タイトル: | 特許公報(B2)_タンパク質を含まない培地中での組み換え因子VIIIの製造 |
出願番号: | 1998115903 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C12P 21/02,C12N 5/10,C07K 14/755 |
シヤム−ユエン・チヤン キヤスリーン・ハリス JP 4257685 特許公報(B2) 20090213 1998115903 19980413 タンパク質を含まない培地中での組み換え因子VIIIの製造 バイエル・コーポレーシヨン 392010599 BAYER CORPORATION 特許業務法人小田島特許事務所 110000741 小田嶋 平吾 100103311 シヤム−ユエン・チヤン キヤスリーン・ハリス US 08/844714 19970418 20090422 C12P 21/02 20060101AFI20090402BHJP C12N 5/10 20060101ALI20090402BHJP C07K 14/755 20060101ALN20090402BHJP JPC12P21/02 CC12N5/00 BC07K14/755 C12P 21/00-21/02 C12N 5/00-5/28 C12N 15/00-15/90 C07K 14/755 MEDLINE/CAplus/BIOSIS/WPIDS(STN) JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) PubMed 特開平04−316484(JP,A) 特開昭63−279786(JP,A) 特開平05−504579(JP,A) 特開平06−090752(JP,A) 特開平05−268968(JP,A) 米国特許第04767704(US,A) 15 1998295397 19981110 10 20050314 戸来 幸男 【0001】【発明の背景】分野:本発明は一般的に組み換え因子VIIIの製造にならびに特定的に血清又はタンパク質を含まない培地中における組み換え因子VIIIの製造に関する。【0002】先行技術:血友病Aは欠陥又は欠失因子VIII分子に基因するX−連鎖劣性遺伝病(X−linked recessive genetic disorder)であり、出血傾向を生ずる。出血場面(bleeding episodes)を抑制するために、血友病者は因子VIIIで処置される。歴史的には、因子VIIIはヒト血漿から単離された。しかしながら、血漿−由来因子VIIIを用いる治療は肝炎及びヒト免疫不全ウィルスなどの数種のヒトのウィルスの伝染を伴ってきた。【0003】組み換えDNA技術が出現し、ヒト因子VIII及びその遺伝子の構造が明らかになった。26個のエキソンから誘導される遺伝子の転写産物は長さが約9000塩基のメッセンジャーRNAであり、2351個のアミノ酸の大きなタンパク質をコードする。因子VIIIの構造的研究は、それがかなりの数の炭水化物残基を含有する糖タンパク質であることを示している。【0004】因子VIIIをコードするcDNAがクローニングされ、ベビーハムスター腎臓(BHK−21)及びチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中で安定して発現された。血友病Aの処置のために組み換え因子VIIIを生産する商業的プロセスが開発された。現在組み換え因子VIIIは遺伝子工学的に操作された哺乳類細胞により製造され、かくして血漿への信頼を取り除き(obviating the reliance)、考えられるウィルス伝染の危険を最小にしている。【0005】遺伝子増幅は治療的タンパク質のための高生産性細胞系を誘導するために選ばれる方法であった。増幅戦略は、所望のタンパク質をコードする転写単位をジヒドロ葉酸レダクターゼなどの増幅可能なマーカーに連鎖させること(linking)を含む。次いでトランスフェクション法が適用され、ベクターDNAを受容細胞に転移させる。メトトレキセート(methotrexate)などの選ばれた薬剤への耐性の向上に関して細胞集団を選択する。限界希釈クローニングにより安定な細胞クローンの確立を行う。次いでこれらの細胞クローンを無血清生産培地に適応させ、所望のタンパク質の生産に関して監視する。【0006】因子VIIIのような不安定なタンパク質の場合、製造及び精製手順の間、安定剤としてヒトアルブミンが加えられてきた。アルブミンは低温殺菌によりウィルス不活化段階に供されるが、ヒト及び動物の血液タンパク質の完全な不在下で組み換え因子VIIIを製造することができたら理想的である。今回、私は、新規な細胞培養培地を用いることによりこれが可能であることを見いだした。詳細を下記に記載する。【0007】【発明の概略】ヒト又は動物−由来血漿タンパク質の不在下で哺乳類細胞から比較的大量の組み換え因子VIII(rFVIII)を連続的に生産するための方法は、プルロニックF−68(Pluronic F−68)などのポリオールポリマーが補充されたタンパク質を含まない培地中で哺乳類宿主細胞を培養することを含む。好ましい培地は硫酸銅、硫酸第1鉄/EDTA錯体ならびにマンガン、モリブデン、ケイ素、リチウム及びクロムなどの微量金属の塩を含む。【0008】【発明の詳細な記述】組み換えタンパク質発現法における近年の発達は、哺乳類細胞中で大量にタンパク質を生産することを可能にしてきた。因子VIII生産に適した宿主細胞には、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞及びヒト胚腎臓(HEK)細胞などの細胞系が含まれる。特に好ましいのはベビーハムスター腎臓細胞であり、Wood et al.(1984)に記載されているような因子VIIIの発現を方向付けることができる遺伝子でトランスフェクションされたものが特別に好ましい(クローン変異株及びその子孫などの誘導体を含む)。そのような細胞系はAmerican Type Culture Collectionに寄託されており、受理番号ATCC CRL−8544が指定されている。【0009】因子VIII遺伝子を保有している所望の宿主細胞系は、典型的に、リポタンパク質が補充されたタンパク質を含まない生産培地中の懸濁培養として生育するように適応させられる。宿主細胞系の培養のために選ばれる基礎培地は、本発明にとって重要ではなく、哺乳類細胞の培養のために適した当該技術分野で既知の培地のいずれかの1つ又は組み合わせであることもできる。Dulbeccoの修正Eagle培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium)、Hamの培地F−12(Ham’s Medium F−12)、Eagleの最少必須培地(Eagle’s Minimal Essential Medium)及びRPMI−1640培地などの培地が商業的に入手可能である。組み換えインスリンなどの成長因子の添加は当該技術分野において通常である。【0010】因子VIIIの不安定性の故に、操作された宿主細胞の生産性はタンパク質を含まない条件下で非常に低下する。組み換えタンパク質の生産のための無血清培養補充物としてヒト血清アルブミンが通常用いられる。ヒト血清アルブミンは:(1)脂肪酸、コレステロール及び親油性ビタミン類、ステロイドホルモンならびに成長因子のための担体として;(2)剪断力による損傷に対する保護剤として;(3)pH変化のための緩衝剤として;ならびに(4)浸透圧調整剤としてを含む多くの機能を提供する。アルブミンの他の重要な役割はおそらく、プロテアーゼのための基質として働くこにより因子VIIIなどの不安定なタンパク質をタンパク質分解から保護することである。【0011】アルブミン調剤中に存在する不純物もアルブミンの安定化効果に寄与しうる。リポタンパク質(Chan,1996)などの因子は、無血清条件下における組み換え因子VIIIの生産のためのヒト血清アルブミンのための代替物として同定された。【0012】ヒト血漿−由来アルブミンを含有しない生産培地を開発する我々の試みは、本開示の発明、組み換え因子VIII生産のための基礎無タンパク質培地に導いた。好ましい培地は、10μg/mlにおける組み換えインスリン(Nucellin,Eli Lilly)及びFeSO4・EDTA(50μM)が補充された修正Dulbeccoの最少必須培地及びHamのF−12培地(重量で50:50)から成る。因子VIII生産を除き、操作されたBHK細胞はこのタンパク質を含まない基礎培地中で十分に生育する。【0013】驚くべきことに、プルロニックF−68などのポリオールの添加は生育に効果を有していなかったが、因子VIIIに関するBHK細胞の特異的生産性を増強した。予期しないことに、硫酸銅の添加はさらに因子VIIIの生産を増強する。マンガン、モリブデン、ケイ素、リチウム及びクロムなどの微量金属の一団の含有も因子VIII生産をさらに増加させた。次いでヒト血漿−由来タンパク質を含有しない条件下における因子VIII生産のための連続プロセスが開発された。プルロニックポリオールの使用に関するさらなる情報は、Papoutsakis(1991)及びSchmolka(1977)に見いだすことができる。【0014】ポリグリコールであるプルロニックF−68(BASF、Wyandot)は、通常、撹拌された培地において起こる発泡を防ぐためならびに散布された培養(sparged culture)における剪断応力及び泡損傷から細胞を保護するために用いられる。プルロニックF−68は、ポリ(オキシプロピレン)(20重量%)の中心ブロック及び両端のポリ(オキシエチレン)のブロックから成る平均分子量が8400の非イオン性ブロックコポリマーである。プルロニックF−68の役割に関する広範囲の研究は、プルロニックF−68が界面活性剤として作用し、撹拌又は散布の間にバイオリアクター中に生成する泡から細胞のドレナージ(drainage)を遠ざけることにより細胞への損傷を防ぐことを示している。しかし数人の研究者は、剪断が最小である培養条件下における生育へのプルロニックF−68の有益な効果に気付いた(Mizrahi,1975;Murhammer and Goochee,1990)。生成物精製の間のプルロニックF−68との脂質の共−精製は、プルロニックポリマーが界面活性剤としてアルブミンの代替となるのみでなく、脂質のための担体としても作用することができるという話題となる証拠を与える。プルロニックF−68は、おそらく膜内への直接の挿入により、修復を行うことができる前に細胞を死亡させないように膜の損傷を防ぐこともできる。金属イオン緩衝体として作用する時のプルロニックF−68の役割は完全に未知である。【0015】培地中におけるプルロニックF−68は容量測定的生産性を増加させることができるという報告があるが、作用の機構は細胞生存率の維持であると思われる(Schneider,1989;Qi,1996)。我々の知識では、これがプルロニックF−68が特定のタンパク質生成物の特異的生産を増加させることが観察された最初である。プルロニックF−68を用いるか又は用いない我々の系において生存率及び生育速度は比例するので、細胞生存率の維持は我々の系におけるプルロニックF−68の作用の機構ではあり得ない。しかしながら、機構が何であろうと、プルロニックF−68添加の効果は直接的であり且つ劇的である。【0016】ある範囲の他のポリオールが類似の効果を有するであろうことは予想される。そのような他のポリオールには、約1000〜約16,000の範囲の分子量を有するポリ(オキシエチレン)とポリ(オキシプロピレン)の非イオン性ブロックコポリマーが含まれる。【0017】震盪フラスコ、スピナーフラスコ(spinner flasks)及びローラーボトル(roller bottles)などの通常の懸濁培養法の他に、本発明の方法は潅流及びバッチバイオリアクターと一緒の使用にも適用できる。宿主細胞の培養に続き、限外濾過又は遠心分離などの標準的方法により、因子VIIIを使用された培地から回収することができる。所望により、回収された因子VIIIを例えばイオン交換又は寸法排除クロマトグラフィー、イムノアフィニティーあるいは金属キレートクロマトグラフィーなどにより精製することができる。【0018】本明細書で用いる場合の「ヒト又は動物タンパク質を含まない培地」は、ヒト供給源又は動物供給源に由来するいずれのタンパク質も含有しない細胞培養培地である。ヒト又は動物供給源から単離されるタンパク質は、本来、ウィルス汚染を導入する危険を有する。ヒト又は動物タンパク質を含まない培地の目的は、かくしてウィルス伝染の危険を排除するか又は少なくとも大きく減少させることである。【0019】【実施例】実施例1:因子VIIIの発現を方向付けることができる遺伝子を用いてトランスフェクションされたベビーハムスター腎臓(BHK−21)細胞はGenetech,Inc.,South San Francisco,California,U.S.A.から得た。細胞系をWood et al.(1984)に詳細に記載されている通りに調製し、American Type Culture Collectionに寄託し、受理番号ATCC CRL−8544が与えられた。この細胞系のクローン変異株もGenetech,Inc.,から得、すべての実施例において用いた。【0020】因子VIIIをコードする遺伝子を含有するBHK−21細胞を、以下:HamのF−12培地及びDulbeccoの最小必須培地(重量で50:50)、Nucellin(組み換えインスリン、5〜10μg/ml)、FeSO4・EDTA(50μM)及びMgCl2(15mM)を含有する無血清基礎培地を用い、震盪フラスコ中の懸濁培養として培養した。細胞を保持し、48時間の間隔で継代させた。細胞を800×gにおいて5分間回転させ、計数し、1ml当たり1×106個の細胞という密度で再播種した。各フラスコは50〜100mlの新しい培地を含有する。震盪フラスコを回転機上に置き、37℃でインキュベーションし、90〜110r.p.m.で穏やかに渦動させることにより懸濁培養として保持した。下記においてF−68として示されるプルロニックF−68(0.1%)などのポリオール及び硫酸銅(50nM)の因子VIII生産への効果を震盪フラスコにおいて調べた。因子VIIIは色原体アッセイ(chromogenic assay)により定量した。アッセイはCoatest VIII:C/4として既知の試験キットとして市販され、Baxter Healthcare Productsから入手可能である。細胞はこの手順により24日間保持された。Coatest VIII:C/4キットを用いて決定された各培地における因子VIII活性を表1に示す。【0021】【表1】【0022】*36個の試料の平均±標準偏差。細胞は上記の通り24日間に及んで因子VIII生産に関して監視された。【0023】**滴定実験が、0.1%がプルロニックF−68の最適用量であることを示した。0.3%に濃度を増加させることは因子VIII生産に有意な影響を有していなかった。用量−応答実験が、50〜800nMの硫酸銅が因子VIII生産に最適であることを明らかにした。【0024】表1に示される通り、単独の又は好ましくは硫酸銅と組み合わされたプルロニックF−68の添加は、タンパク質を含まない条件下で、因子VIIIをコードする遺伝子を含有するBHK細胞の力価及び特異的生産性を有意に増強した。【0025】実施例2:タンパク質を含まない条件下における因子VIIIの生産をさらに最適化するために、微量の金属を無タンパク質培地に加えた。次いで実施例1で記載された連続震盪フラスコ培養系により因子VIII生産を16日間評価した。データを表2に示す。硫酸銅の不在下では、微量金属は因子VIII生産性に効果を有していなかった。表2を参照されたい。【0026】【表2】【0027】*金属はCuSO4・5H2O(50nM)、MnSO4(3nM)、Na2SiO3・9H2O(1.5μM)、[NH4]6Mo7O24・4H2O(3nM)、CrK(SO4)2・4H2O(1.5nM)及びLiCl(236nM)を含む。【0028】実施例3:因子VIII生産への微量金属及び銅の効果を潅流発酵器においてさらに評価した。2つの1.5−リットル発酵器に表1に記載の基礎培地を用い、1ml当たり2x106個という細胞の密度でBHKクローン変異株を播種した。発酵器を0.5リットル/日の速度で潅流した。1つの発酵器を標準として保持し、他の発酵器に表2に記載されている通り、銅及び微量金属を補充した。発酵器を1ml当たり約2〜3x106個の細胞という平均細胞密度で15日間保持した。表3に示される通り、プルロニックF−68、銅及び微量金属の添加は、連続潅流条件下における無タンパク質条件下で、因子VIIIをコードする遺伝子を内在させているBHK細胞の特異的生産性を有意に増強した。この生産法は、沈降タンクなどの細胞保持装置が備えられた比較的大きな発酵器(200〜500リットル)に容易に適応させることができる。【0029】【表3】【0030】上記の実施例は本発明を例示する手段として示されており、本発明を制限するとみなされるべきではなく、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。【0031】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通りである。【0032】1.因子VIIIのための遺伝子を保有している哺乳類宿主細胞を、ポリオールが補充されたヒト又は動物タンパク質を含まない培地中で培養することを含む、因子VIIIのための遺伝子を保有している哺乳類細胞からの組み換え因子VIIIの生産方法。【0033】2.培地が銅イオンを含む上記1項の方法。【0034】3.ポリオールがプルロニックF−68(Pluronic F−68)であり、約0.025〜約0.2重量%の範囲の濃度で培地中に存在する上記1項の方法。【0035】4.培地が硫酸銅を約50〜約800nMの範囲の量で含む上記1項の方法。【0036】5.マンガンイオンが約1.5〜約4.5nMの範囲の量で存在する上記2項の方法。【0037】6.モリブデンを含有するイオンが約1.5〜約4.5nMの範囲の量で存在する上記2項の方法。【0038】7.ケイ素を含有するイオンが約75〜約300nMの範囲の量で存在する上記2項の方法。【0039】8.クロムイオンが約1.0〜約4.0nMの範囲の量で存在する上記2項の方法。【0040】9.リチウムイオンが約120〜約480nMの範囲の量で存在する上記2項の方法。【0041】10.該哺乳類宿主細胞がベビーハムスター腎臓細胞、ヒト胚腎臓細胞及びチャイニーズハムスター卵巣細胞からなる群より選ばれる上記1項の方法。【0042】11.ヒト又は動物タンパク質を含有しない、上記1項の方法に従って作られた組み換え因子VIII生成物。【0043】12.ポリオールを含む基礎培地を含む組み換え因子VIIIの生産のためのヒト又は動物タンパク質を含まない細胞培養培地。【0044】13.銅イオンを含む上記12項の培地。【0045】14.マンガン、モリブデン、ケイ素、クロム及びリチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の微量金属を含む上記13項の培地。【0046】15.インスリンを含む上記14項の培地。【0047】【表4】 因子VIIIのための遺伝子を保有している哺乳類宿主細胞を、ポリオール及び銅イオンが補充された血漿由来のタンパク質を含まない培地中で培養することを特徴とする、因子VIIIのための遺伝子を保有している哺乳類宿主細胞からの組み換え因子VIIIの生産方法。 ポリオールがプルロニックF−68(Pluronic F−68)(登録商標;コポリマーの20重量%のポリ(オキシプロピレン)の中心ブロック及び両端のポリ(オキシエチレン)ブロックからなる平均分子量が8400の非イオン性ブロックコポリマー)であり、0.025〜0.2重量%の範囲の濃度で培地中に存在する請求項1に記載の方法。 培地が硫酸銅を50〜800nMの範囲の量で含む請求項1に記載の方法。 マンガンイオンが1.5〜4.5nMの範囲の量で存在する請求項1に記載の方法。 モリブデンを含有するイオンが1.5〜4.5nMの範囲の量で存在する請求項1に記載の方法。 ケイ素を含有するイオンが75〜300nMの範囲の量で存在する請求項1に記載の方法。 クロムイオンが1.0〜4.0nMの範囲の量で存在する請求項1に記載の方法。 リチウムイオンが120〜480nMの範囲の量で存在する請求項1に記載の方法。 該哺乳類宿主細胞がベビーハムスター腎臓細胞、ヒト胚腎臓細胞及びチャイニーズハムスター卵巣細胞からなる群より選ばれる請求項1に記載の方法。 (a)基礎培地;(b)ポリオール;及び(c)銅イオンを含んでなり、血漿由来のタンパク質を含まない組み換え因子VIIIのための遺伝子を保有している哺乳類宿主細胞の培養のための培地。 マンガン、モリブデン、ケイ素、クロム及びリチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の微量金属をさらに含んでなる請求項10に記載の培地。 銅イオンが50〜800nMの範囲の量で存在する請求項10に記載の培地。 1.5〜4.5nMの範囲の量で存在するモリブデンイオンをさらに含んでなる請求項12に記載の培地。 120〜480nMの範囲の量で存在するリチウムイオンをさらに含んでなる請求項12に記載の培地。 組み換え法により生産されたインスリンをさらに含んでなる請求項10〜14のいずれか1項に記載の培地。