| タイトル: | 特許公報(B2)_電気化学発光酵素イムノアッセイ |
| 出願番号: | 1997502214 |
| 年次: | 2006 |
| IPC分類: | G01N 33/543,G01N 33/535 |
マーチン,マーク ティー. ソール,リチャード リアング,パム JP 3784072 特許公報(B2) 20060324 1997502214 19960606 電気化学発光酵素イムノアッセイ イゲン,インコーポレイテッド 浅村 皓 浅村 肇 池田 幸弘 長沼 暉夫 マーチン,マーク ティー. ソール,リチャード リアング,パム US 08/484,766 19950607 20060607 G01N 33/543 20060101AFI20060518BHJP G01N 33/535 20060101ALI20060518BHJP JPG01N33/543 551SG01N33/535 G01N 33/543 G01N 33/535 特表昭64−500146(JP,A) 米国特許第4877725(US,A) 特表昭62−500663(JP,A) 14 US1996010119 19960606 WO1996041175 19961219 1999507726 19990706 19 20030602 宮澤 浩 発明の背景発明の分野本発明は、分析物(analyte)の検出および定量的測定を行うために電気化学発光(ECL)を基礎とする酵素イムノアッセイの開発に関する。イムノアッセイは、電気化学発光性の置換された基質を酵素によって加水分解し、これを著しく電気化学発光性にする、−ラクタマーゼと共役した抗−分析物を使用する接触的方法を基礎とする。イムノアッセイは極めて感度が高く、また抗−分析物をつくることのできる任意の分析物を検出し、モニターするのに好適である。関連する技術に関する説明生物学的試料中に認めることのできるような酵素を含めて、化学的、生化学的および生物学的物質を検出しそして定量化する、迅速で、高度に特異的で、感度が高くそして正確な方法について、常に拡大する応用分野がある。典型的な生物学的試料中の酵素のような目的とする特定の分析物の量はしばしば極めて少ないので、分析生化学者は感度のようなアッセイの性能特性を改善するために継続的努力を行っている。アッセイの感度を改善する一つの方法には、目的とする分析物と結び付く検出可能なラベルによって生み出される信号を増幅することが関わる。光発光、化学発光または電気化学発光技術によって発光させることのできるこのようなラベルは既知である。「光発光」は、ある物質が光(あるいは電磁放射線あるいはemrと称される)を吸収するのに引続いて発光する過程である。蛍光および燐光は、異なる二つのタイプの光発光である。「化学発光」過程は化学反応により発光性化学種を創成することを必要とする。「電気化学発光」は、ある化学種が、それを取巻く適当な化学的環境内で電気化学的エネルギーに曝露される時に発光する過程である。これら三つの発光技術の各々での信号は、個々の光子ごとに反応することのできる既知の計測器(例えば光電子増倍管あるいはpmt)を使用することにより極めて効果的な増幅(すなわち高い利得)が可能である。しかしながら、発光性化学種が生成される仕方は光発光、化学発光および電気化学発光の過程の間で著るしく異なる。そのうえ、これらのメカニズム的な差異は、電気化学発光が光発光および化学発光に対して享有する生分析的手段としての著しい利点の根源である。電気化学発光についてありうる利点のいくつかには、(1)より簡単で、費用のより安い計測;(2)安定で、危険でないラベル;および(3)より低い検出限界、より高い信号対ノイズ比、およびより低いバックグラウンドレベルといったより良いアッセイ性能特性が含まれる。上述したように、生分析的化学の測定技術の関係からみて、電気化学発光は光発光および化学発光の双方に対して顕著な利点を享有する。そのうえ、ECLのいくつかの応用が開発されておりまた文献中に報告されている。米国特許第5,147,806号、第5,068,808号、第5,061,445号、第5,296,191号、第5,247,243号、第5,221,605号、第5,238,808号および第5,310,687号は、ECLの方法、装置、化学的部分、発明および随伴する利点のいくつかについて詳述しており、これら特許の開示は参照によって本記載に含められている。特に有用なECLシステムは、Bio/Technology(1994年2月)の193〜194ページのYangらの論文に記載されている。1992年10月のBiomedical ProductsのMasseyの論文および米国特許第5,235,808号および第5,310,687号もまた参照されたい。これらの論文および特許の内容は参照によって本記載に含められている。ECL法は異なるいくつかのメカニズムによって、多くの異なる分子に対して立証されてきた。Clin.Chem.37/9(1991年)の1534〜1539ページにおいて著者のBlackburnらはルテニウム(II)トリス(ビピリジル)のECL反応を使用した。は、タンパク質、ハプテンおよび核酸を容易にラベルする活性化された化学種をつくるためにビピリジル配位子の一つにある反応性の基で化学的に修飾されることのできる極めて安定な水溶性化合物である。感受性のペニシリンおよびセファロスポリンの−ラクタム環のアミド結合を加水分解するベータ−ラクタマーゼは微生物中に広く分布しており、また−ラクタム抗生物質に対する微生物耐性に役割を果たす。ベータ−ラクタマーゼは、多数のバクテリア種によって作り出されるものの哺乳類の組織によっては作り出されない関連ある一群の酵素からなり、また基質特異性に差がありうる。一般的には、D.J.,J.Med.Micro(1993)39,93〜99ページ;Coulton,S.およびFrancois,I.,Prog.Med.Chem.(1994)31,297〜349;Moellering.R.C,Jr.,J.Antimicrob.Chemother.(1993)31(補遺A)1〜8ページ;およびNeu,H.C,Science(1992)257,1064〜1072ページを参照されたい。微生物−ラクタマーゼを検出するためのいくつかの方法が現在存在する。いくつかの代表例は以下のとおりである。J.Appl.Bacteriol.73巻1号(1992年)の14〜22ページ所載のW.L.Bakerの「Co-existence of-lactamase and penicillin acylase in bacteria;detection and quantitative determination of enzyme activities」は、ペニシロエートおよび6−アミノペニシラニン酸が単一基質への酵素の作用によってともに生成される時の、ペニシロエートを検出するための銅−還元アッセイ、および6−アミノペニシラニン酸の濃度を検知するフルオレサミンアッセイを開示している。米国特許第5,264,346号は様々な応用を有する−ラクタマーゼのための測色アッセイを開示している。このアッセイはp−フェニレンジアミンのN−アルキレン誘導体またはベンジジンの3,3′,5,5′−テトラアルキル誘導体のいずれかの酸化により生成される発色団の脱色に基礎をおいている。この脱色はセファロスポリンまたはペニシリンの加水分解から生成する開放した−ラクタム環の存在に帰せられる。ペニシリンの開放した−ラクタム生成物による脱色は、水銀を含有する化合物のような脱色増強剤の存在を必要とする。この増強剤はセファロスポリンの開放した−ラクタム生成物での脱色に関しては必要でない。米国特許第4,470,459号は、−ラクタム基質が蛍光を発する能力を後退させる、−ラクタム基質の−ラクタマーゼ転換を基礎とする、微生物源由来の−ラクタマーゼの存在を検出するための迅速な方法を開示している。この特性を有すると述べられている特定の−ラクタムには、アンピシリン、セファレキシン、アモキシリン、セファドロキシル(cefadroxil)およびセファログリシンがある。蛍光を発する能力の変化は−ラクタマーゼの存在に帰せられる。WO84/03303は、−ラクタマーゼの生産者を同定するための微生物学的試験方法を開示している。このアッセイはクマリンのような指示薬の蛍光に影響を及ぼす、酸性の変化に依存する。この酸性度変化は−ラクタマーゼの存在により生成される転換生成物に帰せられる。Eur.J.Clin.Microbiol.Infect.Dis.第8巻11号(1989年)の962〜967ページ所載のA.C.Petersonらの「Evaluation of four qualitative methods for detection of-lactamase production in staphylococcus and Micrococcus species」は、−ラクタマーゼのための定性的アッセイを評価するのに用いられたいくつかの要因を掲出している。The Journal of Pediatrics 97巻5号(1980年11月)の715〜720ページ所載のRobert H.Yolkenらの「Rapid diagnosis of infections caused by-lactamase-producing bacteria by means of an enzymeradioisotopic assay」は、バクテリア感染を検知するための迅速な試験として−ラクタマーゼを測定するための感度のある酵素放射性同位体アッセイを開示している。アッセイのプロトコルには、試料を使用するインキュベーション段階に引続く、溶離された画分の放射能の測定に先立つDEAE−Sephacelのように正に荷電したカラム上での分離段階が含まれる−ラクタマーゼで転換されたペニシリン生成物は追加的なカルボキシル基を有し、この基はこの生成物が正に荷電されたカラムにペニシリンより強く結合するのを確実にする。溶離された画分の放射能ともとの値との差は−ラクタマーゼの存在に帰せられる。一般にイムノアッセイにおいては、分析物を検出するために抗体(本明細書では同様に「抗−分析物」と称される)が使用される。普通、抗−分析物は例えば吸光、蛍光、発光または電気化学発光によって検出可能な分子でラベルされる。別法としては、抗体がこれらの特徴の一つを有する化合物を創成するあるいは分解する酵素でラベルされることができる。酵素イムノアッセイには二つの主なタイプ、すなわち酵素結合免疫吸着(ELISA)および酵素増幅イムノアッセイ技術(EMIT)がある。ペンシルバニア州、PhiladelphiaのW.B.Saunders1993年刊のS.C.AndersonおよびS.Cockayne著のClinial Chemistry;Concepts and Applications。酵素イムノアッセイでは、過程は接触的であり、多数の検出可能なラベルが生成され、感度が増強される可能性が生まれる。電気化学発光(ECL)イムノアッセイは、ラベルに共役する抗体を用いて慣用的に実施され、それは一般にトリス(ビピリジル)ルテニウム(II)の誘導体である、G.Blackburnら(1991)Clin.Chem.37、1534〜1539ページ。このアッセイでは各々の抗体はその表面上に限られた数(例えば6〜8)のを有する。−ラクタマーゼと共役する抗体を製造しそしてECLを基礎とするイムノアッセイに使用するための組成物および方法が現在見出されている。例えば酵素−ラクタマーゼはRu(bpy)32+で置換されたペニシンを効率良く加水分解することができる。Ru−AmpおよびRu−APAと称されるペニシリンはほんの極めて弱く電気化学発光性であるが、本発明に従って−ラクタマーゼによって加水分解される時、著しく電気化学発光性となる。従って−ラクタマーゼの存在は、これらの化合物のいずれかを使用するECL計測器で高いレベルの感度を以って検出されることができる。抗体にが直接に結び付く慣用的なECLイムノアッセイとは異なって、本発明の酵素をベースとするECLイムノアッセイにおいては、電気化学発光的に活性のあるルテニウム複合体が抗体表面に結び付いた酵素によって接触的につくられる。従って、少数の(典型的には6〜8個の)ルテニウムラベルが光を発生することを一つの抗体が可能とするのに代えて、一つの抗体−酵素複合体は典型的には毎秒2000個のルテニウムラベルを生成することができまた10,000またはそれ以上もの多くを生成することができよう。発明の概要慣用のECLをベースとするイムノアッセイではルテニウムでラベルされた抗体が使用される。本発明では、ルテニウムでラベルされた抗体が酵素でラベルされた抗体でおきかえられたイムノアッセイが見出されている。酵素はラクタマーゼである。トリプロピルアミン(TPA)あるいは類似の還元剤は溶液から省かれそして、例えば感染に関連のあるアッセイの場合、ルテニウムでラベルされたペニシリンが代りに使用される。−ラクタマーゼでラベルされた抗体が存在すると、ルテニウムでラベルされた基質が接触的に加水分解され、ECLが莫大に増大する。酵素で生成されるECL−活性のあるルテニウムは接触過程であり、ECL活性のある分子を多く生成するので、このアッセイはルテニウムでラベルされた抗体のイムノアッセイの使用より優れている。広くいうならば、本発明は分析物を検出するための電気化学発光を基礎とするイムノアッセイを企図する。本発明では、抗体に、共役する−ラクタマーゼ、プロテアーゼまたは酸化還元酵素のような酵素およびECLラベルおよび酵素基質、望ましくはECLラベルで置換された基質例えばECLラベルで置換された抗生物質、ペプチド、およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)が使用され、これらは一緒となって、毎秒数千個に及ぶECL活性を有するラベルを接触的に生成できる抗体−酵素複合体を与える。電気化学発光法を分析物のための測定システムとして使用することの核心は、−ラクタマーゼがで置換されたペニシリンを効率的に加水分解できるという認識である。ペニシリン、Ru−AmpおよびRu−APAは極めて弱い電気化学発光性を有するにすぎないが、これらは、−ラクタマーゼにより加水分解される時、電気化学発光性が著るしくなる。当技術に熟達する者にとって明らかであるように、本発明を実施するのに様々なアッセイ形式を用いることができる。これには、磁気ビーズ、または炭素の小繊維のような他の固体支持体を例えば使用するサンドイッチアッセイ、遊離−ラクタマーゼに共役する抗原を使用する競合アッセイ、選んだ分析物にも結合する抗体によって結合されているセグメントを含む組換えタンパク質が−ラクタマーゼであり、酵素が抗体結合によって不活性化されている競合アッセイ、および−ラクタマーゼが第2抗体に対するリポータであるELISAがある。ニューヨークのStockton Press,1994年刊、D.Wild編、The Immunoassay Handbook。【図面の簡単な説明】図1は−ラクタマーゼによるRu−AMPおよびRu−APAの加水分解を示す。図2はRu−AMPの合成を示す。図3はRu−APAの合成を示す。図4はRu−APAのアンモニウムヘキサフルオロホスフェート塩の基質スペクトルを示す。図5はRu−APAのアンモニウムヘキサフルオロホスフェート塩の陽子NMRスペクトルを示す。図6は5つの特異性−ラクタムの構造を示す。図7はNaOHによる加水分解またはRu−AMPの−ラクタマーゼ酵素による加水分解(左側)およびRu−APAの−ラクタマーゼ酵素による加水分解(右側)を示す。図8は異なる一連の試料について測定したECLの比較を示す。図9は異なる一連の試料について測定したECLの比較を示す。図10は測定されたECLに対する加水分解されていないRu−AMPの影響(黒丸)および加水分解されたRu−AMPの影響(白丸)を示す。図11は異なる一連の試料について測定したECLの比較を示す。図12は測定されたECLに対する加水分解されていないRu−APAの影響(黒丸)および加水分解されたRu−APAの影響(白丸)を示す。図13は異なる一連の試料について測定したECLの比較を示す。図14はECL酵素イムノアッセイを例示する。さまざまな濃度の分析物、PT1ハプテンを96−ウェルプレート内で固定した。ウェルプレートに抗体−酵素共役体(−ラクタマーゼ酵素に共有結合した抗−RT1抗体)(直線1)または共役していない抗体または酵素(直線2〜4)のいずれかを入れた。分析物と結合しないタンパク質を除去するために洗浄した後、−ラクタマーゼ基質、PenGを添加した。ウェルプレート内の任意の−ラクタマーゼにPenGを加水分解させるためにインキュベートした後、溶液を抜き出し、と混合し、そしてECL AnalyzerによりECLを読んだ。直線1は抗体−酵素共役体に関する結果を示す。直線2〜4は共役していない抗体または酵素を使用した結果を示す。発明の詳細な説明電気化学発光を基礎とするイムノアッセイを用いて分析物を測定する好ましい方法は以下の逐次的な段階による:1. 分析物を含有する溶液中、磁気ビーズに固定された抗−分析物抗体を、−ラクタマーゼ抗−分析物抗体共役体と混合する。2. 抗体を分析物と結合されて抗体−分析物−抗体「サンドイッチ」を作出した後、磁石でビーズを固定し、分析物以外に干渉する分子をことごとく洗浄除去しそして−ラクタマーゼ抗分析物抗体共役体の結合を解く。3. ECLでラベルした基質をビーズに添加し、最適な反応時間を分析物の予想濃度によって決定して酵素を反応させそしてビーズを含有しないように上澄み液を取り出す。4. 上澄み液の電気化学発光を測定しそしてそれを、加水分解された、ECLでラベルされた基質の濃度対電気化学発光の標準曲線と比較する。測定は、16020 Industrial Drive,Gaithersburg,MD20877 U.S.AのIGEN,Inc.から入手可能なORIGEN▲R▼ Analyzer上でそのための操作マニュアルの指示に従って実施することができる。本発明によると、のようなECL検出体が抗生物質、ペプチドまたはNADHのような基質上で置換される。−ラクタマーゼを使用して酵素でラベルされた抗分析物もまたつくられる。ECLで置換された基質が、−ラクタマーゼでラベルされた抗体の存在下におかれる時、基質は接触的に加水分解されて、励起状態にある検出体、がかなりの量生成する。励起状態は規準的発光メカニズムにより基底状態に衰微し、波長620nmを有する光子を放射する。ECL検出体である有機化合物には例えばルブレンおよび9,10−ジフェニルアントラセンがある。多くの有機金属化合物もまたECL検出体であり、また最も好ましいのはルテニウムIIトリス−ビピリジンキレートのようなRuを含む化合物およびOsを含む化合物である。ここに開示する発明で有用な検出体は米国特許第5,310,687号に記載されており、その内容は参照によって本記載に含められている。これらの検出体は長期にわたって安定である。さらにこれらは安全でありかつ比較的安価である。これらは高度に特徴的な信号を発し、また自然界に存在しない。このような検出体の発光を基礎におく測定は感度が高く、迅速で、再現性がありまた単純な計器計測が利用される。信号が検出体の各分子から繰り返し発生されることにより、それを検出できる感度が増大する。本発明の好ましい電気化学発光検出体はここでは簡便にと称する。この検出体またはその同等物はいろいろな量で使用されてよい。これらの検出体は、試料の予備的処理を行なわずに生物学試料中で直接使用できる利点も有する。励起状態をつくるのに必要なエネルギーは、−ラクタムまたはペプチドの加水分解からあるいはNAD+のNADHへの酸化により与えられる。励起状態にあるは規準的な発光メカニズムによって衰微し、620nmの光子を放射する。の定量化は比較的複雑でない計測器を用いて容易に自動化できる。計測器の中心は電気化学フローセルであり、これにはECL反応を開始するために作用電極と対向電極とが入っている。両電極とも金で製作されるのが好ましいが、他の材料も使用されており成功の程度は様々である。電極にいろいろな波型の電圧をかけるためにポテンショスタットが使用され、またECL反応中に放射される光を検出するために単一の光電子増倍管(PMT)が使用される。フローセルの下流の液体流路中にAg/AgCl参照電極が置かれ、そして種々の流体をフローセルを通過して吸引するために蠕動ポンプが使用される。典型的な順序では、アッセイ液体が試験管からフローセル内に抜き出されそして傾斜電圧を電極にかけて放射される光を計測することにより検体が定量化される。測定後、電気化学的クリーニング手続きのためpHの大きいクリーニング液がセル内に吸入される。次にセルに調整溶液が吸入されそして電極表面から再現性の著しく高い状態で出る波型をもつ電圧が加えられ、次の測定サイクルへの備えがなされる。ECL反応は異なる多くの電圧波型によって効率的に開始することができる。作用電極電流およびECL強度の測定は、例えば、三角波型を電極に印加することにより開始することができる。示された印加電圧は実際にはAg/AgCl参照電極で測定した電圧であり、また補償されていないかなりの抵抗の影響を含んでいる。従って作用電極に印加される電圧は示されたものよりかなり低い。三角波型は750ミリボルト/秒(mV/秒)で565ミリボルト(mV)から2800mVまで増加し次いで同じ割合で1000mVまで減少する。−ラクタム基質とRu(bpy)2+との双方の酸化は、印加電圧が1000mVに達し発光が起きる時に明らかになる。発光強度は、電極表面上の基質が消盡する結果、強度が低下するまで、印加電圧とともに増加する。観察される発光の強度は十分に大きく、光子計数方式または電流方式のいずれかで操作される慣用の光電子増倍器によって発光が容易に計測されることができる。電気化学発光を基礎とするイムノアッセイを用いて分析物を測定するのに好ましい方法は以下の逐次的段階による。1.分析物を含有する溶液中で、磁気ビーズに固定された抗分析物抗体を、−ラクタマーゼ抗分析物抗体共役体と混合する。2.抗体を分析物と結合させて抗体−分析物−抗体「サンドイッチ」を作出した後、磁石でビーズを固定し、分析物以外に干渉する分子をことごとく洗浄除去しそして−ラクタマーゼ抗分析物抗体共役体の結合を解く。3.ECLでラベルした基質をビーズに添加し、最適な反応時間を分析物の予想濃度によって決定して酵素を反応させそしてビーズを含有しないように上澄み液を取り出す。4.上澄み液の電気化学発光を測定しそしてそれを、加水分解された、ECLでラベルされた基質の濃度対電気化学発光の標準曲線と比較する。測定は確立された手順によりORIGEN▲R▼ Analyzerで実施できる。目的とする−ラクタムが添加されている試料を次いで測定セルに入れ、最初の読みをとる。目的とする−ラクタムは、典型的には10マイクロモル濃度と1.0ミリモル濃度との間の濃度で添加される。電気化学発光性検出体は典型的に10-6Mの濃度で存在する(範囲は1〜15μM)。次に、酵素が存在するならば−ラクタマーゼで接触される加水分解が起りうることを保証するのに十分な時間、試料の入ったセルがインキュベートされる。この継続時間は5分から2時間の間で一般に変化する。試料および応用剤の濃度に応じてより長いおよびより短い時間をかけることができる。関係するパラメータはすべて経験的なものであるので、その値は慣用技術により決定できる。インキュベーションの後、第2の読みをとる。読みに差があるなら、それは試料中に存在するラクタマーゼの活性と相関する。この点については図2を参照されたい。従って本発明の方法の性能にとって好適な装置および方法には、すでに述べたように、米国特許第5,068,088号、第5,061,455号および第5,147,806号ならびに第5,221,605号に記載のものがあり、これらの特許は参照によって本記載に明示的に含められている。加えて、測定システムにおいて検出体として使用するための電気化学発光分子には、米国特許第5,310,687号に記載の二座芳香族複素環の、ルテニウムおよびオスミウムの窒素含有配位子が含まれ、この特許は参照によって本記載に明示的に含められている。取扱いを容易にしそして標準化を促進するために、アッセイの実施に必要な物質の入ったキットをつくりあげることができる。キットに含められるべき物質は最終的目的に応じて変わるであろう。典型的にはキットに電気化学発光性検出体、必要なバッファー、および標準が含められよう。この標準は、アッセイの性能が求める較正にとって必要な化学的反応剤または印刷された形のもしくは電子的型式のデータ(経済的データ)であってよい。実施例本発明をすでに詳細に述べたにもかかわらず、本出願人は単に例示の目的で、そして本発明を理解に資するものとして以下の特定な例を示す。これらの例は限定的でもなくまた排除的でもない。従って添付する請求の範囲に記載する本出願人の発明の範囲は本明細書全体による教示に照らして決定されるべきである。実施例1でラベルした−ラクタム抗生物質の調製(a)でラベルした6−アミノペニシラニン酸(「Ru−APA」)の調整アセトニトリル中の(米国、メリーランド州、RockvilleのIGEN,Inc.)を、pH8.0の0.2Mの重炭酸ナトリウム(350μL)中の6−アミノペニシラニン酸(12.4mg)と混合し、そして室温で2時間反応を進行させた(図3)。20分にわたって20mMから100mMに至る濃度勾配が直線状の、pH7.0の1.0mL/分の燐酸ナトリウムを使用する、ProgelTM−TSKCM−5PWカラム(7.5cm×7.5mm)米国、ペンシルバニア州、BellefonteのSupelco,Inc.)を装備したWaters(米国、マサチューセッツ州、Milford)のHPLC装置を使用してRu−APAを精製した。ルテニウム錯体(モル消光係数は453nmで13,700M-1cm-1である)の吸光度を測定することにより基質を定量化した。(b)でラベルしたアンピシリン(「Ru−AMP」)の調製アセトニトリル(250μL)中のをpH8.0の0.2Mの重炭酸ナトリウム(250μL)中のアンピシリン(29.1mg)と混合し、そして室温で2時間反応を進行させた(図2)。15分間にわたって20mMから10mMに至る濃度勾配が直線状の、pH7.0の1.0mL/分の燐酸ナトリウムを使用する、ProgelTM−TSJ CM−5PWカラム(7.5cm×7.5mm)(米国、ペンシルバニア州、BellefonteのSupelco,Inc.)を装備したWaters(米国、マサチューセッツ州、Milford)のHPLC装置を使用してRu−AMPを精製した。ルテニウム錯体(モル消光係数は453nmで13,700M-1cm-1である)の吸光度を測定することにより基質を定量化した。アンモニウムヘキサフルオロホスフェート塩の生成に引続いて、Ru−AMPの構造および純度を質量分光法および陽子NMRにより確定した(図4〜5)。(c)でラベルした別な−ラクタムの調製構造中に第1級アミンを有する7−アミノセファロスポラニン酸のような別な−ラクタムもまたと反応して上記したような共役体を生成することができる。反応および生成の条件は似ているであろうが、当技術に熟達する者にとって解決できるくらいある程度は異なる可能性はある。図6は5つの特定的−ラクタムの構造を示す。実施例2 Ru−AMP加水分解のECLアッセイと(共役した)Ru−AMPおよびアンピシリン混合物(共役していない)のECLを比較するために実験を行った。ECL特性はNaOHでの加水分解および酵素加水分解の前および後に比較された(図7)。Ru−AMPは−ラクタマーゼの極めて良い基質であることが判った。バシラスセレウス(Bacillus cereus)由来の−ラクタマーゼI(0.3nM)によるRu−AMP(33μM)の加水分解を、Hitachi(米国、コネチカット州、Danbury)のU3200分光光度計を使用し、pH7.0の0.1Mの燐酸ナトリウムで25℃において240nmでの分光測光法によりモニターした。半減期(t1/2)分析によりRu−AMPの酵素加水分解に関するkcat/Km3.9×108/分・Mが得られた。とアンピシリン(加水分解されまたは加水分解されていない)との等モル混合物のECLの特性を同一濃度のRu−AMP共役体(加水分解されたまたは加水分解されていない)と比較した。別な実験で、アンピシリンおよびRu−AMPを50mMのNaOHによる(塩基加水分解)かまたはバジラスセレウス由来の347nMの−ラクタムIによる(酵素加水分解)かのいずれかで加水分解した。塩基加水分解の場合、30.1μMのRu−AMP、または30μMのアンピシリンと30μMのとの混合物を含有する脱イオン水の溶液1.0mLに5MのNaOH50μLを添加した。30分インキュベートの後、5MのHCl50μLで溶液を中和した。加水分解されない対応する実験では、30.1μMのRu−AMPのあるいは30.3μMのアンピシリンと30.0μMのとを含有する混合物の溶液に5MのH2Oを50μL添加した。30分インキュベートの後、5MのNaClを50μLこれらの溶液に添加した。図8に示す結果は、(1)NaOHまたは−ラクタマーゼによるアンピシリンの加水分解は混合物のECLの増大を惹起し、また(2)加水分解によって惹起されたECLの増大は、光を放射するルテニウム錯体が共有結合的にアンピシリンに結合している場合、劇的なまでに一層多いということを立証する。塩基加水分解に関しては、アンピシリンととの混合物中でアンピシリンが加水分解される場合にECLが1.5倍に増大したのに対して、Ru−AMPが加水分解される場合にはECLが5.2倍に増大した。酵素加水分解で類似する結果が得られた。すなわちアンピシリンととの混合物中でアンピシリンを加水分解されるとECLは2.1倍に増大する一方、Ru−AMPの加水分解に際してはECLが9.8倍に増大した。これらの結論を確かなものにするデータは図8にある。同図は下記するものにつき実験的に決定した電気化学発光を左から右に示す。この研究は、酵素によるインキュベートの時間が30分から60分に延長されていることが異なる酵素加水分解を用いる第2の実験で確認を行った(図9)。この場合、アンピシリンととが共役している時、酵素加水分解はECLを2.5倍に増大し、またRu−AMP共役体が加水分解される時、ECLを11.1倍に増大した。これらの結論を確かなものにするデータは図9にある。同図は下記するものにつき実験的に測定した発光を左から右に示す。これらの結果は、−ラクタム環が加水分解される時に、実験的に測定される発光を劇的に増加する分子内効果をが惹起したことを示す。図10は加水分解により、低濃度のRu−AMPが検出できることを示す。検出の下限界は50nMであることが判明した(加水分解されたRu−AMPに関するECLの相対的な計測数が464であるのに対して加水分解されていないRu−AMPの相対的計測数は−152であった)。これは、(共役していない)アンピシリンの加水分解の検出下限界5000nMと比較すると有利である。実施例3 Ru−APA加水分解のECLアッセイRu−APAはRU−AMPのECL特性(加水分解の前および後の)とは異なる特性を有するであろうと考えられた。この差異はAPAとAMPとの間の構造上の差、特に−ラクタム環と、を共役させるのに用いられる第1級アミノ基との間の距離の差の結果であろう(図7)。Ru−AMPの場合、−ラクタム環は、Ru−APAにおけるよりアミノ基から結合長さの3倍離れている。特に、Ru−APA(または別な−ラクタム共役体)の加水分解は、Ru−AMP加水分解より幾分良い感度でECLにより検出できる。Ru−APA共役体のECL特性を非共役のと6−APAとの混合物のECL特性を比較した。ECL特性はNaOH加水分解および酸素加水分解の前および後に比較した。次にデータを、実施例2に述べたRu−AMPを用いる類似の実験の結果と比較した。Ru−AMPは−ラクタマーゼの極めて良い基質であることが判った。バシラスセレウス由来の−ラクタマーゼI(0.6nM)によるRu−APA(23μM)の加水分解を、Hitachi(米国、コネチカット州、Danbury)のU3200分光光度計を使用し、pH7.0の0.1Mの燐酸ナトリウムで25℃において240nmでの分光測光法によりモニターした。半減期(t/2)分析により、Ru−AMPの酵素加水分解に関するkcat/Km9.8×107/分・Mが得られた。とアンピシリン(加水分解されたまたは加水分解されていない)との等モル混合物のECLの特性を同一濃度のRu−APA共役体(加水分解されたまたは加水分解されていない)と比較した。別な実験で6−APAおよびRu−APAを、50mMのNaOHによる(塩基加水分解)かまたはバシラスセレウス由来の3.8μMの−ラクタマーゼIによる(酵素加水分解)かのいずれかで加水分解した。塩基加水分解の場合、23.0μMのRu−APA、または23.0μMのAPAと23.0μMのとの混合物を含有する脱イオン水の溶液1.0mLに5MのNaOH50mLを添加した。30分の培養の後、5MのHCl50μLで溶液を中和した。加水分解されない対応する実験では、23.0μMのRu−APAのあるいは23.0μMのAPAと23.0μMのとを含有する混合物の溶液に5MのH2Oを50μL添加した。60分の培養の後、5MのNaClを50μLこれらの溶液に添加した。図11に示す結果は、(1)NaOHまたは−ラクタマーゼによる6−APA(共役したまたは共役していない)の加水分解は混合物のECLの増大を惹起し、また(2)加水分解によって惹起されたECLの増大は、光を放射するルテニウム錯体が共有結合的に6−APAに結合している場合、劇的なまでに一層多いということを立証する。塩基加水分解に関しては、6−APAととの混合物中で6−APA(非共役)が加水分解される場合にECLが1.9倍に増大したのに対して、Ru−APA(共役した)が加水分解される場合にはECLが13.2倍に増大した。同様に、酵素加水分解に関しては、6−APAととの混合物中で6−APA(非共役)が加水分解される場合にECLは1.4倍に増大したのに対し、Ru−APA(共役した)が加水分解される場合ECLは31.8倍に増大した。これらの結論を確かなものにするデータは図11にある。同図は下記するものにつき実験的に測定した発光を左から右に示す。この研究は6−APAと電気化学発光性のルテニウム錯体との共役の結果、−ラクタム環が加水分解される時に電気化学発光を増大する分子内効果が生まれることを明瞭に示す。さらにアンピシリン共役体について実施例2で述べた結果と比較すると、Ru−APAの加水分解はRu−AMPの加水分解より著るしくより大きい電気化学発光を生むことが示される。ルテニウム原子はRu−AMPにおけるよりRu−APAにおいて−ラクタム環に近接しているので、以上の結果は、ルテニウム錯体と−ラクタム環との間の距離は決定的な影響を及ぼすであろうことを示す。また試験していない別なは、−ラクタム加水分解に際して電気化学発光を一層劇的に変化させさえするであろう。図12は極めて低い濃度のRu−APAの加水分解はECLで検出することができることを示す。一層特定的に図12は、実験的に測定される電気化学発光に対する加水分解されていないRu−APA(黒丸)および加水分解されたRu−APA(白丸)の影響を示す。検出の下限界は50nM(加水分解されたRu−APAに関する計器でのECLの相対的な計測数の読みが−33であるのに対して加水分解されていないRu−APA(共役した)のECLの相対的計測数は−648であった)。これは(共役していない)アンピシリンの加水分解の検出限界50μM(10μMのの存在下で)と比較すると有利である。−ラクタムをECLラベルに共役させる利点を定量化するための実験を行った。10μMのRu−APAの加水分解の際のECLの増大を、10μMのの存在でいろいろな濃度の6−APA(共役していない)が加水分解されるECL標準曲線と比較した。6−APA標準曲線を外挿すると、この結果(図13)により10μMのRu−APA(共役している)の加水分解の際のECLの変化は10μMのの存在下での1250μMの6−APA(共役していない)の加水分解のECLの変化に等しいことが立証される。このことにより、と6−APAの共役の結果、6−APA加水分解の際にみられるECLの変化が125部となることが立証される。この結論を確かなものにするデータは、Ru−APA(共役している)の電気化学発光作用をのそれと比較して示す図13中にある。三角印は10μMの加水分解されていないRu−APA(白い三角)および加水分解されたRu−APA(黒い三角)の電気化学発光を表わす。丸印は10μMのの存在下の加水分解されていない6−APA(0〜1000μM)(黒丸)および加水分解された6−APA(白丸)の電気化学発光作用を表わす。図13の外挿線は10μMのRu−APAの加水分解に際しての電気化学発光の変化は、10μMのの存在下での1250μMの遊離の6−APAの加水分解に際しての電気化学発光の変化と等しいことを示す。実施例4 抗体−−ラクタマーゼ共役体の調製抗体−ラクタマーゼ共役体はすでに製造されている(Yolkenら、J.Immunol.Meth.73(1984年)109〜123ページ;Svenssonら、Bioconj.Chem.5(1994年)262〜267ページ)。共役体は一般に、Sulfo-SMCC(スルホスクシンイミジル4−〔N−マレイミドメチル〕シクロヘキサン−1−カルボキシレート)のような市販で入手できる2官能性架橋剤を使用して製造され、本発明でもこれを使用した。二つのタンパク質を共有結合的に結合する別な方法が確立しており、これもまた用いられよう。抗体と酵素とが共役の後に生物学的活性を有する限り、任意の方法が好適である。−ラクタマーゼ(3.7mg)を燐酸塩で緩衝化された0.500mLの食塩水(PBS)中に溶解した。Sulfo-SMCC(5mg)を1.500mLのPBS中に溶解した。−ラクタマーゼの溶液とSulfo-SMCCの溶液とを混合して室温で45分間反応させた。ハプテンRT1に対して産生したモノクローナル抗体(5mg)をCentricon 30コンセントレータ(concentrator)(Amicon)を使用してPBSへとバッファー交換した。ジチオスレイトール(DTT、5mg)をPBS中に溶解し、次いで抗−RT1抗体と混合して全体積を1,300mLとした。混合物を室温で30分インキュベートし、TTにRT1のジサルファイド結合を還元させた。上記した二つの反応混合物中のタンパク質を、PBSで予め平衡化されているSephadex G−25M PD−10カラム(Pharmacia)を使用して脱塩した。回収したタンパク質は分光測光により280nmで定量化した。収量は−ラクタマーゼ1.0mgおよび抗体3.1mgであることが判った。タンパク質溶液を次いで混合し、−ラクタマーゼと抗体とのモル比を1.5:1.0にした。タンパク質溶液を4℃で22時間回転させて、酵素−抗体共役体を生成させた。反応に続いて、混合物をSephacryl S−300カラム(Pharmacia)上でのクロマトグラフィーにかけた。三つの蛋白質の主ピークが得られた。クロマトグラフィー分離は大きさによるので、カラムから最初に溶離するピークは酵素−抗体共役体であると思われた。実施例5 酵素イムノアッセイ−ラクタマーゼ−抗体共役体を使用するECLイムノアッセイは、と−ラクタム抗生物質(APAまたはPenGのような)との共役していない混合物あるいは望ましくはのいずれかを使用して実施できる。でラベルされた基質は、基質ととの混合物や−ラクタマーゼ基質、PenGよりずっと高い感度で検出されるので、共役したECL基質系を使用するのが好ましい。本発明では、抗体−酵素共役体(実施例4に記載のような−ラクタマーゼに結合した抗−RT1抗体)を使用してECL酵素イムノアッセイを試験した。検体の存在は共役体の−ラクタマーゼ部分によってリポートされた。この部分はペニシリン、PenGを加水分解し、一方これが電気化学発光によりを発光させる。このアッセイは96−ウェルプレート内で実施しそしてECLは、ウェルの内容物を試験管に移し入れ、ORIGEN▲R▼ Analyser内で値で読むことにより測定された。分析物Bovine Serum Albumin(BSA)共役したRT1ハプテン)を0、0.2、2.0および10.0μg/mlで96−ウェルプレート内で2時間37℃においてインキュベートしてウェルプレートに付着させた。次に、各々のウェルにPBS中の3%BSAを2.00μL加えそしてウェルプレートを37℃で約1時間インキュベートした。実施例4のクロマトグラフィー画分を50μL、各ウェルに添加した。タンパク質のピークが最初に溶離した画分は、抗体−酵素共役体であると推測されるが、タンパク質のピークが遅れて溶離した画分は遊離した抗体または遊離した酵素であると推測され、これらはともに本実験でECL信号を出さないはずである。ウェルプレートを4℃で1晩インキュベートし抗体−酵素共役体を分析物と結合させた。ウェルプレートを、0.05%のTweenを含有するPBSで3回洗浄した。それぞれのウェルに10mMのPenGを75μL加えそしてウェルプレートを室温で30分インキュベートして存在する−ラクタマーゼのすべてにPenG、を加水分解させた。インキュベーション段階の後、各ウェルから25μLを試験管に移し入れた。それぞれの試験管に120μMのを25μLそしてpH7.0の0.1Mの燐酸ナトリウムを250μL添加した。次に混合物のECLをORIGEN▲R▼ Analyzerで読みとった。ECL酵素イムノアッセイの結果を図14に示す。直線1に用いたタンパク質は上記で推測した抗体−酵素共役体であった。図14で知りうるように、直線1のECL計測数の分析物濃度の増加とともに増加する。このことは、抗体−酵素共役体が分析物と結合しそしてPenGを加水分解してを促進する形にしたことを示している。試験した分析物の最低濃度の0.2μg/mLでさえ検出可能であった。他の直線(2〜4)は遊離の抗体および遊離の酵素をおそらく代表する他のクロマトグラフィー画分を示す。対照実験と考えることのできるこれらの直線は分析物の濃度の増大に伴うECLの増大をほとんど示さない。要約すると、との共役していない混合物を使用して分析物を感度良く検出するために、酵素イムノアッセイに抗体−酵素共役体が使用された。−ラクタム加水分解をECLにより検出するのにと−ラクタムとの混合物より著しく感度が高いので、本明細書に述べた結果は、共役した基質を使用することによりおそらく大幅に改善されることができる。 分析物の検出及び/又は定量的測定のための方法であって、(1)該分析物に特異的な酵素共役結合試薬(i)を該分析物(ii)と、電気化学発光性化合物と酵素基質との存在下で接触させ、但し、該酵素と該分析物とは異なるものであり、且つ該酵素は該基質を生成物に転換するものであり、且つ(a)該基質と該生成物の少なくとも一つが該電気化学発光性化合物と反応して電気化学発光を発することができ、(b)該基質の存在下で発せられた電気化学発光は該生成物の存在下で発せられた電気化学発光とは異なり、(2)該分析物が試料中に存在するか否か、又は如何なる量で存在するかを指し示す指標として電気化学発光を検出又は測定することを含んでなる上記方法。 結合試薬が抗−分析物抗体である請求の範囲第1項記載の方法。 酵素が−ラクタマーゼ、プロテアーゼまたは酸化還元酵素である請求の範囲第1又は2項記載の方法。 基質が抗生物質、ペプチドまたはニコチンアミドアデニンジヌクレオチドである請求の範囲第1−3項のいずれか一項記載の方法。 電気化学発光性化合物(ECL化合物)と酵素基質とが共役している請求の範囲第1−4項のいずれか一項記載の方法。 ECL化合物がルブレン、9,10−ジフェニルアントラセン、ルテニウム含有化合物およびオスミウム含有化合物からなる群から選択される請求の範囲第5項記載の方法。 ECL化合物がルテニウムIIトリス−ビピリジンキレートである請求の範囲第5項記載の方法。 トリプロピルアミンの非存在下で実施する請求の範囲第1−7項のいずれか一項記載の方法。 基質とECL化合物の混合物が弱い電気化学発光性であり、生成物とECL化合物の混合物が強い電気化学発光性である請求の範囲第1−8項のいずれか一項記載の方法。 試料中の分析物を測定するためのキットであって、予め測定した量の、該分析物に特異的な酵素共役結合試薬と、予め測定した量の電気化学発光性化合物と酵素基質と参照標準を含み、該予め測定した量とは単一の試料測定を実施するのに十分であり、該酵素は該基質を生成物に転換するものであり、且つ(a)該基質と該生成物の少なくとも一つが該電気化学発光性化合物と反応して電気化学発光を発することができ、(b)該基質の存在下で発せられた電気化学発光は該生成物の存在下で発せられた電気化学発光とは異なる、上記キット。 結合試薬が抗−分析物抗体である請求の範囲第10項記載のキット。 電気化学発光性化合物と酵素基質とが共役している請求の範囲第10又は11項記載のキット。 基質とECL化合物の混合物が弱い電気化学発光性であり、生成物とECL化合物の混合物が強い電気化学発光性である請求の範囲第10−12項のいずれか一項記載のキット。 基質がポリマーである場合は、該基質は電気化学発光性化合物と共役していない請求の範囲第1−4、10及び11項のいずれか一項に記載の方法又はキット。