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タイトル:特許公報(B2)_芝生内に発生するスズメノカタビラの除草剤および除草方法
出願番号:1999218080
年次:2009
IPC分類:A01N 43/12,A01P 13/02,C07D 307/79


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佐藤 隆志 大野 哲 JP 4349695 特許公報(B2) 20090731 1999218080 19990730 芝生内に発生するスズメノカタビラの除草剤および除草方法 日本曹達株式会社 000004307 志賀 正武 100064908 佐藤 隆志 大野 哲 20091021 A01N 43/12 20060101AFI20091001BHJP A01P 13/02 20060101ALI20091001BHJP C07D 307/79 20060101ALN20091001BHJP JPA01N43/12 AA01P13/02C07D307/79 A01N 43/12 A01N 43/08 JST7580(JDreamII) JSTPlus(JDreamII) 特開平06−321941(JP,A) 特開平04−046170(JP,A) 特公昭61−026780(JP,B1) Weed Science,1993年,Vol.41, No.1,p.120-6 Weed Science,1986年,Vol.34, No.4,p.930-5 4 2001039803 20010213 12 20060627 太田 千香子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は2,3−ジヒドロベンゾフラン誘導体を有効成分として含有する芝用除草剤及び該除草剤を用いて、芝生内に発生するスズメノカタビラを防除する除草剤及び除草方法に関する。【0002】【従来の技術】従来、ゴルフ場のグリーンには日本芝が用いられていたため、雑草の防除も既存除草剤で十分であった。しかし、近年、より質感・景観に優れる等プレイクオリティーの高さから西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)のグリーンが多くなってきており、その中でも西洋芝(Agrostis属)に属するベントグラスのグリーンが特に多くなってきた。ところで、西洋芝ベントグラスを生育させるためには充分な散水が必要となるため、ゴルフ場ではスプリンクラーによる散水が行われるようになった。【0003】しかしながら、夏の高温少雨時に自然枯死していたスズメノカタビラが、スプリンクラー散水により枯死することなく生育できるようになり、また特にスズメノカタビラについては他の一年生雑草に比べて芝刈り機による刈り込みに対しても強いため、毎日芝生を3〜4mmの高さに刈り込んだとしても、他の一年生雑草が枯死するのに比べ、スズメノカタビラは枯死することはなく出穂し多くの種子を産出するので、西洋芝内の強害雑草になっていた。この為、一年生雑草の中でも特にスズメノカタビラに対して除草活性を示し、且つ西洋芝ベントグラス(Agrostis属)に薬害を示さない選択的除草剤が望まれていた。そこで、西洋芝生内のスズメノカタビラ等の一年生雑草を防除する化合物として、ピリブチカルブ(特公昭62−54424号公報)、エソフメセート(商標名 Prograss)(特公昭55−45523号公報)又はエンドタール二ナトリウム塩(農薬ハンドブック1998年版編集委員会編「農薬ハンドブック1998年版」第10版(1998−12−15)社団法人日本植物防疫協会、p.448−449)が提供されている。【0004】しかしながら、これらの除草剤は、雑草の生育期間において除草剤が有効に作用する期間の幅、いわゆる、「施用適期幅」が比較的狭い。即ち、前記ピリブチカルブ除草剤は、スズメノカタビラに対して、1葉期までの施用においては優れた除草活性を示すが、2葉期を過ぎた時期、特に2〜3葉期に適用した場合は、除草活性が著しく低い。また、エンドタール及びエソフメセートは、2葉期を過ぎたスズメノカタビラに除草活性を示すが、芝に対して一時的に甚大な葉焼け等の薬害が発生させ芝生の景観を損なう。この為、繁忙なゴルフ場の管理作業、天候不順により除草剤の有効な施用時期を過ぎてしまい、十分な除草活性が得られなかったり、芝生の景観を損なうことがある。【0005】ところで、本発明の除草剤の有効成分として用いられる2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イルエタンスルホエネート(以下、化合物(II)という。)は、公知の除草剤(特公昭61−26780号公報 第19頁第38欄第43行目〜同第20頁第39欄第22行目)である。しかし、除草効果として水田雑草であるノビエに対して優れた効果を示すことは知られていたものの、芝生内の強害雑草であるスズメノカタビラに対して優れた防除効果を示すことは全く知られていなかった。また、発明の詳細な説明において2,3−ジヒドロベンゾフラン誘導体は、西洋芝(Lolium属)であるライグラスの選択的除草剤として使用できる旨記載されているものの、化合物(II)についてはライグラスに対して薬害を示す。一方、化合物(II)が日本芝(Zoysia属)又は西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)、及び刈り込んだこれらの芝に甚大な薬害を発生させないことは全く知られていなかった。【0006】【発明が解決しようとする課題】本発明は、日本芝(Zoysia属)又は西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)、及び刈り込んだこれらの芝に対し、甚大な薬害を発生させることなく、且つ芝生内に発生し芝の育成を阻害し芝の質を低下させるスズメノカタビラ等の一年生雑草に対し除草効果が高く、かつ施用適期幅が長いといった特性を有する除草剤を提供し、かつ該除草剤を用いて芝生内に発生するスズメノカタビラを除草する方法を提供することにある。【0007】【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すベく鋭意研究を重ねた。その結果、2,3−ジヒドロベンゾフラン誘導体の特定の化合物が、日本芝(Zoysia属)又は西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)、及び刈り込んだこれらの芝に対して薬害を小さく抑え、且つこれらの芝生内の一年生雑草、その中でも特に強害雑草であるスズメノカタビラを選択的に防除し、更に2葉期までの除草活性は勿論のこと、2葉期以降のスズメノカタビラに対しても著しく高い除草活性を発揮し得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、【0008】 (1)2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル ベンゾフラン−5−イル エタンスルホネートを有効成分として含有する芝用除草剤、(2)芝用除草剤がスズメノカタビラを選択的に防除する芝用除草剤であることを特徴とする(1)に記載の芝用除草剤、【0009】 (3)2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イル エタンスルホートを有効成分として含有する除草剤を芝に対して使用する、芝生内に発生する一年生雑草の除草方法、(4)一年生雑草がスズメノカタビラであることを特徴とする(3)に記載の除草方法、を提供するものである。【0016】【発明の実施の形態】本発明の除草剤は、下記一般式(I)【0017】【化5】【0018】(式中、R1、R2は水素原子、低級アルキル基、またはアルコキシ基を表し、同一であっても異なっていてもよい。R3は低級アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基を表す。)で表される2,3−ジヒドロベンゾフラン誘導体、さらに好ましくは下記化学式(II)【0019】【化6】【0020】で表される2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルエタンスルホネートを有効成分として含有する、芝生内に発生する一年生雑草の芝用除草剤であり、芝生内に発生する一年生雑草の除草はもちろんのこと、刈り込みに対して耐久性を有するスズメノカタビラの除草に好適に用いられるものである。【0021】本発明における芝とは、特にことわりがない限り、日本芝(Zoysia属)又は西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)を指す。本発明における芝用除草剤とは、日本芝(Zoysia属)又は西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)、好ましくは西洋芝(Agrostis属)、さらに刈り込んだこれらの芝に施用する除草剤を指すが、好適には西洋芝(Agrostis属)及び刈り込んだ西洋芝(Agrostis属)に対し施用する除草剤であり、例えば、ゴルフ場のグリーン、フェアウェー、公園又は庭園等に施用する例が挙げられるが、好ましくはゴルフ場のグリーンに施用する例が挙げられる。【0022】施用適期幅としては、雑草発生前から発生後6葉期まで適用できる。また、本発明の除草剤は、日本芝(Zoysia属)の場合は休眠期での施用により芝に対して安全性が高く、西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)の場合は発育状況に関係なく全生育期間において施用でき、さらに種子の発芽する前、若しくは栽培芝などの場合では地下茎から出芽する前の土壌に施用することもできる。【0023】本発明の除草剤において、化合物(II)は、一般に芝地10アール当たり0.1〜1000g、好ましくは10〜500gの有効成分量となるように使用すればよい。上述した範囲を下回ると一年生雑草、その中でも特にスズメノカタビラに対し充分な除草効果が得られないが、一年生雑草に対する除草効果を示す範囲であれば特に限定されない。また、上述した範囲を上回ると芝に対する薬害を起こすため好ましくない。【0024】本発明の除草剤は、有効に除草できる草種の幅を広げ、―回の施用で多種類の雑草を処理する目的で、他の除草剤成分を添加混合することができる。前記した本発明の除草剤組成物に添加し得る他の除草剤成分として好適なものとしては、ハロスルフロンメチル、イマザスルフロン、ピラゾスルフロン等のスルホニルウレア誘導体、メコプロップ、2,4−D等のフェノキシ酢酸誘導体等が挙げられる。【0025】本発明の除草剤は、原体そのものを散布しても良く、担体や必要に応じては他の補助剤を混合して調製した製剤として散布しても良い。製剤形態は特に制限されず、従来公知の製剤形態が使用される。例えば粉剤、粗粉剤、微粒剤、粒剤、水和剤、乳剤、水性懸濁製剤、顆粒状水和剤、油懸濁剤等に調製して使用することが出来る。【0026】また、散布液調製の省力化に貢献するために、投げ込み用の錠剤、袋剤、カプセル等に調製して使用することが出来ることは言うまでもない。本発明の除草剤を製剤に調製するに際し、使用する適当な固体担体としては、従来公知のものが何ら制限なく使用し得る。【0027】本発明において好適に使用される固体担体を例示すると次のとおりである。例えば、カオリナイト群、モンモリオナイト群、アタパルジャイト群あるいはジークライト等で代表されるクレー類即ち、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、バーミキュライト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう土、炭酸マグネシウム、石灰、リン灰石、ゼオライト、無水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム等の無機物質即ち、 大豆粉、タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結晶セルロース等の植物性有機物質即ち、クロマン樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコール、ケトン樹脂、エーテルガム、コーパルガム、ダンマルガム等の合成または天然の高分子化合物即ち、カルナバロウ、蜜ロウ等のワックス類即ち、尿素、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、重炭酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、砺砂、炭酸ナトリウムあるいは砂糖類等が挙げられる。【0028】また、本発明における製剤には、乳化、分散、湿潤、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分安定化、流動性改良、防錆等の目的で従来公知の界面活性剤が何ら制限なく使用し得る。前記した界面活性剤としては、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性及び両イオン性のものが使用されるが、非イオン性及び/又は陰イオン性のものが好適に使用される。【0029】前記した適当な非イオン性界面活性剤として、たとえば、ラウリルアルコール、ステリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコールにエチレンオキシドを重合付加させたもの即ち、イソオクチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノールにエチレンオキシドを重合付加させたもの即ち、ブチルナフトール、オクチルナフトール等のアルキルナフトールにエチレンオキシドを重合付加させたもの即ち、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシドを重合付加させたものすなわち、ステアリルりん酸、【0030】ジラウリルりん酸、モノもしくはジアルキルりん酸にエチレンオキシドを重合付加させたもの即ち、ドデシルアミン、ステアリン酸アミド等のアミンにエチレンオキシドを重合付加させたもの即ち、ソルビタン等の多価アルコールの高級樹脂酸エステルおよびそれにエチレンオキシドを重合付加させたもの即ち、エチレンオキシドとプロピレンオキシドを重合付加させたもの即ち、ジオクチルサクシネート等の多価樹脂酸とアルコールとのエステル等があげられる。【0031】前記した適当な陰イオン性界面活性剤としては、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステル塩、スルホこはく酸ジオクチルエステルナトリウム、2−エチルヘキサンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸塩即ち、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩即ち、トリポリリン酸ソーダ等のリン酸塩等があげられる。【0032】また、本発明の除草剤を製剤とする場合、従来公知の補助剤が何らの制限なく使用することができる。前記した補助剤は、種々の目的で用いられるが、例えば粒剤の崩壊性等の性状を改善することにより除草効果を高めようとする場合にも用いられる。前記した発明において好適に使用される補助剤を例示すると次のとおりである。カゼイン、ゼラチン、アルブミン、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物等があげられる。【0033】また、散布液調整をスムーズに行えるために投げ込み用の錠剤、袋剤等には発泡性のものも好適に用いられる。発泡性投げ込み剤に使用する補助剤としては、乾燥した炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム等と乾燥したクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、リン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等を同時に用いることが挙げられる。前記した担体、界面活性剤および補助剤は、製剤の剤型、適用場面等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独にあるいは組み合わせて適宜使用される。【0034】本発明における製剤の調製方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法が使用される。例えば、水和剤の具体的な調製方法として、有効成分に界面活性剤及び担体を加えリボンミキサーに入れ、よく混合した後、アトマイザーにて十分粉砕して水和剤を得る方法がある。また、粒剤の具体的な一調製方法として、有効成分、界面活性剤及び水をよく混練し、続いて、担体及び必要な場合には別種の界面活性剤を加え、よくかきまぜた後、所定の粒径に押し出し、乾燥することにより粒剤を得る方法がある。【0035】本発明は、2,3−ジヒドロベンゾフラン誘導体、好ましくは化合物(II)で表される2,3−ジヒドロベンゾフラン誘導体、更に好ましくは2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イルエタンスルホネートを有効成分として含有する除草剤を芝又は刈り込んだ芝に施用し、極めて高い安全性を示し、且つ2葉期を過ぎ、特に2〜6葉期のスズメノカタビラに対しても、著しく高い優れた除草活性を発現させる。更に、本発明の除草剤は、本発明の化合物を含有する除草剤の有する除草活性が長期に維持されるため、施用適期幅の広い一年生雑草を防除する芝用除草剤、特にスズメノカタビラを防除する芝用除草剤として有用なものである。【0036】【実施例】次に、本発明の除草剤について、実施例により更に詳しく説明する。なお、本発明は、実施例のものに限定されないことはいうまでもないことである。本発明は、化合物(II)がベントグラスに対して高い安全性とスズメノカタビラを選択的に防除する点に大きな特徴を有する。そこで、以下の実施例においては、ベントグラスに対する安全性、スズメノカタビラ防除効果について説明する。【0037】(製剤例1.(水和剤))2,3−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イルエタンスルホネート(化合物(II))200重量部、ラウリルサルファート(商標名;ソルポール8070(東邦化学工業株式会社製))24重量部、リグニンスルホン酸Na(商標名;サンエキスP252(日本製紙株式会社製))24重量部、ケイ酸(商標名;カ一プレックス♯80(塩野義製薬株式会社製))64重量部、ポリオキシエチレン(10モル)ノニルフェニルエーテル(商標名;ペネロールNP−10(日本乳化剤株式会社製))12重量部、クレー(商標名;フバサミMクレー(フバサミクレー株式会社製))676部をリボンミキサーに入れ、よく混合した後、アトマイザーにて十分粉砕して水和剤を得た。【0038】(試験例1.西洋芝に対する安全性)10cm×15cmのプラスチックポットに有機物2重量%土壌を充填し、品種の異なる2種類のベントグラス(Agrostis属)種子を播き、温室内で育成した。ベントグラスが4〜5cmになった時に刈り込みを行い、高さ5mmにした。刈り込みを2日に一度の頻度で一ヶ月間行い、供試植物とした。200ml/m2の散布水量で製剤例1で調製した化合物(II)を含む水和剤の所定濃度溶液を茎葉部に噴霧処理を行った。その後、2週間おきに表1の基準に従い、除草効果及び薬害の程度を調査した。尚、市販比較剤としてスズメノカタビラの慣行防除薬剤アシュラム37重量%液剤、西洋芝生内のスズメノカタビラ防除に用いられているエンドタール1.85重量%液剤とピリブチカルブ47重量%水和剤を用いた。試験は、3反復で行った。試験結果を表2、表3に示す。【0039】【表1】【0040】【表2】【0041】【表3】【0042】(試験例2.スズメノカタビラ防除効果)10cm×15cmのプラスチックポットに有機物2重量%土壌を充填し、スズメノカタビラ種子を播き、温室内で育成した。スズメノカタビラが2〜3葉期になった時に200ml/m2散布水量で化合物(II)の所定濃度溶液を茎葉部に噴霧処理を行った。その後、2週間おきに表1の基準に従い、除草効果及ぴ薬害の程度を調査した。尚、市販比較剤としてスズメノカタビラの慣行防除薬剤アシュラム37重量%液剤、ベントグラス内のスズメノカタビラ防除に用いられているエンドタール1.85重量%液剤とピリブチカルブ47重量%水和剤を用いた。試験は、3反復で行った。試験結果を表4に示す。【0043】【表4】【0044】(試験例3.スズメノカタビラ防除効果)10cm×15cmのプラスチックポットに有機物2重量%土壌を充填し、スズメノカタビラ種子を播き、温室内で育成した。スズメノカタビラが5〜6葉期になった時に200ml/m2散布水量で製剤例1で調製した化合物(II)を含む水和剤の所定濃度溶液を茎葉部に噴霧処理を行った。その後、30日後の除草効果及ぴ薬害の程度を調査し、表1の基準に従い評価した。尚、市販比較剤としてスズメノカタビラの防除薬剤エソフメセート16重量%乳剤を用いた。試験は、3反復で行った。試験結果を表5に示す。【0045】【表5】【0046】化合物(II)は、エソフメセートに比べより低濃度で施用できるため、より安全性が高いことがわかった。【0047】【発明の効果】本発明は、化合物2,3−ジヒドロベンゾフランを有効成分として含有する除草剤を日本芝(Zoysia属)又は西洋芝(Agrostis属、Poa属若しくはFestuca属)に対して施用しても甚大な薬害を発生させず、かつゴルフ場内等の芝生の景観を損なう西洋芝、日本芝内の強害雑草であるスズメノカタビラに対して極めて高い除草活性と広い施用適期幅を有する。 2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル ベンゾフラン−5−イル エタンスルホネートを有効成分として含有する芝用除草剤。 芝用除草剤がスズメノカタビラを選択的に防除する芝用除草剤であることを特徴とする請求項1に記載の芝用除草剤。 2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イル エタンスルホートを有効成分として含有する除草剤を芝に対して使用する、芝生内に発生する一年生雑草の除草方法。 一年生雑草がスズメノカタビラであることを特徴とする請求項3に記載の除草方法。


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