生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_炭素材料の高純度化処理方法、及び高純度化処理装置
出願番号:1998180262
年次:2008
IPC分類:C01B 31/02,C04B 35/52,C07C 17/007,C07C 19/08


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平岩 次郎 何 楽年 東城 哲朗 伊藤 正之 JP 4170447 特許公報(B2) 20080815 1998180262 19980626 炭素材料の高純度化処理方法、及び高純度化処理装置 東洋炭素株式会社 000222842 梶 良之 100089196 平岩 次郎 何 楽年 東城 哲朗 伊藤 正之 20081022 C01B 31/02 20060101AFI20081002BHJP C04B 35/52 20060101ALI20081002BHJP C07C 17/007 20060101ALI20081002BHJP C07C 19/08 20060101ALI20081002BHJP JPC01B31/02 101ZC04B35/52 AC07C17/007C07C19/08 C01B 31/00-31/36 C04B 35/52 C07C 17/007 C07C 19/08 JSTPlus(JDreamII) JST7580(JDreamII) 特公昭34−006422(JP,B1) 特開昭58−203924(JP,A) 特開平03−232988(JP,A) 特開平05−005194(JP,A) 6 2000007313 20000111 9 20050203 廣野 知子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や原子力等への使用を目的とした高純度が要求される炭素材料を製造するための、高純度化処理方法および高純度化処理装置に関する。【0002】【従来の技術】炭素材料の高純度化処理は、ハロゲンを含むガス雰囲気中で加熱し、炭素材の気孔を介して炭素材内部に浸透させ、炭素材中の不純物を蒸気圧の高い物質に変化せしめて母材から揮散させて行われている。【0003】ハロゲン化合物ガスとしては、これまでフレオンガスが使用されていたが、オゾン層を破壊するという問題から、世界的に2020年には使用できなくなる。そのため、フレオンガスに代わるハロゲンガスとして塩素(Cl2 )ガスが使用されるようになった。しかしながら、Cl2 ガスの場合、ホウ素(B)など除去されにくい元素があった。このBは半導体特性に悪影響を及ぼすために、半導体製造用の炭素材にはBを除去する必要がある。そのため、別途四フッ化炭素(CF4 )ガスによって除去がされている。【0004】さらに、Cl2 ガスを使用した場合、次のような問題点もある。即ち、(1)炭素材料中の不純物との反応生成物が比較的大きく、また、Cl2 ガスの拡散速度も遅く、そのため高純度化効率が悪い、(2)高純度化処理後に排出される余剰なCl2 ガスを苛性ソーダスクラバーで処理する場合、化学的に不安定で毒性のある次亜塩素酸ソーダ(NaClO)が発生、(3)Cl2 ガスによる配管や装置自体の腐食消耗、等である。【0005】CF4 ガスを用いると前記Cl2 ガスを使用した場合の問題を回避できる。一般的に、CF4 はF2 ガスで炭素材をフッ化させて生成される。しかしながら、市販されているF2 ガスや、CF4 ガスは、非常に高価であり、炭素材の高純度化処理の全面にCF4 ガスを使用することは工業的に製造コスト等の問題から実用化は難しいとされていた。【0006】【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、従来の方法では製造コストの面などから実用化が難しいとされていた、CF4 を全面的に用いた炭素材料の高純度化処理方法、及び処理装置を提供する。【0007】【課題を解決するための手段】 本発明の請求項1の発明は、フッ素化合物の電気分解によりF2ガスを発生させ、該F2 ガスと炭素粉及びフッ化カルシウムからなる混合物とを反応させてCF4 ガスを発生させ、このCF4ガスを高温下の加熱炉に導入して、被処理物である炭素材料中の不純物をフッ素化し、炭素材中から前記フッ素化された不純物を揮散させることによって炭素材料を高純度化処理することを特徴とする炭素材料の高純度化処理方法である。また、通常はこれら一連の処理を連続的に行っている。【0008】CF4 ガスを高純度化処理の全面に使用することにより、高純度化効率が向上するとともに、装置の配管の腐食損耗の抑制、スクラバー内で発生する毒性の強い次亜塩素酸ソーダの発生の抑制ができ、装置の延命効果がある。また、CF4 ガスはCl2 ガスに比較し、炭素材内部への拡散性が良いため、高純度化処理対象となる炭素材に特に制限がなく、黒鉛、炭素繊維、炭素繊維強化複合炭素材料、ガラス状炭素、シート状黒鉛等の炭素材全般の高純度化処理が可能であり、さらに、従来よりも短い処理時間で高純度化処理が行える。ここで、F2 ガスと反応させる炭素粉は、天然黒鉛、コークス等炭素を含んだ粉末であればCF4 を生成できる。ただし、CF4 ガスを高純度化処理に使用する場合は、予め高純度化処理した粉末を使用することが望ましい。【0010】 また、CF4 ガス原料である炭素粉単体にF2 ガスを接触させた場合、CF4ガス合成反応で発生する熱が大きく、局所的な反応で止まってしまい、充填された炭素粉を効率良くCF4ガスに転換させることが出来ない。そこで、炭素粉にフッ化物を混合して熱拡散とガスとの反応性を高めたものを、F2ガスと反応させてより効率良くCF4 ガスを発生させる。使用できるフッ化物には、フッ化カルシウム等が挙げられる。【0011】 請求項2の発明は、炭素粉と、前記F2 ガス及びCF4 ガスとの混合ガスを反応させてCF4ガスを発生させることを特徴とする請求項1に記載の炭素材料の高純度化処理方法である。【0012】F2 ガスとCF4 ガスの混合ガスと、炭素粉を反応させることにより、F2 ガス単体で炭素粉と反応させる場合よりも効率的にCF4 ガスが得られる。【0013】 請求項3の発明は、生成されたCF4ガスを該CF4 ガス生成装置内を循環させることにより、その濃度を高めることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素材料の高純度化処理方法である。【0014】CF4 ガスの濃度を高めるとともに、CF4 ガスの生成に使用されずに残ったF2 ガスを効率良く、CF4 ガスに転換することが可能となる。【0015】 請求項4の発明は、前記CF4 ガスの加熱炉への導入温度が1900℃を超える温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素材料の高純度化処理方法である。また、請求項5の発明は、前記CF4ガスの前記加熱炉への導入温度を、1900℃を超える温度から2400℃以下として、炭素材料のホウ素含有量を0.1massppm以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素材料の高純度化処理方法である。【0016】 1900℃以下でCF4 ガスを導入すると、炭素材料がフッ化され、損耗してしまう恐れがあるため1900℃を超える温度でCF4ガスを導入する。【0017】 請求項6の発明は、フッ素化合物の電気分解によりF2 ガスを発生させるフッ素発生装置と、該フッ素ガスと炭素粉及びフッ化カルシウムとを反応させCF4 ガスを生成するフッ化装置と、生成されたCF4ガスの貯蔵可能なバッファタンクと、からなるCF4ガス生成装置と、高温下でCF4 ガスにより、被処理物である炭素材料中の不純物をフッ素化し、炭素材中から前記フッ素化された不純物を揮散させることによって炭素材料の高純度化処理を行える加熱炉と、を連設してなる炭素材料の高純度化処理装置である。【0018】市販品に比較して安価にF2 ガスが生成できるF2 ガス発生装置を用いることにより、CF4 ガスを安価に、そして安定的に生成することが可能となる。また、F2 発生装置とCF4 ガスを生成するフッ化装置とが連接していることから、これらガスの生成が同一工程内で連続的に行なえる。さらに、このCF4 ガス生成装置と高純度化処理に用いる加熱炉が連接されており、この両者のあいだにはバッファタンクが備えられ、必要時に安定して一定の濃度のCF4 ガスを高純度化処理加熱炉に導入することが可能となる。さらに、本発明はCF4 ガス生成装置と加熱炉が連設していることが特徴の一つであることから、この加熱炉には特に制限がない。例えば、一般的に黒鉛化処理に用いられているアチェソン型炉に本発明のCF4 ガス生成装置を連設すれば、黒鉛化処理と同時にCF4 ガスによる高純度化処理を行なうことも可能となる。【0019】【本発明の実施の形態】図1に本発明の高純度化処理装置の加熱炉に高周波誘導加熱炉を使用した場合の実施形態の一例を示す。本発明は特にこの形態に限られるものではない。【0020】本システムは、大きく分けて、CF4 合成装置11と加熱装置21とが連設されており、CF4 合成装置はF2 発生装置19と、ガス混合器18と、フッ化物を含んだ炭素粉13を収納した反応器12と、ガス循環用ポンプ14と、除害装置15と、ポンプ16と、バッファタンク17と、から構成されている。加熱装置21は、炭素材料24を収納したサセプター23と、加熱炉22と、高周波加熱コイル25と、スクラバー28と、から構成されている。以下順を追って説明する。【0021】まず、F2 発生装置19によりF2 ガスが生成される。周知のように、F2 ガスは電気分解によって工業的に得られる。具体的には、フッ化水素(HF)とフッ化カリウム(KF)の混合溶融塩(KF・2HF)を電解浴として、約90℃の電解浴を電気分解する事でF2 ガスが得られる。かかるF2 発生装置19に含まれる電解槽の構成を、簡略化して図2に示す。電解槽は、電解浴(KF・2HF)31aを内包する電解槽本体31とその蓋37、陽極32および陰極33とこれらから発生するF2 ガスとH2 ガスを仕切る隔壁34からなる。電解槽本体31および蓋37には鉄、陽極32には炭素材、陰極33には鉄またはニッケル、隔壁34にはモネルを使用する。なお図中の35はブスバー、36は絶縁材、38は陽極ガス出口、39は陰極ガス出口である。電気分解は通常、電流密度7〜10A/dm2 、浴電圧6〜15Vの条件下で、(1)式の総括反応式に従って進行し、隔壁で仕切られた陽極側でF2 ガスが、陰極側でH2 ガスが発生する。これにより、市販されているボンベ詰めF2 ガスよりも安価で安定的にF2 ガスが得られる。【0022】【化1】【0023】次に、生成したF2 ガスとCF4 ガスとが、CF4 ガス合成装置11のガス混合器18において、F2 ガス/CF4 ガス=1/0.1〜1/10、好ましくは1/1〜1/5の割合に混合される。混合されたガスは反応器12に送られる。このようにCF4 ガスを添加すると、F2 ガス単体でCF4 ガスを発生させる場合に比べて、効率良くCF4 ガスを発生させることが出来る。【0024】反応器12には、予め適量の炭素粉13を充填しておく。この時、炭素粉だけでは前述の混合ガスと反応させた場合、直接F2 ガスが接触した部分だけが急激に温度が上昇し、炭素粉13全体を均一に反応させてCF4 ガスを発生させることは困難である。そこで、反応を効率よく進行させるために炭素粉13にフッ化物を混合しておく。フッ化カルシウムのような熱伝導性の良いフッ化物を入れておくことによって炭素粉13とF2 ガスの反応熱が全体に行き渡り、全体で均一に(2)式の反応が起こる。これにより効率良くCF4 ガスとF2 ガスの混合ガスを生成させる。反応器12から排出されるCF4 ガスは、ポンプ14を使用して、繰り返し反応器12の中を循環させてCF4 ガス生成時に残ったF2 ガスを無駄なくCF4 ガスに転換し、CF4 ガスの濃度を上昇させる。【0025】【化2】【0026】 反応器12から取り出された混合ガス中に含まれるF2 ガスは、除害装置15を通して取り除き、CF4 ガスのみ抽出する。除害装置15としては、アルカリスクラバーやアルミナセラミックを用いたフィルターが使用でき、これによってF2ガスを除去してCF4 ガスのみを抽出できる。除害装置としていずれの方法を用いるかは、ガス流量で決定される。【0027】 この後、CF4 ガスはポンプ16で圧縮されてバッファタンク17に貯蔵される。必要時には、CF4 ガスはバッファタンク17から取り出し、加熱炉22内に導入される。【0028】加熱炉22に、被処理物である炭素材24を装填したサセプター23を設置する。この時、CF4 ガスとの反応性を上げるためのフッ化黒鉛を一緒に入れても良い。次に、ガス排出管26より加熱炉22の減圧または真空引きを行う。その後、ガス導入管27より窒素ガスを導入して加熱炉22内の雰囲気を置換して、続けてガス排出管26より加熱炉22の減圧または真空引きを行う。こうして非酸化性雰囲気にした後、加熱炉22内を加熱し、サセプター23の輻射熱によって炭素材料24を加熱する。加熱炉22内の温度が1900℃以上に到達した後、ガス導入管30よりCF4 ガスを加熱炉22内に導入し、炭素材料24の高純度化処理を行う。【0029】高純度化処理温度が1900℃以下であると、加熱炉22内で(3)式のCF4 合成反応(左向きの矢印)が起こり、構造材や断熱材、被処理品24である炭素材料の消耗が起こる。1900℃より高い温度では、加熱炉22内に導入されたCF4 ガスの分解反応(右向きの矢印)だけが起こる。【0030】【化3】【0031】半導体製造時に悪影響を及ぼすBは、CF4 ガスを用いると約1900℃以上で(4)式の右向きに反応が進み、フッ化ホウ素(BF3 )を生成して炭素材料内より揮散する。【0032】【化4】【0033】また、1900〜2200℃の温度範囲で処理した場合、Tiのフッ化物は蒸気圧が低く、炭素材料内から除去できない。しかしながら、これまでに不純物であるTiが各用途で悪影響を及ぼしたという報告はほとんどなく、仮に除去する必要になった場合でも、2200℃以上まで温度を上げてやると、蒸気圧の高いTiのフッ化物を生成して容易に除去できる。【0034】高純度化処理後のCF4 ガスは、ガス排出管26からポンプ29とアルカリスクラバー28を通って大気中に排出される。従来使用しているCl2 ガスの場合は、スクラバー内の苛性ソーダと反応して化学的に不安定で毒性の強い次亜塩素酸ソーダ(NaClO)が発生したり、Cl2 ガスによる配管や装置等の腐食消耗などの問題があったが、CF4 ガスを使用すれば、これらの問題も解決できる。また本装置は市販されているボンベ詰めF2 ガスやCF4 ガスに比べて安価に、これらのガスを生成・導入できるため、全面的にCF4 ガスを用いた炭素材の高純度化処理が可能となる。【0035】また本発明で用いるCF4 ガスは、Cl2 ガスに比較して炭素材内部への拡散性が良い。そのため、高純度化処理の効率は、炭素材の嵩密度に依存しない。従って、高純度化処理対象となる炭素材に、特に制限が無く、黒鉛材や炭素材、炭素繊維、炭素繊維強化炭素複合材料、ガラス状炭素、シート状黒鉛等が例示できる。また、本発明はこれらに限定されるものではない。【0036】【実施例】以下に具体例を挙げ、本発明を具体的に説明する。【0037】(実施例1)F2 発生装置で生成されたF2 ガスと、CF4 ガスとをガス混合器で1:1に混合したガスを、フッ化カルシウム(CaF2 )と炭素粉を1:1で混合した混合物を装填している反応器に導入した。ここで(2)式の反応によりCF4 ガスとF2 ガスの混合ガスが発生する。この混合ガスを除害装置に通してバッファタンクにCF4 ガスのみを貯蔵した。【0038】前記CF4 ガスの生成と平行して、炭素材料をサセプターに装填し、加熱処理装置に設置した。ここで使用した炭素材料は等方性黒鉛ブロックで、寸法は一辺が100mmの立方体である。ガス排出管を通して加熱炉内の真空引き後、窒素ガスを導入し、炉内雰囲気ガスの置換を行なった。さらにガス排出管より真空引きした後、加熱を開始した。加熱炉内の温度が2000℃に到達後、CF4 ガスを5l/minの流量で15時間導入し、炭素材料の高純度化を行った。【0039】(実施例2)CF4 ガスの処理炉への導入温度を2200℃にする以外、全て実施例1と同様な条件で炭素材の高純度化処理を行なった。【0040】(実施例3)CF4 ガスの処理炉への導入温度を2400℃にする以外、全て実施例1と同様な条件で炭素材の高純度化処理を行なった。【0041】(比較例1)処理炉への導入ガスをCl2 ガスとし、実施例1と同様の一辺が100mmの立方体の等方性黒鉛ブロックをサセプターに装填し、加熱炉に設置した。炉内の温度が2000℃に到達後、Cl2 ガスを5l/minで15時間導入し、高純度化処理を行なった。【0042】(比較例2)比較例1と同様にして、2000℃でCl2 ガスを5l/minで15時間導入したあと、続けてB除去のため、CF4 ガスを5l/minで10時間導入し、高純度化処理を行なった。【0043】実施例1〜3及び比較例1と2の試料について、不純物含有量を発光分光分析法および原子吸光分析法によって定量分析、灰分量の測定を行なった。ここで言う灰分とは、炭素材料の大気中での灼熱燃焼後に残る無揮発性無機質残滓の原試料に対する重量比率である。【0044】表1に各試料の定量分析結果、灰分測定結果を示す。【0045】【表1】【0046】表1からも明らかなように本発明によるCF4 ガスを用いた高純度化処理された炭素材は、Cl2 ガスによる従来の高純度化処理による炭素材と比較して、同じ処理時間、処理温度であれば、灰分量は同等であり、Bも除去でき、Ti以外の不純物量も同等である。また、このTiも処理温度を2400℃にする事により除去ができる。【0047】【発明の効果】以上説明したように、本発明は高純度化処理をCF4 ガスのみで実施するため、炭素材料の嵩密度に依存せず、従来よりも短い処理時間で、Cl2 ガスで除去できないBを除去し、灰分5mass ppm未満、B濃度0.1mass ppm未満を達成できる。また、従来Cl2 ガス処理とCF4 ガス処理を分けて行っていたのを、CF4 ガスだけを用いて高純度化処理出来るため、製造コストの大幅な低減が可能となる。これは、本発明の高純度化装置は、F2 発生装置およびCF4 合成装置等を有する為、安価なCF4 ガスを安定的に導入できるからである。また、Cl2 ガスを用いないため、化学的に不安定で毒性のある次亜塩素酸ソーダの生成も無く、従来法で問題だった配管や装置の腐食消耗もない。即ち、CF4 ガスのみを使用することで、安全に高純度化処理作業を実施でき、装置も効率良く運転できる効果が得られる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明に使用する製造装置の一例の概略図である。【図2】本発明の高純度処理装置に連設されているフッ素発生装置の断面模式図の一例である。【符号の説明】11 CF4 合成装置12 反応器15 除外装置17 バッファタンク22 加熱炉25 高周波加熱コイル28 スクラバー31 電解槽本体32 陽極33 陰極 フッ素化合物の電気分解によりフッ素ガスを発生させ、該フッ素ガスと炭素粉及びフッ化カルシウムからなる混合物とを反応させて四フッ化炭素ガスを発生させ、この四フッ化炭素ガスを高温下の加熱炉に導入して、被処理物である炭素材料中の不純物をフッ素化し、炭素材中から前記フッ素化された不純物を揮散させることによって炭素材料を高純度化処理することを特徴とする炭素材料の高純度化処理方法。 前記混合物と、前記フッ素ガス及び四フッ化炭素ガスとの混合ガスを反応させて四フッ化炭素ガスを発生させることを特徴とする請求項1に記載の炭素材料の高純度化処理方法。 生成された四フッ化炭素ガスを該四フッ化炭素ガス生成装置内を循環させることにより、その濃度を高めることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素材料の高純度化処理方法。 前記四フッ化炭素ガスの前記加熱炉への導入温度が1900℃を超える温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素材料の高純度化処理方法。 前記四フッ化炭素ガスの前記加熱炉への導入温度を、1900℃を超える温度から2400℃以下として、炭素材料のホウ素含有量を0.1massppm以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素材料の高純度化処理方法。 フッ素化合物の電気分解によりフッ素ガスを発生させるフッ素発生装置と、該フッ素ガスと炭素粉及びフッ化カルシウムとを反応させ四フッ化炭素ガスを生成するフッ化装置と、生成された四フッ化炭素ガスの貯蔵可能なバッファタンクと、からなる四フッ化炭素ガス生成装置と、高温下で四フッ化炭素ガスにより、被処理物である炭素材料中の不純物をフッ素化し、炭素材中から前記フッ素化された不純物を揮散させることによって炭素材料の高純度化処理を行える加熱炉と、を連設してなる炭素材料の高純度化処理装置。


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