黒鉛製るつぼ1内の温度を制御しながらSiC単結晶4を成長させた。このようにすれば、黒鉛製るつぼ1内の珪素/炭素比を定常化させることができ、SiC単結晶4を確実に高品質、長尺に形成することができる。【0041】(第3実施形態)図3に、本発明の第3実施形態で用いる結晶成長装置を示す。以下、図3に基づいて本実施形態におけるSiC単結晶の製造について説明するが、装置構成及びSiC単結晶の製造工程については第1実施形態とほぼ同様であるため、異なる点についてのみ説明する。【0042】るつぼ本体1aの底部には、仕切板10が配置されており、この仕切板10によって、るつぼ本体1aは、SiC単結晶基板3が配置されている側のスペースと配置されていない側のスペースに仕切られている。そして、SiC単結晶基板3が配置されていない側のスペースには珪素を含む材料としての珪素粉末11が収容され、仕切板10で珪素粉末11が囲まれた状態となっている。また、SiC単結晶基板3が配置されている側には仕切板10を覆うようにSiC原料粉末2が充填されている。なお、珪素粉末11とSiC原料粉末2は仕切板10によって混合しないようになっている。具体的には、仕切板10はポーラスカーボン(多孔質黒鉛)で構成されており、珪素粉末11の蒸発ガスが通過できるようになっている。【0043】このような構成においても、SiC原料粉末2にX線8を照射し、制御装置9によって透過したX線8の透過量が一定となるように黒鉛製るつぼ1内の温度を制御することで、SiC原料粉末2及び珪素粉末11からの昇華状態を制御し、黒鉛製るつぼ1内の珪素/炭素比を定常化させることができる。これにより、SiC単結晶4を確実に高品質、長尺に形成することができる。【0044】(第4実施形態)図4に、本発明の第4実施形態で用いる結晶成長装置を示す。以下、図4に基づいて本実施形態におけるSiC単結晶の製造について説明するが、装置構成及びSiC単結晶の製造工程については第1実施形態とほぼ同様であるため、異なる点についてのみ説明する。【0045】るつぼ本体1aの底部には開口部を設けてあり、この開口部を通じて珪素導入部12から黒鉛製るつぼ1内に珪素を含む材料が導入できるようになっている。この珪素を含む材料としては、例えば常温で珪素系化合物ガスや珪素系化合物の液体を用いることができる。また、珪素導入部12は制御装置9に接続されており、制御装置9によって珪素導入部12による珪素を含む材料の導入量を制御できるように構成されている。【0046】このような構成により、昇華によりSiC原料粉末2から抜けたSi成分を、珪素導入部12によって補うことができる。また、このように珪素導入部12を黒鉛製るつぼ1の外部に設けることによって、珪素を含む材料の導入時間を適宜調整でき、例えば導入時間を長くすることによって長期に渡って黒鉛製るつぼ1内を適度なSiC原料の昇華ガスで満たすことができる。【0047】このため、SiC原料粉末2にX線8を照射し、制御装置9によって透過したX線8の透過量が一定となるように珪素導入部12による珪素を含む材料の導入量を制御することにより、るつぼ1内の珪素/炭素比を定常化させることができる。これにより、高品質かつ長尺のSiC単結晶4を成長することができる。【0048】(他の実施形態)上記実施形態で説明したように、黒鉛製るつぼ1は加熱装置で加熱されるが、例えば、図5に示すように、らせん形状高周波誘導コイル13を加熱装置として用いることができる。この場合、黒鉛製るつぼ1は、コイル13に囲まれるように配置されるため、コイル13によってX線8が遮られる。従って、このような場合には、コイル13を挟んで一直線にX線発生源6とX線検出器7とを配置し、X線8がコイル13を避けて照射されると共に黒鉛製るつぼ1及びSiC原料粉末2を透過してX線検出器7に到達するようにすればよい。また、X線発生源6とX線検出器7をらせん駆動する機構を備えれば、X線発生源6とX線検出器7を黒鉛製るつぼ1に対して相対的に上下に変位させることも可能である。このようならせん駆動機構を設ければ、X線8を照射できる範囲を超えてSiC原料粉末2が多量に配置されていても、SiC原料粉末2の全体の減少量を検出することができる。また、SiC原料粉末2の量の変化と共に、X線発生源6とX線検出器7を上下に変位させることもできる。【0049】また、第3実施形態で示した珪素粉末11は珪素基板などの固体の珪素でもよいし、窒化珪素、珪素系化合物を用いることもできる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の第1実施形態における結晶成長装置の構成を示す図である。【図2】本発明の第2実施形態における結晶成長装置の構成を示す図である。【図3】本発明の第3実施形態における結晶成長装置の構成を示す図である。【図4】本発明の第4実施形態における結晶成長装置の構成を示す図である。【図5】他の実施形態で示すらせん形状高周波誘導コイルを加熱装置として用いた場合の結晶成長装置の構成を示す図である。【符号の説明】1…黒鉛製るつぼ、1a…るつぼ本体、1b…蓋材、2…SiC原料粉末、3…SiC単結晶基板、4…SiC単結晶、5…接着剤、6…X線発生源、7…X線検出器、8…X線、9…制御装置、10…仕切板、11…珪素粉末、12…珪素導入部、13…らせん形状高周波誘導コイル。 容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造過程において、 前記容器外部に備えたX線発生源(6)にてX線(8)を前記炭化珪素原料に照射し、前記容器外部に備えたX線検出器(7)により前記容器および前記炭化珪素原料を透過したX線を検出し、そのX線の透過量から前記炭化珪素原料の減少量をモニターし、該減少量が一定となるように前記容器内の温度を制御することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造過程において、 前記容器外部に備えたX線発生源(6)にてX線(8)を前記炭化珪素原料の上部に照射し、前記容器外部に備えたX線検出器(7)により前記容器および前記炭化珪素原料を透過したX線を検出し、そのX線の透過量が一定となるように前記容器内の温度を制御して、前記炭化珪素単結晶を成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造過程において、 前記容器として、上面が開口した本体(1a)と該本体の前記上面を塞ぐ蓋部(1b)を有したものを用いると共に、前記本体の底部に配置された前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記蓋部に配置された前記炭化珪素単結晶基板上に前記炭化珪素単結晶を成長させるようにし、 前記炭化珪素原料とは別に、前記本体の底部における前記炭化珪素原料を挟んで前記炭化珪素単結晶基板と反対側に、前記容器内に少なくとも珪素を含む材料(11)を配置すると共に、該珪素を含む材料と前記炭化珪素原料との間を、珪素ガスを通過させることができる仕切板(10)で仕切り、前記珪素を含む材料から発生させた珪素ガスを前記仕切板を通じて前記炭化珪素単結晶基板に供給させるようにし、 前記容器外部に備えたX線発生源(6)にてX線(8)を前記炭化珪素原料の上部に照射し、前記容器外部に備えたX線検出器(7)により前記容器および前記炭化珪素原料を透過したX線を検出し、そのX線の透過量が一定となるように前記容器内の温度を制御して、前記炭化珪素単結晶を成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造過程において、 前記容器として、上面が開口した本体(1a)と該本体の前記上面を塞ぐ蓋部(1b)および前記本体の底部に形成された開口部とを有したものを用いると共に、前記本体の底部に配置された前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記蓋部に配置された前記炭化珪素単結晶基板上に前記炭化珪素単結晶を成長させるようにし、 前記炭化珪素原料とは別に、前記容器外に、珪素を含む材料の供給源となる珪素導入部(12)を備え、前記容器に形成された前記開口部を通じて前記珪素導入部から前記珪素を含む材料の導入を行い、 前記容器外部に備えたX線発生源(6)にてX線(8)を前記炭化珪素原料の上部に照射し、前記容器外部に備えたX線検出器(7)により前記容器および前記炭化珪素原料を透過したX線を検出し、そのX線の透過量が一定となるように前記珪素を含む材料の導入量を制御することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 前記容器内の温度の制御を行なう制御装置(10)による温度制御によって、前記前記X線の透過量を一定に制御することを特徴とする請求項2乃至4に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。 前記制御装置による温度制御は、前記容器内の温度分布を変化させる制御であることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。 前記容器をらせん形状高周波誘導コイル(13)に囲まれるように配置し、該コイルによって前記容器内の温度を制御するようにし、 前記コイルを挟んで一直線にX線発生源と前記X線検出器を配置し、X線発生源からのX線が、前記コイルを避けるように照射され、前記容器及び前記炭化珪素原料を透過して前記X線検出器に到達するようにすることを特徴とする請求項1、5又は6に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。 前記コイルに沿って、前記X線発生源と前記X線検出器をらせん駆動させることを特徴とする請求項7に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。 容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、 前記容器外部に備えられ、前記容器内部に配置された前記炭化珪素原料に向かってX線(8)を照射するX線発生源(6)と、 前記容器外部に備えられ、前記炭化珪素原料を透過した前記X線の透過量を検出するX線検出器(7)と、 前記X線検出器の検出結果が入力され、該検出結果に基づいて前記容器内の温度を制御できる制御装置(9)とを備えていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。 前記制御装置は、前記X線の透過量から前記炭化珪素原料の減少量をモニターし、該減少量が一定となるように前記容器内の温度を制御するものであることを特徴とする請求項9に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 前記制御装置は、前記X線の透過量が一定となるように前記容器内の温度を制御することを特徴とする請求項9に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 前記容器は、上面が開口した本体(1a)と該本体の前記上面を塞ぐ蓋部(1b)および前記本体の底部に形成された開口部とを有し、前記本体の底部に前記炭化珪素原料を配置して加熱昇華させることにより前記蓋部に配置した前記炭化珪素単結晶基板上に前記炭化珪素単結晶を成長させられるように構成され、 さらに、前記炭化珪素原料とは別に、前記容器外に設けられ、珪素を含む材料を前記本体の前記開口部を通じて前記容器内に導入する珪素導入部(12)と、 前記X線検出器の検出結果が入力され、該検出結果に基づいて前記珪素導入部による前記珪素を含む材料の導入量を制御する制御装置(9)とを備えていることを特徴とする請求項9に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 前記制御装置は、前記X線の透過量から前記炭化珪素原料の減少量をモニターし、該減少量が一定となるように前記珪素を含む材料の導入量を制御するものであることを特徴とする請求項12に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 前記制御装置は、前記X線の透過量が一定となるように前記珪素を含む材料の導入量を制御することを特徴とする請求項12に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 前記容器を囲むように配置され、前記容器の加熱を行なうらせん形状高周波誘導コイル(13)を有し、 前記X線発生源からのX線が、前記コイルを避けるように照射され、前記容器及び前記炭化珪素原料を透過して前記X線検出器に到達するように、前記コイルを挟んで一直線に前記X線発生源と前記X線検出器とが配置されており、 前記コイルに沿って、前記X線発生源と前記X線検出器をらせん駆動させる駆動機構が備えられていることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 容器(1)内に、炭化珪素原料(2)と種結晶となる炭化珪素単結晶基板(3)を配置し、前記炭化珪素原料を加熱昇華させて前記炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素単結晶(4)を成長させる炭化珪素単結晶の製造過程において、 前記容器外部に備えたX線発生源(6)にてX線を前記炭化珪素原料に照射し、前記容器外部に備えたX線検出器(7)により前記容器および前記炭化珪素原料を透過したX線を検出し、そのX線の透過量から、前記炭化珪素原料の減少量をモニターする炭化珪素原料の昇華状態検出方法。


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