タイトル: | 特許公報(B2)_強制發塵式パーティクル検査方法 |
出願番号: | 1998188074 |
年次: | 2010 |
IPC分類: | G01N 15/00,G01N 1/02 |
住母家 岩夫 中野 英人 JP 4443647 特許公報(B2) 20100122 1998188074 19980619 強制發塵式パーティクル検査方法 株式会社 電硝エンジニアリング 597073852 広瀬 文彦 100074169 住母家 岩夫 中野 英人 20100331 G01N 15/00 20060101AFI20100311BHJP G01N 1/02 20060101ALI20100311BHJP JPG01N15/00 CG01N1/02 A G01N15/00 G01N1/02 特公平6−40060(JP,B2) 特公平7−85045(JP,B2) 特開平9−243547(JP,A) 特開平3−221839(JP,A) 特開平10−20478(JP,A) 特開平10−90161(JP,A) 1 2000009629 20000114 7 20050311 2007023820 20070830 後藤 時男 松本 征二 信田 昌男 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、半導体等の製造装置である真空のチャンバを構成する部品のパーティクルの検査方法または精密洗浄して部品を再利用する際のパーティクルの検査方法に関し、特に、検査装置内のパーティクルの数を予め空の状態で測定し、次に該検査装置で部品に付着しているパーティクルの数を測定し、または精密洗浄して再利用する際に洗浄後の部品表面に付着しているパーティクルを測定することにより、装置の稼動時に発生するパーティクルによる不良発生を未然に防止することを目的とする強制發塵式パーティクル検査方法に関するものである。【0002】【従来の技術】真空のチャンバ内で行う精密加工である半導体製造工程やLCD製造工程では、製造装置である真空のチャンバ内部で装置稼動中にパーティクル(塵の微分子)が発生する。発生したパーティクルは製造される半導体やLCD等の製品の不良を発生する大きな原因となっている。パーティクルの発生を極力押さえることが、製造される製品の精度を担保し不良を回避する為に必要となる。そこで、半導体製造やLCD製造に使用する真空のチャンバにあっては、チャンバ内部に防着板を設置し、その防着板を定期的に精密洗浄したり、チャンバ内の治具や部品及び防着板の表面にパーティクルを密着させ遊離を防止するような加工を施したり、または、パーティクルの出にくいような材質を使用する等々の工夫が施されている。【0003】真空チャンバからなる半導体等の製造装置の構成部品は一定期間で交換される。使用済の装置部品は、新規の部品または精密洗浄されて再生処理された部品と交換される。再生処理された真空チャンバの装置部品はチャンバ内に投入し、取り付けられるが、既に部品の表面にはパーティクルが付着しており、製造装置を稼動している間に真空チャンバで発生するパーティクルがどの程度であるかは不明であるのが実情である。したがって、装置稼動時に発生するパーティクルが外部品の表面にどの程度付着しているかを測定する必要がある。従来は、チャンバ内にパーティクル測定用のシリコンウエファを置いておいて、その表面に付着しているパーティクルをレーザーカウンタで計測するというような方法が一般的に採られていたが、煩雑である上に装置稼動前に装置内に発生していたパーティクルを峻別できないので正確にパーティクルの数が把握できない欠点があった。【0004】【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導体等の製造装置である真空のチャンバを構成する装置部品から発生するパーティクルの検査方法、または精密洗浄して部品を再利用する際に部品表面に残存するパーティクルの検査方法であって、検査装置内のパーティクルの数を予め空の状態で測定し、次に装置部品に付着しているパーティクルを測定し、または精密洗浄して再利用する際に洗浄後の部品表面に付着しているパーティクルを測定することにより、装置の稼動時に発生するパーティクルを測定する強制發塵式パーティクル検査方法、およびその装置を提供することにある。【0005】【問題点を解決するための手段】 上記の目的を達成するために、本発明に係る強制發塵式パーティクル検査方法は、真空装置のチャンバを構成する部品から発生するパーティクルを測定する方法であって、該真空装置のチャンバを構成する部品である被検査部品の入っていない空の状態で検査装置内に設置したクリーンエア噴射装置によって測定条件と同じ条件のクリーンエアを噴射してバックグラウンドのパーティクルを遊離発生させて、その数を予め測定し、次に前記被検査部品を検査装置内に置いて検査装置内に設置したクリーンエア噴射装置によって実際に表面に付着しているパーティクルをクリーンエアを前記と同じ条件で噴射し前記被検査部品表面から遊離発生させ、その数を測定し、該実測したパーティクルの数とバックグラウンドのパーティクルの数との差を求めることにより被検査部品から発生するパーティクルの数を測定する工程からなる。【0007】【作 用】本発明に係る強制發塵式パーティクル検査方法は、上記詳述したような構成からなり、まず検査装置内に被検査部品の入っていない空の状態でクリーンエアを噴射して、被検査部品の入っていない状態のバックグラウンドのパーティクル数を測定する。次に、検査装置内に被検査部品を置き、クリーンエアを噴射し、被検査部品の表面に付着しているパーティクルを遊離発生させて、その数を測定する。実測して得られたパーティクルの数と、被検査部品の入っていない空の状態のバックグラウンドのパーティクルの数との差を求める。これにより、被検査部品が発生するパーティクルの数を正確に測定することができる。【0008】この測定に使用する装置は、クリーンベンチと、エアーガンと、パーティクル測定器とからなり、クリーンベンチの中に被検査部品を置かない空の状態でクリーンエアを噴射し、パーティクル測定器でパーティクルの数を実測する。次に、クリーンベンチの中に被検査部品を置いてクリーンエアを噴射し、パーティクル測定器で該部品表面から遊離発生したパーティクルの数を実測する。【0009】【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面により説明する。図1は本発明に係る強制發塵式パーティクル検査方法のフローチャートであり、図2は本発明に係る強制發塵式パーティクル検査装置の概略図であり、表1は実測結果の記録である。この発明にかかる強制發塵式パーティクル検査方法10は、クリーンエアの噴工程20aと、バックグラウンドのパーティクル数の測定工程30と、クリーンベンチに被検査部品を搭載した状態でのクリーンエアの噴射工程20bと、被検査部品の表面のパーティクル数の測定工程40と、パーティクルの数を実測した被検査部品の表面の数値からバックグラウンドの数値を引いた差異値の計算工程50とからなる。【0010】また、図2で示すように、強制發塵式パーティクル検査装置60は、クリーンベンチ62と、測定条件に設定されたクリーンエアを噴射するエアーガン66と、内部のパーティクルを測定するパーティクル測定器68とからなる。バックグラウンドのパーティクル数の測定方法は、測定パーツを入れずにクリーンエアを(2Kg/cm2で10回)噴射し、パーティクルを測定する。また、被検査部品(パーツ)のパーティクル数の測定方法は、測定パーツを入れてクリーンエアを(2Kg/cm2で10回)噴射し、パーティクルを測定する。【0011】クリーンエアの噴射工程20a,20bは、後述するオイルフリーコンプレッサ67により加圧されたクリーンエアをエアーガン66を用いて噴出する工程である。この実施例では、エアーガン66によるクリーンエアの噴射工程20aは被検査部品を搭載しない状態で、バックグラウンドのパーティクル数の測定するために検査装置内にクリーンエアを噴射している。また、クリーンエアの噴射工程20bでは検査装置内に被検査部品を搭載した状態で、同一の条件で前記エアーガン66によりクリーンエアを噴出している。噴射の回数及び圧力は特に限定されるものではないが、バックグラウンドの噴射工程20aと、被検査部品を搭載した状態での噴射工程20bが同一の条件となる必要がある。【0012】バックグラウンドのパーティクル数の測定工程30は、オイルフリーコンプレッサにより加圧されたクリーンエアを検査装置内に噴射した後に、検査装置内のバックグラウンドのパーティクル数の測定する工程である。これは、後述する被検査部品の表面のパーティクル数を検査前の状態と対比する際の基準値を計測するための予備測定工程である。出願人が実測した実験結果では、検査装置内のバックグラウンドのパーティクルとしては、0.3μのパーティクルが1つ存在し、0.5μまたはそれ以上の大きさのパーティクルは空の検査装置内には存在していなかった。【0013】被検査部品の表面のパーティクル数の測定工程40は、検査装置内に被検査部品を搭載し、上述のクリーンエアの噴射工程20bを行った後に、被検査部品の表面に付着しているパーティクル数を測定する工程である。出願人が実測した実験結果では、被測定部品を検査装置に搭載した状態でクリーンエアを噴射して測定したパーティクルの数は、2μが3個、1μが5個、0.5μが2個、0.3μが3個の合計13個のパーティクルが検出された。【0014】差異値の計算工程50は、パーティクルの数を実測した被検査部品の表面の数値からバックグラウンドの数値を差し引いて被検査部品から現実に遊離したパーティクルの数を算出する工程である。上述の出願人が実測した実験結果では、バックグラウンドのパーティクルの数は0.3μのパーティクルが1つだけあり、被測定部品を搭載した状態のパーティクルの数は、2μが3個、1μが5個、0.5μが2個、0.3μが3個であったので、現実に、被検査部品から遊離したパーティクルの数は、2μが3個、1μが5個、0.5μが2個、0.3μが2個ということになる。【0015】出願人が実測した実験結果は以下の通りである。【0016】強制發塵式パーティクル検査装置60を構成するクリーンベンチ62は、検査装置を収納する箱体であり、クリーンエアを噴射するエアーガン66と、内部のパーティクルを測定するパーティクル測定器68とが内部に設置されている。【0017】エアーガン66は、オイルフリーコンプレッサ67により加圧される高圧の空気噴射装置であり、0.1μmフィルタが装備されている。この実施例では、2Kg/cm2の圧力で1秒間噴射を10回にわたって検査装置内に加圧クリーンエアを噴射した。エアーガンの噴射は、バックグラウンドのパーティクル数の測定する第1回目のクリーンエアの噴射工程20aと、被検査部品のパーティクル数の測定する第2回目のクリーンエアの噴射工程20bの2回噴射される。それぞれ2回の噴射は同一の条件で同一回数及び、同一時間発射され、第2回目の結果から、第1回目のバックグラウンドのパーティクル数を引くことにより現実に被検査部品から発生するパーティクルの数を正確に把握することができる。【0018】パーティクル測定器68は、検査装置内に存在するパーティクルを測定する装置である。測定器の構造は、従来の測定器と同様の構造であり、光散乱式粒子検出方法この実施例では、従来の機器をそのまま利用している。【0019】【発明の効果】この発明に係る強制發塵式パーティクル検査方法は、上記詳述したような構成であるので、以下のような効果を有する。 バックグラウンドのパーティクル数の測定と被検査部品の表面に付着しているパーティクル数の測定とを、強制發塵式に同一の条件のクリーンエアを噴射して実測した上で、被検査部品の表面から遊離発生したパーティクル数からバックグラウンドのパーティクル数を差し引いて被検査部品から遊離発生した正確なパーティクル数を求めているので、半導体等の製造装置である真空のチャンバの構成部品のパーティクル発生状態を精確に把握することができる。 また、各種測定条件下において、同一条件のクリーンエアを噴射することにより強制的にパーティクルを遊離発生させるため、均質下した正確な数の測定が可能となった。 クリーンベンチと、エアーガンと、パーティクル測定器とを装備したパーティクル検査装置であるので、まずバックグラウンドのパーティクル数を測定することができ、次に被検査部品の表面から遊離発生するパーティクル数も精確に測定することができる。また、第2回目の実測値から前述のバックグラウンドのパーティクル数を引くことにより、被検査部品から遊離発生したパーティクルの数を正確に知ることができる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明にかかる強制發塵式パーティクル検査方法のフローチャート【図2】本発明にかかる強制發塵式パーティクル検査装置の概略図【符号の説明】10 強制發塵式パーティクル検査方法20a,b クリーンエア噴射工程30 バックグラウンドのパーティクルの測定工程40 被検査部品の表面に付着したパーティクルの測定工程50 被検査部品から遊離発生するパーティクルの算出工程60 強制發塵式パーティクル検査装置62 クリーンベンチ66 エアーガン67 オイルフリーコンプレッサ68 パーティクル測定器 真空装置のチャンバを構成する部品から発生するパーティクルを測定する方法であって、 該真空装置のチャンバを構成する部品である被検査部品の入っていない空の状態で検査装置内に設置したクリーンエア噴射装置によって測定条件と同じ条件のクリーンエアを噴射してバックグラウンドのパーティクルを遊離発生させて、その数を予め測定し、 次に前記被検査部品を検査装置内に置いて検査装置内に設置したクリーンエア噴射装置によって実際に表面に付着しているパーティクルをクリーンエアを前記と同じ条件で噴射し前記被検査部品表面から遊離発生させ、その数を測定し、 該実測したパーティクルの数とバックグラウンドのパーティクルの数との差を求めることにより被検査部品から発生するパーティクルの数を測定する強制發塵式パーティクル検査方法。