タイトル: | 特許公報(B2)_D−chiro−3−イノソース及び▲(+)▼−D−chiro−イノシトールの合成 |
出願番号: | 1994509192 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C07D 493/04,C07C 29/10,C07C 35/16,C07C 45/42,C07C 45/59,C07C 49/497,C07D 317/64,C07D 493/14 |
ハドリッキー,トーマス マンデル,マーティン JP 4242925 特許公報(B2) 20090109 1994509192 19930923 D−chiro−3−イノソース及び▲(+)▼−D−chiro−イノシトールの合成 バージニア テック インテレクチュアル プロパティース インコーポレイテッド 591188262 山崎 行造 100071010 ハドリッキー,トーマス マンデル,マーティン US 07/956,522 19921005 US 07/974,057 19921110 20090325 C07D 493/04 20060101AFI20090305BHJP C07C 29/10 20060101ALI20090305BHJP C07C 35/16 20060101ALI20090305BHJP C07C 45/42 20060101ALI20090305BHJP C07C 45/59 20060101ALI20090305BHJP C07C 49/497 20060101ALI20090305BHJP C07D 317/64 20060101ALI20090305BHJP C07D 493/14 20060101ALI20090305BHJP JPC07D493/04 101AC07C29/10C07C35/16C07C45/42C07C45/59C07C49/497C07D317/64C07D493/14 C07D493/04 C07C 29/10 C07C 35/16 C07C 45/42 C07C 45/59 C07C 49/497 C07D317/64 C07D493/14 CAplus(STN) REGISTRY(STN) J. AM. CHEM. SOC., 1990年, 112(25), 9439-9440 ISRAEL JOURNAL OF CHEMISTRY, 1991年, 31, 229-238 40 US1993009103 19930923 WO1994007897 19940414 1996502255 19960312 24 20000920 大久保 元浩 本発明は、アトーニー書類番号第GCL222-US1、米国出願逐次番号第07/956,522号(放棄済)の一部係属である。発明の分野:本発明は、様々な酸素化化合物の生物触媒合成法であって、以下に示す9つの公知のイノシトールの潜在的に全てのものへのアレーン・シス-ジオール出発材料のエナンシオマー選択的官能化を含んで成る方法に関する。より特に、本発明は、非限定的に、以下に示すD-chiro-3-イノソース(10)、及びD-chiro-イノシトール(6)を含む特定の化合物の合成に関し、そしてまた、少なくとも3つの他のイノシトール、neo-、muco-及びallo-イノシトールのために必要な合成法にも関する。(+)-D-chiro-イノシトール(6)は、抗糖尿病剤としてのその認識された効力のために特に重要である(例えば、Kennington, A. S.;Hill, C. R.;Craig, J.;Bogardus, C.;Raz, I.;Ortmeyer, H. K.;Hansen, B. C.;Romero, G.;Larner, J. New England J. Med. 1990, 323, 373を参照のこと。)。発明の背景:アレーン・シス-ジオールの表現は、23年前にGibsonにより最初に発見され、そして記載された(Gibson, D.T. et al. Biochemistry 1970, 9, 1626)。その時以来、酸素化化合物の対掌体制御合成におけるこのようなアレーン・シス-ジオールの使用が当業者により徐々に受け入れられるようになってきた。炭水化物、環式糖アルコール、及び酸素化アルカロイドの全合成への適用の多くの例を文献中に見ることができるが、この領域内の研究の多くは、炭水化物のキラル・プールからの光学的に純粋な化合物を得るというかなり伝統的なアプローチによるものであった(Hanessian, S. in Total Synthesis of Natural Products:The Chiron Approach, 1983, Pergamon Press(Oxford))。さらに、これらのアレーン・シス-ジオールにより行われた研究のいずれも、本発明の対象である酸素化化合物の合成について教示又は示唆していない。本発明においては、これらのアレーン・シス-ジオールを使用するための先の試みにおけるものとは異なり、対掌体分岐法においてアレーン・シス-ジオールのさらなる官能化への正確な対称-ベースの計画の適用について強調された。このアプローチは、環式糖アルコール及び糖の合成について先に首尾よく適用されてきた。例えば、共有に係る特許出願PCT/US91/02594及びPCT/US91/01040(この開示を、引用により本明細書中に取り込む。)を参照のこと。本明細書中に述べる方法により作られることができる化合物は、酸素化化合物を含むが、本方法は、特に、D-chiro-イノシトール(6)のような化合物の合成に有用である。本化合物は、糖尿病の治療のために潜在的に重要な医薬剤である(例えば、a)Kennington, A. S.;Hill, C. R.;Craig, J.;Bogardus, C.;Raz, I.;Ortmeyer, H. K.;Hansen, B. C.;Romero, G.;Larner, J. New England J. Med. 1990, 323, 373;b)Huang, L. C.;Zhang, L.;Larner, J. FASEB, 1992, A1629, Abstr. # 4009;c)Park, Y.;Huang, L.C.;Larner, J. FASEB, 1992, A1629, Abstr. # 4008;Larner, Huang, L. C.;Schwartz, C. F. W.;Oswald, A. S.;Shen, T.-Y.;Kinter, M.;Tang, G.;Zeller, K. Biochem. and Biophys. Commun. 1988, 151, 1416.を参照のこと。)。D-chiro-イノシトール(6)の治療効力は大きいけれども、その利用可能性は限定されている。それは最近では様々な源から入手可能であるが、それは、医薬産業へのその薬物のバルク供給について経済的に実行可能ではない。例えば、D-chiro-イノシトール(6)を、(+)-ピニトールからの脱メチル化生成物として得ることができる。(+)-ピニトールは、本明細書中に取り込む共有に係る出願PCT/US91/02594中に先に記載されているような6段階の合成工程を経由してクロロベンゼンから作られることができる。さらに、(+)-ピニトールは、木屑の抽出により得られることができる(Anderson, A. B. Ind. and Eng. Chem. 1953, 593)。この化合物(6)は、天然の抗生物質カスガマイシンの解裂(Umezawa, H.;Okami, Y.;Hashimoto, T.;Suhara, Y.;Hamada, M. Takeuchi, T. J. Antibiotics(Tokyo)1965, Ser. A, 18, 101)、又は容易に入手可能なmyo-イノシトール(8)のC-3の可能性のある酵素転化(Umezawa, H.;Okami, Y.;Hashimoto, T.;Suhara, Y.;Hamada, M. Takeuchi, T. J. Antibiotics(Tokyo)1965, Ser. A, 18, 101.7. Umezawa, H.;Okami, Y.;Hashimoto, T.;Suhara, Y.;Hamada, M. Takeuchi, T. J. Antibiotics(Tokyo)1965, Ser. A, 18, 101)のいずれかにより得られることもできる。D-chiro-イノシトール(6)の合成のためのこれらの方法は、それらが、その薬物候補の臨床又はバルクのいずれかの供給に最適ではないということについて記載している。特に、公知の合成方法は、容易にスケールアップできず又はあまりに冗長である。これらの方法の中の1つは、木屑からのピニトールの抽出(Anderson, A. B. Ind. and Eng. Chem. 1953, 593)、及びD-chiro-イノシトールへのその化学変換を含む。トン-スケールに適用されたこの手順は、多量の溶媒及び多量の他の化学物質を使用するであろうし、そして実行不能であるか又は費用のかかるものであるかのいずれか又は両方であるであろう。抗生物質カスガマイシンからのD-chiro-イノシトールの合成(Umezawa, H.;Okami, Y.;Hashimoto, T.;Suhara, Y.;Hamada, M. Takeuchi, T. J. Antibiotics(Tokyo)1965, Ser. A, 18, 101)も、欠点に苦しんでいる。なぜなら、大規模においては、生成物の獲得質量の約半分が、廃棄に付されるであろうからであり(カスガマイシンの不所望のアミノ糖部分)、この抗生物質のための大規模発酵法の開発に伴う費用につてはいうまでもない。入手可能であり且つ安価なmyo-イノシトール内の1中心の転化を原理的には酵素により行うことができるが(Umezawa, H.;Okami, Y.;Hashimoto, T.;Suhara, Y.;Hamada, M. Takeuchi, T. J. Antibiotics(Tokyo)1965, Ser. A, 18, 101.7. Umezawa, H.;Okami, Y.;Hashimoto, T.;Suhara, Y.;Hamada, M. Takeuchi, T. J. Antibiotics(Tokyo)1965, Ser. A, 18, 101)、この方法の商業的な実行可能性についてのさらなる詳細は、1965年以来全く表わされていない。先の方法の欠点に基づき、先に記載された方法を超える改良である化合物(6)の生物触媒のアプローチについての必要性が在る。このようなアプローチは、環境的に良性であり、並びに数キログラム・スケールに従うことができるはずである。以下のスキーム1中に示す最近開示された方法は、非常に簡単であり、そして効率的である。ここで、それは、保護された誘導体(11)の単離の必要性を伴わず1ポット手順においてエポキシジオール(12)を提供する。これは、非常に有利な変換である。なぜなら、それは、水、アセトン、硫酸マグネシウム及び二酸化マンガン(天然鉱物)を含む媒質中で4つのキラル中心を作り出し、これ故、廃棄物除去の点からこの変換をより効率的且つ環境的に安全にするからである。シントン(synthon)として有用であるエポキシジオール(14)の合成方法は、先に記載されている(Hudlicky, T.;Price, J.D;Rulin F.;Tsunoda, T. J. Am. Chem. Soc 1990, 112, 9439)。以下のスキーム2中に示すような、ピニトールの合成において先に使用されたこのシントンは、今度は、Hudlicky et al.により記載された先の方法よりもむしろ、過マンガン酸カリウム(KMnO4)による制御された酸化及びその後の(14)への脱ハロゲン化により合成され、そしてスキーム1中に示したような様々な他の化合物の合成において有用である。発明の要約:アレーン・シス-ジオールの生物触媒製造に従って、様々な酸素化化合物、例えば、本明細書中化合物(6)、(10)-(28)により表されたものの合成のための化学的な工程にして記載する。さらに、シントンとして有用な置換エポキシジオールの合成法について記載する。過マンガン酸カリウム(KMnO4)による制御された酸化により合成されたシントンは、様々な他の化合物の合成において有用である。普通でないエポキシジオール(12)の合成は、スキーム1中に説明するように行われる。様々な酸素化化合物、例えば、以下のスキーム3において提示するものの合成のための化学的な工程について記載する。特に、以下の式:{式中、Xが水素、ハロゲン、1-5炭素原子のアルキル、アリール又はCNである。}をもつエポキシジオール又はその許容される塩のための合成方法であって;以下の式:{式中、Xが先に定義したものと同じである。}により表されるアセトニドを、過マンガン酸塩と、適当な溶媒中、約-78℃〜約40℃の温度において、そして約4-8のpHにおいて、反応させることを含んで成るような方法について記載する。好ましくは、Xは、Cl、Br、メチル、フェニル又はCNである。D-chiro-イノシトール(6)又はその医薬として許容される塩の合成方法であって、エポキシジオール(12)(X=Cl、Br)を還元剤により還元して化合物(14)を得て、そして次にエポキシジオール(14)を非限定的に水、アルカリ触媒、酸触媒、Al2O3又は塩基性若しくは酸性イオン交換樹脂を含む加水分解剤により加水分解することを含んで成る方法についても記載する。また、稀なD-chiro-3-イノソース(10)へのエポキシジオール(12)(X=Cl、Br)の直接加水分解及びD-chiro-イノシトール(6)へのそのさらなる還元のための方法であって、エポキシジオール(12)を非限定的に水、アルカリ触媒、酸触媒、塩基性又は酸性イオン交換樹脂を含む加水分解剤により加水分解し、そして次にイノソース(10)を還元剤により還元することを含んで成る方法についても記載する。本発明の追加の態様は、シントンとして先に記載したエポキシジオール(12)を使用し、そして本明細書中スキーム1及び3中に説明するような様々な酸素化化合物の合成に関する。発明の詳細な説明:本発明中で使用するとき、”好適な又は適当な溶媒”は、非限定的に水、水相溶性溶媒、例えば、2-4炭素原子をもつジアルキルケトン、1-3炭素原子をもつ低級アルコール、環式エーテル及び2-6炭素原子をもつエーテル又はそれらの混合物を含む。本明細書中で使用するとき、”還元剤”は、非限定的に遷移金属試薬、ヒドリド試薬又はトリアルキルシラン、好ましくはSmI2、トリブチル・スズ・ヒドリド又はtris(トリメチルシリル)シランを含む。これらの還元剤は、ラジカル開始剤、例えば、UV光及び/又はAIBN又はジベンゾイルペルオキシド又は類似の開始剤との組み合わせにおいて使用されることができる。本明細書中で使用するとき、”酸触媒”は、非限定的に、無機酸、例えば、HCl;有機酸、例えば、p-トルエン・スルホン酸;酸イオン交換樹脂、例えば、Amberlyst 15、Amberlyst IR 118、Amberlite CG-50、Dowex 50 X 8-100;すべてAldrichから商業的に入手可能なもの又は類似の酸イオン交換樹脂を含む。本明細書中で使用するとき、”アルカリ触媒”は、非限定的に水酸化アルカリ金属又は水酸化アルカリ土類金属、例えば、LiOH、NaOH、KOH、又はBa(OH)2;アルカリ金属の炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、Na2CO3又はK2CO3;Al2O3又は塩基性イオン交換樹脂、例えば、Amberlite IRA-400、Amberlyst A26、Amberlyst A21、Dowex 1X2-200又は他のイオン交換樹脂を含む。本発明の態様においては、化合物(12)を、アセトニド、例えば、化合物(11){式中、Xが非限定的に水素、ハロゲン、1-5炭素原子のアルキル、アリール又はCNから成る群から選ばれた置換基として定義されるようなものであり、好ましくはXがCl、Br、メチル、フェニル又はCNである。}を形成させることにより、合成することができる。次に、アセトニド(11)を、適当な温度において適当な溶媒中で過マンガン酸塩に晒し(接触させ)、エポキシジオールを得る。本発明の好ましい態様においては、少なくとも約1.5当量のKMnO4を使用し、そしてより好ましくは約1.5-2.5当量の間のものを使用する。より少ない当量の過マンガン酸塩を、そしてより高い温度を使用するとき、この反応の副生成物が、より大きな程度まで形成されることができる。このような副生成物は、スキーム1中に示したジオール(13)である。本発明において使用するとき、化合物(12)の合成のための適当な溶媒は、非限定的に、水、2-4炭素原子をもつジアルキルケトン、1-3炭素原子をもつ低級アルコール、環式エーテル、例えば、テトラヒドロフラン(THF)又はジオキサン及びそれらの混合物を含む。好ましい溶媒は、水とアセトン又は水とアルコールの混合物である。本発明において使用するとき、化合物(12)の合成のための適当な温度レンジは、約-78℃〜+40℃、好ましくは約-15℃〜約+10℃である。さらに、その反応混合物のpHレンジに依存して、所望の化合物の安定性が影響を受けることができることが理解される。それ故、本発明の好ましい態様、そして特に化合物(12)の合成のための好ましい方法においては、その反応のpHは、約4-8の間に維持されなければならない。pHを制御するためのいずれかの公知の方法を使用することができ、例えば、緩衝化剤又は系をこのようなpHレンジを維持するために使用することができ、又はある者は、CO2によりその反応混合物を飽和させ、又は幾つかの有機若しくは無機弱酸、例えば、酢酸若しくは硼酸を使用して、又は約4-8のpHの領域で作用するバッファー、例えば、燐酸塩バッファー、酢酸塩バッファー、四硼酸塩バッファー又は硼酸塩バッファーを使用することにより、その反応混合物を緩衝化させることができる。化合物(12)を合成するための好ましい方法においては、硫酸マグネシウム(MgSO4)を使用して約4-8の間のpHに維持する。この反応混合物が約pH8を上回るまで許容される場合、望ましい生成物(12)が作られるであろう。但し、それは速い分解に供されることができる。スキーム1中に示したように、アセトニド(11)を、2当量の水性KMnO4/MgSO4に、-10°〜5℃において晒すことは、ジオール(12)とジオール(13)の8:1混合物を60%の収率において与え、一方、より高い温度及びその試薬のより低い濃度は、主要生成物として期待されたジオール(13)を与えた。(12)の形成は:a)過マンガン酸塩による単純なジエンの酸化に関する文献中の先例[参照:Lee, D. G. in The Oxidation of Organic Compounds by Permanganate Ion and Hexavalent Chromium, Open Court Publishing Company,(La Salle), 1980.ハロゲンを含まない結合ジエンの過マンガン酸塩酸化からの低い収率におけるエポキシジオールの形成の2つの例:von Roudloff, E. Tetrahedron Lett. 1966, 993;及びSable, H. Z.;Anderson, T.;Tolbert, B.;Posternak, T. Helv. Chem. Acta 1963, 46, 1157が報告されている。];b)非ハロエポキシドの公知の不安定性[参照:Carless, H. A. J.;Oak, O. Z. J. Chem. Soc. Chem. Commun., 1991, 61;Ganey, M. V.;Padykula, R. E.;及びBerchtold, G. A. J. Org. Chem. 1989, 54, 2787];及びc)KMnO4又はOsO4による1-クロロ-1,3-ジエンの直接及び制御された酸化に関するデータの非利用可能性、に基づき予測されず、且つ普通ではない。先のスキーム3中に示したように、シントン(12)を幾つかの酸素化化合物を作るために使用することができる。出願人は、出発材料としてシントン(12)を使用して作ることができる有限数の化合物を説明し及び/又は例示したけれども、当業者は、容易に追加の化合物を調製することができるであろうことが理解される。例えば、シントン(12)からイノシトール(3)、(4)及び(5)の合成を示す以下のスキーム4を参照のこと。これらの追加の化合物は、本発明によりもくろまれている。所望の生成物に依存して、化合物(12)を還元剤、例えば、ヒドリド試薬又はトリアルキルシランと、そして好ましくはトリブチル・スズ・ヒドリド又はTris(トリメチルシリル)シランと、反応させることができる。この反応を、適宜当業者により理解されるように、ラジカル開始、例えば、UV光の条件下及び/又は適当なラジカル開始剤、例えば、AIBN又はジベンゾイルペルオキシド又は類似の性質のラジカル開始剤の存在中、行うことができる。先に記載したようなエポキシド(12)の還元の後、エポキシド(14)を、純粋な水を使用して、無機酸(HCl)、有機酸(p-トルエン・スルホン酸)による又は非限定的にAmberlyst 15、Amberlyst IR 118、Amberlite CG-50、Dowex 50 X 8-100を含む酸イオン交換樹脂による酸触媒加水分解を使用して、あるいは弱塩基、例えば、有機酸の塩、好ましくはナトリウム・ベンゾエート、酢酸ナトリウム又はクエン酸ナトリウムによる又は非限定的にAmberlyst A21を含むアルカリ・イオン交換樹脂又は非限定的に脂肪族アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルアミンを含む有機塩基によるアルカリ触媒加水分解を使用して、開環し、そして脱保護することができる。反応温度は、水又は適当な溶媒混合物、例えば、水相溶性の溶媒、例えば、2-4炭素原子をもつ低級ケトン、1-3炭素原子をもつ低級アルコール、又は4炭素原子をもつ環式エーテル又は2-6炭素原子をもつエーテルを含む水、の中で、約-10℃〜約110℃の、好ましくは約50℃〜約90℃のレンジにある。化合物(12)は、かなり安定である(110℃におけるt1/2=約50時間)ことが証明され、そして公知のエポキシド(14)[参照:Hudlicky, T.;Price, J. D.;Rulin, F.;Tsunoda, T. J. Am. Chem. Soc. 1990, 112, 9439;及びHudlicky, T.;Price, J. Luna, H.;Anderson, C. M. Isr. J. Chem. 1991, 31, 229.]に、tris(トリメチルシリル)シラン/AIBNによる還元にわたり[Chatgilialoglu, C.;Griller, D.;Lesage, M. J. Org. Chem. 1988, 53, 3642]、50%の収率において変換された。少量のナトリウム・ベンゾエートの存在中H2Oによるこのエポキシドの開環は、非最適ランにおいて、標準サンプルと同一な(1H-NMR及びGC)ほとんど純粋なD-chiro-イノシトールを与えた。Al2O3の存在中でのH2Oによる(12)の直接的加水分解は、最も定量的に稀なイノソース(10)を与えた。この反応を、水を使用して又はアルカリ・イオン交換樹脂、例えば、Amberlite IRA-400、Amberlyst A26、Amberlyst A21、Dowex IX2-200又は類似の性質のイオン交換樹脂、又はAl2O3又はこれらの混合物によるアルカリ触媒を使用して;あるいは無機酸、HCl又は有機酸、例えば、酢酸又はp-トルエンスルホン酸(pTSA)又は非限定的にAmberlyst 15、Amberlyst IR 118、Amberlite CG-50、Dowex 50X8-100、又はSiO2を使用した酸触媒を使用して、行うことができる。反応温度は、約-10℃〜約110℃のレンジにあり、好ましくは約50℃〜100℃にあり、そしてその反応を、水又は適当な溶媒混合物、例えば、水相溶性溶媒、例えば、2-4炭素原子をもつ低級ケトン、1-3炭素原子をもつ低級アルコール;又は4炭素原子をもつ環式エーテル;又は2-6炭素原子をもつエーテルを含む水中で、行うことができる。このような直接的加水分解及び脱保護から得られたイノソース(10)を次に、還元剤、例えば、ヒドリド試薬、好ましくは亜鉛ボロヒドリド又はナトリウム・ボロヒドリドを使用して、適当な溶媒、例えば、水、1-3炭素原子をもつ低級アルコール、4炭素原子をもつ環式エーテル、又は2-6炭素原子をもつエーテル又はその混合物中で、約-10℃〜約110℃の温度において、還元することができる。このような還元の反応生成物は、公知の方法を使用することにより分離することができるかなりの量の(6)(約25%)を含む(Loewus, F. A. Methods in Plant Biochemistry 1990, 2, 219;Honda, S. Anal. Biochem 1984, 140, 1を参照のこと。)。これらの結果は、D-chiro-イノシトール(6)の顕著に短く且つ有効な合成:5つの化学的段階であって、2つを除くすべてが水性媒質中で行われ、関連する反応の最適化にわたりこのシーケンスを4段階にさらに短縮する可能性をもつもの、を構成する。例えば、この合成における段階の数を減少させることができることがもくろまれる。魅力的な(6)の工業的製造が、官能化環式糖アルコールの合成への他の適用があとに続くであろうように、最適化の結果として起こるであろうことは、明白である。ヘキサヒドロキシ・シクロヘキサンのための9つの立体異性体であって、その中の幾つかが、その細胞レベルにおける連絡において、遊離のヒドロキシル又はホスフェートのいずれかとして重要である。(Posternak, T. in The Cyclitols, Hermann, Paris, 1962.)。これらの9つの化合物及びそれらの誘導体のすべてを、商業的な規模での生物触媒を通して目下入手可能であるアーン・シス・ジオールの制御された官能化により、製造することができる。実験:(1S,2R,3S,4S,5R,6S)-2-クロロ-5-ジヒドロキシ-8,8-ジメチル-2,3-オキサ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(12a)。水浴内に置いた、乾燥アセトン(210ml)と2,2-ジメトキシプロオパン(23.8ml, 0.194モル)の混合物中の1-クロロ-2,3-ジヒドロキシシクロヘキサ-4,6-ジエン(20.0g, 0.138モル)の攪拌溶液に、pTSA(0.80g, 4.20mモル)を添加した。15分後、Na2CO3(10ml)の飽和溶液を添加し、そして混合物を-5℃に冷却した(溶液A)。KMnO4(50.0g, 0.316モル)及びMgSO4(21.0g, 0.175モル)を水(1250ml)中に溶解させ、そして5℃に冷却した(溶液B)。-15℃に冷却した氷(250g)とアセトン(300ml)の混合物に、50mlの溶液Bを添加した。次に溶液AとBとを同時に25分間にわたり、その反応混合物中に少し過剰のKMnO4を、そして5℃以下の温度を維持しながら、添加した。沈殿したMnO2を濾別し、そして水及びアセトンにより洗浄した。得られた無色の溶液をCHCl3により抽出し、その抽出物を減圧下乾燥及び蒸発させて80%の(12a)、10%の(13)及び10%の(27)を含む19.1gの白色固体を得た。EtOAc/ヘキサン/Et2Oの混合物からの粗生成物の再結晶により、2群において10.5g(32%)の純粋な(12a)を得た。M.p.=113-114.5℃;[a]D20=+29.2°(C 1, CHCl3);1R(CHCl3)n3392;2983;2914;1374;1220;1167, 1045cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.63(dd, J=5.9, 1.1Hz, 1H), 4.56(dd, J=5.8,3.3,Hz, 1H), 4.29(ddd, J=9.5, 4.3, 1.0Hz, 1H), 4.07(dddd,J=12.0, 4.3, 3.3, 1.0, 1H), 3.84(ddd, J=1.1, 1.0, 1.0Hz,1H),2.84(bd, J=9.6Hz, 1H), 2.41(bd, J=12.1Hz, 1H), 1.48(s, 3H), 1.40(s, 3H);13C NMR(CHCl3)d 110.4(C), 78.5(C), 77.1(CH), 73.3(CH), 67.8(CH), 65.9(CH), 63.7(CH), 27.0(CH3), 24.9(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)237(M+, 100), 221(1B), 161(6), 143(6):分析計算:CgH13ClO5:C, 45.68; H, 5.54;O実測:C, 45.69;H, 5.49.(1S,2R,3S,4S,5R,6S)-2-ブロモ-4,5-ジヒドロキシ-2,3-オキサ-8,8-ジメチル-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(12b)。1-ブロモ-2,3-ジヒドロキシシクロヘキサ-4,6-ジエン(4.8g, 0.026モル)を(12a)の調製において記載したように2,2-ジメトキシプロパンにより処理した。得られた混合物をアセトン(75ml)により希釈し、そして0℃に冷却した。次に、その温度を5℃以下に維持しながら、5℃に冷却した水(130ml)とアセトン(60ml)の混合物中のKMnO4(6.20g, 0.03モル)及びMgSO4(3.00g, 0.025モル)の溶液を30分間にわたり添加した。沈殿したMnO2を濾別し、そして水及びアセトンにより洗浄した。次にこの濾液をNaClにより飽和させ、そしてEtOAcにより抽出した。この抽出物の減圧下での乾燥及び蒸発により粗結晶性生成物(3.3g)を得て、この再結晶(EtOAc/ヘキサン/Et2O)が1.63g(22%)の純粋な(12b)を与えた、母液を減圧下蒸発させ、そしてフラッシュ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH、95:5)により精製し、90mg(1.3%)の(12b)、380mg(3.8%)のブロモ誘導体(13)及び55mg(1.1%)の(27)を得た。(12b)について、1R(KBr)n 3390, 2910, 2830, 1380, 1225, 1170, 1070, 1045cm-1;1H NMR(CDCl3)d4.65(dd, J=5.8, 1.3Hz, 1H), 4.56(dd, J=5.7, 3.4Hz, 1H), 4.32(bdd, J=10.1, 4.3Hz, 1H), 4.11(dm, J=12.0Hz, 1H), 3.91(m, 1H), 2.81(bd, J=10.2Hz, 1H), 2.38(bd, J=12.1Hz, 1H), 1.49(s, 3H), 1.39(s, 3H);13C NMR(CDCl3)d 110.5(C), 77.2(C), 74.2(CH), 71.6(CH), 67.9(CH), 66.5(CH), 63.7(CH), 27.1(CH3), 25.1(CH3);及び(1S,3R,4R,5R,6S)-8,8-ジメチル-3-ヒドロキシ-4,5-オキサ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(27)。M.p.=126-127℃;[a]D20=+61.1°(C 1, CHCl3);1R(KBr)n 3555, 3045, 2995, 1755, 1440, 1405, 1263, 1235, 1110, 1073cm-1;1H NMR(CDCl3)d 5.13(dd, J=5.8, 1.4Hz, 1H), 4.86(ddd, J=5.9, 1.4, 1.4Hz, 1H), 4.42(dd, J=5.9, 1.5Hz, 1H), 3.67(ddd,J=3.8, 1.4, 1.4Hz, 1H), 3.39(ddd, J=3.8, 1.4, 1.4Hz, 1H), 3.31(bd, J=5.8Hz, 1H), 1.60(s, 3H), 1.39(s, 3H);13C NMR(CDCl3)d 202.4(C), 113.2(C), 78.2(CH), 77.4(CH), 70.0(CH), 59.5(CH), 54.0(CH), 27.3(CH3), 25.3(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)201(M+, 100), 143(12), 125(14), 111(14);分析計算CgH12O5:C, 54.00;H, 6.04;実測:C, 53.83;H, 6.03.(1S,2S,3S,4S,8R,9R)-2-クロロ-2,3-オキサ-6,6,11,11-テトラメチル-3,7,10,12-テトラオキサトリシクロ[7.3.0.04,8]ドデカン(18a)。ジクロロメタン(6.0ml)及び2,2-ジメトキシプロパン(1.8ml,14.6mモル)中の(12a)の攪拌溶液(1.14g, 4.82mモル)に、pTSA(10mg, 0.053mモル)を添加した。2.5時間後、Na2CO3(0.5ml)及び水(25ml)の飽和溶液を添加し、そしてその反応混合物を石油エーテルにより抽出した。この抽出物を乾燥させ、そして減圧下で蒸発させて、1.24g(93%)の無色結晶(18a)を得た。M.p.=59-62.5℃;[a]D20=+23.1°(C 1, CHCl3);1R(KBr)n 2981, 2930, 1378, 1261, 1214, 1162, 1072, 1053cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.62(m, 3H), 4.35(ddd, J=6.3, 1.7, 1.0Hz, 1H), 3.64(ddd, J=1.8, 1.0, 1.0Hz, 1H), 1.48+1.47(s, 6H), 1.40(s, 3H), 1.36(s, 3H);13C NMR(CDCl3)d 111.0(C), 110.6(C), 79.0(C), 76.2(CH), 74.7(CH), 74.2(CH), 72.1(CH), 62.2(CH), 27.4(CH3), 26.8(CH3), 25.8(CH3), 25.3(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)277(M+, 63), 261(80), 245(10), 219(15), 183(40), 161(43), 143(72), 133(62), 125(45), 115(75);分析計算C12H17ClO5:C, 52.09; H, 6.19;実測:C, 52.24; H, 6.22.(1R,2S,3R,4R,8S,9S)-2,3-オキサ-6,6,11,11-テトラメチル-3,7,10,12-テトラオキサトリシクロ[7.3.0.04,8]ドデカン(19)。ベンゼン(1.5ml)中の(18a)(60.0mg, 0.239mモル)、tri-n-ブチル・スズ・ヒドリド(76.3mg, 0.262mモル)及びAIBN(19.6mg, 0.119mモル)の溶液をアルゴン下2.5時間75℃に加熱した。次にこの反応混合物を石油エーテル(5ml)により希釈し、そして10%失活シリカ・ゲルを通して濾過した。EtOAcによるシリカ・ゲルの洗浄及び減圧下でのその溶出液の蒸発により、ワックス状の結晶性生成物(75mg)を得て、このフラッシュ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、ヘキサン:EtOAc、7:1)により(19)(25mg, 43%)を得た。M.p.=109-110℃;1R(KBr)n 3035, 2980, 1395, 1380, 1250, 1225, 1095, 1075, 1045cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.57(m,3H), 4.34(bd, J=6.5Hz, 1H), 3.34(m, 2H), 1.52(s, 3H), 1.41(s, 3H), 1.37(s, 6H);13C NMR(CDCl3)d 109.3(C), 108.9(C), 74.5(CH), 72.5(CH), 71.5(CH), 69.9(CH), 55.1(CH), 52.3(CH), 27.4(CH3), 26.5(CH3), 25.8(CH3), 25.0(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)243(M+, 37), 227(50), 185(100), 169(10), 127(40);分析計算C12H18O9:C, 59.49:H, 7.49;実測:C, 59.58:H, 7.52.ハロエポキシド(12a,b)の、tris(トリメチルシリル)シランによる還元A)トルエン(2ml)中の(12b)(112mg, 0.398mモル)、tris(トリメチルシリル)シラン(147mg, 0.477mモル)及びAIBN(25mg, 0.152mモル)の溶液をアルゴン下1.5時間110℃に加熱した。次に、この反応混合物を減圧下蒸発乾固させ、そしてその残渣をフラッシュ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH, 95:5)にかけて38.4mg(48%)の結晶(14)及び3.9mg(5%)の(21)を得た。B)トルエン(1.5ml)中の(12a)(130mg, 0.522mモル)及びAIBN(25mg, 0.152mモル)の溶液をアルゴン下6時間105℃に加熱した。次に、減圧下蒸発された反応混合物のフラッシュ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH, 95:5)により37.1mg(42%)の(14)及び16.2mg(13%)の(22)を得た。(1S,3R,4S,5R,6S)-3-クロロ-4,5-ジヒドロキシ-8,8-ジメチル-2-オキソ-7,9-ジオキサ[4.3.0]ノナン(14)について、M.p.:105-108℃;[a]D20=110.5°(c1, CHCl3);1R(KBr)n 3600-3100, 3030, 2955, 1755, 1385, 1245, 1170, 1085cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.93(dd, J=10.7, 0.7Hz, 1H), 4.63(d, J=5.2Hz, 1H), 4.56(dd, J=2.9, 2.6Hz, 1H), 4.53(dd,J=5.2, 2.9Hz, 1H), 3.97(dd, J=10.7, 2.6Hz, 1H), 2.93(bs, 2H), 1.41+1.40(s, 6H);13C NMR(CDCl3)d 201.7(C), 117.3(C), 86.8(CH), 74.9(CH), 70.8(CH), 66.3(CH), 27.6(CH3), 26.2(CH3).SmI2による(12a)の還元A)アルゴン下THF(1ml)とMeOH(0.3ml)の混合液中の(12a)の溶液(52.1mg, 0.220mモル)に、30分間の期間にわたり-90℃においてSmI2の溶液(THF中0.1M, 25ml, 0.230mモル)を滴下した。冷却せずに1時間攪拌した後、K2CO3(1ml)の飽和溶液を添加し、そしてその反応混合物をさらに15分間攪拌した。EtOAcによる抽出、減圧下でのその抽出物の乾燥及び蒸発により、粗固体生成物を得た。フラッシュ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH, 95:5, その後9:1)により、7.2mg(18%)の(20)及び22mg(49%)の(21)を得た。(1S,4R,5R,6S)-3,4-ジヒドロキシ-8,8-ジメチル-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(21)について、1R(KBr)n 3450, 3060, 2970, 1750, 1155, 1100cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.45(dd, J=6.3, 3.6Hz, 1H), 4.49(bd, 6.5Hz, 1H), 4.29(m, 1H), 4.17(m, 1H), 2.81(ddd, J=15.0, 8.2, 1.0Hz, 1H), 2.67(dd, 15.0, 5.3Hz, 1H), 2.51(bd, J=3.3Hz, 1H), 2.22(bd, J=4.6Hz, 1H), 1.44(s, 3H), 1.41(s, 3H);13C NMR(CDCl3)d 206.7(C), 110.5(C), 78.2(CH), 77.0(CH), 70.8(CH), 68.1(CH), 42.6(CH2), 26.7(CH3), 25.1(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)203(M+, 70), 187(35), 159(15), 145(30), 127(100);分析計算C9H14O5:C, 53.46;H, 6.98;実測:C, 53.25;H, 6.93.B)2分間の期間にわたり添加されたSmI2の溶液(THF中0.1M, 18.0ml, 1.95mモル)の溶液による(12a)(420mg, 1.78mモル)の類似の処理は、クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH, 95:5)後に77mg(22%)の(21)及び生成物の錯体混合物(190mg)を得た。この混合物のクロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、EtOAc:ヘキサン, 1:1)により、110mg(31%)の(23)を得た。(1S,3S,4S,5R)-8,8-ジメチル-5-ヒドロキシ-3,4-オキサ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(23)について、[a]D20=-84.8°(c 1.6, CHCl3);1R(KBr)n 3590, 3060, 3030, 2980, 1760, 1405, 1240, 1185, 1100, 895cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.75(bd, J=9.1, 1H), 4.53(dd, J=9.1, 6.6Hz, 1H), 4.10(dd, 6.5, 4.3Hz, 1H), 3.70(d, J=4.6Hz, 1H), 3.61(d, J=4.4Hz, 1H), 2.75(m, 1H), 1.49(s, 3H), 1.37(s, 3H);13C NMR(CDCl3)d 201.1(C), 109.8(C), 78.0(CH), 76.0(CH), 71.5(CH), 58.6(CH), 54.9(CH), 26.3(CH3), 23.9(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)201(M+, 100), 185(20), 143(15), 125(15).(1S,3R,4S,5R,6S)-4,5-ジヒドロキシ-8,8-ジメチル-3-メトキシ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(24)。(12a)(141mg, 0.596mモル)、Zn粉末(100mg)及びMeOH(5ml)の混合物を、アルゴン下1.5時間還流させた。固形物を濾別し、そしてEtOAcにより洗浄した。Na2CO3(0.5mlの飽和溶液)及び水の添加後、その濾液をEtOAcにより抽出した。減圧下でのその抽出物の蒸発及び乾燥により、110mgの粗生成物を得た。フラッシ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH, 95:5)により、77mg(56%)の(24)、27mg(21%)の(25)及び8mg(6%)の出発材料(12a)を得た。(1S,3R,4S,5R,6S)-4,5-ジヒドロキシ-8,8-ジメチル-3-メトキシ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノナン(24)について、1R(CHCl3)n 3457, 2989, 2936, 1742, 1384, 1226, 1158, 1078cm-1;1H NMR(CDCl3)d 4.59(bd, J=4.9Hz, 1H), 4.51(m, 2H), 4.19(bd, J=10.4Hz, 1H), 3.93(bd, J=10.3Hz, 1H), 3.56(s, 3H), 2.92(bs, 2H), 1.39(s, 6H);13C NMR(CD3OD)d 207.8(C), 129.3(CH), 111.6(C), 85.1(CH), 79.5(CH), 73.2(CH), 69.7(CH), 59.7(CH3), 27.4(CH3), 26.1(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)233(M+, 12), 215(15), 201(12), 183(63), 174(25), 157(70), 143(90), 125(100);分析計算C10H16O6:C, 51.72;H, 6.94;実測:C, 51.64;H, 6.98.(1S,5R,6S)-8,8-ジメチル-5-ヒドロキシ-3-メトキシ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノン-3-エン(25)。1Rn(CHCl3)3520, 3050, 2995, 1720, 1655, 1395, 1245, 1180, 1160, 1095cm-1;1H NMR(CDCl3)d 5.80(dd, J=5.4, 1.2Hz, 1H), 4.79(ddd, J=5.5, 5.0, 3.0Hz, 1H), 4.59(d, J=5.5Hz, 1H), 4.51(ddd, J=5.3, 3.0, 1.2Hz, 1H);3.69(s, 3H), 2.22(bs, J=5.0Hz, 2H), 1.42(s, 3H), 1.39(s, 3H);13C NMR(CD3OD)d 192.4(C), 151.9(C), 115.5(CH), 111.2(C), 80.0(CH), 76.6(CH), 65.0(CH), 55.8(CH3), 27.0(CH3), 26.0(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)215(M+, 10), 197(75), 169(20), 157(100), 139(100), 127(100);分析計算C10H14O5:C, 56.07;H, 6.59:実測:C, 55.95;H, 6.63.(1S,6S)-8,8-ジメチル-3-エトキシ-4-ヒドロキシ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]-ノン-3-エン(26)。(12a)(375mg, 1.59mモル)、ベンジルアミン(340mg, 3.17mモル)及びTHF(2ml)の混合物を-25℃において10時間攪拌した。次にアセトン(6ml)を添加し、そして沈殿したベンジルアミン塩化水素を-25℃において濾別した。この濾液に-20℃においてオキサル酸(142mg, 1.59mモル)を添加し、そして10分後、混合物を濾過して430mgの白色固体を得た。次にこの固体(188mg)をエタノール(5ml)中で還流まで加熱した。沈殿したベンジルアミン・オキサレートを濾別し、そして減圧下でその濾液を蒸発させることにより、110mgの粗生成物を得た。フラッシ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、CHCl3:MeOH, 95:5)により、48.8mg(26%)の(26)及び16mgの(28)を得た。(26)について、M.p.=107-110℃(dec);[a]D20=+102°(C 0.5, MeOH);1R(CHCl3)n 3450, 3050, 3035, 1670, 1650, 1400, 1320, 1275, 1230, 1140, 1115, 1045cm-1;1H NMR(CDCl3)d 5.51(bs, 1H), 4.89(d, J=8.4Hz, 1H), 3.83(ddd, J=11.4, 8.4, 5.2Hz, 1H), 3.75(dq, J=9.2, 7.1Hz, 1H), 3.64(dq. J=9.3, 7.1Hz, 1H), 2.93(ABq, J=16.8, 5.2Hz, 1H), 2.41(ABq, J=16.8, 11.5Hz, 1H), 1.69(s, 3H), 1.60(s, 3H), 1.24(t, J=7.0Hz, 3H);13C NMR(CDCl3)d 189.9(C), 148.0(C), 126.3(C), 117.9(C), 80.3(CH), 77.1(CH), 65.6(CH2), 39.2(CH2), 26.6(CH3), 24.3(CH3), 15.3(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)229(M+, 100), 183(30), 170(20), 143(25), 127(10);分析計算C11H16O5:C, 57.89;H, 7.07;実測:C, 57.98;H, 6.98.(1S, 6S)-8,8-ジメチル-3,4-ジヒドロキシ-2-オキソ-7,9-ジオキサビシクロ[4.3.0]ノン-3-エン(28)。(27)(0.23g)、10%失活シリカ・ゲル(5g, Silica, Gel 60, EM Science)、酢酸エチル(12ml)及びヘキサン(8ml)を室温において2時間攪拌した。次にこの混合物を濾過し、そしてその濾液を減圧下で蒸発させた。フラッシ・クロマトグラフィー(10%失活シリカ・ゲル、酢酸エチル:ヘキサン、6:4)により、25mg(11%)の(28)を得た。M.p.=153-154℃;[a]D20=+102°(C 0.5, MeOH);1R(KBr)n 3295, 2465, 1635, 1410, 1335, 1175, 1140cm-1;1H NMR(CDCl3)d 5.45(bs, 1H), 4.85(d, J=8.3Hz, 1H), 4.18(m, 1H), 2.88(dd, J=16.7, 5.4Hz, 1H), 2.49(dd, J=16.8, 11.6Hz, 1H), 2.43(bs, 1H), 1.69(s, 3H), 1.61(s, 3H);13C NMR(CD3OD)d 192.5(C), 151.9(C), 128.2(C), 120.0(C), 86.1(CH), 82.2(CH), 43.4(CH2), 26.9(CH3), 24.4(CH3);MS(Cl)m/z(相対強度)201(M+, 100), 85(23), 81(15), 69(23).D-chiro-イノシトール(6) A)(14)(16.2mg, 0.080mモル)、イオン交換樹脂Amberlyst 15(100mg)及び水(1.5ml)を3.5時間にわたり80℃に加熱した。この樹脂の濾別、水による洗浄及びこの濾液の減圧下での蒸発により、(1H NMRに基く)70%の(6)を含む12mgの結晶性生成物を得た。B)(14)(9.7g, 44.05mモル)、ナトリウム・ベンゾエート(30mg, 0.21mモル)及び水(150ml)の混合物をアルゴン下で83時間暗所において還流させた。この反応混合物を蒸発させ、水とメタノールの混合物中に溶解させ、そしてその混合物を活性炭により濾過した。得られた無色の溶液を蒸発乾固させた。水及びエタノールの混合液からの再結晶により、天然製品と同一の、6.13g(77%)の純粋な(6)を得た。C)(10)(97mg, 0.545mモル)、NaBH4(50mg, 1.32mモル)及びアセトニトリル(5ml)の混合物を室温において2時間攪拌した。次に希HCl(1:1、0.2ml)を添加した。追加の1時間の攪拌の後、この反応混合物を蒸発乾固させて、(1H NMR, GCに基く)15%の(6)を含む180mgの生成物を得た。D-chiro-3-イノソース(10)。(12a)(93.7mg, 0.396mモル)、Al2O3(活性、塩基性、Brockmann I, 150mg)及び2mlの水の混合物を攪拌しながら0.5時間にわたり80℃まで加熱した。このAl2O3を濾別し、それを洗浄し、そして減圧下でその濾液を蒸発させた後、72mg(84%)の(10)を得た。1R(KBr)n 3346, 3006, 1735, 1576, 1420, 1302, 1132, 1078, 1005cm-1;1H NMR(D2O)d 4.40(dd, J=3.4, 1.3Hz, 1H), 4.16(dd, J=9.7, 1.3Hz, 1H), 3.94(dd, J=4.1, 3.0Hz, 1H), 3.84(dd, J=4.1, 3.2Hz, 1H), 3.59(dd, J=9.7, 3.1Hz, 1H);13C NMR(D2O)d 208.0(C), 75.7(CH), 74.1(CH), 73.6(CH), 73.3(CH), 71.1(CH).Neo-イノシトール(5)。エポキシド(14)(0.69g, 3.41mモル)、Amberlyst IR-118(1.5g)及び水(10ml)の混合物を約100℃まで加熱したとき30分間攪拌した。この固形分を濾別し、その溶液を活性炭により濾過し、そして蒸発させて、70%の(6)及び25%の(5)を含む0.54g(87%)の混合物を得た。Muco-イノシトール(4)。エポキシド(14)(0.58g, 2.86mモル)、Amberlyst 15(0.66g)及び水(20ml)の混合物を室温において24時間攪拌した。この固形分を濾別し、その溶液を活性炭により濾過し、そして蒸発させて、>90%の(4)を含む0.43g(83%)の無色の生成物を得た。水性エタノールからの粗生成物の再結晶化を、>95%純度を有する(4)(0.34g)を得た。Allo-イノシトール(3)。イノソース(10)(1.15g, 6.45mモル)、Raneyニッケル(0.5g)及びメタノール(15ml)の混合物を24時間にわたり60psiにおいて水素添加した。次に、この反応混合物を水により希釈し、活性炭により濾過し、そして蒸発乾固させて、>90%の(3)を含む0.91g(78%)の粗黄色生成物を得た。水性エタノールからのこの粗生成物(0.626g)の再結晶化により0.24gの(3)を得た。 以下の式:(式中、Xがハロゲンである。)をもつ、シントンとして有用なエポキシジオールの製造方法であって、以下の式:(式中、Xが先に定義したものと同じである。)により表されるアセトニドを、過マンガン酸塩と、水、2-4炭素原子をもつジアルキルケトン、1-3炭素原子をもつ低級アルコール、環式エーテル、2-6炭素原子をもつエーテル及びそれらの混合物から成る群から選ばれる溶媒中で、-78℃〜40℃の温度において、4-8の間のpHにおいて、反応させることを、含む、前記方法。 式中、XがCl又はBrである、請求項1に記載の方法。 前記溶媒が水とアセトン又は低級アルコールとの混合物である、請求項1に記載の方法。 前記pHレンジがMgSO4の添加により4-8の間に維持される、請求項1に記載の方法。 前記過マンガン酸塩がKMnO4である、請求項1に記載の方法。 前記アセトニドを少なくとも1.5当量のKMnO4と反応させる、請求項5に記載の方法。 .5〜2.5当量のKMnO4が添加される、請求項6に記載の方法。 前記温度が-15℃〜10℃である、請求項1に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらにa)当該得られたエポキシジオール(12)を還元剤と反応させて、以下の式:により表わされるエポキシドを得て;そしてb)水、アルカリ若しくは酸触媒、Al2O3又はアルカリ若しくは酸イオン交換樹脂から成る群から選ばれる加水分解剤を使用して、-10℃〜110℃の温度において水、又は水相溶性の溶媒又はその混合物である溶媒中でそのエポキシドを開環し、そして段階a)の化合物を脱保護することを含む、D−chiro−イノシトール(6)、muco−イノシトール(4)またはneo−イノシトール(5)、または薬学的に許容できるそれらの塩の製造方法。 前記還元剤が、ラジカル開始剤との組み合わせにおいて又は単独でヒドリド試薬又はトリアルキルシランから成る群から選ばれる、請求項9に記載の方法。 還元剤が、トリブチル・スズ・ヒドリド又はtris(トリメチルシリル)シランである、請求項10に記載の方法。 前記加水分解剤が、鉱酸、有機酸又は酸イオン交換樹脂から成る群から選ばれる、請求項9に記載の方法。 前記温度が、50℃〜90℃である、請求項9に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を水、アルカリ若しくは酸触媒、Al2O3又はアルカリ若しくは酸イオン交換樹脂から成る群から選ばれる加水分解剤と-10℃〜110℃の間の温度において水、又は水相溶性の溶媒又はその混合物である溶媒中で反応させることを含む、D-chiro-3-イノソース(10)又は医薬として許容されるその塩の製造方法。 前記加水分解剤が、Al2O3である、請求項14に記載の方法。 前記温度が、50℃〜100℃の間である、請求項14に記載の方法。 請求項14の方法により請求項14規定のD-chiro-3-イノソース(10)を得、さらに当該得られたD-chiro-3-イノソース(10)をヒドリド試薬により-10℃〜110℃の間の温度において水、又は水相溶性の溶媒又はその混合物である溶媒中で還元することを含む、D-chiro-イノシトール(6)の製造方法。 前記ヒドリド試薬が、亜鉛ボロヒドリド又はナトリウム・ボロヒドリドである、請求項17に記載の方法。 前記温度が、50℃〜100℃の間である、請求項17に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を過マンガン酸塩に水、2-4炭素原子をもつジアルキルケトン、1-3炭素原子をもつ低級アルコール、環式エーテル、2-6炭素原子をもつエーテル及びそれらの混合物から成る群から選ばれる溶媒中-78℃〜50℃の温度において晒すことを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 前記過マンガン酸塩がKMnO4である、請求項20に記載の方法。 請求項20または21の方法により請求項20規定の生成物(27)を得、さらに当該得られた生成物(27)を加水分解することを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 加水分解を、SiO2と水との混合物を使用して行う、請求項22に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を遷移金属試薬により環式エーテル、1-3炭素原子をもつ低級アルコール又はその混合物から成る群から選ばれる溶媒中-90℃〜50℃の温度において還元することを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 前記遷移金属試薬が、SmI2である、請求項24に記載の方法。 前記温度が、-20℃〜30℃である、請求項24または25に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)をヒドリド又はトリアルキルシランから成る群から選ばれる還元剤により-90℃〜110℃の温度において処理することを含む、以下の式:(式中、Xがハロゲンである。)により表される化合物の製造方法。 前記還元剤が、ラジカル開始剤との組み合わせにおいて又は単独でSmI2、トリブチル・スズ・ヒドリド又はtris(トリメチルシリル)シランから成る群から選ばれる、請求項27に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)をヒドリド、トリアルキルシラン、及びSmI2から成る群から選ばれる還元剤により-90℃〜110℃の温度において処理することを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 前記還元剤が、トリブチル・スズ・ヒドリドである、請求項29に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を遷移金属試薬により-90℃〜50℃の温度において還元することを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 前記遷移金属試薬が、SmI2である、請求項31に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を亜鉛及び低級アルコールと40℃〜110℃の温度において1-5時間反応させることを含む、以下の式:(式中、Rが1-4炭素原子のアルキルである。)により表される化合物の製造方法。 前記反応を、2-3時間行う、請求項33に記載の方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を亜鉛及び低級アルコールと40℃〜110℃の温度において20-30時間反応させることを含む、以下の式:(式中、Rが1-4炭素原子のアルキルである。)を有する化合物の製造方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)をベンジルアミン、オキサル酸及び適当な低級アルコールと反応させることを含む、以下の式:(式中、R1が1-3炭素原子のアルキルである。)により表される化合物の製造方法。 請求項1〜8のいずれかの方法により請求項1規定のエポキシジオール(12)を得、さらに当該得られたエポキシジオール(12)(式中、Xがハロゲンである。)を酸触媒と2,2-ジメトキシプロパンで反応させることを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 前記エポキシジオールを、2,2-ジメトキシプロパン/p-トルエンスルホン酸と反応させる、請求項37に記載の方法。 請求項38の方法により請求項37規定の生成物を得、さらに当該得られた生成物をヒドリド試薬又はトリアルキルシランによりラジカル開始剤の存在中で処理することを含む、以下の式:により表される化合物の製造方法。 請求項14の方法により請求項14規定のD-chiro-3-イノソース(10)を得、さらに当該得られたD-chiro-3-イノソース(10)をラニー・ニッケルにより-10℃〜110℃の温度において水、又は水相溶性の溶媒又はその混合物である溶媒中で還元することを含む、allo-イノシトール(3)又は医薬として許容されるその塩の製造方法。