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タイトル:特許公報(B2)_ε−カプロラクトンの精製方法
出願番号:1997322409
年次:2008
IPC分類:C07D 313/04


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上野 貴史 岡 憲治 JP 4173572 特許公報(B2) 20080822 1997322409 19971107 ε−カプロラクトンの精製方法 ダイセル化学工業株式会社 000002901 鍬田 充生 100090686 上野 貴史 岡 憲治 20081029 C07D 313/04 20060101AFI20081009BHJP JPC07D313/04 C07D 313/04 REGISTRY(STN) CAplus(STN) 特開昭57−040481(JP,A) 特開平05−001054(JP,A) 5 1999140075 19990525 8 20041007 早乙女 智美 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、ε−カプロラクトンの精製方法に関し、より詳しくは、酸価および水分量を低減させたε−カプロラクトンの精製方法に関する。【0002】【従来の技術】ε−カプロラクトンは、ポリウレタン合成用のポリエステルポリオールやその他の成形材料の重合体原料等の用途を有し、近年は生分解性プラスチックの原料としても需要が伸びている有用な化合物である。その製造方法としては、シクロヘキサノンを酸化して得る方法が代表的なものとして知られ、このシクロヘキサノンの酸化にはアセトアルデヒドとの共酸化法と、例えば過酢酸等の有機過酸を酸化剤として用いる酸化法とがある。更に、シクロヘキサノンの酸化によって得た反応液から目的物を分離する方法として、特開昭60−16436、特開平3−33718、特開平4−9378号公報等に蒸留法が開示されている。【0003】【発明が解決しようとする課題】一方、上記方法により得れらたε−カプロラクトンを原料として重合反応を行うと、ε−カプロラクトン製品に含まれる不純物が重合時の反応速度に大きく影響を与え、特にε−カプロラクトン製品の酸価や水分量の相違により、重合反応速度が異なる場合が多い。また、ε−カプロラクトン製品に含まれる酸性物質や水分によって、製品自体も劣化しやすい。【0004】このような酸価と水分量とを低減するため、従来は、反応液に含まれる低沸点の酸や水等の低沸点留分を第一蒸留塔で留去し、第一缶出液を得、第一缶出液を第二蒸留塔に供給し、次いで第二蒸留塔でε−カプロラクトンを蒸留し、高沸酸等の高沸点物と分離する精製系を構築し、かかる精製系において第一蒸留塔の還流比を上げた状態で留出液量を増加させたり、または第二缶出液の抜き取り量を増加させたりしていた。【0005】しかし、第一蒸留塔留出液の増加や第二缶出液の抜き取り量の増加により、精製収率が低下するため、精製収率の向上とε−カプロラクトン製品の品質の向上とを両立させることは、極めて困難である。かかる現状より、ε−カプロラクトンの工業的製造において、ε−カプロラクトンの精製収率を低下させず品質を改善でき、しかも特別の設備等を必要としないε−カプロラクトンの精製方法の開発が熱望されている。【0006】【課題を解決するための手段】本発明者は、第二蒸留塔内に存在する低沸点の酸と水分とがε−カプロラクトンと共に留出しε−カプロラクトン製品の品質悪化の原因となること、および第二蒸留塔の特定位置からε−カプロラクトンを取り出すと精製収率を悪化させず、かつ酸価と水分量とを低減できることを見い出し、本発明を完成させた。【0007】 すなわち本発明は、シクロヘキサノンを酸化して得た反応液を蒸留して不純物と分離するε−カプロラクトンの精製方法において、反応液に含まれる低沸点留分を第一蒸留塔で留去し第一缶出液を得、次いで第一缶出液を3段以上の濃縮部を有する第二蒸留塔へ供給し低沸点留分を第二蒸留塔塔頂から留去し、高沸点物を第二蒸留塔塔底から抜き取り、かつ第二蒸留塔の供給段から最上段までの段数の塔底側から50〜75%の範囲のいずれかの段からε−カプロラクトンを取り出すことを特徴とするε−カプロラクトンの精製方法を提供するものである。また、ε−カプロラクトンを液状で取り出すことを特徴とする前記ε−カプロラクトンの精製方法を提供するものである。更に、シクロヘキサノンを酸化して得た反応液が、有機過酸によりシクロヘキサノンを酸化して得た反応液であること、またはシクロヘキサノンとアルデヒドとの共酸化で得た反応液であることを特徴とする前記ε−カプロラクトンの精製方法を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明する。【0008】【発明の実施の形態】本発明は、シクロヘキサノンを酸化して得た反応液を蒸留して不純物と分離するε−カプロラクトンの精製方法である。【0009】シクロヘキサノンの酸化には、有機過酸を酸化剤として用いる酸化法やアルデヒドとの共酸化法とがあり、いずれの酸化で得た反応液も本発明で好ましく使用できる。【0010】酸化法で使用できる有機過酸としては、過酢酸、過プロピオン酸、過蟻酸、過イソ酪酸が例示でき、これらの中でも過酢酸、過プロピオン酸であることが好ましい。また、酸化には稀釈用溶媒を使用してもよく、好ましい溶媒として酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類が例示できる。シクロヘキサノンの酸化反応では、有機過酸はシクロヘキサノン(bp155℃)を酸化してε−カプロラクトン(bp98〜99℃/2mmHg)に変化させ、自らは還元され、使用した有機過酸に対応する酢酸(bp118.2℃)、プロピオン酸(bp141.35℃)、蟻酸(bp100.5℃)、イソ酪酸(bp154.3℃)等の有機酸となる。このため、シクロヘキサノンを酸化して得た反応液には、ε−カプロラクトン、還元されて生成した酢酸等の有機酸および稀釈用溶媒が含まれ、更に、副生成物であるアジピン酸(bp265℃/100mmHg)、オキシカプロン酸、カプロラクトンのオリゴマーやポリマー等が含まれる。ここに、還元されて生成した酢酸等の有機酸はε−カプロラクトンより沸点が低く、アジピン酸やオキシカプロン酸、カプロラクトンのオリゴマーやポリマー等は、ε−カプロラクトンより沸点が高い。【0011】また、共酸化法で使用できるアルデヒドとしては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の脂肪族アルデヒドおよびベンズアルデヒド、メチルベンズアルデヒド、ジメチルベンズアルデヒドなどの芳香族アルデヒドが挙げられる。共酸化は、シクロヘキサノンとアルデヒドとを含有する溶媒中に、空気または酸素ガス等を供給して酸化し、反応液にはナフテン酸コバルト等の触媒を添加してもよい。第一蒸留塔に供給する代表的なアルデヒド共酸化プロセスの反応液としては、シクロヘキサノンとアセトアルデヒドとの共酸化で得られ、酢酸、ε−カプロラクトン、アセトアルデヒド、シクロヘキサノンおよび触媒を含む反応液から、触媒を分離した反応液が例示できる。また、シクロヘキサノンとジメチルベンズアルデヒドとの共酸化で得られ、ジメチル安息香酸、ε−カプロラクトン、ジメチルベンズアルデヒド、シクロヘキサノンおよび触媒を含む反応液から、触媒およびジメチル安息香酸を分離した反応液が例示できる。【0012】以下、本発明のε−カプロラクトンの精製方法を、図1を用いて説明する。なお、図1では蒸留塔に付属する設備は省略した。【0013】ε−カプロラクトンの精製は、上記反応液を脱低沸蒸留、脱高沸蒸留して行う。 まず、シクロヘキサノンを酸化して得た反応液を第一蒸留塔1へライン2より供給する。第一蒸留塔1では脱低沸蒸留を行う。反応液が有機過酸を酸化剤とする酸化法であって、有機過酸として過酢酸を使用した場合には、過酢酸から生成された酢酸(以下、便宜上当該有機酸を「酢酸」として説明する。)や、酢酸エチル等の稀釈用溶媒等の低沸点留分3を留去するとともに未反応原料のシクロヘキサノンを留出する。【0014】本発明の第一蒸留塔としては、棚段塔および充填塔のいずれでもよい。第一蒸留塔の蒸留条件は、反応液の供給速度、蒸留塔の種類等により適宜選択することができるが、一般に、塔頂温度20〜60℃、特には30〜40℃、塔底温度100〜200℃、特には120〜180℃、塔頂圧力200mmHg以下、還流比0.1〜10、特には0.5〜5であることが好ましい。この蒸留条件によって、低沸点留分3として溶媒や酢酸を効率よく留去すると共に、ε−カプロラクトンを含む第一缶出液4を塔底から回収することできるからである。尚、ε−カプロラクトンの一部も低沸点留分3として留去する。ε−カプロラクトンの留出率は0.5〜3.0%である。【0015】次いで、第一蒸留塔1の塔底からε−カプロラクトンを含む第一缶出液4(粗ε−カプロラクトン)を抜き取り、これを第二蒸留塔5へ供給する。第二蒸留塔も棚段塔および充填塔のいずれでもよいが、3段以上、より好ましくは3〜45段、特には10〜35段の濃縮部を有することを特徴とする。具体的には、好ましくは全段5〜50段であり、より好ましくは15〜40段である。この範囲で、低沸点留分の留去や高沸点留分の分離を効率よく行うことができるからである。この際、濃縮部が上記範囲の段数を有すれば、第二蒸留塔への供給を第二蒸留塔塔底へ行っても、第二蒸留塔中間部へ行ってもよい。尚、本発明では、第二蒸留塔中間部とは、第二蒸留塔の塔底および塔頂部を除いたそれらの間の任意の段を意味する。【0016】第二蒸留塔5では、再脱低沸蒸留と脱高沸蒸留を行う。第二蒸留塔の蒸留条件は、第一缶出液4の供給速度、蒸留塔の種類等により適宜選択することができるが、ε−カプロラクトンの重合によるロスを少なくするために、塔頂温度100〜140℃、好ましくは110〜130℃、塔底温度120〜200℃、好ましくは130〜160℃、塔頂圧力50mmHg以下、還流比0.1〜10、好ましくは0.3〜5である。これにより、塔内で生成した低沸点の酸や水分等の低沸点留分6を塔頂から効率よく留去すると共に、カプロラクトンオリゴマー等やアジピン酸等の高沸点物を第二缶出液7としてε−カプロラクトンと分離することができるからである。【0017】本発明では、精製されたε−カプロラクトン(ε−カプロラクトン製品)を第二蒸留塔5の供給段より上で最上段より下のいずれかの段から取り出すことを特徴とする。より好ましくは、供給段から最上段までの段数の塔底側から30〜90%、特には50〜80%の範囲のいずれかの段から取り出すことを特徴とする。この範囲で高沸点成分と低沸点留分の分離に優れ、ε−カプロラクトン製品の酸価と水分量の低減に特に優れるからである。ここに、第二蒸留塔中間部における取出段の位置の算出方法は、例えば段数20の第二蒸留塔において供給段が塔底であり取出段が5段目である場合は、(5/20)×100=25%、供給段が塔底であり取出段が10段目である場合は(10/20)×100=50%となる。さらに、第二蒸留塔の第2段目に供給し、かつ取出段が第6段目の場合は、((6−2)/(20−2))×100=22%となる。【0018】第二蒸留塔中間部からのε−カプロラクトン製品の取り出しは、ε−カプロラクトン製品を液状で取り出すことが好ましい。気体状態で取り出すと、第二蒸留塔内の気相側に多く分布する低沸点留分も製品と共に取り出される結果、製品中の低沸点留分の濃度が上昇するからある。ε−カプロラクトン製品を液状で取り出すためには、取出段の液相部を抜き出せばよい。【0019】本発明の精製方法によれば、通常ε−カプロラクトン製品は、酸価0.07〜0.10mgKOH/gであり水分は70〜120ppmとなる。従って、本発明のε−カプロラクトン製品を用いて重合反応を行うと反応速度を改善することができると共に、ε−カプロラクトン製品の劣化を防止することができる。【0020】【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお「%およびppm」は、特に示す場合を除くほか「重量%および重量ppm」を示す。【0021】(測定項目)(1)酸価:ε−カプロラクトン製品1g当たり1/10NのKOH溶液による中和に必要な滴定量より算出した。(2)水分:カールフィッシャー型水分分析計で分析した。【0022】(参考例1)内容積2リットルの流通式反応器にシクロヘキサノンを60g/Hrで、30%の過酢酸の酢酸エチル溶液を170.5g/Hr(純過酢酸としては51.4g/Hr、シクロヘキサノンに対して1.1モル倍)で供給し、反応温度50℃で連続反応させた。得られた反応液の組成は、ε−カプロラクトン28.78%、未反応シクロヘキサノン0.52%、未反応過酢酸1.31%、副生アジピン酸0.59%、カプロラクトン重合物0.30%、酢酸21.16%、溶媒酢酸エチル47.34%であった。次いで、得られた反応液を15段の目皿式蒸留塔の第一蒸留塔へ供給し、塔頂温度35℃、塔底温度160℃、塔頂圧力60Torr、還流比1.0で脱低沸蒸留し、脱溶媒、脱酢酸し、ε−カプロラクトンを含む第一缶出液を得た。【0023】(参考例2)内容積2リットルのバッチ式反応器にシクロヘキサノン450g/Hrと溶媒酢酸エチル1160gおよび触媒として6%Co含有ナフテン酸コバルト0.08gを仕込んだ。これにアセトアルデヒド360gを5時間かけて滴下し、反応温度40℃に維持した。アセトアルデヒド仕込開始から滴下終了後1時間まで酸素ガス2.2リットル/Hrを供給した。得られた反応液の組成は、ε−カプロラクトン10.4%、未反応シクロヘキサノン11.7%、酢酸13.8%、未反応アセトアルデヒド8.4%、副生アジピン酸0.3%、カプロラクトン重合物0.50%、溶媒酢酸エチル55.0%であった。次いで、得られた反応液を15段の目皿式蒸留塔の第一蒸留塔へ供給し、塔頂温度20℃、塔底温度180℃、塔頂圧力170Torr、還流比1.0で脱低沸蒸留し、脱溶媒、脱酢酸し、ε−カプロラクトンを含む第一缶出液を得た。【0024】(実施例1)参考例1で得た第一缶出液を直径40mmのガラス製の真空ジャケットを有する20段のオルダーショー式蒸留塔の塔底へ319g/Hrで供給し、塔頂温度119℃、塔底温度144℃、塔頂圧力15Torr、還流比(R/D=100)一定で蒸留し、塔底から第二缶出液を80.35g/Hrで抜き取り、塔頂から低沸点留分を3.6g/Hrで留去し、ε−カプロラクトン製品を第二蒸留塔の塔底を含めず数えた下から10段目から液状(235.05g/H,第二蒸留塔における製品収率73.7%)で取り出した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価が0.078mgKOH/gであり、水分は70ppmであった。【0025】(実施例2)第一缶出液を第二蒸留塔塔底へ325.4g/Hrで供給し、塔底から80.76g/Hrで第二缶出液を抜き取り、塔頂から低沸点留分を3.4g/Hrで留去し、ε−カプロラクトンを第二蒸留塔の塔底を含めず数えた下から15段目から液状(241.24g/H,第二蒸留塔における製品収率74.1%)で取り出した以外は、実施例1と同様に操作した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価は0.070KOHmg/gであり、水分は80ppmであった。【0026】(実施例3)第一缶出液を第二蒸留塔塔底へ322.7g/Hrで供給し、塔底から78.94g/Hrで第二缶出液を抜き取り、塔頂から低沸点留分を3.5g/Hrで留去し、ε−カプロラクトンを第二蒸留塔の塔底を含めず数えた下から15段目から気体状態(240.26g/H,第二蒸留塔における製品収率74.5%)で取り出した以外は、実施例1と同様に操作した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価は0.100KOHmg/gであり、水分は120ppmであった。【0027】(比較例1)第一缶出液を第二蒸留塔塔底へ323.5g/Hrで供給し、塔底から85.3g/Hrで第二缶出液を抜き取り、塔頂からε−カプロラクトンを留出させて取り出した(238.2g/H,第二蒸留塔における製品収率73.6%)以外は、実施例1と同様に操作した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価は0.131KOHmg/gであり、水分は180ppmであった。【0028】(比較例2)第一缶出液を第二蒸留塔塔底へ324.1g/Hrで供給し、塔底から77.21g/Hrで第二缶出液を抜き取り、塔頂から低沸点留分を3.3g/Hrで留去し、ε−カプロラクトンを第二蒸留塔の塔底を含めず数えた下から5段目から液状(243.59g/H,第二蒸留塔における製品収率75.2%)で取り出した以外は、実施例1と同様に操作した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価は0.175KOHmg/gであり、水分は60ppmであった。【0029】(実施例4)参考例2で得た第一缶出液を第二蒸留塔塔底へ323.8g/Hrで供給し、塔底から第二缶出液を85.2g/Hrで抜き取り、塔頂から低沸点留分を3.3g/Hrで留去し、ε−カプロラクトン製品を第二蒸留塔の塔底を含めず数えた下から15段目から気体(235.3g/H,第二蒸留塔における製品収率72.7%)で取り出した以外は、実施例1と同様に操作した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価が0.082mgKOH/gであり、水分は79ppmであった。【0030】(比較例3)参考例2で得た第一缶出液を第二蒸留塔塔底へ325.3g/Hrで供給し、塔底から86.1g/Hrで第二缶出液を抜き取り、塔頂からε−カプロラクトンを留出させて取り出した(239..2g/H,第二蒸留塔における製品収率73.5%)以外は、実施例1と同様に操作した。ε−カプロラクトン製品の品質を分析した結果、酸価は0.144KOHmg/gであり、水分は195ppmであった。【0031】(結果)第一缶出液供給量、供給段、第二缶出液の抜き取り量をほぼ一定にし、ε−カプロラクトン製品の取り出し段を変化させて、酸価と水分量とを調べた結果、第二蒸留塔塔頂部からε−カプロラクトン製品を取り出した比較例1および比較例3と比べ、酸価と水分量との双方を低減することができた。【0032】【発明の効果】本発明によれば、従来の設備を使用し効率よくε−カプロラクトンを精製することができる。本発明の精製方法により得られたε−カプロラクトン製品は、収率が悪化せずに従来の方法により得た製品より酸価と水分量とが少ない。【図面の簡単な説明】【図1】 ε−カプロラクトンの精製方法を示す工程図。【符号の説明】1 第一蒸留塔2 ライン3 低沸点留分4 第一缶出液5 第二蒸留塔6 低沸点留分7 第二缶出液8 ε−カプロラクトン製品の取り出し部 シクロヘキサノンを酸化して得た反応液を蒸留して不純物と分離するε−カプロラクトンの精製方法において、反応液に含まれる低沸点留分を第一蒸留塔で留去し第一缶出液を得、次いで第一缶出液を3段以上の濃縮部を有する第二蒸留塔へ供給し低沸点留分を第二蒸留塔塔頂から留去し、高沸点物を第二蒸留塔塔底から抜き取り、かつ第二蒸留塔の供給段から最上段までの段数の塔底側から50〜75%の範囲のいずれかの段からε−カプロラクトンを取り出すことを特徴とするε−カプロラクトンの精製方法。 ε−カプロラクトンを液状で取り出すことを特徴とする請求項1記載のε−カプロラクトンの精製方法。 シクロヘキサノンを酸化して得た反応液が、有機過酸によりシクロヘキサノンを酸化して得た反応液であることを特徴とする請求項1又は2記載のε−カプロラクトンの精製方法。 シクロヘキサノンを酸化して得た反応液が、シクロヘキサノンとアルデヒドとの共酸化で得た反応液であることを特徴とする請求項1又は2記載のε−カプロラクトンの精製方法。 シクロヘキサノンを酸化して得た反応液が、シクロヘキサノンとアルデヒドとの共酸化で得た反応液であり、ε−カプロラクトンを気体状で取り出すことを特徴とする請求項1記載のε−カプロラクトンの精製方法。


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