生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_新規チウラム化合物
出願番号:1995078189
年次:2005
IPC分類:7,C07C333/32,C08C1/00,C08J3/24,C08K5/40,C08L21/00


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河岡 良明 立畠 達夫 森田 雅和 高下 勝滋 JP 3690835 特許公報(B2) 20050624 1995078189 19950308 新規チウラム化合物 三新化学工業株式会社 000176268 河岡 良明 立畠 達夫 森田 雅和 高下 勝滋 20050831 7 C07C333/32 C08C1/00 C08J3/24 C08K5/40 C08L21/00 JP C07C333/32 C08C1/00 C08J3/24 Z C08K5/40 C08L21/00 7 C07C333/00 C08C 1/00 C08J 3/00 C08K 5/00 C08L 21/00 CA(STN) REGISTRY(STN) 特開平04−178364(JP,A) 特開昭62−252440(JP,A) 3 1996245565 19960924 5 20011221 前田 憲彦 【0001】【産業上の利用分野】本発明は新規チウラム化合物に関する。さらに詳しくは、ゴムの加硫促進剤として機能し、また農薬中間体、工業用殺菌剤等多くの分野での利用が考えられる新規チウラム化合物に関する。【0002】【従来の技術】従来、特表平4−506653号にはメチルメトキシジチオカルバミン酸のテクネチウム塩が、さらにはフランス特許2102711号にはメチルメトキシジチオカルバミン酸のトリエチルアミン塩が開示されているが、上記に示される新規チウラム化合物は開示されていない。また、ゴム等の加硫促進剤としてのチウラム化合物としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラ(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドなどが公知である。【0003】【課題を解決するための手段】 本発明は化2で表される新規チウラム化合物、および当該化合物によるゴム用加硫促進剤に関する。【化2】 (ここでR1,R2はそれぞれ独立して、水素またはメチル基を示す。)【0004】本発明に係る新規チウラム化合物としては、N,N’−ジメトキシ−N,N’−ジメチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメトキシチウラムジスルフィド、N,N’−ジヒドロキシ−N,N’−ジメチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジヒドロキシチウラムジスルフィドが挙げられる。これらの新規チウラム化合物の内、常温で油状になるものは、シリカ等、任意の充填剤に吸着、混合してゴム用加硫促進剤として使用することも可能である。【0005】また、本発明に係る新規チウラム化合物が加硫促進剤として適用できるゴムとしては、各種ジエンゴム、即ち、天然ゴム,イソプレンゴム,アクリロニトリルブタジエンゴム,スチレンブタジエンゴム,ブチルゴム,エチレンプロピレンジエンゴム,ブタジエンゴム,クロロプレンゴムなどが例示される。【0006】【作用】従来からゴムの加硫促進剤として用いられているテトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどのチウラム系加硫促進剤は、ゴムの加工時及び使用の際に発ガン性ニトロソアミンを生成するため、ヨーロッパを中心に規制されつつある。しかしながら、本発明の新規チウラム化合物に使用されるアミンのうち、例えば、メトキシメチルアミンがニトロソ化したニトロソメトキシメチルアミンは、Richard L.ら〔Chem.−Biol.Interactions,23(2)159(1978)〕によると非発ガン性とされている。また、モノメトキシアミン、モノヒドロキシアミンは1級アミンであるため、ニトロソ化合物を生成しない。したがって、本発明の新規チウラム化合物は、従来のチウラム系加硫促進剤に替わる安全な加硫促進剤として利用される可能性がある。【0007】【実施例】実施例1 N,N’−ジメトキシ−N,N’−ジメチルチウラムジスルフィドの合成N−メトキシ−N−メチルアミン塩酸塩(15.8g,0.16mol)を水160mlで希釈した系に、二硫化炭素(12.2g,0.16mol)を滴下し、30℃以下で48%水酸化ナトリウム27gを滴下した。40℃で2時間撹拌してN−メトキシ−N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウムの水溶液を得た。次いで20℃以下で、98%硫酸8.1gと35%過酸化水素水7.9gを水323mlで希釈した酸化剤を1時間かけて滴下した。室温で1時間撹拌し析出した結晶物をろ別した。イソプロピルアルコールで再結晶して、16.6g(75.3%)の目的物を得た。融点 128.8−130.1℃IR(KBr)1460,1360,1100,1020,580,480cm-11H−NMR.(DMSO−d6)δ=4.08(6H,S,−OCH3)δ=3.85(6H,S,−CH3)【0008】実施例2N,N’−ジメトキシチウラムジスルフィドの合成N−メトキシアミン塩酸塩を用い、実施例1と同様にして黄色油状物を得た。(収率84%)IR 1465,1370,1080,1020,580,480cm-11H−NMR(DMSO−d6)δ=4.02(6H,S,CH3O−)【0009】実施例3N,N’−ヒドロキシ−N,N’−ジメチルチウラムジスルフィドの合成N−メチルヒドロキシアミン塩酸塩を用い、実施例1と同様にして黄色油状物を得た。(収率79%)IR 1468,1372,1100,1020,570,470cm-11H−NMR(DMSO−d6)δ=3.82(6H,S,−CH3)【0010】試験例実施例1で合成したN,N’−ジメトキシ−N,N’−ジメチルチウラムジスルフィドのゴム用加硫促進剤としての試験例を示す。下記に示す配合割合(重量部)において、ゴムの加硫試験を行った。結果は表1に示す。試験結果中、引張試験のデータはJIS K6301加硫ゴム物理試験方法における「引張試験」に準拠して測定した。なお、比較例の加硫促進剤としてはテトラメチルチウラムジスルフィドであり、その配合量は、等モルの配合になるように、ゴム100重量部に対して、実施例の、N,N’−ジメトキシ−N,N’−ジメチルチウラムジスルフィドが1.13部、比較例のテトラメチルチウラムジスルフィドが1.0部とした。天然ゴム 100HAFカーボンブラック 50ナフテン系プロセスオイル 5ステアリン酸 1亜鉛華 5硫黄 1.5加硫促進剤 上記【0011】【表1】【0012】【発明の効果】本発明の新規チウラム化合物はゴムの加硫促進剤として機能する有用な化合物であることが判明した。 化1で表わされるチウラム化合物 (ここでR1,R2はそれぞれ独立して、水素またはメチル基を示す。) ゴムに請求項1の化1で示される化合物を添加してなる当該ゴムの加硫促進方法。 請求項1の化1で示される化合物を主成分とするゴム用加硫促進剤。


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