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タイトル:特許公報(B2)_抗体検出用化学発光イムノアッセイ
出願番号:1996531217
年次:2005
IPC分類:7,G01N33/543,G01N21/78,G01N33/532


特許情報キャッシュ

シヤー,デイネツシユ・オー リチヤードソン,ラツセル・ビー JP 3611579 特許公報(B2) 20041029 1996531217 19960409 抗体検出用化学発光イムノアッセイ アボット・ラボラトリーズ 川口 義雄 船山 武 伏見 直哉 シヤー,デイネツシユ・オー リチヤードソン,ラツセル・ビー US 08/422,404 19950414 20050119 7 G01N33/543 G01N21/78 G01N33/532 JP G01N33/543 501D G01N33/543 575 G01N21/78 C G01N33/532 B 7 G01N 33/53 - 579 特開昭54−104391(JP,A) 特開昭63−112564(JP,A) 特開昭63−057572(JP,A) 特表平06−501559(JP,A) 特開昭55−092693(JP,A) 特開昭60−250257(JP,A) 10 US1996005077 19960409 WO1996032004 19961017 1999503829 19990330 16 20021226 山村 祥子 発明の背景本発明は一般には化学発光化合物を利用する抗体検出用イムノアッセイに関し、より詳細にはプレ複合体混合物を形成して2段階アッセイを実施し、信号を増幅する抗体検出用化学発光イムノアッセイに関する。化学発光ラベルを信号発生化合物として利用するイムノアッセイは公知である。イムノアッセイに化学発光発生及び検出を適用することはW.R.Seitz,“Immunoassay Labels Based on Chemiluminescence and Bioluminescence,"Clinical Biochemistry 17:120−126(1984)に記載されている。不均一イムノアッセイで分離手段として使用される固体多孔質エレメントに固定化した免疫複合体から発生される化学信号を直接励起及び測定することにより化学発光アッセイを実施する方法と、この測定を実施するための装置は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義の係属中の米国特許出願第07/425,643号及び07/206,645号に記載されている。化学反応の結果としての発光は文献から公知であり、SchusterとSchmidtにより“Chemiluminescence of Organic Compounds,"V.GoldとD.Bethel編,Advances in Physical Organic Chemistry 18:187−238 Academic Press,New York(1982)に記載されている。イムノアッセイ用ラベルとしてアクリジニウム化合物を使用することと、その結果としてこれらのラベルから短寿命化学発光信号が発生することはI.Weeksら,“Acridinium Esters as Highly Specific Activity Labels in Immunoassays,"Clin.Chemistry 19:1474−1478(1984)に記載されている。安定なアクリジニウムスルホンアミドエステルの使用は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義の同時特許係属出願である米国特許出願第921,971号(発明者P.G.Mattinglyら、公開ヨーロッパ特許出願第0273115号)に記載されている。酸素又は求核剤がアダマンタン構造を含むジオキセタンに作用する結果として長寿命発光信号が発生することは文献に記載されている。例えばA.P.Schaapの公開ヨーロッパ出願第0254051号、公開PCT特許出願第WO8906650号、I.Bronsteinら,“1,2−Dioxetanes,Novel Chemiluminescent Substrates,Applications to Immunoassays,"J.Bioluminescence and Chemiluminescence 4:99(1988)及び5th International Conference on Bioluminescence and Chemiluminescence,Florence−Bologna,Italy,Sept.25−29(1988)参照。アビジン−ビオチンの使用等の信号エンハンサーの使用も知られている。例えば、Heveyらの米国特許第4,228,237号は、アビジンで標識した酵素を併用する方法で使用されるリガンドのビオチン標識特異的結合基質の使用について記載している。ビオチン抗ビオチン系の使用は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義の1984年5月10日付け米国特許出願第608,849号(1985年11月13日付け公開ヨーロッパ特許出願第160,900号)に記載されている。イムノアッセイで発生される化学発光信号を強化及び増幅する方法は文献から公知である。例えば、米国特許第4,927,769号はアクリジニウム−エステル標識結合体から発生される化学発光信号を界面活性剤の添加により強化する方法を記載している。米国特許第4,959,182号も、界面活性剤とこれに結合した蛍光化合物の添加により、アルカリホスファターゼ触媒1,2−ジオキセタンから発生される化学発光信号を増幅する方法を記載している。抗体検出用化学発光アッセイを実施する方法として公知の慣用方法は、本明細書に記載するようなエンハンサー化合物を使用する場合であっても、サンプルと捕獲試薬を反応させ、エンハンサー化合物に結合した結合体とサンプル/捕獲試薬混合物を反応させ、サンプル/捕獲試薬/結合体混合物をエンハンサー特異的結合メンバーと反応させるために別々のインキュベーション段階を経てから信号を発生するのが通例である。本発明者らは、結合体とプローブのプレ複合体(これらの用語については追って定義する)を形成し、本明細書に記載するような2段階アッセイを実施することにより、より高強度の読出信号が発生されることを期せずして発見した。この高強度の信号はアッセイ性能を高め、アッセイ感度を改善する。発明の要約本発明は不均一イムノアッセイから発生される化学発光信号の特異的増幅により、試料中の分析物の存在を定量する方法を提供するものであり、該方法は、(a)分析物を含む試料を分析物特異的結合対メンバーと接触させ、分析物/分析物特異的結合対メンバー複合体を形成するために十分な時間及び条件下で第1の混合物をインキュベートする段階と、(b)分析物/分析物特異的結合対メンバー複合体を、分析物特異的結合メンバーに結合したエンハンサー化合物を含むプローブとエンハンサー特異的結合メンバーに結合した化学発光信号発生化合物を含む結合体との予備形成複合体からなるプレ複合体に接触させ、第2の混合物を形成するために十分な時間及び条件下で前記第2の混合物をインキュベートする段階と、(c)検出可能な信号を測定することにより試料中の分析物の存在を定量する段階を含む。エンハンサー化合物はハプテン、蛍光化合物及びジニトロフェノールから構成される群から選択することができる。好ましいエンハンサー化合物はビオチンであり、好ましいエンハンサー特異的結合対メンバーは抗ビオチンである。化学発光信号発生化合物は、アクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホンアミド、フェナントリジニウム、1,2−ジオキセタン及びルミノールから構成される群から選択することができる。好ましい化学発光信号発生化合物はアクリジニウムスルホンアミドである。また、分析物特異的結合対メンバーを固相に結合してもよい。本発明は、プレ複合体試薬を入れた容器を含む、増幅化学発光アッセイを実施するためのキットも提供する。【図面の簡単な説明】図1A〜Hは試験した各サンプルのS/N及び絶対信号のグラフであり、図1Aは絶対数とプローブと結合体をプロットした陰性数応答関数の三次元グラフを示し、図1Bは結合体とプローブと絶対数を線グラフにプロットした陰性数応答曲線を示し、図1Cは絶対数とプローブと結合体をプロットした陽性数応答関数の三次元グラフを示し、図1Dは結合体とプローブと絶対数を線グラフにプロットした陽性数応答曲線を示し、図1EはS/Nとプローブと結合体をプロットした陽性サンプルの陽性応答関数の三次元グラフを示し、図1Fは結合体とプローブとS/Nを線グラフにプロットした陽性サンプルの応答曲線を示し、図1GはS/Nとプローブと結合体をプロットしたサンプルC33Eの応答関数の陽性応答関数の三次元グラフを示し、図1Hは結合体とプローブとS/Nを線グラフにプロットしたサンプルC33Eの陽性数応答曲線を示し、図2はHCVのゲノムの地図であり、図3は2℃〜8℃で6カ月間にわたるプレ複合体(プローブと結合体)の安定性のグラフであり、S/Nを日数に対してプロットし、黒三角を結ぶ実線は陽性対照のグラフであり、黒四角を結ぶ実線はHCV−C33抗体に陽性のサンプルのグラフであり、実線(単独)はHCV−C100抗体に陽性のサンプルのグラフであり、白星形を結ぶ実線はHCV−コア抗体に陽性のサンプルのグラフであり、スラッシュを結ぶ実線はNS5抗体に陽性のサンプルのグラフである。発明の詳細な説明アクリジニウム化合物の化学発光性とイムノアッセイにおけるその使用については従来記載されている。アクリジニウムエステル又はアクリジニウムスルホンアミドラベルをもつ免疫化学トレーサーをアルカリ過酸化物溶液で誘発すると化学発光信号を発生し、約2秒後に最大になる。発光は約10秒後に完全に消滅する。本発明によると、アクリジニウムスルホンアミド標識化学を利用して高量子収率の安定なトレーサーを製造することができる。この方法は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義の係属中の米国特許出願第371,763号に記載されている通りである。あるいは、化学触媒長寿命1,2−ジオキセタン化学発光を種々の方法で発生させることもできる。例えばヨーロッパ特許出願第0254051号(前出)は、テトラブチルアンモニウムクロリド溶液で誘発すると20分間持続する化学発光信号を発生する4−(6−第3ブチルジメチルシロキシ−2−ナフチル)−4−メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2'−アダマンタン]としてのシロキシ置換ジオキセタンを記載している。また、アリールエステラーゼやアルカリホスファターゼ等の酵素もアダマンタンケージで安定化されたアリールジオキセタン誘導体と反応して同様に長寿命化学発光信号を発生する。また、WO88100694号(前出のWO8906650号)は3−(2'−スピロアダマンタン)−4−メトキシ−4−(3"−ホスホリルオキシ)フェニル−1,2−ジオキセタン(AMPPD)及び類似のβ−ガタクトシダーゼ基質のアルカリホスファターゼ触媒反応から長寿命発光が生じることを記載している。イムノアッセイにおけるこれらの化合物の使用も記載されている。このように、アルカリホスファターゼ標識技術は公知であり、触媒ジオキセタン化学発光を使用して長寿命信号を発生することができる。本発明は特異的結合メンバーを利用するイムノアッセイを提供する。本明細書で使用する「特異的結合メンバー」とは特異的結合対、即ち化学的又は物理的手段を介して一方の分子が他方の分子と特異的に結合する2つの異なる分子の一員である。従って、慣用イムノアッセイの抗原及び抗体特異的結合対以外に、他の特異的結合対としてはビオチンとアビジン、炭水化物とレクチン、相補的ヌクレオチド配列、エフェクターとレセプター分子、補因子と酵素、酵素阻害剤と酵素等が挙げられる。特異的結合対メンバーは結合体(後記定義)とプローブ(後記定義)の組み合わせでもよい。更に、特異的結合対は元の特異的結合メンバーの類似体であるメンバー、例えば分析物類似体も含んでいてもよい。免疫反応性特異的結合メンバーとしては、抗原、抗原フラグメント、モノクローナルでもポリクローナルでもよい抗体及び抗体フラグメント、並びにその複合体が挙げられ、組換えDNA分子により形成されるものも含む。本明細書で使用する「ハプテン」なる用語は、抗体と結合することができるが、担体タンパク質と結合していない限り、抗体形成を誘発することができない部分抗原又は非タンパク質結合メンバーを意味する。本明細書で使用する「分析物」とは、試料中に存在する可能性のある被検出物質である。分析物は天然の特異的結合メンバー(例えば抗体)が存在するか又は特異的結合メンバーを製造できる任意の物質であり得る。例えば、分析物はアッセイで1種以上の特異的結合メンバーと結合することができる物質である。「分析物」は更に任意の抗原物質、ハプテン、抗体及びその組み合わせでもよい。特異的結合対のメンバーとして、分析物は天然の特異的結合パートナー(対)により検出することができ、例えばビタミンB12を定量するには内因子タンパク質を特異的結合対のメンバーとして使用し、炭水化物を定量するにはレクチンを特異的結合対のメンバーとして使用する。分析物としては、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ホルモン、ステロイド、ビタミン、治療目的及び違法目的で投与するものを含めた薬剤、細菌、ウイルス並びにこれらの物質の任意のものの代謝物又は抗体を挙げることができる。このような抗体の製造と特異的結合メンバーとしての使用適性に関する詳細は当業者に周知である。本明細書で使用する「捕獲試薬」とは、サンドイッチアッセイ等では分析物、競合アッセイ等では指示試薬もしくは分析物、又は間接アッセイ等ではそれ自体分析物に特異的である補助特異的結合メンバーに対して夫々特異的な非標識特異的結合メンバーを意味する。捕獲試薬はアッセイの実施前又はアッセイの実施中に固相材料に直接又は間接的に結合し、固定化複合体を試料から分離できるようにしてもよい。「試料」とは、着目分析物を含有する可能性のある全血又は赤血球、白血球、血小板、血清及び血漿等の全血成分、腹水、尿、能脊髄液、並びに他の身体成分等の生物液体のサンプルであり得る。場合により、水、土壌及び植物から試料を得てもよい。本明細書で使用する「プローブ」なる用語は、「エンハンサー化合物」に結合した特異的結合対のメンバーを意味する。「エンハンサー化合物」は化学発光化合物により発生される信号を強化することが可能なアッセイで使用される任意の化合物であり得る。例えば、エンハンサー化合物としてはビオチン等のハプテンが挙げられ、フルオレセイン、ジニトロフェノール等でもよい。「化学発光化合物」とは化学発光信号を発生することが可能な全化合物を含み、例えばアクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホンアミド、フェナントリジニウム、1,2−ジオキセタン、ルミノール、又は化学発光物質を触媒する酵素等である。本明細書で使用する「結合体」とは、エンハンサー化合物に特異的な化合物(エンハンサーの特異的結合メンバー)が結合した化学発光化合物を意味する。例えば、使用するエンハンサー化合物がビオチンである場合には、抗ビオチン又はアビジンをエンハンサー特異的化合物として使用することができる。本発明の方法によると固相を使用してもよい。本明細書で使用する「固相」とは、不溶性であるか又は後期反応により不溶性にすることが可能な任意の材料を意味する。固相は捕獲試薬を吸引固定化する内在能力により選択することができる。あるいは、固相は捕獲試薬を吸引固定化する能力をもつ付加レセプターを保持していてもよい。付加レセプターとしては、捕獲試薬自体又は捕獲試薬に結合した帯電物質とは逆電荷の帯電物質を挙げることができる。あるいは、レセプター分子は固相に固定化され、特異的結合反応により捕獲試薬を固定化できる任意の特異的結合メンバーでもよい。レセプター分子はアッセイの実施前又はアッセイの実施中に捕獲試薬を固相材料に間接的に結合できる。本発明のアッセイ装置は多数の構造をとることができ、そのうちのいくつかは固相として選択する材料に依存する。例えば、固相としては任意の利用可能な多孔質材料が挙げられる。「多孔質」とは、試料が容易に通過できる材料を意味し、吸湿性及び非吸湿性固相材料の両者を含む。本発明で使用される固相の例を挙げると、アッセイ試薬の1種以上を含む1層以上をもつ流動アッセイ装置で使用するにはファイバーグラス、セルロースもしくはナイロンパッド;浸漬読取りアッセイではディップスティック;滲出(例えば紙)もしくは薄層クロマトグラフィーもしくは毛管作用(例えばニトロセルロース)技術では試験ストリップ;又は当業者に周知の他の多孔質もしくは連続気泡材料(例えばポリエチレンシート材料)である。但し、固相は多孔質材料に限定されない。固相はポリマーもしくはガラスビーズ、微粒子、管、シート、プレート、スライド、ウェル、テープ、試験管等、又は内在電荷をもつかもしくは帯電物質を保持できる任意の他の材料でもよい。天然、合成、又は化学的に修飾した天然材料を固相として使用することができ、例えば多糖類(例えば紙等のセルロース材料や酢酸セルロース及びニトロセルロース等のセルロース誘導体)、シリカ、無機材料(例えば失活アルミナ、珪藻土、MgSO4、又は塩化ビニル、塩化ビニル−プロピレンコポリマー及び塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー等の多孔質ポリマーマトリックスに均一に分散した他の微粉無機材料)、天然(例えば綿)及び合成(例えばナイロン)の両者の布、多孔質ゲル(例えばシリカゲル、アガロース、デキストラン及びゼラチン)、ポリマーフィルム(例えばポリアクリルアミド)等が挙げられる。固相は妥当な強度をもつべきであり、又は検出可能な信号の発生を妨げない支持体により補強してもよい。流動アッセイ装置に好ましい固相材料としては、多孔質ファイバーグラス材料又は他の繊維マトリックス材料等の濾紙が挙げられる。このような材料の厚さは限定的ではなく、主にアッセイするサンプル又は分析物の性質(例えば試料の流動性等)に基づいて選択される。固相の内在電荷を変更又は強化するために、帯電物質を材料に直接被覆してもよいし、又は微粒子に被覆してから固相支持体材料に保持させてもよい。あるいは、微粒子をカラムに保持するか又は可溶性試薬と試料の混合物に懸濁することにより固相として使用してもよいし、粒子自体を固相支持体材料に保持固定化してもよい。「保持固定化」とは、支持体材料上又はその内部の粒子が支持体材料の内部の別の位置まで実質的に移動できないことを意味する。粒子は任意の適当な型の粒状材料から当業者により選択することができ、ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリプロピレン、ラテックス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリルル、ポリカーボネート等の材料から構成されるものを挙げることができる。粒子の寸法は限定的ではないが、粒子の平均直径が使用する支持体材料の平均細孔寸法よりも小さいことが好ましい。本発明の好ましい態様によると、検出しようとする分析物を含有している可能性のある試料を分析物に特異的な結合対メンバー(所謂「捕獲試薬」)と接触させて混合物を形成する。分析物/分析物特異的結合対メンバー複合体を形成するために十分な時間及び条件下でこの混合物をインキュベートする。その後、これらの複合体を、分析物特異的結合メンバーに結合したエンハンサー化合物とエンハンサー化合物結合メンバーに結合した化学発光信号発生化合物を含む結合体からなる予備形成プローブ/結合体混合物のプレ複合体(所謂「プレ複合体」)に接触させ、第2の混合物を形成する。分析物/分析物特異的結合対メンバー/プレ複合体の複合体を形成するために十分な時間及び条件下でこの第2の混合物をインキュベートする。化学発光化合物により発生される信号を測定することにより試料中の分析物の存在を定量する。捕獲試薬も固相に結合すると好ましい。好ましいエンハンサー化合物はビオチンであり、測定可能な信号を発生することが可能な好ましい化学発光化合物はアクリジニウムスルホンアミドである。プレ複合体はプローブと結合体の混合物であり、アッセイで使用する前に相互に反応させる(即ちプローブ/結合体の予備形成複合体を形成する)。プローブと結合体からなるプレ複合体試薬を入れた容器を含む試験キットも提供される。キットはアッセイの実施に有用な他の試薬も含んでいてもよく、例えばサンプルを希釈、洗浄及び混合するための緩衝液や、化学発光反応を誘発することが可能な化合物(例えばアクリジニウム化合物を使用する場合にはアルカリ過酸化物アクチベーター溶液)の容器を含んでいてもよい。以下、実施例により本発明を説明するが、以下の実施例は本発明の範囲及び精神を具体的に説明することを目的とし、これを限定するものではない。実施例実施例1.微粒子の調製2つの別個の微粒子群にHCV−1のコア、NS3、NS4及びNS5領域からクローニングしたHCV組換え抗原を被覆することにより、数種のHCV組換え抗原で被覆した微粒子を調製した。HCV配列(「HCV−1」)はGenBank(登録商標)、受託番号M62321(Nucleic Acid Res.22:3441−3444(1994))から入手できる。図2は下記組換え抗原のゲノム位置を示すHCVのゲノム地図である。A.組換えタンパク質の調製i. HCV HC43抗原。HCV HC43組換え抗原はChiron Corporation,Emeryville,CAから入手した。この抗原はHCV−1のアミノ酸配列1〜150及び1192〜1457を含んでいた(アミノ酸配列は上記GenBank(登録商標)から入手可能)。ii. HCV C−100抗原。HCV C−100組換え抗原はChiron Corporation,Emeryville,CAから入手した。この抗原はHCV−1(上記GenBank(登録商標)から入手可能)のアミノ酸配列1569〜1961を含んでいた。iii. HCV NS5抗原。HCV NS5組換え抗原はChiron Corporation,Emeryville,CAから入手した。この抗原はHCV−1(上記GenBank(登録商標)から入手可能)のアミノ酸配列2054〜2995を含んでいた。B.微粒子の被覆i. HCV HC43/C100微粒子の調製HC43とc−100の両者を被覆した微粒子を次のように調製した。要約すると、微粒子(10%w/v、0.7〜0.9μm)(Seradyne,Indianapolis,INの市販品)の500μlアリコートを被覆用緩衝液(0.1% Tween−20(登録商標)を含有する20mMリン酸塩、pH5.0)962μlと室温で約1分間混合した。次に実施例1(A)(ii)に記載したように調製したHCV C100−3抗原溶液(0.65mg/ml)154μlと実施例1(A)(i)に記載したように調製したHC43抗原溶液(650μg/ml)308μlを微粒子溶液に加え、混合し、室温で16時間タンブリングした。こうして調製した微粒子を次にTDx(登録商標)マイクロ遠心機(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)で12,000rpmで10分間ペレット化した。次に上清を取り出し、微粒子を微粒子保存用緩衝液(MSB)(10mMリン酸塩、pH7.7、16mM EDTA、3mMジチオトレイトール、150mM NaCl及び0.05mg/mlドデシル硫酸ナトリウム[SDS])2mlに再懸濁し、遠心分離し、上清をデカントした微粒子を再びMSBに再懸濁し、遠心分離し、上清をデカントした。次に微粒子をMSB2.5mlに最終濃度2.0%に再懸濁した。ii. HCV NS−5微粒子の調製HCV NS−5被覆/保存用緩衝液(50mM炭酸塩、pH10、0.2mg/mL SDS)530μlと10%w/v0.7〜0.9μm微粒子(Seradyne,Indianapolis,INの市販品)200μlを混合し、実施例1(A)(iii)に記載したように調製したHCV NS−5抗原溶液(濃度650μg/mL)270μlを微粒子に加えた。微粒子を混合し、室温で16時間タンブリングした。こうして調製した微粒子を次にTDx(登録商標)マイクロ遠心機(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)で12,000rpmで10分間ペレット化した。次に上清をデカントし、微粒子をMSB5mlに最終濃度0.4%に再懸濁した。iii. HCV HC43/C100とHCV NS5微粒子のブレンディング実施例1B(i)に記載したように調製した微粒子220μlと実施例1B(ii)に記載したように調製した微粒子330μlを混合し、15分間インキュベートし、MSBで50mlまで希釈した。実施例2.アクリジニウム標識抗ビオチン抗体の調製A.3段階アッセイ用(i)メチルアクリジニウムの活性化アクリジニウムメチルエステル((参考資料として本明細書の一部とする1988年7月6日付け公開ヨーロッパ特許出願第0273115号に記載されているように調製した)10−メチル−n−トシル−n−(2−カルボキシエチル)−9−アクリジニウムカルボキサミドトリフルオロメチルスルホネート(1.8mg))のアリコートをジメチルホルムアミド(DMF、Pierce Chemical Co.,Rockford,IL)180μlに溶かした。溶解したアクリジニウムにN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、DMF中5.75mg/mL)88μlと1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDAC、DMF中9.75mg/ml)88μlを加えることによりアクリジニウムエステルを活性化した。EDACとNHSのモル比は1:1とした。反応物を遮光バイアルで室温で一晩撹拌した。クロロホルム、DMF及び酢酸を9:9:2v/v比で展開溶媒として使用して薄層クロマトグラフィー(TLC Silica Gel 60F−254,Merck Darmstadt、ドイツ)により活性化を確認した。活性化エステルはDMFに溶かしたアクリジニウム塩よりも高いRf(〜0.22)をもつ新種として溶出した。(ii)活性化メチルアクリジニウムへの抗ビオチンの結合結合用緩衝液(CB、0.1Mリン酸ナトリウム、0.15M NaCl、0.5%(3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)(CHAPS(登録商標)、Sigma Chemical Company,Saint Louis,MO)、pH8.0含有)36μlと活性化メチルアクリジニウムエステル溶液(10mg/mL)(実施例2Aに記載したように調製)8μlをアンバーガラスバイアルで撹拌しながら室温で濃度10mg/mlのモノクローナル抗ビオチン抗体(Clinical Chemistry 40[11]:2112[1994])200μlに加え、10分間混合した。次に反応混合物をTDx(登録商標)マイクロ遠心機(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)で12,000rpmで2分間遠心分離し、凝集物を除去した。次に、0.1mg/ml CHAPS、120mM NaCl及び10mMリン酸ナトリウム、pH6.3を含有する緩衝液で平衡化しておいた300×7.8mm Bio−Sil(商標)SEC−250ゲル濾過カラム(Bio−Rad Richmond,CA)に上清を加えた。モデル114Mポンプを装着したBeckman 421Aコントローラーを使用してカラムを同一緩衝液で1.0ml/分で溶離した。1mlフラクションを集め、Beckman DU−7スペクトロフォトメーターで280nmと370nmの吸光度を測定した。280nmの吸光度を使用し、この波長でアクリジニウムによる寄与分を補正したタンパク質濃度(補正タンパク質吸光度=A280−(A370×0.247))を測定することによりアクリジニウム取込度を計算した。夫々14,650及び220,000M-1cm-1のモル吸光係数を使用してアクリジニウムとIgGのモル数を計算した。得られたアクリジニウムとIgGの比(モル/モル)は約2であった。結合体を4℃で保存した。B.2段階アッセイ用(i)ビオチン化抗ヒトF(ab')2とアクリジニウム標識抗ビオチン結合体のプレ複合体の調製(a)上記実施例2(A)(i)に記載したようにメチルアクリジニウムを抗ビオチンに標識した。抗ヒトIgGのビオチン化F(ab')2フラグメントはKirkergard and Perry(Gaithersburg,MD)から購入した。Clinical Chemistry 40(11):2112(1994)に記載されている方法に従って蛍光偏光によりこのビオチン化プローブへの機能性ビオチンの取込度を測定した処、ビオチン8モル/モルIgGであった。プレ複合体を形成するために、ビオチン化プローブ(1mg/ml)10μlに抗ビオチンメチルアクリジニウム(225μg/ml)200μlを加え、反応混合物を結合体希釈剤(10mMリン酸塩、pH6.3中に0.04g/mlウシ血清アルブミン(BSA)、0.01g/mL Triton X−100(登録商標)、600mM NaCl、0.001g/mlナトリウムアジドを含有)290μlで希釈することによりメチルアクリジニウム標識抗ビオチン抗体をビオチン化F(ab')2プローブと反応させた。この混合物を時々震盪しながら暗所に室温で30分間放置した。次に、混合物100μlをCB159.9mlで希釈し、混合し、室温で一晩保存した。こうして形成されたこのプレ複合体を0.2μm Nalgene(登録商標)膜で濾過した。濾過したプレ複合体を暗所に2〜8℃で保存した。(b)上記のように調製した等容量のビオチン化プローブ(結合体希釈剤中10μg/400ml)をアクリジニウム標識結合体(結合体希釈剤中45μg/400mL)と混合し、反応混合物を形成した。この反応混合物を暗所で室温で2時間撹拌した。次に反応混合物を0.2μm膜で濾過し、着色ポリプロピレンびんに2〜8℃で保存した。実施例3.抗HCV抗体を検出するための3段階アッセイ本明細書に記載するような典型装置(Abbott Prism(商標)装置、Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)を使用することにより3段階アッセイを実施した。この装置と関連試薬、方法及び使い捨て器具は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義の米国特許第5,089,424号、5,120,199号、5,006,309号、5,198,368号、5,232,669号、5,244,630号、5,246,354号、5,299,446号、5,015,157号及び意匠第332,834号に詳細に記載されている。要約すると、対照又は血清又は血漿サンプル100μlと実施例1(B)(iii)に記載したように調製したHCV抗原を被覆した微粒子50μlをPrism(商標)装置のステーション1で反応トレーのインキュベーションウェルに分配し、アッセイタイミングを開始した。外部撹拌又は震盪を用いずに溶液の相互拡散によりサンプルと微粒子を混合した。次にステーション4で繊維マトリックスを含む検出ウェルに反応混合物を移し、室温で18分間インキュベーション後に洗浄した。検出ウェルを次のステーション(ステーション5)に移し、ヤギ抗ヒトIgG(Kirkegaard & Perry,Gaithersburg,MDの市販品)のビオチン化F(ab')2フラグメント50μl(2.5ng)を繊維マトリックスに分配した。検出ウェルを5.4分間インキュベートし、ステーション6で微粒子と過剰のプローブをプローブ洗浄溶液(WS、0.3%LDS、0.9%NaCl、0.1%ProClin 300(登録商標)(Rohn Haas Corp.,Pennsylvaniaの市販品)を含有する0.1Mクエン酸塩、pH4.5)100μlで4回洗浄した。ステーション7でアクリジニウム標識抗ビオチン結合体50μl(3.5ng)を反応トレー内の検出ウェルの繊維マトリックスに分配した。アルカリ過酸化物アクチベーター溶液50μlを加えて化学発光(CL)信号を誘発した。ステーション9で信号を光子計数により測定した。信号集積時間は6秒間とした。結果はまず信号対雑音(S/N)比として表し、その後、信号対カットオフ(S/CO)比として表した。実施例4.2段階HCVアッセイ2段階アッセイを計画し、実施例3に記載した方法を次のように変形して実施した。要約すると、ステーション1で対照又はサンプル50μlと、試料希釈剤緩衝液(SDB、0.1%Celquat(登録商標)[National Starch,Woodruff,SCの市販品]、4%Triton X−100(登録商標)、10%新生ウシ血清、1M NaCl、4.5%Tween−20(登録商標)(Atlas Chemical,San Diego,CAの市販品)、75μg/ml スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、0.15%大腸菌溶解物及び0.1%アジドを含有する20mM硼酸塩、pH7.5)50μlと、(実施例1(B)(iii)に記載したように調製した)HCV抗原を被覆した微粒子50μlを各インキュベーションウェルに分配し、アッセイタイミングを開始した。外部撹拌又は震盪を用いずにこれらの成分を相互拡散により混合して反応混合物を形成した。ステーション4で、繊維マトリックスを含む検出ウェルに反応混合物を移し、室温で18分間インキュベーション後に転移用洗浄液(TW、0.5M NaCl、0.1% Tween−20(登録商標)、10%グリセロール及び0.1%ProClin 300(登録商標)を含有する0.1M硼酸塩緩衝液、pH7.0)300μlで2回洗浄した。ステーション5で予備複合体化したビオチン化F(ab')2/アクリジニウム標識抗ビオチン(ヤギ抗ヒトIgGのビオチン化F(ab')2フラグメントとアクリジニウム標識抗ビオチン抗体)50μlを検出ウェルの繊維マトリックスに分配した。ウェルを22.3分間インキュベートし、ステーション8で反応混合物を含む繊維マトリックスを最終洗浄液(FW、0.9%NaCl及び0.1%ProClin 300(登録商標)を含有する0.025M MES(2−[N−モルホリノ]エタンスルホン酸)、pH5.7)50μlで6回洗浄した。ステーション9でCL信号を誘発し、測定した。信号集積時間は6秒間とした。実施例5.種々の濃度のプローブと結合体を使用することによるプレ複合体の最適化使用するプローブと結合体の比を変えて実施例2(B)(i)(b)に記載した手順に従ってプレ複合体混合物の数種の調製物を調製した。各混合物の最終容量は166mlとした。既知反応性のHCV血漿サンプルのパネルに絶対化学発光(CL)信号とS/N比を比較することにより、HCVアッセイで種々の濃度のプローブと結合体を使用した場合のプレ複合体調製物の相対性能を評価した。この血漿パネルはHCV抗体に陽性の再石灰化ヒト血漿(「PC」と呼ぶ)、抗HCV 33Cのみに陽性のヒト血漿ボーダーライン(「C33E」と呼ぶ」)、陰性ヒト血漿で1:50に希釈したHCVの多重抗体に陽性の血漿サンプル(「2257」と呼ぶ)、及びHCV抗体に陰性のヒト血漿(「陰性」と呼ぶ)から構成した。Abbott Matrix(商標)HCVアッセイ(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)でアッセイを実施することにより、上記の各HCV抗体に対する反応性を測定した。全パネルサンプルはFDA認可スクリーニングアッセイによると抗HIV 1及び抗HIV 2、抗HTLV−I及び抗HTLV−II、抗HBc及びHBsAgに陰性であった。この比較試験の結果を下表1に示す。結果は絶対数で示す陰性対照を除き、下記計算により示すようにバックグラウンドを補正したS/N比として表す。S/Nは式:S/N=(サンプルの平均)/(陰性の平均)により決定した。4個の試料の平均化学発光数を使用して各平均(n=4)を決定した。S/N≧3〜5を反応性とみなした。1S/Nは絶対数で示す陰性を除き、試料の平均化学発光数(n=4)を陰性試料の平均化学発光数(n=4)で除した値である。2ファクター3レベル全因子スクリーニング分析を使用してStatgraphics(登録商標)ソフトウェアパッケージ(Manucristics,Inc.,Rockville,MDの市販品)により表1に示すデータを分析した。この分析では、夫々7、10もしくは13μg又は40、45もしくは50μgの3種の量(3レベル)の各々でプローブの量と結合体の量(2ファクター)に観察される変化をモデル化し、各ファクターについてこれらの変化を二次(放物線)方程式に数式化した。5及び20μgプローブと45μg結合体の組み合わせはモデル数式化データセットに含まれず、比較の目的で表1に示す。ソフトウェアパッケージにより、実際のサンプル点間の値を補間した。得られたモデルの3−Dグラフにより、試験した各サンプルのS/N及び絶対信号の性質を解明した。これらの結果を図1A〜1Hに示す。図1A及び1Bから明らかなように、結合体の濃度を増加することによりバックグラウンドも増加する。図1C及び1Dに示すように、PCサンプルの絶対化学発光数率は結合体及びプローブ量の増加に伴って増加し続けた。図1E〜1Hに示すように、PC及びC33E血漿サンプルの最高のS/Nは中濃度(45μg)の結合体と低濃度(7又は10μg)のプローブで観察された。実施例6.HCV血清変換体のパネルによる2段階アッセイと3段階アッセイの比較HCV血清変換を経た3種の個体からの血漿サンプルのHCV血清変換パネルに信号対カットオフ(S/CO)を比較することにより、上記実施例3及び4に記載した2段階及び3段階HCVアッセイの相対性能を評価した。種々の時間間隔で血漿サンプルを抽出した。この試験の結果を表2に示し、バックグラウンドを補正したS/COとして結果を表す。比較の目的で、Abbott 3.0 HCV EIA及びAbbott Matrix(商標)HCVアッセイでこれらのサンプルをアッセイした結果も示す。データから明らかなように、2段階アッセイは3段階アッセイよりも高いS/COを生じ、HCV試験には2段階アッセイのほうが優れていることが判明した。実施例7.異常HCVサンプルのパネルによる2段階アッセイと3段階アッセイの比較各フォーマットから得られたS/COの結果を異常HCV血清学サンプルのパネルに比較することにより、2段階及び3段階HCVアッセイの相対性能を評価した。アッセイは実施例 及び に記載した手順に従って実施した。血漿パネルは、表3に示す指定HCVマーカーに対してAbbott Matrix(商標)により非反応性の個体からのサンプルから構成した。試験したサンプルはサンプル番号2257(「2257」と呼ぶ)、陽性対照、陰性対照、熱ストレスを加えた陰性対照サンプル(「NC」と呼び、56℃で試験)、HCV−コア抗原のみに陽性のサンプル(「HCV−コア」と呼ぶ)、HCV−C100のみに陽性のサンプル(「HCV−C100」と呼ぶ)、HCV−C33のみに陽性のサンプル(「HCV−C33」と呼ぶ)及び特異性サンプル(「Specサンプル」と呼ぶ)であった。サンプルHCV−コア、HCV−C100及びHCV−C33は表3に示すように種々の希釈液として試験した。この試験の結果を表3に示す。結果はバックグラウンドを補正したS/COとして表す。表3のデータが示すように、陰性対照及び特異性サンプルを除くサンプルの試験で2段階アッセイのほうが高いS/COを生じた。熱ストレスを加えた陰性対照は、6日目に3段階アッセイよりも2段階アッセイのほうが低いS/COを示した。実施例8.プレ複合体(プローブと結合体)の安定性実施例2に従って形成したプレ複合体を2℃〜8℃で6カ月間保存し、実施例4に記載した2段階アッセイに従って種々の陽性サンプルに対して周期的に試験した。試験したサンプルは陽性対照(複数のHCV抗体に陽性のサンプル)、HCV−C33抗体に弱陽性のサンプル、HCV−C100抗体に弱陽性のサンプル、HCV−コア抗体に陽性のサンプル及びHCV−NS5抗体に陽性のサンプルであった。データは、S/Nを日数に対してプロットした図3に示す通りである。データが示す通り、プレ複合体は2〜8℃で保存した場合に182日間(6カ月間)にわたって安定であり、これは、試験した各サンプルのS/Nがこの期間に僅かしか低下していないことから明らかである。このようにプレ複合体を使用すると、別個の抗原抗体添加段階とプローブ複合体混合物の洗浄段階が不要になり、時間と費用を節約できる。また、プレ複合体を使用すると、上記データに詳細に示すようにアッセイ感度が増加する。同様にデータが示唆するように、プローブと結合体の濃度が低くてよいため、アッセイ試薬を効率的に使用できる。最後に、プレ複合体は安定であり、2〜8℃で保存した場合には6カ月間にわたって許容可能な安定性データを示す。当業者には本発明の上記特定態様の他の変更及び変形も自明であろう。従って、本発明は請求の範囲に制限される。 不均一イムノアッセイから発生される化学発光信号の特異的増幅により、試料中の分析物の存在を定量するための方法であって、a.分析物/分析物特異的結合対メンバー複合体を形成するために十分な時間及び条件下で分析物を含む試料を分析物特異的結合対メンバーと共にインキュベートする段階と、b.分析物/分析物特異的結合対メンバー複合体を、分析物特異的結合対メンバーに結合したエンハンサー化合物を含むプローブとエンハンサー特異的結合メンバーに結合した化学発光信号発生化合物を含む結合体からなるプレ複合体に接触させ、第2の混合物を形成するために十分な時間及び条件下で前記第2の混合物をインキュベートする段階と、c.検出可能な信号を測定することにより試料中の分析物の存在を定量する段階を含む前記方法。 前記分析物が抗体又は抗原である請求項1に記載の方法。 前記エンハンサー化合物がハプテン、蛍光化合物及びジニトロフェノールから構成される群から選択される請求項1に記載の方法。 前記エンハンサー化合物がビオチンである請求項1に記載の方法。 前記化学発光信号発生化合物がアクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホンアミド、フェナントリジニウム化合物、1,2−ジオキセタン及びルミノールから構成される群から選択される請求項1に記載の方法。 前記化学発光信号発生化合物がアクリジニウムスルホンアミドである請求項1に記載の方法。 前記分析物特異的結合メンバーを段階(a)の前に固相に結合する請求項1に記載の方法。 エンハンサー化合物を含むプローブと化学発光信号発生化合物を含む結合体からなるプレ複合体試薬を入れた容器を含む、増幅化学発光アッセイを実施するためのキット。 前記エンハンサー化合物がハプテン、蛍光化合物及びジニトロフェノールから構成される群から選択される請求項8に記載のキット。 前記化学発光信号発生化合物がアクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホンアミド、フェナントリジニウム化合物、1,2−ジオキセタン及びルミノールから構成される群から選択される請求項8に記載のキット。


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