タイトル: | 特許公報(B2)_クロロフィラーゼ抑制剤、それを含む食品、飼料及び化粧料 |
出願番号: | 1997007536 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | C12N 9/99,A61K 31/7048,A61K 31/352,A23K 1/16,A23L 1/30,A61K 8/60,A61K 8/35,A61Q 11/00 |
内野 敬二郎 川口 きよみ JP 4031544 特許公報(B2) 20071026 1997007536 19970120 クロロフィラーゼ抑制剤、それを含む食品、飼料及び化粧料 日本製粉株式会社 000231637 中村 稔 100059959 大塚 文昭 100067013 熊倉 禎男 100082005 宍戸 嘉一 100065189 竹内 英人 100096194 今城 俊夫 100074228 小川 信夫 100084009 村社 厚夫 100082821 内野 敬二郎 川口 きよみ JP 1996292780 19961105 20080109 C12N 9/99 20060101AFI20071213BHJP A61K 31/7048 20060101ALI20071213BHJP A61K 31/352 20060101ALI20071213BHJP A23K 1/16 20060101ALI20071213BHJP A23L 1/30 20060101ALI20071213BHJP A61K 8/60 20060101ALI20071213BHJP A61K 8/35 20060101ALI20071213BHJP A61Q 11/00 20060101ALI20071213BHJP JPC12N9/99A61K31/7048A61K31/352A23K1/16 303DA23K1/16 302BA23L1/30 ZA61K8/60A61K8/35A61Q11/00 A61K A23L A23K CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) MEDLINE(STN) BIOSIS(STN) EMBASE(STN) 特開平04−300836(JP,A) 特開平06−303941(JP,A) 特開昭57−152881(JP,A) 特開昭59−095885(JP,A) 7 1998179157 19980707 8 20030829 伊藤 幸司 【0001】【発明の属する技術分野】本発明はクロロフィラーゼ抑制剤に関し、更にクロロフィル含有食品、飼料あるいは化粧料に該クロロフィラーゼ抑制剤を含有させた食品、飼料あるいは化粧料に関する。【0002】【従来技術】クロロフィルは植物の各種器官に存在する緑色色素であって、葉緑素とも呼ばれる。クロロフィルは植物の細胞内のクロロプラストに局在し、太陽光線のエネルギーを吸収し光合成を行う。クロロフィルはマグネシウムを含んだポリフィリン構造を有する。クロロフィルは造血、強壮、整腸作用、脱臭作用などを有することが知られていて、食品、健康食品、飼料、化粧料などの成分として利用されている。クロロフィルは、緑色野菜、ノリ、クロレラなどに多く含まれている。よって緑黄色野菜などを使用した食品や飼料にも当然にクロロフィルが含まれることになる。クロロフィルは植物組織が新鮮な間は比較的安定であるが、老化にともなって、植物自身がもっているクロロフィラーゼという酵素や酸により分解し、クロロフィル色素の退色を招く。クロロフィラーゼ等により分解されて生成するクロロフィル分解物が、光線過敏症のような毒性を示すことが既に知られていて、原因物質が、フェオフォルバイトaであることが明らかにされている(天野等、食品衛生研究、28巻、739 頁、1978年;駒井等、食品衛生研究、28巻、747 頁、1978年;田村等、食品衛生研究、28巻、753 頁、1978年;田村等、食衛誌、20巻、173 頁、1979年;松村等、食衛誌、23巻、365 頁、1982年;内山等、食品衛生研究、31巻、423 頁、1981年) 。クロロフィラーゼは、クロロフィルを含んだ食品の製造中及び食品の保存中に働き、60〜70℃の加熱やアルコール類により活性化することが知られている(小倉等、日本農芸化学会誌、61巻、451 〜456 頁、1987年) 。【0003】現在クロレラなどでは、既存のフェオフォルバイトaが100mg/100gを超えてはならない規定がある。クロレラは、単細胞緑藻の1種で、クロロフィルを含んだ素材として特によく利用されるものである。クロレラは、培養液からクロレラを分離、乾燥し粉末を製造する工程で、クロロフィラーゼが働き、フェオフォルバイトaが一部生成する可能性がある。また、粉末から顆粒にする段階で、一般にはアルコール類を使用するため、クロロフィラーゼが活性化しフェオフォルバイトaが生成しやすくなる。従って、食品中などにおいて、クロロフィルの分解を防止することが強く望まれている。従来、クロロフィルの分解を防止するため、塩基性物質を配合する安定化方法(特開昭60−234554号公報)や加熱によるクロロフィラーゼ失活方法(特開昭57−152881号公報)が開示されているが、それらの作用が弱かったり、熱によって栄養成分が減少ないし失活するなどの問題があり、十分ではなかった。【0004】【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、食品などにおいてビタミン、ミネラルを始めとする各種栄養素を維持したままで、クロロフィルを安定化するため、クロロフィラーゼに対して優れた阻害活性を示し、かつ安全性の高いクロロフィラーゼ抑制剤を提供することである。本発明の目的はまた、クロロフィル含有食品、飼料、化粧料に上記クロロフィラーゼ抑制剤を含有させた食品、飼料、化粧料を提供することである。【0005】【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究を重ね、植物に含まれる天然物質を検索し、フラボノイド類に属するクエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン、及びカルコンの1種であるブテインが、クロロフィラーゼに対して優れた抑制効果を発揮することを見出し、本発明を完成させるに至った。従って本発明は、クエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン及びブテインからなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有するクロロフィラーゼ抑制剤に関する。クエルシトリンはブナ科のカシ属(Quercus)より得られたことから、この名称が付けられている。クエルシトリンは天然に広く分布していて、その構造はクエルセチンの3位にラムノースが結合したものである。クエルシトリンは、特にドクダミ、ホップ、及びサンショウに豊富に含まれていることが知られている。従って、本発明はまた、ドクダミ、ホップ及びサンショウの抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有するクロロフィラーゼ抑制剤に関する。ミリシトリンは、ミリセチンの配糖体でありミリセチンの3位にラムノースが結合したものである。ミリセチンもミリシトリンも、ヤマモモ属の植物に含まれており、特にヤマモモの樹皮に豊富に含まれていることが知られている。本明細書中でいう「ヤマモモ」とは、ミリセチンやミリシトリンを含むヤマモモ属の植物を総称する。従って本発明はまた、ヤマモモの樹皮及びヤマモモの樹皮の抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有するクロロフィラーゼ抑制剤に関する。一方ブテインは、インド産マメ科の高木 Buteafrondosaにフラバノンと一緒に含まれていることが知られている。本発明はさらに、クロロフィルを含む食品、飼料及び化粧料に関し、上記のクロロフィラーゼ抑制剤を含有させたクロロフィル含有食品、飼料及び化粧料に関する。【0006】【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明のクロロフィラーゼ抑制剤の有効成分として使用するクエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン及びブテインは天然品でも合成品でもよい。天然のクエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン、ブテインを使用する場合、植物から抽出し精製して得られたクエルシトリン等を使用してもよいし、またクエルシトリン等を含有する精製度の低い粗抽出物を使用してもよい。クエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン及びブテインはいずれも、市場で一般に入手することができ、本発明ではこのような市販品を使用することもできる。クエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン及びブテインは極めて毒性の低いものと考えられる。【0007】クエルシトリンは天然に広く分布するものであるが、特にドクダミ、ホップ、及びサンショウに豊富に含まれている。ドクダミは、全国各地で平地のやや湿った所に生える多年生草本で、独特の臭気がある。クエルシトリン、イソクエルシトリンなどのフラボノイドや、抗菌力の強いデカノイルアセトアルデヒドなどを含む。生薬は加熱し、膿出しや蓄膿症に用いられている。乾燥した葉は利尿、消炎、整腸などに用いられている。ドクダミの葉の乾燥物の粉末が市販されていて、またその抽出物はドクダミエキスとして市場で一般に入手することができる。本発明ではそのような市販品を使用することができる。【0008】ホップは、ヨーロッパ原産のつる性の多年草 Humulus luplus の花を日陰乾したものである。西ドイツ、アメリカ、チェコスロバキアなどで栽培されており、日本では北海道、岩手、長野などで栽培されている。ビールの芳香、苦味剤として利用されている。苦味、芳香の本体はルプリンと呼ばれ、ヨーロッパでは芳香性苦味健胃、利尿、鎮静薬とされている。その他にフムロン、ルプロンなどの苦味質、ミルセンなどの精油成分、タンニンを含む。ホップの粉末も市販されていて、その抽出物もホップエキスとして、市場で一般に入手することができ、本発明ではそのような市販品を使用することができる。サンショウは、ミカン科の落葉低木である。葉及び果実に芳香と辛味があるため、香辛料として食されている。一般に若い葉を木の芽と呼び、実を山椒と呼んでいる。香気の主体はジテルペンによるもので、その他にオイゲノール、ゼラニオール、シトロネールを含み、辛味はサンショオールによる。辛味成分には健胃、整腸、利尿作用があり、健胃薬、整腸薬、利尿薬として用いられている。その他に鎮痛、鎮咳薬として用いられている。サンショウの葉や果実の粉末、その抽出物もサンショウエキスとして、市場で一般に入手することができ、本発明ではそのような市販品を使用することができる。【0009】ヤマモモは中部以南の温暖な地域で、石灰分に富んだ産地に多く自生する常緑高木である。ヤマモモの樹皮をはいで乾燥したものは楊梅皮と呼ばれていて、市場で入手することができる。その形状は枝状又は管状で長さ20〜30cm、厚さ3〜6mm程度である。外面は灰褐色、内面は暗褐色を帯びている。味は収斂性で苦く、下痢止め、止血、殺菌、解毒作用がある。これは樹皮中に約15%含まれるタンニンの作用による。また利尿作用があり、その活性本体はミリシトリンである。普通は、煎じて内服するが、粉末を酢で黄柏末とともに練り、打撲に用いることもある。ヤマモモの樹皮は乾燥した後、粉砕などにより粉末化して用いる。本発明では、楊梅皮の市販品を抽出原料としてもよく、また粉末化してもよい。本発明のクロロフィラーゼ抑制剤の有効成分の一つは、ヤマモモの樹皮自体であって、例えば、乾燥させたヤマモモの樹皮の粉末、すなわち粉末状の楊梅皮をクロロフィル含有食品、飼料、化粧料に添加することができる。【0010】本発明のクロロフィラーゼ抑制剤は、上述に説明したようなドクダミ、ホップ及びサンショウの抽出物から選ばれる少なくとも1種を有効成分とすることができる。本発明のクロロフィラーゼ抑制剤はまた、ヤマモモの樹皮の抽出物を有効成分とすることができる。ドクダミ、ホップ、サンショウ又はヤマモモの樹皮の抽出物を調製する場合、本発明のクロロフィラーゼ抑制剤の有効成分であるクエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリンが抽出されるように適宜溶媒を選択すればよい。一般的に有機溶媒及び/又は水が使用され、中でもエタノール、含水エタノール、メタノール、水などが適当である。特に無水エタノール、含水エタノール、例えば60〜80%含水エタノールが好ましく使用される。一般的な抽出方法として具体的には、次のような手順がある。乾燥した原料を必要があれば適当な大きさに細かくし、80%含水エタノールを加え抽出処理する。溶媒の量は原料に対して2〜5倍量が適当である。抽出は溶媒沸騰下で3時間程度行う。その後、抽出液を濾紙で濾過し、残渣に再度2〜5倍量の溶媒を加え沸騰下で3時間抽出する。抽出液を濾紙で濾過し、前の抽出液を合わせて減圧下濃縮乾固する。溶媒を完全に乾固させ、抽出物を得る。なお、上記で得た抽出液をそのまま使用することもできる。【0011】本発明のクロロフィラーゼ抑制剤は、上記の有効成分の他に、必要に応じ適当な添加剤を含んでもよい。例えばデキストリン、サイクロデキストリン、乳糖、蔗糖、デンプン、結晶セルロース、マンニット、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の1種又は2種以上を組み合わせた賦形剤などが挙げられる。本発明のクロロフィラーゼ抑制剤は、クロロフィルを含有する食品、飼料、化粧料に添加することができる。ここでクロロフィルには、天然クロロフィル(例えばクロロフィルa、b等)及びその金属置換体(例えば銅クロロフィルなど)が含まれる。本発明でいうクロロフィル含有食品とは、緑黄色野菜、藻類、例えばクロレラなどであり、具体的には、クロレラ粉末、クロレラ液、クロレラ錠剤及びクロレラ顆粒といったクロレラ含有食品、クロロフィル入りチューインガム、クロロフィル入りキャンディーといったクロロフィル含有食品、緑黄色野菜乾燥粉末入りパンといった緑黄色野菜乾燥粉末入り食品、緑黄色野菜ジュース、漬物類といった緑黄色野菜を加工した食品などがある。また、クロロフィル含有飼料とは、クロレラ粉末、クロロフィル、緑黄色野菜の乾燥粉末などを配合した飼料であり、例えばドッグフード、キャットフードなどがある。クロロフィルを含有する化粧料とは、クロレラ粉末といったクロロフィル素材やクロロフィルを配合した化粧料であって、例えばクリーム、化粧水、乳液、パック、歯磨き剤などがある。【0012】上記のようなクロロフィル含有食品、飼料、化粧料の製造過程で適宜、本発明のクロロフィラーゼ抑制剤を添加することができる。それらの製造方法は常法に従えばよい。クロロフィラーゼ抑制剤を使用する態様として、例えば、クロレラを培養してクロロフィル素材として有用なクロレラ粉末を得る工程で使用することが挙げられる。一般に、クロレラは一般に培養後、集め、乾燥し、必要に応じ粉砕することにより粉末を得る。この粉末をそのままで、また顆粒や錠剤の形状に加工した後、商品化している。このような過程で、本発明のクロロフィラーゼ抑制剤を、培養後固液分離し集めたクロレラに加え、その後噴霧乾燥することにより、クロロフィルが安定化したクロレラ粉末を得ることができる。また、通常の方法で得たクロレラ粉末に本発明のクロロフィラーゼ抑制剤を配合して顆粒や錠剤の形状に加工することができる。こうして、加工段階や、できあがった製品の保存段階でのクロロフィルの分解を抑制することができる。本発明のクロロフィラーゼ抑制剤の、食品、飼料及び化粧料への添加量は、それらが含むクロロフィル素材のクロロフィラーゼ活性の強弱に応じて変動させることができる。食品、飼料及び化粧料に含まれるクロロフィル素材、例えばクロレラ粉末や緑黄色野菜の重量に対して、一般的に、クエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン、ブテインといった有効成分として0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%が適当である。【0013】【試験例1】クロロフィラーゼ抑制活性の測定クエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン及びブテイン(すべてフナコシ製)のそれぞれのクロロフィラーゼ抑制活性を測定した。手順は下記のとおりである。クロレラ粉末(台湾製)0.5gにアセトン20mlを加え、15,000回転で3分間ホモジナイズした後、水20mlを加えた。このクロレラ50%アセトン溶液を3,000 回転で5分間遠心分離し、上清液を得た。上清液をフィルター(ADVANTEC 0.8μ)で濾過し、酵素クロロフィラーゼ及び基質となるクロロフィルを含んだ溶液を調製した。このように調製したクロロフィラーゼ及び基質となるクロロフィルを含んだ50%アセトン溶液2mlに、10mg/ml 濃度でDMSOに溶解したクエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン又はブテインの各検体溶液40μlを添加し、37℃で一夜酵素反応させた。酵素反応終了後、3000回転で5分間遠心分離し、上清液を分離した。分離し得られた上清液1mlにアセトン1ml、ヘキサン2mlを加え攪拌後、ヘキサン層に移行したクロロフィル含量を吸光度計(OD663nm) で測定し、クロロフィラーゼ抑制活性を求めた。なお、対照として、クロロフィラーゼ及び基質となるクロロフィルを含んだ50%アセトン溶液2mlに検体を添加せずに同様に実施した。検体添加液の吸光度をAとし、検体無添加液の吸光度をBとし、及び酵素未反応液の吸光度をCとして次の式より、抑制率が得られる。抑制率=〔(C−A)/(C−B)−1〕×100(%)その結果、クエルシトリン、ミリセチン、ミリシトリン及びブテインは、それぞれ反応液中に196μg/ml添加することにより、クロロフィラーゼ活性を40%、53%、52%、67%抑制することがわかった。【0014】【参考例1】ドクダミ、ホップ、サンショウの抽出物の調製ドクダミ1kgに80%エタノール5リットルを加え、沸騰下抽出した。抽出液を減圧下で濃縮し更に乾固し、ドクダミの抽出物を得た。必要に応じデキストリンなどの賦形剤を加えることができる。ホップやサンショウの葉及び実についても同様に80%エタノールによりクエルシトリンを抽出することができる。【0015】【参考例2】ヤマモモの樹皮の抽出物の調製楊梅皮1kgに80%エタノール5リットルを加え、沸騰下で抽出した。抽出液を減圧下で濃縮し更に乾固し、楊梅皮の抽出物を得た。必要に応じデキストリンなどの賦形剤を加えることができる。【0016】以下、本発明を実施例により詳しく説明する。【実施例1】クロレラ錠剤の製造培養液からクロレラを分離し、この分離物にクエルシトリンを0.5%ドライベースで加え、噴霧乾燥しクロレラ粉末を得た。この粉末で錠剤を製造した。【実施例2】クロレラ錠剤の製造培養液からクロレラを分離し、この分離物にミリセチンを0.5%ドライベースで加え、噴霧乾燥しクロレラ粉末を得た。この粉末で錠剤を製造した。【0017】【実施例3】クロレラ錠剤の製造クロレラ粉末(台湾製)200gににホップ抽出物(参考例1)を2g配合し、打錠により1粒500mgの錠剤を製造した。【実施例4】クロレラ錠剤の製造クロレラ粉末(台湾製)200gにミリシトリンを0.2g配合し、錠剤を製造した。【実施例5】クロレラ錠剤の製造クロレラ粉末200gにサンショウ抽出物(参考例1)を2g配合し、打錠により1粒500mgのクロレラ錠剤を得た。【0018】【実施例6】クロレラ顆粒の製造クロレラ粉末(台湾製)200gにドクダミ抽出物(参考例1)を2g配合し、50%アルコールを加え造粒、乾燥後、200gの顆粒を得た。【実施例7】クロレラ顆粒の製造クロレラ粉末(台湾製)200gに楊梅皮の抽出物(参考例2)を2g配合し、50%アルコールを加え造粒、乾燥後、200gの顆粒を得た。【0019】【実施例8】パンの製造小麦粉3kg、ホウレンソウ乾燥粉末100g、イースト60g、イーストフード3g、砂糖150g、食塩60g、ショートニング150g、脱脂粉乳60g、水2070g、クエルシトリン10gを用いて、ストレート法によりドウを作成し、220℃で焙焼して食パンを製造した。【実施例9】パンの製造小麦粉3kg、ホウレンソウ乾燥粉末100g、イースト60g、イーストフード3g、砂糖150g、食塩60g、ショートニング150g、脱脂粉乳60g、水2070g、ミリシトリン10gを用いて、ストレート法によりドウを作成し、220℃で焙焼して、食パンを製造した。【0020】【実施例10】ドッグフードの製造とうもろこし32g、小麦粉30g、緑黄色野菜乾燥粉末15g、ミートミール10gの混合品にクエルシトリンを0.5g加え混合、粉砕した。得られた混合品に加水し、クッキングエクストルーダー処理を行い、120℃で20分間乾燥し、ドッグフードを得た。【実施例11】ドッグフードの製造とうもろこし32g、小麦粉30g、緑黄色野菜乾燥粉末15g、ミートミール10gの混合品に楊梅皮抽出物(参考例2)を0.8g加え混合、粉砕した。得られた混合品に加水し、クッキングエクストルーダー処理を行い、120℃で20分間乾燥し、ドッグフードを得た。【0021】【実施例12】歯磨き粉の製造グリセロール85g、ナトロゾール3g、CMCダイセル3g、CaCO3 250g、水15g、乾燥クロレラ粉末1gにクエルシトリン0.1gを配合して歯磨き粉を製造した。【実施例13】歯磨き粉の製造グリセロール85g、ナトロゾール3g、CMCダイセル3g、CaCO3 250g、水15g、乾燥クロレラ粉末1gにブテイン0.1gを配合して歯磨き粉を製造した。【0022】【発明の効果】本発明のクロロフィラーゼ抑制剤は安全性が高く、優れたクロロフィラーゼ抑制効果を発揮する。従って、このクロロフィラーゼ抑制剤をクロロフィルを含む食品、飼料、化粧料に含有させることにより、クロロフィルの分解を抑制し、有害なクロロフィル分解物の生成を防止することができ、かつクロロフィルの生理作用を維持することができる。 クエルシトリン、ミリセチン及びミリシトリンからなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有するクロロフィラーゼ抑制剤。 クエルシトリンがドクダミ、ホップ及びサンショウの抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種の抽出物に由来するものである、請求項1記載のクロロフィラーゼ抑制剤。 ミリセチン及び/又はミリシトリンがヤマモモの樹皮の抽出物に由来するものである、請求項1記載のクロロフィラーゼ抑制剤。 クロロフィル含有食品に請求項1〜3のいずれか1項記載のクエルシトリン及び/又はミリシトリンを有効成分として含有するクロロフィラーゼ抑制剤を含有させた食品。 クロロフィル含有食品がクロレラ含有食品である請求項4記載の食品。 クロロフィル含有飼料に請求項1〜3のいずれか1項記載のクエルシトリン及び/又はミリシトリンを有効成分として含有するクロロフィラーゼ抑制剤を含有させた飼料。 クロロフィル含有化粧料に請求項1〜3のいずれか1項記載のクロロフィラーゼ抑制剤を含有させた化粧料。