生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_膜組成分析方法
出願番号:1994178236
年次:2004
IPC分類:7,C30B25/18,C23C14/34,C23C16/42,C30B23/00,G01N23/223,H01L21/205


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佐藤 政喜 JP 3559315 特許公報(B2) 20040528 1994178236 19940729 膜組成分析方法 京セラ株式会社 000006633 佐藤 政喜 20040902 7 C30B25/18 C23C14/34 C23C16/42 C30B23/00 G01N23/223 H01L21/205 JP C30B25/18 C23C14/34 H C23C16/42 C30B23/00 G01N23/223 H01L21/205 7 C30B1/00-35/00 C23C14/00-14/58 C23C16/00-16/56 H01L21/205 G01N23/223 CAplus(STN) JSTPlus(JOIS) 特開平03−130360(JP,A) 特開平05−294608(JP,A) T. TIEN et al.,Temperature dependence of structual and electrical properties of Ta-Si thin alloy films,Journal of Applied Physics,1983年12月, Vol.54, No.12,pp.7047-7057 Charalabos A. DIMITRIADIS et al.,Growth mechanism and morphology of semiconducting FeSi2 films,Journal of Applied Physics,1990年 7月 1日,Vol.68, No.1,pp.93-96 2 1996040797 19960213 6 20010129 横山 敏志 【0001】【産業上の利用分野】本発明は半導体基板上にシリサイド膜を形成する際、その組成を正確に分析するための方法及びそのために用いるサファイア基板に関する。【0002】【従来の技術】近年、半導体装置において、MOSデバイスの高集積化に伴い、動作スピードを上げるためにゲート電極や配線の材料として抵抗値の低いタングステンシリサイド(W−Si)膜が用いられている。このタングステンシリサイド膜はタングステンとシリコンの合金であり、スパッタ法やCVD法によって形成されるが、成膜条件によってタングステンとシリコンの組成比が変化し、この組成比によって抵抗値が変わるため、成膜後の組成を正確に分析しておく必要がある。【0003】そこで、予め最終製品とはならないシリコン基板上に所定の条件でスパッタ法またはCVD法にてタングステンシリサイド膜を形成した後、この膜の組成を分析することによって、上記成膜条件下でのタングステンシリサイド膜の組成を検知しておくことが行われている。【0004】具体的な組成の分析方法としては、シリコン基板上でのタングステンシリサイド膜の厚みと電気抵抗値を測定する事により、その組成を推定していた。また、他の分析方法として、シリコン基板上のタングステンシリサイド膜を蛍光X線分析法にて組成分析する方法もあった。【0005】また、上記タングステンシリサイド膜の代わりにMo−Si,Cr−Si等のシリサイド膜も用いられている。【0006】【発明が解決しようとする課題】ところが、上記電気抵抗値の測定による推定では、測定に時間がかかるためインラインで測定できず、また測定精度も悪いと言う欠点があった。【0007】また、蛍光X線分析法によるものでは、シリコン基板の影響でバックグラウンドにシリコンのピークが強く検出され、測定精度が悪いという欠点があった。例えば、シリコン基板上にタングステンシリサイド膜を形成し、蛍光X線分析で分光結晶としてEDDTを用いた場合、タングステンMαのピークは105.0゜、シリコンKαは108.1°と近い位置に検出され、しかもバックグラウンドのシリコンのピークが強く検出されてしまうため、上記二つのピークが重なってしまい、正確な分析ができなかった。【0008】なお、上記タングステンシリサイド膜以外に用いられるMo−Si,Cr−Si等のシリサイド膜についても同様の理由で正確な分析ができないという問題点があった。【0009】また、いずれの分析方法においてもシリコン基板上にタングステンシリサイド膜を形成して分析を行っているが、分析後のシリコン基板は再利用することができず、さらにシリコン基板は耐熱性に劣るために、熱変形を起こしやすいと言う問題点もあった。【0010】【課題を解決するための手段】上記に鑑みて、本発明では、タングステンシリサイド膜の組成分析において、サファイア基板上にスパッタ法やCVD法等でタングステンシリサイド等のシリサイド膜を形成した後、蛍光X線分析法でその組成を分析するようにしたものである。【0011】さらに、本発明では、上記サファイア基板の中心線平均粗さ(Ra)が0.01μm以下であることを特徴とする。【0012】【作用】本発明の分析方法によれば、蛍光X線分析で分光結晶としてEDDTを用いた場合、タングステンMαのピークが105.0°にあり、シリコンKαのピークが108.1°であることは変わらないが、バックグラウンドを成すサファイアのアルミニウムのピークが142.48°にあるため、タングステンMαとシリコンKα二つのピークを明確に分離して測定でき、タングステンシリサイド膜の正確な組成分析ができる。【0013】【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を示す。【0014】図1に示すように、本発明の膜組成分析用サファイア基板1は、単結晶サファイアからなる板状体であり、中心線平均粗さ(Ra)0.01μm以下の極めて滑らかな表面1aを有している。【0015】このサファイア基板1を用いてタングステンシリサイド膜の組成分析を行う場合は、表面1a上に所定条件のスパッタ法またはCVD法によりタングステンシリサイド膜2を形成する。【0016】次にこのタングステンシリサイド膜2の組成を蛍光X線分析法により測定する。タングステンシリサイド膜2に対して斜め方向から角度を変化させながらX線3を照射し、反射X線4とは別に生じる蛍光X線5を検出器6で検出する。この時、X線3を照射した部分の組成に応じて、所定の角度で蛍光X線5が生じることから、蛍光X線5の検出ピークを調べることによって、タングステンシリサイド膜2中の成分を分析することができるのである。【0017】この時、サファイア基板1はAl2 O3 の単結晶体であることから、蛍光X線分析を行うとアルミニウムのピークが検出されることになるが、アルミニウムの検出ピークとタングステン、シリコンの検出ピークは大きく離れているため、タングステンシリサイド膜2中のタングステン及びシリコンのピークを明確に分析できるのである。【0018】また、上記サファイア基板1の表面1aは、中心線平均粗さ(Ra)0.01μm以下の極めて滑らかな面としてあるため、高精度にタングステンシリサイド膜2の組成分析を行うことができる。さらに、サファイア基板1の形状は自由であるが、分析装置等との関係から通常のシリコン基板の形状と一致させることが好ましく、直径4〜8インチの円形で一部にオリエンテーションフラットを有する形状とし、厚みは0.5〜0.7mmの範囲内としてある。【0019】また、単結晶サファイアには代表的な面方位としてC面、A面、R面の3つの面方位があり、上記表面1aはR面としてあるが、その他のどの面方位となっていても良い。【0020】このサファイア基板1の製造方法は、EFG法(Edge−defined Film−fed Growth Method)等によりルツボ中のアルミナ融液から種子結晶を用いて板状のサファイアを引き上げ、所定形状に切断し、表面を研磨して中心線平均粗さ(Ra)0.01μm以下とすれば良い。【0021】また、表1に特性を示すように、サファイアは硬度、抗折強度、ヤング率等の機械的物性が高いため、変形しにくく傷や欠け等が生じにくい。また、融点が2053℃と高いことから耐熱性に優れており熱変形しにくく、熱伝導率も高いため放熱性に優れる。さらに、サファイアは耐食性が高いため、組成分析を行った後はエッチングによってタングステンシリサイド膜2を除去すれば、サファイア基板1は何度でも再利用することができる。【0022】【表1】【0023】ここで、実際に直径6インチ、厚み0.625mmのサファイア基板1を用いて、CVD法により膜厚0.2μmのタングステンシリサイド膜2を形成した。これに対し、分光結晶としてEDDTを用いた蛍光X線分析を行った結果のチャート図を図2に示す。【0024】図2より明らかに、サファイア基板1のアルミニウムKαのピークが142.48°と離れた位置にあるため、タングステンシリサイド膜2中のタングステンMαのピーク(105.0°)とシリコンKαのピーク(108.1°)を明確に分離することができ、両者の組成比を明確に測定できることがわかる。【0025】なお、以上の実施例ではタングステンシリサイド膜の組成分析について述べたが、本発明はその他のシリサイド膜の組成分析についても適用することができる。例えば、Mg−Si,Ca−Si,Ti−Si,V−Si,Cr−Si,Mn−Si,Fe−Si,Co−Si,Ni−Si,Zr−Si,Nb−Si,Mo−Si,Ru−Si,Rh−Si,Pd−Si,Hf−Si,Ta−Si,Re−Si,Os−Si,Ir−Si,Pt−Si等のシリサイド膜の分析についても本発明を適用すれば、シリコン成分を明確に検出することができ、正確な組成分析を行うことができる。【0026】【発明の効果】以上のように本発明によれば、サファイア基板に中心線平均粗さ(Ra)0.01μm以下の極めて滑らかな表面を形成し、この面に膜を形成してその組成を分析するようにしたことによって、サファイア基板は耐熱性が高いため熱変形がなく、耐薬品性が高いため分析後の膜を除去すれば繰り返し何度でも使うことができ、極めて効率的である。【0027】また、半導体基板上に形成するシリサイド膜の組成を分析するために、予めサファイア基板上に同条件でシリサイド膜を形成した後、蛍光X線分析法によりこのシリサイド膜の組成を分析することによって、シリコンのピークを明確に検出することができ、高精度にシリサイド膜の組成分析を行うことができる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の膜組成分析用サファイア基板を用いた膜組成分析方法を説明するための図である。【図2】本発明の膜組成分析方法による、蛍光X線分析のチャート図である。【符号の説明】1:サファイア基板2:タングステンシリサイド膜3:X線4:反射X線5:蛍光X線6:検出器 半導体基板上に形成するシリサイド膜の組成を分析するために、予めサファイア基板上に所定条件でシリサイド膜を形成した後、蛍光X線分析法により上記シリサイド膜の組成を分析することを特徴とする膜組成分析方法。 上記サファイア基板の中心線平均粗さ(Ra)が0.01μm以下であることを特徴とする請求項1記載の膜組成分析方法。


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