| タイトル: | 特許公報(B2)_一酸化炭素検知剤およびそれを用いた検知管 |
| 出願番号: | 1995310388 |
| 年次: | 2005 |
| IPC分類: | 7,G01N31/00,G01N31/22 |
本間 弘明 村松 輝夫 JP 3654692 特許公報(B2) 20050311 1995310388 19951129 一酸化炭素検知剤およびそれを用いた検知管 光明理化学工業株式会社 390010364 石田 敬 100077517 吉田 維夫 100086276 戸田 利雄 100088269 西山 雅也 100082898 本間 弘明 村松 輝夫 20050602 7 G01N31/00 G01N31/22 JP G01N31/00 E G01N31/22 123 7 G01N 31/00 G01N 31/22 123 実公昭38−022895(JP,Y1) 特公昭48−022463(JP,B1) 実開昭59−194066(JP,U) 特開昭56−097868(JP,A) 特開昭58−014948(JP,A) 3 1997145706 19970606 5 20021126 竹中 靖典 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は一酸化炭素検知剤およびその検知剤を用いた検知管に関する。本発明は、より詳細には、微量の一酸化炭素との反応で着色する新規の一酸化炭素の検知剤およびそれをガラス管に含む検知管に関する。【0002】【従来の技術】一酸化炭素は無色無臭の有毒な気体である。それは、自動車若しくは工場等の燃焼ガス、または、厨房器具等の燃焼排気ガス中に含まれ、そして室内汚染または大気汚染等の原因となっている。この一酸化炭素の濃度を簡易に測定する方法としては、一酸化炭素と化学反応を起こして着色する検知剤からなるペレット、検知剤をロ紙等に含浸させた検知紙および検知剤をガラス管に充填した検知管が用いられている。【0003】従来から一般に知られている一酸化炭素検知剤は、一酸化炭素と化学反応を起こして着色する薬剤をロ紙に含浸させ、または、多孔質担体に担持させることにより製造されたものであり、この薬剤は殆どがパラジウム塩または五酸化ヨウ素を主成分とするものである。これらの中で、現在最も広く用いられているのは、亜硫酸パラジウムカリウムをシリカゲルに担持させた検知剤、または、五酸化ヨウ素および発煙硫酸をシルカゲルに担持させた検知剤であり、これらは共に国際規格のISO 8760に規定する一酸化炭素検知管に採用されている。【0004】亜硫酸パラジウムカリウムをシリカゲルに担持させた検知管は、パラジウム塩と一酸化炭素との反応でパラジウム金属が遊離することによる黒色または褐色の着色に基づくものである。しかし、この従来の検知管は感度が低いため、5ppm以下のような低濃度の一酸化炭素に対して、明瞭に着色させるためには、多量の試料ガスと接触させるかまたは長時間接触させる必要がある。五酸化ヨウ素および発煙硫酸をシルカゲルに担持させた検知剤は、一酸化炭素との反応でヨウ素が遊離することによる緑褐色の着色に基づくものであるが、上記の検知剤と同様に感度が低いことに加えて、刺激性で有害な発煙硫酸を含むという問題がある。【0005】上記の検知剤の他、硫酸モリブデンおよびモリブデン酸アンモニウムをシリカゲルに担持させた検知剤も用いられており、一酸化炭素との反応でモリブデンブルーの青色を示すが、低濃度では着色が薄く、試料ガスとの接触時間を長くする必要がある。【0006】【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少量の試料ガスで、短時間に、5ppm以下のような低濃度の一酸化炭素を測定することができ、且つ、発煙硫酸のような有害物を含まない検知剤およびそれを用いた検知管を提供することである。【0007】【課題を解決するために手段】本発明の一酸化炭素検知剤は亜硫酸パラジウムカリウムおよびpH指示薬をシリカゲルに担持させた一酸化炭素検知剤であって、この検知剤はpH指示薬のアルカリ色領域にpH調節されており、一酸化炭素と前記検知剤の接触時に起こる反応で発生する酸性物質によりpH指示薬が変色することによって一酸化炭素を検知することができる。従来の検知剤がパラジウム塩と一酸化炭素との反応により遊離するパラジウム金属自体の色に基づくのに対し、本発明の検知剤は一酸化炭素との反応により発生する酸性物質によるpH指示薬の変色に基づくことを特徴とする。pH指示薬を用いる場合、遊離パラジウム金属自体の色と比較して色調が鮮明なpH指示薬を選ぶことができることに加えて、感度も高いため、遊離パラジウム金属では目視で検知できなかったような反応量でも明瞭な着色として観測されうる。この為、従来の検知剤で検知しえない低い濃度の一酸化炭素の検知が可能である。本発明の検知剤を用いた検知管では、100ml程度の少量の通気量で、1〜50ppmの、特に5ppm以下の濃度の一酸化炭素を鮮明な着色およびコントラストをもって精度よく測定することができる。【0008】【発明の実施の形態】本発明の検知剤のためのパラジウム塩は亜硫酸パラジウムカリウムおよび/またはテトラクロロパラジウム酸ナトリウム若しくはカリウムである。本発明において、亜硫酸パラジウムカリウムは単独で適切に用いることができるが、テトラクロロパラジウム酸ナトリウム若しくはカリウムは、着色後の退色が非常に高いために本発明で単独で用いる試薬としては適さない。亜硫酸パラジウムカリウムに加えてテトラクロロパラジウム酸ナトリウム若しくはカリウムを併用することにより、早期の退色が起こらず、且つ、検知剤の着色およびコントラストを鮮明にすることができる。【0009】用いるパラジウム塩の量は、一般に、検知剤の重量基準で0.05〜0.3%である。追加で用いることができるテトラクロロパラジウム酸ナトリウム若しくはカリウムの量は検知剤の重量基準で0.05〜0.3%である。【0010】本発明で用いるシリカゲルは一般に水ガラスおよび硫酸で製造される。ここで、このシリカゲルにNa、Al等のアルカリ金属を主成分とする水ガラスの不純物が残留し、これらの金属は担持される試薬に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、不純物を除去するために塩酸または硝酸等の酸で処理することが望ましい。本発明において、A型、B型、ID型等、いずれのシリカゲルを用いてもよい。酸処理したシリカゲルのpHは種類によって多少異なるが、B型では約pH3〜4である。【0011】亜硫酸パラジウムカリウムおよび所望によりテトラクロロパラジウム酸ナトリウム若しくはカリウムを上記のシリカゲルに担持させると、pHは約2程度にまで低下する。このため、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム等のアルカリを用いてpHを指示薬の変色域より若干アルカリ側に調節する必要がある。このことにより、検知剤は、使用前にpH指示薬のアルカリ色に保たれ、そして使用時における一酸化炭素との反応による酸性側へのpH変化により、変色し、明瞭な着色を得ることができる。【0012】本発明の検知剤に用いるpH指示薬はチモールブルー、クレゾールレッド、ペンタメトキシレッド等、いずれの指示薬を用いてもよいが、色調の対比という観点でチモールブルーが好ましい。検知剤のpHは用いるpH指示薬のアルカリ色領域に調節されていなければならず、そのpHは指示薬の変色域によって決まる。例えば、チモールブルーの場合には、検知剤はpH3〜4に調節される。【0013】広い温度範囲での測定を可能にするために、本発明の検知剤は適切な水分含有率に保たれることが好ましい。このような水分含有率は一般に検知剤の重量の5〜10%である。【0014】本発明の検知管は上記の検知剤を密閉されたガラス管内に含むものである。図1は検知管の1態様を示す。図に示すように、適当な内径および長さの透明なガラス管の片側末端を溶封し、1)綿栓、2)検知剤保護用シリカゲル、3)検知剤、4)検知剤保護用シリカゲル、5)通気速度調節用シリカゲル、および6)綿栓の順で充填し、他方の末端を溶封することにより製造されることができる。【0015】【実施例】例10.5%亜硫酸パラジウムカリウム30ml、pH指示薬として0.1%チモールブルー30mlおよびpH調節のための0.4%水酸化ナトリウム2mlの混合液を80メッシュのシリカゲル100gに数回に分けて添加し、80℃の湯浴中で真空乾燥した。乾燥後、7mlの純水を添加し、充分に攪拌して検知剤を製造した。これは一酸化炭素との接触時に橙色から濃赤紫色に変色した。【0016】例20.5%亜硫酸パラジウムカリウム30ml、0.5%テトラクロロパラジウム酸ナトリウム30ml、pH指示薬として0.1%チモールブルー30mlおよびpH調節のための0.4%水酸化ナトリウム2mlの混合液を80メッシュのシリカゲル100gに数回に分けて添加し、80℃の湯浴中で真空乾燥した。乾燥後、7mlの純水を添加し、充分に攪拌して検知剤を製造した。これは一酸化炭素との接触時に橙色から濃赤紫色に変色した。【0017】例3透明なガラス管の片側末端を溶封し、それに、綿栓、例1および例2で用いたのと同一のシリカゲル(水分を検知剤と同濃度に調整したもの)、例1および例2で製造した検知剤、例1および2で用いたのと同一のシリカゲル(水分を検知剤と同濃度に調整したもの)、通気速度調節用シリカゲル(300メッシュ)(水分を検知剤と同濃度に調整したもの)および綿栓の順で充填した。その後、他方の末端を溶封して検知管を製造した。このように製造した検知管を用い、1ppmの濃度の一酸化炭素を検出し、測定することが可能であった。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の検知剤を用いた検知管の略図である。【符号の説明】1…綿栓2…検知剤保護用シリカゲル3…検知剤4…検知剤保護用シリカゲル5…通気速度調節用シリカゲル6…綿栓 亜硫酸パラジウムカリウムおよびpH指示薬をシリカゲルに担持させた一酸化炭素検知剤であって、前記検知剤は前記pH指示薬のアルカリ色領域にpH調節されており、一酸化炭素と前記検知剤の接触時に起こる反応で発生する酸性物質により前記pH指示薬が変色することによって一酸化炭素を検知する検知剤。 前記シリカゲルにテトラクロロパラジウム酸ナトリウムまたはテトラクロロパラジウム酸カリウムを更に担持させた請求項1記載の一酸化炭素検知剤。 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の検知剤を密封されたガラス管内に含む一酸化炭素検知管。