タイトル: | 特許公報(B2)_メントールの精製方法 |
出願番号: | 1996022517 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | C11B 9/02,C07B 63/00,C07C 29/78,C07C 29/84,C07C 29/86,C07C 35/12,C11B 9/00 |
石野 律子 西脇 信綱 JP 3935987 特許公報(B2) 20070330 1996022517 19960208 メントールの精製方法 小川香料株式会社 591011410 福村 直樹 100087594 吉村 悟 100059605 石野 律子 西脇 信綱 20070627 C11B 9/02 20060101AFI20070607BHJP C07B 63/00 20060101ALI20070607BHJP C07C 29/78 20060101ALI20070607BHJP C07C 29/84 20060101ALI20070607BHJP C07C 29/86 20060101ALI20070607BHJP C07C 35/12 20060101ALI20070607BHJP C11B 9/00 20060101ALI20070607BHJP JPC11B9/02C07B63/00 CC07B63/00 EC07C29/78C07C29/84C07C29/86C07C35/12C11B9/00 D C11B 9/02 C07B 63/00 C07C 29/78 C07C 29/84 C07C 29/86 C07C 35/12 C11B 9/00 CAplus(STN) Science Direct JST7580(JDream2) JSTPlus(JDream2) 特開平06−145690(JP,A) 特開平06−108088(JP,A) 特開平06−240288(JP,A) 香料の物質工学−製造・分析技術とその利用,1995年,株式会社地人書館,初版第1刷,p.23-24 3 1997217084 19970819 9 20030129 近藤 政克 【0001】【産業上の利用分野】本発明は、メントールの精製方法に係り、より詳しくは、香料、医薬品分野において有用なハッカ油中のメントールを精製する方法に関するものである。【0002】【従来の技術】メントールの精製方法としては、(1) メントールを白油(薄荷脱脳油)を溶媒として再結晶する方法(「香料化学総覧」奥田 治著、広川書店発行1989年版 556〜557 頁)。【0003】(2) ホウ酸との処理により、 l(エル)‐メントールを、再結晶精製の容易な誘導体に変え、その誘導体を再結晶により精製した後、再び l(エル)‐メントールとする方法(英国特許第1,288,295 号公報)。【0004】(3) ガラス棒等を挿入する特殊条件下に、メントールのエタノール水溶液から再結晶する方法(米国特許第4,011,270 号公報)。【0005】(4) l (エル)‐メントールに、極少量のイソメントールを共存させて白油を溶媒として再結晶する方法(特許出願公告昭和57年第26495 号公報)。【0006】(5) 分別蒸留法(前記(1) の「香料化学総覧」1989年版 556〜557 頁)。【0007】等がある。【0008】メントールの香味を改質する方法としては、前述の通り、機能的に再結晶させる方法、付加反応を施す方法及び蒸留による方法に分類されるが、それらのうち、再結晶法では、使用溶媒が再結晶物の風味に大きく影響し、高純度のメントールを得難いという問題があり、また、不純物イソプレゴールがメントール結晶内に混入結晶し易く、メントール結晶の風味に悪影響を及ぼすという欠点があった。更に、付加物形成による付加反応をもってする精製法は、ハッカ油からのメントール分離に適してはいるものの、得られるメントール純度が低いという不利益があり、他方、分別蒸留法では、工程中で加熱変化が起こり、メントールの純度を高め得る反面、謂わゆる加熱劣化臭により、風味が損なわれるといった一長一短があった。【0009】【発明が解決しようとする課題】天然メントールは、通常は、メンタ アルベンシス(Mentha arvensis )の部分乾燥葉茎を水蒸気蒸留して精油(取卸油)を得、その精油を低温にて結晶化し、続いて遠心分離して粗メントールとして製造されている。【0010】メントールは、清涼な風味と爽快な皮膚感覚を有するので、香料及び医薬品分野で重要な地位を占めており、このため特に、チューインガム、菓子、口中清涼剤等に利用する食品関連フレーバーとして、苦味、渋味、黴臭、土臭さ、カンファー臭、薬品臭等の香味を含まず、清涼感の強い、爽快で、きれの良い風味のメントールの取得が望まれて来た。【0011】一般に、メントールとしては、通常、ハッカ取卸油からの天然メントール及び合成メントールが使用されている。合成メントールは、天然メントールよりもメントール純度の高いものが得られるが、原料ミント油に由来する微量成分を含まないために、フレーバーとしての風味の点で劣り、フレーバリングには、天然メントールの方が好ましいものとされている。【0012】そこで、本発明では、上記従来の方法に固有の欠陥を考慮し、ハッカ取卸油の結晶化により製造される粗メントールを原料として、苦味、渋味、黴臭、土臭さ、カンファー臭、薬品臭等の香味を含まず、清涼感の強い、爽快で、きれの良い風味のメントールに改質しようとするものである。【0013】【課題を解決するための手段】この発明が特徴とし要旨としている超臨界抽出法に関係する方法が、メントールの改質精製のために適用され、超臨界二酸化炭素抽出手段を応用したといった例は過去に無かった。【0014】本発明では、メンタ アルベンシスの乾燥葉茎を水蒸気蒸留して得られる精油から冷時結晶となる部分を取り出した粗メントール、またはこの粗メントールとその0〜10重量%相当の水とによる混合物を、温度35〜100 ℃の範囲で、圧力76〜350kg/cm2 の領域下に超臨界二酸化炭素と接触させて、粗メントール中の不快臭或いは不快味(風味)、苦味成分、雑草様香気、重い雑味物質、樹脂状物質等の成分を分画抽出除去することに特徴づけられる。【0015】この改質精製法によれば、よりクールな、清潔な、自然な風味と香気を有し、酸化による劣化や加熱劣化が無いメントールが得られる。【0016】本発明で使用する二酸化炭素は、温度35〜100 ℃の範囲、圧力76〜350kg/cm2 の領域における超臨界状態のものを用いることに特徴がある。好ましい抽出分画は、先ず、初期抽出条件下に揮発性不快風味成分を選択的に抽出除去し、続いて後期抽出条件下において、目的とする風味メントールを抽出することである。これにより、未抽出の不揮発性不快風味成分及び樹脂状物質を抽出残渣として除去する。【0017】望ましい精製手段としての連続精製における初期条件では、二酸化炭素は成分の選択的抽出を実現する状態で使用される。即ち、圧力が大きい程溶解力は大きくなるが、メントールの場合、高圧では超臨界二酸化炭素相とメントール相とが1相となり、選択的2相分離が不可能になってしまう。従って、これを2相状態とするために、温度及び圧力を、例えば、35℃では76〜 80kg/cm2 、45℃では76〜 96kg/cm2 、50℃では76〜103kg/cm2 、60℃では80〜110kg/cm2 、100 ℃では85〜150kg/cm2 といった段階的な次続使用方法を適用する。この方法によれば、不純物メントン類及びメントール異性体類の溶解度とメントールとの溶解度との間に溶解度差が出現するが、この際、抽出中の熱劣化を避けるためには、温度45〜70℃、圧力80〜120kg/cm2 の範囲による抽出作業を行なうことが好ましい。【0018】更に、次続する後期条件では、二酸化炭素は、初期条件よりメントール溶解力の高い状態で使用する。即ち、温度35〜100 ℃、圧力150 〜350kg/cm2 で使用し、熱劣化を避けるためには、温度35〜70℃、圧力150 〜350kg/cm2 の範囲で適用することが最も好ましい。【0019】その理由は、抽出温度35℃抽出圧力76kg/cm 以下臨界点までの条件では、粗メントールの二酸化炭素への溶解度が極めて小さく、選択的2相分離の効率が極端に悪く、抽出条件としては好ましくない。また臨界点以下の温度域では、如何なる圧力でも二酸化炭素と粗メントールは1相となり、本発明が目的とする選択的2相分離行為そのものができない。一方抽出温度が100 ℃以上の場合もまた、二酸化炭素に対する粗メントールの溶解度は低いが、この場合は、高圧力(450kg/cm以上)を使用すれば選択的2相分離の効率を上げることはできる。然しながら、この条件による創生は、実験室内では不可能ではないものの、耐圧装置への過剰な設備投資を余儀なくされる点や、操作上の煩雑さを考慮するとき、実用性は極めて乏しいと考えられ、やはり本発明を実施する上で好ましい抽出条件とはいえないことにある。【0020】【実施例】これらの処理を行なう為の装置の実例とともに、本発明の方法について、以下添付した図面を参照して説明するが、なお、本発明実施上の装置としては、これに限定されるものではなく、連続的抽出装置をもってする実施を否定するものではない。抽出温度に温めた水浴槽10中に収容した抽出槽4に、原料粗メントール或いは粗メントールと水との混合物を仕込み、炭酸ガスを、炭酸ガスボンベ1から過冷却器2を通じて液炭供給用ポンプ3に送り、前記所定の抽出圧力に昇圧し、水浴槽10中の導管を経て、抽出槽4内下部に設置した焼結フィルター9から放出し、原料粗メントール中に送り込む。抽出槽4の下部から原料粗メントール中で発泡させながら上方に向って送り、抽出対象物を溶解した二酸化炭素を抽出槽4の上部から分離槽5に送る。抽出槽4の圧力は、保圧弁6によって、また、分離槽5の圧力は、保圧弁7によって、夫々調節し、何れの保圧弁6及び7も、減圧時の膨脹熱による冷却を避けるために、埋め込ヒーターによって熱を供給する。分離槽5内で減圧された二酸化炭素は、フローメーター8を経て外部へ放出し、分離槽5内の抽出メントールは、抜き出し弁13から捕集する。【0021】抽出終了時の抽出槽4内残存物は、常圧に減圧後、抽出槽4から取り出す。水浴槽10及び11の温度と、保圧弁6及び7の調節とにより、抽出途中での抽出温度、圧力及び分離の温度、圧力に変更を加えることも可能である。【0022】以下に、本発明に従う精製方法の好ましい実例を掲げる。【0023】実施例1原料粗メントール200gを抽出槽4に仕込み、この原料粗メントールと二酸化炭素との混合物が2相状態で存在する50℃、 95kg/cm2 の条件下において、二酸化炭素を毎時800gの速度で供給しながら、二酸化炭素と原料粗メントールとの重量比が8となるまで抽出操作を続けた。なお、抽出操作の行なわれている間、分離槽5を50℃、 10kg/cm2 の条件下に保ち続けた。このような抽出操作の結果、分離槽5からは、原料粗メントールから抽出された不快臭成分部分6g を得、抽出槽4には、抽出残物部分として、精製された改質メントール190gを得た。【0024】実施例2原料粗メントール200gを抽出槽4に仕込み、この原料粗メントールと二酸化炭素との混合物が1相状態で存在する50℃、250kg/cm2 の条件下において、二酸化炭素を毎時800gの速度で供給しながら、二酸化炭素と原料粗メントールとの重量比が21となるまで抽出操作を続けた。なお、抽出操作の行なわれている間、分離槽5を50℃、 10kg/cm2 の条件下に保ち続けた。このような抽出操作の結果、抽出物部分として、分離槽5から精製された改質メントール187gを得、抽出槽4には、抽出残渣として、原料粗メントール中の高沸点樹脂状物や不快味成分部分7g を得た。【0025】実施例3原料粗メントール200gを抽出槽4に仕込み、この原料粗メントールと二酸化炭素との混合物が2相状態で存在する50℃、 95kg/cm2 の条件下において、二酸化炭素を毎時800gの速度で供給しながら、二酸化炭素と原料粗メントールとの重量比が8となるまで抽出操作を続けた。なお、抽出操作の行なわれている間、分離槽5を50℃、 10kg/cm2 の条件下に保ち続けた。このような抽出操作の結果、第一抽出物として、分離槽5には原料粗メントールから抽出された不快臭成分部分5g を得た。分離槽5からこの第一抽出物を抜き出し廃棄した後、続いて、原料粗メントール中から高沸点樹脂状物及び不快香味成分を分離する工程を効率良く操作するために、抽出条件を、メントールと二酸化炭素との混合物が1相状態で存在する50℃、250kg/cm2 に変え、二酸化炭素を毎時800gの速度で供給しながら、二酸化炭素と原料粗メントールとの重量比が25となるまで抽出操作を続けた。なお、抽出操作の行なわれている間、分離槽5を50℃、 10kg/cm2 の条件下に保ち続けた。このような抽出操作の結果、抽出物部分として、分離槽5から精製された改質メントール180gを得、抽出槽4には、抽出残渣として、原料粗メントール中の高沸点樹脂状物及び不快香味成分部分2g を得た。【0026】実施例4原料粗メントール200gと水10g とを抽出槽4に仕込み、この原料粗メントールと二酸化炭素との混合物が2相状態で存在する50℃、 95kg/cm2 の条件下において、二酸化炭素を毎時800gの速度で供給しながら、二酸化炭素と原料粗メントールとの重量比が7となるまで抽出操作を続けた。なお、抽出操作の行なわれている間、分離槽5を50℃、 10kg/cm2 の条件下に保ち続けた。このような抽出操作の結果、第一抽出物として、分離槽5には原料粗メントールから抽出された不快臭成分部分5g を得た。分離槽5からこの第一抽出物を抜き出し廃棄した後、続いて、原料粗メントール中から高沸点樹脂状物及び不快香味成分を分離する工程を効率良く操作するために、抽出条件を、メントールと二酸化炭素との混合物が1相状態で存在する50℃、250kg/cm2 に変え、二酸化炭素を毎時800gの速度で供給しながら、二酸化炭素と原料粗メントールとの重量比が22となるまで抽出操作を続けた。この抽出操作の行なわれている間、分離槽5を50℃、 10kg/cm2 の条件下に保ち続けた。このような抽出操作の結果、抽出物部分として、分離槽5からは精製された改質メントール182gを得、抽出槽4から抽出残渣として水及び原料粗メントール中の高沸点樹脂状物及び不快香味成分部分15g を得た。【0027】上記各実施例による本発明の抽出物を従来例によって抽出した抽出物を比較する為に、以下のような2つの実験を比較例として行なった。【0028】比較例1粗メントールを15mmHgの減圧下で蒸留し、沸点温度104 ℃に至るまでの留分 (対原料比3%)を分取した後、温度104 ℃、圧力15mmHgの下での留出物、続いて圧力を5mmHg減圧しての留出物(対原料比計92%)を分取して精製メントールとした。【0029】比較例2粗メントールを常法に従って水蒸気蒸留し、初期留分(水部を除いたメントール部分は対原料比3%)を除去し、続く留出部の水部とメントール部とを分離後、メントール部分のみ(対原料比91%)を風乾して精製メントールとした。【0030】本発明による2つの上記実施例による改質メントールと上記各実験例による精製メントールとを比較した実験例を以下に示す。【0031】比較試験例各々のサンプルについて、官能評価及びガスクロマトグラフィーによる評価を行なった。【0032】官能検査による評価は、原料粗メントール、超臨界二酸化炭素抽出による精製メントール、減圧蒸留処理メントール、及び水蒸気蒸留処理メントールの夫々をキャンデー及び水への賦香品として評価した。評価は、10名の訓練された官能検査員によって行なわれた。【0033】原料粗メントールを対照として、清涼感、苦味、香味の良さ強さ、美味しさの程度で評価した。総合点(7点満点)を含めてその結果を表1に示す。【0034】・官能評価(表)【0035】【表1】【0036】ガスクロマトグラフィーによる評価は、不快臭の成分であるオクタノール、イソプレゴール、苦味の原因と云われるメントンやメントールの異性体類、ピペリトンの含量から評価した。【0037】▲1▼更に、超臨界二酸化炭素抽出による精製工程中における分画部のガスクロマトグラフィー分析に基づいて、抽出工程経過による主成分組成の変動を図2に示し、抽出選択性を評価した。【0038】▲2▼更に、抽出選択性については、精製工程中の抽出分画部をガスクロマトグラフィー分析することでも評価を行なった(図2)。【0039】このようにして得られた本発明の精製製品は、食品として、チュウインガム、菓子類の他、練り歯磨き、ゼリー、エキス、飲料、口中清涼剤及び薬、タバコ等に使用し風味をつけるのに効果的である。【0040】【発明の効果】本発明の方法によれば、二酸化炭素中低温処理のため、工程中で酸化による劣化や加熱劣化が起こらない。また、抽出と分離の条件(温度、圧力、二酸化炭素量、速度等)や分画の割合を選定することにより、フレーバーリング対象に適した任意の香味成分組成物を分画濃縮できるという利点があり、溶媒と抽出物との分離が簡単で、製品に溶媒が残存しない。【0041】更に、ハッカ取卸油の結晶化により製造される粗メントール中の苦味、渋味、黴臭、土臭さ、カンファー臭、薬品臭等の不快な香味成分を大幅に減少し、清涼感の強い爽快できれの良い風味のメントールに改質出来る。【0042】これに加えて、結晶化法では避けられないイソプレゴールの混入が減少し、特有の薬品臭が抑えられる効果があり、精製物のGC分析の結果、原料粗メントール中の不純物の含有量が減少した。従来例による減圧蒸留法精製物の場合は、工程中に熱異性化が起こり、薬品臭の一成分であるイソメントンが増加していることが判明したが、本発明の方法によれば、これが回避される。【0043】GC分析に基づく超臨界二酸化炭素抽出分画物の主要成分組成(抽出選択性)図2から明らかになったことは、抽出初期の抽出率の低い時点での分画物中には、超臨界二酸化炭素による抽出選択性の高い揮発性の不快臭、苦味成分であるメントン、イソメントン、イソプレゴールの含有量が高いことである。然しながら、フレーバーリング対象に適した組成と香味を有する精製メントールを作成するためには、原料粗メントールの組成と関連して、この抽出選択性に基づいて抽出の前後フラクションのカット率を決定できるということであって、本発明の方法によって精製された結果物については、官能評価の結果、ハッカ取卸油の結晶化により製造される粗メントール中の苦味や渋味及び黴臭や土臭さに起因する雑味、更にはカンファー臭、イソプレゴール臭等の特有の薬品臭等の香味が、大幅に減少し、クリーンな清涼感の強い爽快で、きれの良い風味のメントールに改質される。更に、再結晶法、減圧蒸留法及び水蒸気蒸留法による精製物と比較して、清涼感が強く、加熱劣化臭が無い点で優れた目的物が得られる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の実施に使用される装置の概略図である。【図2】超臨界二酸化炭素抽出分画物の主要成分組成(抽出選択性)を示すグラフである。【符号の説明】1 炭酸ガスボンベ2 過冷却器3 液炭供給ポンプ4 抽出槽5 分離槽6 保圧弁7 保圧弁8 フローメーター9 焼結フィルター10 水浴槽11 水浴槽12 抽出残渣抜き出し弁13 抽出物抜き出し弁 メンタ アルベンシスの乾燥葉茎を水蒸気蒸留して得られる精油から冷時結晶となる部分を取り出した粗メントール、またはこの粗メントールとその0〜10重量%相当の水とによる混合物を、温度35〜100 ℃の範囲で、圧力76〜350kg/cm2 の領域下に超臨界二酸化炭素と接触させ、粗メントール中の不快臭或いは不快味(風味)、苦味成分、雑草様香気、重い雑味物質、樹脂状物質等の成分を分画抽出除去することを特徴とするメントールの精製方法。 メンタ アルベンシスの乾燥葉茎を水蒸気蒸留して得られる精油から冷時結晶となる部分を取り出した粗メントール、またはこの粗メントールとその0〜10重量%相当の水とによる混合物を、温度35〜100 ℃の範囲で、圧力76〜350kg/cm2 の領域下に超臨界二酸化炭素と接触させ、これに続く次続接触を、上記温度、圧力の範囲で選択するより高圧の条件下に適用し、粗メントール中の不快臭或いは不快味(風味)、苦味成分、雑草様香気、重い雑味物質、樹脂状物質等の成分を分画抽出除去することを特徴とするメントールの精製方法。 メンタ アルベンシスの乾燥葉茎を水蒸気蒸留して得られる精油から冷時結晶となる部分を取り出した粗メントール、またはこの粗メントールとその0〜10重量%相当の水とによる混合物を、温度35〜100 ℃の範囲で、圧力76〜350kg/cm2 の領域下に超臨界二酸化炭素と接触させ、粗メントール中の不快臭或いは不快味(風味)、苦味成分、雑草様香気、重い雑味物質、樹脂状物質等の成分を分画抽出するに当たり、超臨界二酸化炭素を前記粗メントールに対し2相状態で使用することを特徴とするメントールの精製方法。