生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ミセル性ナノ粒子
出願番号:1996523735
年次:2007
IPC分類:A61K 9/107,A61K 47/10,A61K 47/34,A61K 47/44,A61K 47/02,A61K 31/565,B01J 13/00


特許情報キャッシュ

ライト,クレイグ ディー. JP 3974170 特許公報(B2) 20070622 1996523735 19960129 ミセル性ナノ粒子 ノババックス インコーポレイテッド 倉内 基弘 風間 弘志 ライト,クレイグ ディー. US 08/380,942 19950131 20070912 A61K 9/107 20060101AFI20070823BHJP A61K 47/10 20060101ALI20070823BHJP A61K 47/34 20060101ALI20070823BHJP A61K 47/44 20060101ALI20070823BHJP A61K 47/02 20060101ALI20070823BHJP A61K 31/565 20060101ALI20070823BHJP B01J 13/00 20060101ALI20070823BHJP JPA61K9/107A61K47/10A61K47/34A61K47/44A61K47/02A61K31/565B01J13/00 A61K 9/00 - 107 A61K 47/00 - 44 A61K 31/00 - 565 B01J 13/00 WPI 特開平5−262641(JP,A) 米国特許第4610868(US,A) 特表平2−502094(JP,A) 特開平3−34922(JP,A) 特開平3−47527(JP,A) 12 US1996001410 19960129 WO1996023409 19960808 1998513185 19981215 17 20030124 横井 宏理 発明の背景本発明は、「ミセル性ナノ粒子」、1000ナノメートル(1ミクロン)より小さい平均直径を有するミセル様粒子を構築するための材料及び方法に関するものである。これらのミセル性ナノ粒子は、サブミクロンの大きさであり、油ベースの粒子であり、最小のものは微生物学的精製に普通に用いられるような0.2ミクロンフィルターを通して濾過できる。この発明のミセル性ナノ粒子は、水溶液及び緩衝液中の安定な分散中に形成することができる。ミセル性ナノ粒子は、それらの小寸法の故に様々な用途を有している。他の合成粒子例えばリポソーム、非リン脂質の脂質小胞及びマイクロカプセルは、通常、1ミクロン以上である。対照的に、この発明のミセル性ナノ粒子は、直径100ナノメートル未満の大きさに形成することが可能である。脂質小胞(それらのあるものは、油を運ぶように処理され得る。Wallachに対する米国特許第4,911,928号参照)と異なり、本発明の粒子は、少なくとも1種の油、安定剤/界面活性剤、開始剤、及び水又は他の希釈剤をそれらの製造において必要とする。しかしながら、コレステロールもリン脂質も使用しない。事実、これらのナノ粒子は、ヒトへの利用応用に適した食品等級、USP又はNF等級の材料を用いて作成することができる。これは、これらのミセル性ナノ粒子が血流中への物質の局所的送達に用いられるものであるならば、特に重要である。この型のシステムの一つの特殊な利用は、天然の又は合成のホルモン例えばエストラジオールの送達である。これらの物質は、しばしば、溶解度の問題を有する。例えば、それらは、しばしば、安定な粒子システムに組み込むことが困難であり得るエタノール等の物質にのみ可溶性である。ミセル性ナノ粒子は、約30〜1000ナノメートルの平均直径の安定な粒子中に取り込まれるべき水、油又は開始剤(即ち、エタノール又はメタノール)の何れにも可溶性の物質を許容する点においてユニークである。殆どの標品は、30〜500ナノメートルの粒子直径を有し、水に混合可能であり、0.2又は0.45ミクロンのフィルターを通して濾過することができる。それらは、−20〜25℃で貯蔵することができる。記載の材料及び方法を用いることにより、下記のように、ミセル性ナノ粒子を生成することができる:1.エタノール又はメタノール可溶性の薬物を粒子に取り込ませる。2.エタノール又はメタノール可溶性の農薬を粒子に取り込ませる。3.アジュバントを粒子に取り込ませる。4.蛋白質を粒子に取り込ませる。5.完全な核酸を含む全ウイルスを粒子に取り込ませる。しかしながら、この発明の一層小さい粒子は、多くのウイルスとほぼ同じ大きさであることは注意されなければならない。6.エタノール抽出したフレーバーを粒子に取り込ませる。7.揮発性油(フレーバー及び芳香剤)を粒子に取り込ませる。8.電荷を粒子に取り込ませる。9.着色された粒子を造る。薬物を局所的に送達する能力は、特に重要である。直径が1ミクロン未満であるような小さい粒子はもっと大きい粒子よりも容易に皮膚境界を通り抜けることができるということは、何年にもわたって知られている。しかしながら、小さい粒子にて送達される少量の薬物は、しばしば、有用性が限られている。更に、殆どの粒子は、それらが送達することのできる物質の限られたクラスしか有しない。従って、この発明の目的は、種々のクラスの物質を送達することのできるサブミクロン粒子を生成することである。この発明の他の目的は、エタノール又はメタノールに可溶性であるが水性及び油システムにおいては制限された溶解度を有し又は不溶性である物質を送達することのできるサブミクロン粒子を生成することである。この発明の更なる目的は、薬物送達に用いることができる直径が100ナノメートルより小さい粒子を生成することである。尚更なるこの発明の目的は、エストラジオール等のホルモンの局所的送達のための粒子を生成することである。この発明のこれらの及び他の目的は、その説明及び請求の範囲から明らかとなろう。発明の要約本発明は、ミセル性ナノ粒子及びそれらの製造方法を特徴とする。これらのミセル性ナノ粒子は、エタノール及びメタノールに可溶性の物質の局所的送達のための特殊な応用を有する薬物送達ビヒクルとしての特別の有用性を有する。しかしながら、これらのミセル性ナノ粒子は又、多くの異なるクラスの薬物及び他の物質を送達するためにも利用することができる。これらのミセル性ナノ粒子の小さい寸法及びそれらの組織との適合性は、それらを多くの用途に適用することを可能にする。この発明のミセル性ナノ粒子は、約10〜1000ナノメートルの直径を有し、これらの粒子の殆どは100ナノメートル未満の直径を有する。この小さい粒子寸法は、0.2ミクロンのフィルターを通過することを可能にする。これらのナノ粒子は、油、安定剤(又は界面活性剤)及び開始剤例えばエタノール又はメタノールを含む親油相から造られる。この親油相は、水又は緩衝液等の水溶液によって水和される。好適な安定剤は、非リン脂質界面活性剤特にツイーン(ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体)ファミリーの界面活性剤及びノニルフェノールポリエチレングリコールエーテルである。最も好ましい界面活性剤は、ツイーン60(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノステアレート)及びツイーン80(ポリオキシエチレン20モノオレエート)及びタージトールNP−40(ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)、α−(4−ノニルフェノール)−ω−ヒドロキシ,分枝[分子量平均1980])及びタージトールNP−70(混合界面活性剤−AQ=70%)である。これらの界面活性剤の高い分子量は、製造及びその結果生成したミセル性ナノ粒子の安定性において有利な特性を有しているように見える。本発明における好適な開始剤は、エタノール及びメタノールであるが、他の短鎖アルコール及び又はアミドもある状況においては用いることができる。純粋なエタノール又はメタノールが好適であるが、これらの二者の混合物及び少なくとも50%のアルコールを含むブレンドした又はブレンドしてない物質を用いることができる。この開始剤の群には、香りを付けた開始剤例えばペパーミント、レモン、オレンジ等のフレーバーのアルコール抽出物等が含まれ得る。開始剤及び安定剤の界面活性剤に加えて、これらのミセル性粒子を、適当な油の選択により、改変し又は注文製造することができる。殆どの油でうまくいくようであるが、好適な油は、植物油、堅果油、魚油、ラード油、鉱油、スクアラン、トリカプリリン及びこれらの混合物よりなる群から選択される。多くの他の物質をこれらのミセル性ナノ粒子に加えてこれらの粒子を注文製造することができる。揮発性油例えば揮発性フレーバー油を幾らかの油の代りに用いることができ、又はこれらの粒子を形成する他の油に加えて用いることができる。着色剤例えば食品着色剤を、好ましくは開始剤に加えることにより、利用することもできる。この開始剤又は油は、最終的粒子懸濁液に取り込まれる活性成分をも運ぶことができる。これらの活性成分は、この液体に溶解させ又は懸濁させることができる。一つの好適な活性成分は、エタノール開始剤に溶解させることができ且つこの粒子に取り込ませることのできるステロイド又はエストラジオール等のホルモンである。エストラジオールは水溶液中で沈殿するので、水相を加えることは、エストラジオールを沈殿させるであろう(次いで、局所的標品にて放出することができる)。一つの興味深い明白な事実は、本発明の方法を用いて形成した結晶型は、形状において、エストラジオールの標準的な水溶液沈殿と異なるということである。親油相を水和するために用いる水溶液は、好ましくは、水又は緩衝液例えばリン酸緩衝塩溶液等の生理学的に適合性の溶液である。この水溶液は、取り込みのための活性物質をその中に溶解させ又は懸濁させて有することができる。これらのミセル性ナノ粒子の製造のための基本的手順は、油、安定剤/界面活性剤及び開始剤をブレンドして親油相を形成すること及び過剰の親油相を水性希釈溶液とブレンドすること(好ましくは、約4:1の比)である。親油相の水相とのブレンディング(即ち、水和)は、好ましくは、直径1/18,000インチのオリフィスを通して約50m/sの相対速度を生成する装置を用いて達成する。この剪断は、好適寸法範囲内の粒子を与えるが、もっと低い剪断値(例えば、もっと大きいオリフィス又はもっと低い速度の使用)は、一層大きい粒子寸法を生じ得る。ここに記載の種々の材料及び方法のすべてを、改変し又は選択して、生成するミセル性ナノ粒子の性質を制御することができる。活性物質は、これらの粒子への取り込みのための油、開始剤又は水相にて運ぶことができる。これらの粒子はミセルであるようであるが、それらは、この発明の範囲を変えることなく、逆ミセル(reverse micelles)の形態であってよい。この発明を、更に、下記の詳細な説明及び図面によって説明する。【図面の簡単な説明】図1a及び1bは、この発明のナノ粒子の、2つの異なる倍率での電子顕微鏡写真であり:そして図2は、卵巣切除され、その後、3つの異なる型のビヒクルを用いて1mgのエストラジオールの局所投与を受けたアカゲザルにおける血清エストラジオールのグラフである。発明の詳細な説明本発明は、ミセル性ナノ粒子及びそれらの製造方法に関するものである。マイクロカプセル及びリポソームの系と異なり、本発明のミセル性ナノ粒子は、有意の量の活性成分を運ぶ有意の直径100ナノメートル未満の寸法の集団を有する。これらのミセル性ナノ粒子は、特に、それらの小寸法及び迅速な皮膚透過を可能にする他の特性の故に、局所的薬物送達ビヒクルとして有用である。これらのミセル性ナノ粒子は又、運ぶことのできる活性物質に、油、水性希釈剤又は好ましくは開始剤の何れかに懸濁又は溶解させ得るものが含まれる点において、格別用途が広い。これらの特性は、このシステムが、他の送達システムでは利用することが困難な活性物質を利用することを可能にする。ミセル性ナノ粒子を、最初に、少なくとも1種の油(好ましくは、表1から選択する油)、安定剤(界面活性剤)(好ましくは、表2からの界面活性剤)及び開始剤(好ましくは、エタノール又はメタノール)を合わせることにより形成する。最も好ましい安定剤は、ツイーン60、ツイーン80、タージトールNP−40及びタージトールNP−70である。更なる可能な開始剤を、表3(アルコール及び関連化合物)及び表4(アルコール芳香化抽出物)に示す。もしエタノール50%未満の表4のアルコール芳香化抽出物の何れかを用いるならば、エタノールとその抽出物との1:1混合物の使用は、少なくとも50%のエタノールが使用されることを確実にする。揮発性油も又これらの化学化合物に加えることができ(表5)、着色剤をこの油−安定剤−開始剤混合物に加えることもできる(表6)。オレイン酸をこの油−安定剤−開始剤混合物に加えることによって、負の電荷を導入することができる。これらの物質の混合後、水又は表7に示したような適当な緩衝液を高速でこの混合物に注入する。油:安定剤:開始剤の好適な比は、25:3:5(容積比)である。予備混合した油を含有する相と水との好適な比は、4:1である。ナノ粒子を、往復シリンジ器械、連続流器械、又は高速混合装置を用いて生成することができる。この4:1の比で造った粒子は、直径30〜500ナノメートルに及ぶ。これらの水混和性粒子を、次いで、0.2又は0.45ミクロンのフィルターを通して濾過することができる。単に水の含量を増し油−安定剤−開始剤含量を減らすか又は粒子形成の際の剪断力を変えるだけで、もっと大きいミセル性粒子を造ることができる。我々は、1000ナノメートル(1ミクロン)未満の平均直径を有する粒子に対して「ミセル性ナノ粒子」なる名称を造り出した。下記の実施例は、この発明及びその有用性を一層明確に説明するであろう。実施例1−非帯電ミセル性ナノ粒子の生成表8は、水が希釈剤であるミセル性ナノ粒子を生成するために用いられる物質を含んでいる。Coulter L130レーザーサイジング装置を用いたサイジングパラメーターを表9に示す。上記の油−安定剤−開始剤成分を、60秒間混合する。1mLの水を、往復シリンジ器械を用いて、4mLの混合物に注入する。この器械は、1/18,000インチのオリフィスを有するステンレス鋼Leurlokコネクターを介して一つに繋れた2つの5mLのシリンジを有する。これらの溶液を、これらのシリンジ間で、コネクターを通して、約100秒間行き来させる。その結果生成した粒子をEMグリッド上で乾燥させ、酢酸ウラニルで染色して、電子顕微鏡写真検査を行なった。図1aは、この標品の60,000×倍の電子顕微鏡写真を示しており、図1bは、同じ標品の150,000×倍の電子顕微鏡写真を示している。これらのミセル性ナノ粒子の生成方法の簡単な説明を各表の下に示してある。LS130サイジング装置を用いることの一つの問題は、それが、直径200ナノメートル未満の粒子の寸法を正確に測定できないということである。図1a及び1bを用いて、殆どの粒子が直径70〜90ナノメートルであり、5%の粒子が直径90ナノメートルを超えるに過ぎないことが測定される。20〜30ナノメートルの範囲の粒子は、図1bに示した一層高倍率にて見ることができる。実施例2−ミセル性ナノ粒子へのエストラジオールの取り込み表10及び12は、2つの異なる濃度でエストラジオールが取り込まれた2ロットの非帯電ミセル性ナノ粒子を生成するのに用いられる物質を含んでいる。両標品は、水を希釈剤として用いて作られる。下記の実施例3に記載のアカゲザルの研究においては一層高いエストラジオール濃度の物質が用いられた。ミセル性ナノ粒子の形成の前に、50又は100mgのエストラジオールを標品の開始剤(エタノール成分)にて可溶化する。エストラジオールは水の存在にて沈殿するので、これは必須である。事実、試薬等級のエタノール中の少量の水は、エストラジオールを沈殿させるのに十分であるようである。何故なら、ここに記載の材料及び手順を用いて形成したミセル性粒子は、その中に含まれるエストラジオールの結晶を有するようだからである。しかしながら、これらの結晶は、水中沈澱で通常見出される針様形態ではなくシート様形態を有しているようである。これらのミセル性ナノ粒子を、実施例1に記載のものと実質的に同じ手順を用いて作製したが、開始剤を他の成分と混合する前にエストラジオールをエタノール開始剤に溶解(又は懸濁)させた。油−安定剤−開始剤/エストラジオール成分は、手作業で混ぜるか又はボルテックスミキサーを用いて60秒間混合することができる。1mLの水を実施例1に記載したような往復シリンジ器械を用いて生成した混合物4mLに注入する。これらの標品についてのCoulter LS130レーザーサイジング装置を用いて測定したサイジングデータを、これらの2つの標品について、それぞれ、表11及び13に示す。LS130サイジング装置は、直径200ナノメートル未満の粒子の寸法を正確に測定できない。これらの物質も又、EMグリッド上で乾燥し、酢酸ウラニルで染色して、電子顕微鏡写真検査を行なった。電子顕微鏡写真は、殆どの粒子が200ナノメートル未満であることを示している。20〜30ナノメートルの範囲の粒子は、見ることができる。結晶化したエストラジオールは、大きいミセル中に容易に見ることができる。遊離の薬物結晶は何れの視野にも認められず、薬物のミセルへの完全な取り込みを示している。実施例3−エストラジオール含有標品のアカゲザル試験実施例2の100mgのエストラジオール標品を、効力を示すためにエストラジオールの標準エタノール標品に対比して試験した。エタノール(表14)又はミセル性ナノ粒子(表15)中の1ミリグラムのエストラジオールを、4匹の卵巣切除したアカゲザルのグループの皮膚に適用した。一連の血液試料を、次の32日間にわたって取り、血清エストラジオールのレベルを測定した。その血清エストラジオールのデータは、図2にグラフ表示してある。何れの動物の皮膚にも更なる薬物は適用しなかった。動物を次の60日間にわたって、膣出血の生じる時間、持続及び激しさを観察した(表16)。表14及び15及び図2のデータは、治療血清レベルのエストロゲンが、卵巣切除された動物の血流中に、両グループにおいて、単一投与の1時間後に存在することを示している。40ピコグラム/mlより高い平均エストラジオールレベルが、エタノール標品では7日間維持され、ナノ粒子標品では6日間維持される。エストロゲンレベルが低いとき(図2及び表16参照)には、両グループにおいて膣出血が生じる。図2の曲線の形状も特別興味深いものである。エタノール−エストラジオール標品は、高い初期作用及び急激な減少を示す「鮫の歯」曲線を生じるが、ミセル性ナノ粒子標品は、数時間にわたってほぼ平坦なレベルを有するもっと「中位の(mesa)」効果を生じる。この「中位の」効果は、しばしば、ピークに達することに関連した幾つかの問題を最少化することができるので、好ましい。従って、この実施例は、非ヒト霊長類において、この発明のミセル性ナノ粒子を用いて、エストラジオールを無傷の皮膚を通して送達し、単一投与後6日間にわたって治療血清エストラジオールレベルを維持することができることをを示している。この技術は、医学における多くの治療応用を有し得る。このエストラジオール標品は又、種々の温度にて安定でもある。表17は、実施例2のミセル性ナノ粒子について、−20℃、25℃及び65℃における温度安定性のデータを示している。明らかなように、ミセル性ナノ粒子は高温では不安定であるが、それらは、室温及び低温では安定である。更に、この発明のミセル性ナノ粒子は、安定性を失うことなく、水溶液で稀釈することができる。これは、使用の際に必要ならば稀釈することのできる高濃度製品を使用することを可能にする。当業者は、ここに記載したこの発明の特定の具体例の多くの同等物を認識し、又は常例的実験を用いて確認することができる。かかる同等物は、後記の請求の範囲に包含されるものである。 約25〜1000nmの直径を有するミセル性ナノ粒子であって、該ミセル性ナノ粒子が、油、安定剤及び50%以上のアルコールを含むミセル性ナノ粒子形成開始剤を含み適当な水ベースの溶液で水和された親油相を含み、該安定剤を、ポリオキシエチレン20ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン20モノオレエート、ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル及びこれらの混合物よりなる群から選択する、上記のミセル性ナノ粒子。 前記アルコールが、メタノール及び/又はエタノールである請求項1に記載のミセル性ナノ粒子。 前記の油を、植物油、堅果油、魚油、ラード油、鉱油、スクアラン、トリカプリリン及びこれらの混合物よりなる群から選択する、請求項1又は2に記載のミセル性ナノ粒子。 前記の水溶液を、水及びリン酸緩衝塩溶液よりなる群から選択する、請求項1〜3いずれか1項に記載のミセル性ナノ粒子。 前記の水相、油又は開始剤がそれに溶解させ又は懸濁させた活性物質を有する、請求項1〜4いずれか1項に記載のミセル性ナノ粒子。 前記の活性物質がエストラジオールを含む、請求項5に記載のミセル性ナノ粒子。 前記のミセル性ナノ粒子の直径が0.2mmのフィルターの通過を可能にする、請求項1〜6いずれか1項に記載のミセル性ナノ粒子。 下記のステップを含む、ミセル性ナノ粒子の製造方法:過剰の油を安定剤及び50%以上のアルコールを含むミセル性ナノ粒子形成開始剤とブレンドして親油相を形成し、該安定剤は、ポリオキシエチレン20ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン20モノオレエート、ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル及びこれらの混合物よりなる群から選択し;水溶液ベースを有する稀釈溶液を調製し;そして過剰の該親油相を該稀釈剤とブレンドして上記のミセル性ナノ粒子を形成する。 前記アルコールが、メタノール及び/又はエタノールである請求項8に記載の方法。 前記の油を、植物油、堅果油、魚油、ラード油、鉱油、スクアラン、トリカプリリン及びこれらの混合物よりなる群から選択する、請求項8又は9に記載の方法。 前記の水溶液を、水及びリン酸緩衝塩溶液よりなる群から選択する、請求項8〜10いずれか1項に記載の方法。 前記の水相、油又は開始剤がそれに溶解させ又は懸濁させた活性物質を有する、請求項8〜11いずれか1項に記載の方法。


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