タイトル: | 特許公報(B2)_超音波探触子および超音波検査装置 |
出願番号: | 1999327987 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,H04R1/34,G01N29/24,G01N29/28,H04R17/00 |
杉ノ内 剛彦 橋本 雅彦 JP 3608453 特許公報(B2) 20041022 1999327987 19991118 超音波探触子および超音波検査装置 松下電器産業株式会社 000005821 岩橋 文雄 100097445 坂口 智康 100103355 内藤 浩樹 100109667 杉ノ内 剛彦 橋本 雅彦 20050112 7 H04R1/34 G01N29/24 G01N29/28 H04R17/00 JP H04R1/34 330A G01N29/24 G01N29/28 H04R17/00 330J 7 H04R 1/34 330 G01N 29/24 G01N 29/28 H04R 17/00 330 特開平11−056834(JP,A) 特開平06−105842(JP,A) 特開昭57−014334(JP,A) 10 2001145195 20010525 11 20021225 松澤 福三郎 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は超音波を利用した計測の分野に用いられる超音波探触子およびそれを利用した超音波検査装置に関するものである。【0002】【従来の技術】従来、水や油をきらう被検体の場合や音速の遅い音響媒質を用いて分解能を向上させようとした場合、不活性の音響媒質が使用されているが、純水に比べると一般的に減衰が大きく、超音波振動子を被検体に近づける必要があった。【0003】図8を用いて特開昭63−36172号公報に示された従来の方法について説明する。【0004】プローブ801をテーパ状の超音波カプラ802に装着する。超音波カプラ802内には音響レンズ803が具備しており、音響レンズ803の上面803aがプローブ801と同じ曲率をもち、音響レンズ803の下面803bがプローブ801の曲率よりも小さい曲率を持つことにより、プローブ801の焦点を近距離に移動させることを実現している。そして音響レンズ803の前面には音響媒質804があり、シリコーンゴム膜805を通して超音波806を送信している。【0005】また、音響レンズを具備した超音波振動子では音響媒質によって焦点距離が決まってしまうが、特開平5―66219号公報では薄板の引っ張り、圧縮を変化させることで凹面部分の曲率を変化させて焦点の可変を実現している。【0006】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高周波で計測を行う場合、図8に示す従来の方法ではシリコーンゴム膜805による減衰の影響を無視できなくなる。また、薄板の引っ張り、圧縮を変化させることで凹面部分の曲率を変化させて焦点の可変を実現する場合、被検体の凹部内を計測しようとすると、その凹部内にはいれるように小さな超音波振動子が要求され、超音波振動子の製造が困難である。【0007】本発明はこのような問題点を解決するもので、被検体の音響媒質による影響をなくし、かつ音響媒質層を表面張力によって音響レンズの役割をもたせ、感度の高い超音波の送受信を実現できる超音波振動子および超音波検査装置を提供する事を目的とするものである。【0008】【課題を解決するための手段】本発明は、超音波を送信あるいは受信する超音波振動子を有し、音響媒質内に配置した被検体に対して、音響媒質を介して超音波を伝搬可能な超音波探触子であって、前記超音波探触子は筒状構造を有し、前記筒状構造の中には前記音響媒質と異なる媒体を有し、被検体が存在する音響媒質と筒状構造の中の媒体とは溶解せず、前記筒状構造の中の媒体が表面張力によってレンズ構造を有する。【0009】【発明の実施の形態】本発明の一実施形態は、超音波を送信あるいは受信する超音波振動子と、前記超音波振動子から送信された超音波あるいは被検体により反射された超音波を伝搬させる音響媒質を少なくとも1種類以上具備し、前記超音波振動子が、前記少なくとも1種類の音響媒質を含む少なくとも2種類以上の音響媒質を介して前記被検体と超音波の送受信を行うことを特徴とする超音波探触子であり、被検体に応じた音響媒質と、感度を考慮した音響媒質を組み合わせることにより、被検体による音響媒質の制約を考慮しながら感度のよい超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0010】好ましくは、少なくとも2種類以上の音響媒質は、少なくとも隣りあう音響媒質間で溶解せず、層状構造をなすことを特徴とするものであり、音響媒質が音響整合層の役割をはたすことを可能にする作用を有する。【0011】好ましくは、超音波振動子から最も離れた音響媒質に被検体が設置されることを特徴とするものであり、超音波の集束行程の大半を減衰の少ない音響媒質層で行うことにより、感度のよい超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0012】好ましくは、少なくとも2種類以上の音響媒質は、いずれも液体であることを特徴とするものである。【0013】好ましくは、被検体が存在する音響媒質が、不活性液体であることを特徴とするものであり、被検体に影響を与えずに超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0014】本発明の他の実施形態は、被検体を音響媒質内に配置し、超音波探触子を用いて超音波を音響媒質内に伝搬させて前記被検体を超音波検査する超音波検査装置であって、前記超音波探触子は筒状構造を有し、前記筒状構造の中には前記音響媒質と異なる媒体を有していることを特徴とする超音波検査装置であり、被検体に応じた音響媒質と、感度を考慮した音響媒質を組み合わせることにより、被検体による音響媒質の制約を考慮しながら感度のよい超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0015】好ましくは、超音波探触子は、音響レンズを具備することを特徴とするものであり、減衰の少ない音響媒質層内で超音波の集束を可能にする作用を有する。【0016】好ましくは、被検体が存在する音響媒質が、不活性液体であることを特徴とするものあり、被検体に影響を与えずに超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0017】好ましくは、超音波探触子は、筒状構造の中の媒体に圧力変化を与える手段を具備することを特徴とするものであり、音響媒質を使ってレンズを構成し、その曲率を可変にする作用を有する。【0018】好ましくは、被検体が存在する音響媒質と筒状構造の中の媒体とは溶解せず、前記筒状構造の中の媒体が表面張力によってレンズ構造を有することを特徴とするものあり、超音波を集束させる場合に音響媒質間に音響レンズを新たに用いる必要がないため、感度のよい超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0019】好ましくは、超音波探触子は、音響レンズを具備することを特徴とするものであり、減衰の少ない音響媒質層内で確実に超音波の集束を可能にする作用を有する。【0020】好ましくは、被検体が存在する音響媒質が、不活性液体であることを特徴とするものであり、被検体に影響を与えずに超音波の送受信を可能にする作用を有する。【0021】好ましくは、超音波探触子は、筒状構造の中の媒体に圧力変化を与える手段を具備することを特徴とするものであり、音響媒質を使ってレンズを構成し、その曲率を可変にする作用を有する。【0022】好ましくは、筒状構造の中の媒体を用いて、表面張力によってできたレンズ構造と音響レンズとの距離を可変にすることができるものであり、被検体に入射する超音波の入射角度を可変にできる作用を有する。【0023】以下、本発明の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。【0024】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における超音波検査装置の概略図である。図1において、101は超音波振動子であり、圧電素子と純水に対する音響整合層とから成る。圧電素子としてはチタン酸鉛系、高周波ではLiNbO3 などが使用される。102は筒状構造としての筒状のホルダ、103は音響媒質としての純水、104は音響媒質としての不活性液体で、例えばスリーエム社製の商品名「フロリナート」がある。105は被検体である。超音波振動子101と筒状ホルダ102は固定されている。【0025】超音波検査手順として、まず被検体105を、不活性液体104をいれた水槽106中に沈める。次に超音波振動子101と筒状のホルダ102が接続されたものを不活性液体104につかるように被検体105の上にくるように固定する。筒状のホルダ102の中に純水103を流し込み、超音波計測を行う。純水103の比重が約1.0g/cc、不活性液体104をここではスリーエム社製の「フロリナート」(FC−77)とすると比重が約1.78g/ccであり、両者は溶け合わないため、混ざることなく不活性液体104の上に純水103がうわずみとして存在することになる。筒状のホルダ102の材質は吸音性の高いものが望ましい。超音波振動子101によって送受信を行い、受信した信号から純水103と不活性液体104の境界面での信号を削除して信号解析処理を行う。これによって超音波の送受信経路の大半が純水中となるので、超音波振動子101を被検体105に近づけることなく、減衰を大幅に改善できる。【0026】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形態2における超音波振動子である。図2において、201は圧電素子、202は圧電素子と純水103との音響インピーダンスの整合をとるための音響整合層で、複数層の場合もある。圧電素子201と音響整合層202の材料は(実施の形態1)と同じである。203はダンピング層で、圧電素子201からの超音波を吸収しやすい材料を選択し、例えばフェライトゴムがある。その厚みはダンピング層203中へ伝搬した超音波が上面で反射して再び圧電素子201に戻ってくる強度が十分に小さくなるように設定する。204は筒状構造としての筒状のホルダで底面に所定の開口面をもち、吸音材でかつ濡れ性のよい材料が望ましい。【0027】205は筒状構造の中の音響媒質に圧力をかけることができる装置としてのピストンで、筒状のホルダ204に純水103を供給した後、ピストン205を上に引くことにより陰圧をかけることができる。なお、陰圧に引くポンプを用いても同様の効果が得られる。206は接触角90度以上の撥水性材料で、フッソ系樹脂などがある。207はピストン205によって陰圧をかけることによってできた純水103のメニスカス面である。濡れ性のよい筒状のホルダ204と、撥水性のよい206によってメニスカスができやすいような構造になっている。【0028】図3は超音波検査手順についての概略図である。まず図3(a)のように筒状のホルダ204の底面を密封するための平板301でふさぐ。次に上部開口302より純水103を充填させる。次にピストン205で上部開口302をふさぎ、底面を密封するためのフタ301をはずす。図3(b)のようにピストン205を少しさげて凸状メニスカス面303を発生させる。そのまま図3(c)のように被検体105が不活性液体104の中に沈んでいる水槽106に浸す。その状態のまま、図3(d)のようにピストン205をによって所定の陰圧をかけることによって凹状のメニスカス面207を形成させる。これによって純水103と不活性液体104の境界面に気泡がたまることがない。【0029】陰圧の値によって凹状のメニスカス204の形状が変化するので、被検体105との位置関係と計測内容で凹状のメニスカス207の形状を決定する。計測内容とは、被検体105の表面に表面波をたたせたい場合、入射角度は被検体105の物性値と不活性液体104の物性値から決まってくる。不活性液体104の減衰を考えてなるべく焦点距離は短いほうがよい。【0030】図4は凹状のメニスカス207を仮に球状の曲面であると仮定し、凹状のメニスカス207の曲率半径をR[mm]、純水103の音速をV1[m/sec] 、不活性液体104の音速をV2[m/sec] とした時の焦点距離F[mm]について説明した図である。図4において401は凹状のメニスカス面207にメニスカス曲面の法線方向に対して角度Θ1で入射する入射超音波、402は凹状メニスカス面207によって屈折角Θ2で屈折した屈折超音波である。【0031】スネルの法則よりsinΘ1/sinΘ2=V1/V2 (1)が成り立ち、(1)式よりF=R/(1−V2/V1) (2)となる。【0032】凹状のメニスカス207の曲率半径を1[mm]、純水203の音速を1500[m/sec] 、不活性液体104をスリーエム社製の「フロリナート」(FC−77)とすると音速は580[m/sec] となる。すると焦点距離をF[mm]は(2)式よりF=1.63[mm]と計算される。しかし、実際には形成されるメニスカスによる凹面は球面ではないので、メニスカスの形状と焦点距離との関係は前もって調べておく必要がある。メニスカスは陰圧により形成されるが、形状については筒状のホルダ204の底面の口径と材質(濡れ性)によって決まる。最大で口径と同じ曲率のメニスカスをえることができる。これによって純水の曲率可変の音響レンズをつくり、超音波を不活性液体中に集束させることができる。【0033】(実施の形態3)図5は本発明の実施の形態3における超音波振動子である。図5(a)において、501は音響レンズで、材料としてはポリスチレンが減衰が少ないので適している。圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203と音響レンズ501は一体となっている。圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203についての説明は実施の形態2と同じであるので省略する。圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203と音響レンズ501が一体となっているものは、筒状のホルダ204の中で位置が自由に設定できる構造となっている。【0034】圧電素子201によって発生した超音波は音響整合層202をとおり、音響レンズ501によって圧電素子201において発生した超音波はある角度で屈折する。そして音響媒質としての純水103によって形成された凹状メニスカス面207に到達し、再度屈折される。凹状メニスカス面207の形成方法は実施の形態2で述べたものと同じであるので省略する。さらに超音波検査手順は実施の形態2で述べたものと同じであるので省略する。【0035】図5(b)においては、一体となっている圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203と音響レンズ501を図5(a)よりも下方に設定することにより図5(a)と比較して凹状のメニスカス207に入射する超音波の領域が広くなっている。これによって被検体105に入射される超音波の入射角度が大きくなる。【0036】これについて図6を用いて説明する。図6は凹状メニスカス面207を仮に球状の曲面であると仮定し、凹状メニスカス面207の曲率半径をR[mm]、純水103の音速をV1[m/sec] 、不活性液体104の音速をV2[m/sec] 、焦点距離をF[mm]とした時の被検体105への入射角度について説明した図である。図6(a)において601は凹状メニスカス面207に入射角Θinで入射する入射超音波、602は凹状メニスカス面207によって屈折角Θ2’で屈折した屈折超音波である。図6(b)において603は、一体となっている圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203と音響レンズ501を図5(a)よりも下方に設定したとき(図5(b)の場合)の凹状メニスカス面207に入射角Θinで入射する入射超音波、604は凹状メニスカス面207によって屈折角Θ2”で屈折した屈折超音波である。【0037】図6(a)において、スネルの法則よりsin(Θ1−Θin)/sinΘ2’=V1/V2 (3)が成り立つ。Θ1は中心線方向と超音波の入射位置の、メニスカス曲面の法線方向とのなす角度である。凹状メニスカス面207に入射角Θinで入射する超音波601がメニスカス曲面の中心線から最も離れた位置であるとすると、被検体105への入射角度をΘとおくと、Θ=Θ1−Θ2’ (4)が成り立つ。【0038】次に、一体となっている圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203と音響レンズ501を図5(a)よりも下方に設定すると、図6(b)においてスネルの法則よりsin(Θ1’−Θin)/sinΘ2”=V1/V2 (5)が成り立つ。Θ1’は中心線方向と超音波の入射位置の、メニスカス曲面の法線方向とのなす角度である。凹状のメニスカス207に入射角Θinで入射する超音波603がメニスカス曲面の中心線から最も離れた位置であるとすると、被検体105への入射角度をΘ’とおくと、Θ’=Θ1’−Θ2” (6)となる。Θ1とΘ1’の差とスネルの法則によって導き出されるΘ2’とΘ2”との差は異なるので、(4)式と(6)式から被検体105への入射角度が変化したことがわかる。【0039】これによって、一体となっている圧電素子201と音響整合層202とダンピング層203と音響レンズ501と、凹状メニスカス面207との距離を変化させることで、被検体105への入射角度を可変することができる。【0040】(実施の形態4)図7は本発明の実施の形態4における超音波振動子である。図7において、701は凹状の被検体である。702は、下がとがった形状をして開口している筒状のホルダである。それ以外についての各部は実施の形態2および3の場合と同じであるので説明を省略する。【0041】ここで被検体701は金属製で、音響媒体として水が使用できない。被検体701の凹内を高周波超音波で計測する場合、不活性液体104中での減衰をなるべく減らすために超音波信号の不活性液体104中の通過距離をなるべく短くしたい。さらに不活性液体104中の減衰を考慮して、超音波のパワーを大きくするために、圧電素子201のサイズは大きくしたい。そこで筒状のホルダ702の、底面の開口を、被検体701の凹状の形状を考慮して開口に発生させたい純水103のメニスカスをもとに設計する。次に音響レンズ501の曲率を圧電素子201の面積と筒状のホルダ702内の純水103を伝搬する超音波が筒状のホルダ702の尖った部分の内側面での反射が極力ないように(つまり、音響レンズ501の曲率はなるべく大きく)設計する。これによって不活性液体中にある被検体の凹部の計測も、大きな圧電素子を使って有効に計測できる。 以上のように本実施形態によれば、複数の音響媒質を介して被検体と超音波の送受信を行うことで、被検体による音響媒質の制約を考慮しながら感度よく送受信を行うことが可能となる。また、音響媒質を層状構造にして超音波の送受信経路の大半を減衰の少ない音響媒質層とし、被検体は不活性な音響媒質層におくことで、被検体の音響媒質による影響をなくし、かつ音響媒質層を表面張力によって音響レンズの役割をもたせ、感度の高い超音波の送受信を実現できる超音波振動子および超音波検査装置を提供できるという有利な効果を有するものである。【0042】【発明の効果】以上のように本発明によれば、音響媒質層を表面張力によって音響レンズの役割をもたせ、感度の高い超音波の送受信を実現できる超音波振動子および超音波検査装置を提供できる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の実施の形態1による超音波検査装置の概略側面図【図2】本発明の実施の形態2による超音波検査装置の概略側面図【図3】本発明の実施の形態2による超音波検査装置の検査手順を示す概略側面図【図4】本発明の実施の形態2による超音波の屈折状況を示す概略特性図【図5】本発明の実施の形態3による超音波検査装置の概略側面図【図6】本発明の実施の形態3による超音波の屈折状況を示す概略特性図【図7】本発明の実施の形態4による超音波検査装置の概略側面図【図8】従来の超音波探触子の要部概略側面図【符号の説明】101 超音波振動子102 筒状のホルダ103 純水104 不活性液体105 被検体106 水槽201 圧電素子202 音響整合層203 ダンピング層204 筒状のホルダ205 ピストン206 撥水性材料207 凹状メニスカス面301 平板302 上部開口303 凸状メニスカス面401 入射超音波402 屈折超音波501 音響レンズ601、603 入射超音波602、604 屈折超音波701 凹状の被検体702 筒状のホルダ 超音波を送信あるいは受信する超音波振動子を有し、音響媒質内に配置した被検体に対して、音響媒質を介して超音波を伝搬可能な超音波探触子であって、前記超音波探触子は筒状構造を有し、前記筒状構造の中には前記音響媒質と異なる媒体を有し、被検体が存在する音響媒質と筒状構造の中の媒体とは溶解せず、前記筒状構造の中の媒体が表面張力によってレンズ構造を有することを特徴とする超音波探触子。 筒状構造内に音響レンズを具備することを特徴とする請求項1記載の超音波探触子。 被検体が存在する音響媒質が、不活性液体であることを特徴とする請求項1または2記載の超音波探触子。 超音波探触子は、筒状構造の中の媒体に圧力変化を与える手段を具備することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波探触子。 筒状構造の中の媒体を用いて、表面張力によってできたレンズ構造と音響レンズとの距離を可変にすることができる請求項2記載の超音波探触子。 被検体を音響媒質内に配置し、超音波探触子を用いて超音波を音響媒質内に伝搬させて前記被検体を超音波検査する超音波検査装置であって、前記超音波探触子は筒状構造を有し、前記筒状構造の中には前記音響媒質と異なる媒体を有し、被検体が存在する音響媒質と筒状構造の中の媒体とは溶解せず、前記筒状構造の中の媒体が表面張力によってレンズ構造を有することを特徴とする超音波検査装置。 超音波探触子は、音響レンズを具備することを特徴とする請求項6記載の超音波検査装置。 被検体が存在する音響媒質が、不活性液体であることを特徴とする請求項6または7記載の超音波検査装置。 超音波探触子は、筒状構造の中の媒体に圧力変化を与える手段を具備することを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の超音波検査装置。 筒状構造の中の媒体を用いて、表面張力によってできたレンズ構造と音響レンズとの距離を可変にすることができる請求項7記載の超音波検査装置。