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タイトル:特許公報(B2)_表面の水との濡れ性が制御可能な複合材、表面の水との濡れ性制御方法、および、機能性コーティング液
出願番号:1998314121
年次:2008
IPC分類:C09D 1/00,B01J 35/02,C03C 17/10,C03C 17/25,C08J 7/00,C08K 3/22,C08L 101/00,C09D 5/00,C09D 5/16,G01N 13/00


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宮内 雅浩 下吹越 光秀 渡部 俊也 橋本 和仁 中島 章 藤嶋 昭 JP 4165941 特許公報(B2) 20080808 1998314121 19981016 表面の水との濡れ性が制御可能な複合材、表面の水との濡れ性制御方法、および、機能性コーティング液 TOTO株式会社 000010087 藤嶋 昭 591115936 橋本 和仁 592116165 渡部 俊也 598053307 小山 有 100085257 宮内 雅浩 下吹越 光秀 渡部 俊也 橋本 和仁 中島 章 藤嶋 昭 20081015 C09D 1/00 20060101AFI20080925BHJP B01J 35/02 20060101ALI20080925BHJP C03C 17/10 20060101ALI20080925BHJP C03C 17/25 20060101ALI20080925BHJP C08J 7/00 20060101ALI20080925BHJP C08K 3/22 20060101ALI20080925BHJP C08L 101/00 20060101ALI20080925BHJP C09D 5/00 20060101ALI20080925BHJP C09D 5/16 20060101ALI20080925BHJP G01N 13/00 20060101ALI20080925BHJP JPC09D1/00B01J35/02 JC03C17/10C03C17/25 AC08J7/00 301C08K3/22C08L101/00C09D5/00C09D5/16G01N13/00 C09D 1/00 B01J 35/02 C03C 17/10 C03C 17/25 C08J 7/00 C08K 3/22 C08L 101/00 C09D 5/00 C09D 5/16 G01N 13/00 特開平05−254991(JP,A) 特開平08−165116(JP,A) 特開昭58−184593(JP,A) 特開昭58−181859(JP,A) 国際公開第96/035932(WO,A1) 特開平10−204323(JP,A) 国際公開第96/037280(WO,A1) 特開平10−250027(JP,A) 特開平10−156999(JP,A) 9 2000119551 20000425 9 20051014 山田 泰之 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、比較的低温の熱処理によって表面における液体の濡れ性を高めたり低くしたりする濡れ制御が可能であることを特徴とする複合材及びこれを得るためのコーティング液を提供するものであり、さらにこの熱処理制御を利用した部材、機器類に関する。【0002】【従来の技術】部材表面について、その使用環境や用途に応じて親水性または疎水性の機能を持たせる検討が種々重ねられてきた。表面を親水性にすることが好適な分野として、防曇、防滴材料、雨水によるセルフクリーニング材料等がある。前記親水性部材は、表面に水との親和性の高い機能を持つ構造を設け、付着した水分をなじませ水滴を広がらせることによって、結露によるガラス等の透明性が損なわれることを防止したり、表面に付着した汚物を雨水によって浮き上がらせて洗い流すことによって自己浄化機能を発揮するといったものである。従来の親水性部材について大別すると、a)界面活性剤のコーティング:界面活性剤を部材の表面にコーティングし、そこに水滴が付着すると界面活性剤が水滴内に入り込み水滴の表面張力を低下させて水滴を広がらせる。b)水溶性樹脂のコーティング:例えば、特開平5−263069号には水との親和性が高い水溶性樹脂のポリビニルアルコール系樹脂を主剤とした結露防止性付与組成物が開示されている。c)多孔体:水との親和性が比較的高いシリカを多孔質状に形成することで比表面積を大きくさせることによって高い親水性機能をもたせる。d)光触媒を利用する部材:最近になって確立された技術で、例えば、WO96/29375号には基材の表面を光触媒的に親水化させる方法、超親水性の光触媒性表面を備えた基材及びその製造方法が開示されている。光触媒を利用する方法は親水性機能を発現させるためには、励起光として紫外線の照射が必要になる。一方、部材の表面を疎水性にすることが適している分野として、車のフロントガラス等がある。車のフロントガラス等の強い風があたる部位は表面が親水性であると付着した水分が広がり水滴がなくなるが、強風のために水膜の厚みが不均一になり像が歪んで可視性が損なわれるため、表面を疎水性にして表面の水滴を吹き飛ばした方がより可視性が向上する。従来の疎水性部材で主要なものについては、e)フッ素系樹脂のコーティング:例えば、表面エネルギーの低いポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような撥水性の材料のコーティングすることによって、水などの極性分子との親和性をなくして水をはじく機能を発現する。ところが、前記a)〜e)に例記した親水性部材及び疎水性部材の従来技術は、それぞれ耐久性、使用環境の制限等といった問題点を有している。a)界面活性剤、及びb)水溶性樹脂のコーティングによって表面に親水性を付与させる方法は、多湿環境での使用を重ねると表面の親水化への有効成分が溶け出して徐々にその量が減少し、最後には有効成分が消失してしまうために親水性機能を発揮できなくなるといった耐久性の問題があった。また、c)多孔体を利用して表面に親水性を付与する方法、及びe)フッ素系樹脂をコーティングすることによって表面に疎水性を付与する方法は、長期の使用に際しては表面に汚物が付着して親水性機能及び疎水性機能が徐々に劣化してしまい、表面の濡れ性を維持できなくなるといった耐久性に問題があった。d)光触媒を利用することによって表面に親水性を付与させる方法は、紫外線を照射することによって表面が水との親和性が非常に高い状態になる効果、さらに光触媒作用による表面に付着した有機物の分解作用の相乗効果によって、紫外光が照射される環境においては表面の親水性の耐久性が非常に高い技術である。しかし、光触媒を利用した親水性部材は紫外線の照射が必要であるため、使用環境に制限を受けるといった問題点を有している。また、光触媒を利用する場合、紫外線の照射によって表面を親水性にすることはできるが、いったん親水化した部材を疎水性にする制御ができなかった。【0003】【発明が解決しようとする課題】 本発明は前記の事実に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、紫外線を用いないで表面の水との濡れ性を制御する方法、自己浄化品、可視性向上部材、印刷機器および防曇部材を提供することにある。【0004】【課題を解決するための手段】 本発明では、基材の表面に接合された機能性被膜の表面の、水との濡れ性を制御する方法であって、前記機能性被膜は、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類の半導体を含んでなり、前記制御は、前記機能性被膜の熱処理によって、前記機能性被膜の表面の親水性と疎水性とを可逆的に変化させる濡れ性の制御方法を提供する。【0005】【発明の実施の形態】本発明に係る複合材は、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化銅からなる群より選択される一種類の半導体を含む機能性被膜、または前記半導体からなる群より選択される二種類以上の半導体を含む機能性被膜、または前記半導体からなる群より選択される少なくとも一種類に、クロム、バナジウム、ニオブ、鉄、銅、コバルト、ニッケル、マンガンからなる群より選択される少なくとも一種類の金属を含む機能性被膜を基材表面に備えたものである。【0006】前記機能性被膜の形成方法は例えば、金属アルコキシドを溶媒に希釈したコーティング液を調整し、前記コーティング液をガラス等の基材表面上に、スプレーコーティング、フローコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング等の方法で塗布後、焼成等の方法で表面層を基材に固定する。基材がナトリウムのようなアルカリ網目修飾イオンを含むガラスの場合、基材と上記表面層との間にシリカ等の中間層を形成しても良い。そうすれば、焼成中にアルカリ網目修飾イオンが基材から表面層へ拡散することを防止される。【0007】酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化銅からなる群より選択される少なくとも一種類の半導体に、クロム、バナジウム、ニオブ、鉄、銅、コバルト、ニッケル、マンガンからなる群より選択される少なくとも一種類の金属を複合する場合、例えば、前記コーティング液に複合させる金属イオンを含む溶液を滴下して得られる液をコーティング剤として好適に利用することができる。また、あらかじめ金属を複合していない機能性被膜を作製した後に、プラズマ処理法、イオン注入法等で金属を複合させることも可能である。前記の機能性被膜は、いずれの場合でも水分が浸透しない程度に緻密であることが望ましい。【0008】驚くべきことに、前記機能性被膜を備えた複合材は熱処理温度によって表面の水との濡れ性を制御することができる。より詳しくは25℃から500℃の範囲において、低温域では疎水化、高温域では親水化する。機能性被膜の半導体として酸化鉄を利用した場合、結果として、25℃から200℃の熱処理によって疎水化、200℃から500℃の熱処理によって親水化した。低温域の熱処理によって表面が疎水化するメカニズムは、表面の物理吸着水及び化学吸着水等の吸着水の脱離が原因であると考えられる。また、高温域で親水化するメカニズムは、以下の2つのモデルが考えられている。1)表面に付着した有機物の燃焼による清浄化、2)昇温過程において半導体表面に酸素欠陥が生じ、冷却過程においてその酸素欠陥部分に水が解離吸着し安定化する。【0009】熱処理に用いる熱源としては、電気炉、乾燥機、ホットプレート、高周波誘導炉、電熱器、ガス炉、ガスバーナー、摩擦熱等が好適に利用できる。また、熱源として、加熱効果のある光照射を利用することもできる。この場合の光源としては、蛍光灯、白熱電灯、水銀ランプ、キセノンランプ、水銀−キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、レーザー光、赤外線ランプ、太陽光からなる群より選択される少なくとも一種類を利用したもの、または前記光源からの光を低損失のファイバーで誘導した光源等が好適に利用できる。熱源として光源を利用する場合、被照射物の温度の調節は、光量及び照射波長によって制御可能である。また、熱処理方法として熱源と光源を組み合わせることも可能である。【0010】前記機能性被膜を形成する半導体が光触媒機能を有する場合もある。例えば、機能性被膜の半導体として酸化チタンを利用した場合、高温の熱処理によって親水化、低温の熱処理によって疎水化するという機能の他に、紫外線を照射することによって親水化する機能を有する。したがって、前記酸化チタンを親水化させる方法として、高温の熱処理及び表面を高温にさせるような光照射の他に、表面が高温にはならなくても紫外線を含む光の照射によって親水化が起こる。また、前記酸化チタンを疎水化させる方法として、低温の熱処理及び、照射過程では表面温度が比較的低温に保たれるような紫外線を含まない光照射が利用できる。つまり、前記機能性被膜の半導体として酸化チタンを利用した場合、熱源及び光源からの熱処理温度と光源からの光照射波長を適宜調節することによって、表面の水との濡れ性を制御することが可能である。【0011】本発明の複合材と熱源及び光源を組み合わせることによって、自己清浄品となる。自己清浄品としては、汚れの種類及び使用する環境によって、親水性が適している場合と疎水性が適している場合が想定される。例えば、屋外建造物の場合、屋根や外壁に堆積した煤塵や粒子を降雨によって洗い流せる親水性部材である方が自己清浄品としては適している。一方、屋内環境などの降雨が期待できない空間においては、粉塵や粒子が付着しにくい疎水性部材の方が適している。前記複合材を備えた自己清浄品は熱処理によって親水性部材にも疎水性部材にも変換することが可能なので、汚れの種類や使用する環境によって適宜表面の水との濡れ性を制御することができる。【0012】本発明の複合材と熱源及び光源を組み合わせることにより、防曇性部材及び可視性向上化部材となる。前記複合材は高温での熱処理によって表面を親水化させることができるため、防曇性部材として好適に利用できる。また、前記複合材は低温での熱処理によって表面を疎水化させることができ、疎水化した部材は車のフロントガラス等の強い風があたる部位の可視性向上化部材として好適に利用できる。【0013】本発明の複合材と熱源及び光源を備えることにより印刷機器となる。前記複合材の表面に熱処理をおこなうことによって、表面の親水性及び疎水性のパターニングをおこなう。この表面に親水性または疎水性の色素、トナー、インク等の有色材を塗布、スプレー、浸漬等の方法で付着させたものを、被印刷物に密着させて印刷物を得る。前記複合材は、熱処理温度によって親水性と疎水性が可逆的に変化するので、前記複合材を備えた印刷機器は何度でも使用に耐えうる。【0014】【実施例】実施例1鉄トリイソプロポキシドをイソプロピルアルコールに溶解してコーティング剤を作製した。作製したコーティング剤をシリカコートしたガラス基材にスピンコートで成膜した。スピンコートは毎分1500回転の回転速度で10秒間おこない、コーティングした膜は電気炉中で500℃、30分間の焼成をおこなった。焼成後の膜はX線回折の結果から、コランダム型の結晶構造であるα-Fe2O3であることを確認した。この膜を暗所にて表面の水との接触角が安定するまで保管した後、この膜の表面に加熱効果のある光の照射をおこない、照射時間に対する水との接触角を測定した。また、光照射過程における試料の表面温度を熱電対で測定した。光源は150Wのキセノンランプ(林時計工業、LA-150Xe)を用い、水との接触角の測定は接触角測定器(協和界面科学、CA-X150)により、マイクロシリンジから水滴を滴下して求めた。その結果、図1に示すように成膜後暗所にて保管した膜の水との接触角は30°であるが、光を照射することによって約60分後には水との接触角が110°まで疎水化した。光照射過程における試料の表面温度は100℃であった。【0015】実施例2実施例1で得た複合材を暗所にて表面の水との接触角が安定するまで保管した後に、200℃と400℃の熱処理を繰り返しおこなった。200℃の熱処理は恒温槽、400℃の熱処理はマッフル炉を利用した。各熱処理工程後の水との接触角を測定した。その結果、図2に示すように、400℃の熱処理によって表面の水との接触角が約5°まで親水化し、200℃の熱処理によって接触角が70°まで疎水化し、この現象を繰り返し誘起することが可能であった。【0016】実施例3酸化クロムコート剤(高純度化学製SYM-CR015、酸化物濃度0.15mol/l)をシリカコートしたガラス基材にスピンコートで成膜した。スピンコートは毎分1500回転の回転速度で10秒間おこない、コーティングした膜は電気炉中で500℃、30分間の焼成をおこなった。焼成後の膜はX線回折の結果から、コランダム型の結晶構造であるCr2O3であることを確認した。この膜を暗所にて表面の水との接触角が安定するまで保管した後、加熱効果のある光を照射したときの水との接触角を測定した。光照射条件は実施例1と同様である。また、光照射過程における試料の表面温度を測定した。その結果、図3に示すように光を照射することによって水との接触角が110°まで疎水化した。光照射過程における試料の表面温度は100℃であった。【0017】実施例4実施例3で得られた光触媒機能材を光照射によって水との接触角が110°になるまで疎水化させた後に、500℃で30分の熱処理をおこなった。その結果、500℃で30分の熱処理によって、110°であった水との接触角が0°まで親水化した。【0018】実施例5タングステンペンタエトキシドをイソプロピルアルコールに溶解してコーティング剤を作製した。このコーティング剤をシリカコートしたガラス基材にスピンコートで成膜した。スピンコートは毎分1500回転の回転速度で10秒間おこない、コーティングした膜は電気炉中で500℃、30分間の焼成をおこなった。焼成後の膜はX線回折の結果から、酸化レニウム型の結晶構造であるWO3であることを確認した。この膜を暗所にて表面の水との接触角が安定するまで保管した後、この膜の表面に200℃および400℃の熱処理を繰り返しおこない、各熱処理工程後における水との接触角を測定した。熱処理条件は、実施例2と同様である。その結果、図4に示すように、200℃の熱処理によって約40°まで疎水化、400℃の熱処理によって5°以下まで親水化し、この現象を繰り返し誘起することが可能であった。【0019】実施例6チタンテトライソプロポキシドに対して、クロム塩を塩酸に溶解した液を滴下して加水分解をおこなうことによってコーティング剤を作製する。クロムの添加量は酸化チタンに対して重量比で3%となるようにした。作製したコーティング剤をシリカコートしたパイレックスガラス基材にスピンコートで成膜した。スピンコートは毎分1500回転の回転速度で10秒間おこない、コーティングした膜は電気炉中で500℃、30分間の焼成をおこなった。この膜に対して、クロムを添加していないチタンのみのコーティング剤によって、再度同様の条件で成膜をおこない、中間層にあたる部分が酸化チタンとクロムの複合層で、表層が酸化チタンのみの層で形成される2層構造の膜を作製した。この試料の表面に紫外光→可視光の照射をおこない、照射時間に対する水との接触角の変化を測定した。また、光照射過程における試料表面の温度を熱電対によって測定した。紫外光の光源は200Wの水銀−キセノンランプ(林時計工業、LA-210UV)を用い、色ガラスフィルター(東芝硝子、UV-D36B)を介して波長を360nmとした。また、可視光の光源は150Wのキセノンランプ(林時計工業、LA-150Xe)を用い、紫外光カットフィルター(東芝硝子、Y-43)と熱線カットカットフィルター(東芝硝子、IRA-25S)を介して照射波長を430nm〜800nmとした。その結果、図5に示すように紫外線照射によって水との接触角が5°まで親水化し、可視光照射によって水との接触角が20°まで疎水化した。紫外線照射時の試料の表面温度は28℃、可視光照射時の試料の表面温度は100℃であった。【0020】【発明の効果】本発明によれば、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化銅からなる群より選択される少なくとも一種類の半導体、または前記半導体からなる群より選択される少なくとも一種類または複数の膜構造体は、熱処理温度によって任意に表面の水との濡れ性を制御することが可能であり、この複合材と熱源又は加熱効果のある光源を組み合わせることによって、親水性部材、疎水性部材、自己浄化品、防曇性部材、可視性向上化部材、印刷機器を提供することができる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の実施例1に係る試料表面の水との接触角と光照射時間の関係を示す図。【図2】本発明の実施例2に係る熱処理後の試料表面の水との接触角と熱処理温度の関係を示す図。【図3】本発明の実施例3に係る試料表面の水との接触角と光照射時間の関係を示す図。【図4】本発明の実施例5に係る熱処理後の試料表面の水との接触角と熱処理温度の関係を示す図。【図5】本発明の実施例6に係る試料表面の水との接触角と光照射時間の関係を示す図。 基材の表面に接合された機能性被膜の表面の、水との濡れ性を制御する方法であって、前記機能性被膜は、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類の半導体を含んでなり、前記制御は、前記機能性被膜の熱処理によって、前記機能性被膜の表面の親水性と疎水性とを可逆的に変化させることを特徴とする濡れ性の制御方法。 前記半導体が光触媒機能を有することを特徴とする請求項1に記載の濡れ性の制御方法。 前記基材がガラスであることを特徴とする請求項1または2に記載の濡れ性の制御方法。 前記熱処理の温度が25℃から500℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の濡れ性の制御方法。 請求項1〜4のいずれか一項に記載された濡れ性の制御方法に用いるための機能性コーティング液であって、 溶媒と、チタン、鉄、クロム、タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類と、を成分として含む無定形またはコロイド状のコーティング液であって、基材に塗布した後、熱処理によって表面の濡れ性を制御できる機能を有することを特徴とする機能性コーティング液。 請求項1〜4のいずれか一項に記載された濡れ性の制御方法を用いてなる自己浄化品であって、 基材と、 前記基材の表面に接合され、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類の半導体を含む機能性被膜とを含んでなる複合材と、熱源とを備え、 前記機能性被膜は熱処理によって、表面の水との濡れ性が制御されることを特徴とする、自己浄化品。 請求項1〜4のいずれか一項に記載された濡れ性の制御方法を用いてなる可視性向上化部材であって、 基材と、 前記基材の表面に接合され、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類の半導体を含む機能性被膜とを含んでなる複合材と、熱源とを備え、 前記機能性被膜は熱処理によって、表面の水との濡れ性が制御されることを特徴とする、可視性向上化部材。 請求項1〜4のいずれか一項に記載された濡れ性の制御方法を用いてなる印刷機器であって、 基材と、 前記基材の表面に接合され、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類の半導体を含む機能性被膜とを含んでなる複合材と、熱源とを備え、 前記機能性被膜は熱処理によって、表面の水との濡れ性が制御されることを特徴とする、印刷機器。 請求項1〜4のいずれか一項に記載された濡れ性の制御方法を用いてなる防曇部材であって、 基材と、 前記基材の表面に接合され、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化タングステンからなる群より選択される少なくとも一種類の半導体を含む機能性被膜とを含んでなる複合材と、熱源とを備え、 前記機能性被膜は熱処理によって、表面の水との濡れ性が制御されることを特徴とする、防曇部材。


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