生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_アルカリに安定なサイクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ及びその製造法
出願番号:1993277788
年次:2004
IPC分類:7,C12N9/10


特許情報キャッシュ

高崎 義幸 JP 3544383 特許公報(B2) 20040416 1993277788 19931008 アルカリに安定なサイクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ及びその製造法 天野エンザイム株式会社 000216162 高崎 義幸 591138810 高崎 義幸 20040721 7 C12N9/10 C12N9/10 C12R1:07 JP C12N9/10 C12N9/10 C12R1:07 7 C12N 9/00-9/99 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) PubMed 特開平03−083580(JP,A) 3 FERM P-13877 1995107971 19950425 11 20000928 鈴木 恵理子 【0001】【産業上の利用分野】本発明は、サイクロデキストリン グルカノトランスフェラーゼ(EC 2.4.1.19、以下CGTaseという)、その製造法に関する。更に詳しくは、CGTase生産能を有するバチルス属に属する菌を培養し、培養物中に耐アルカリ性CGTaseを産生せしめ、これを採取するCGTaseの製造法に関する。【0002】【従来の技術】サイクロデキストリンはグルコースが6、7又は8個などからなる環状オリゴ糖の総称であり、バチルス・マセランス(Bacillus macerans)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)等のバチルス属細菌、クレブシエラ・ニューモニア(Klebsiella pneumoniae)等の細菌などの生産するCGTaseにより澱粉から生産される。又、ある種の好アルカリ性菌、例えば、好アルカリ性バチルス No.38−2は、pH5.5とpH8.5に最適pHをもつCGTaseを生産し、澱粉からβ−サイクロデキストリンを生産する。これらの微生物の生産するCGTaseについては、例えば、発酵と工業 36(3) 176−183 (1978), 醸造 80(7) 434−440 (1985),(株)学会出版センター発行「好アルカリ性微生物」 101−110 (1982)等に詳しくまとめられている。【0003】上記の各種CGTaseを澱粉に作用させて生成したサイクロデキストリンは各種の有機化合物を包蔵し、不安定物質の安定化、芳香の保持、悪臭物質の消臭、苦みの除去、乳化促進、起泡性改善等の作用が知られ、医薬、食品分野に使用されている。例えば、サイクロデキストリンを洗浄剤に配合し、その起泡性を改善したり(特開昭63−68520、特開平2−34693、特開平3−172397)、香料の持続効果を図ったり(特開平1−185399)する方法が知られている。【0004】【課題が解決しようとする課題】本発明の目的は、より耐アルカリ性で、かつ効率的にサイクロデキストリンを生成するCGTaseを生産する微生物を、広く自然界に求めてスクリーニングして見いだすことであり、当該菌株から得られる耐アルカリ性のCGTaseは洗浄剤などの用途に新たな道を開くものである。【0005】【課題を解決するための手段】本発明者は広く自然界に耐アルカリ性のCGTase生産菌を求めた結果、土壌より分離したバチルス・エスピーYT−1株の生産するCGTaseが、最適pHは6付近にあるが、pH5−12の広いpH域で安定で、pH4〜12の広いpH域でサイクロデキストリンを合成する性質を有し、特に、pH5〜10においても、至適pHの活性の90%以上の活性を有する耐アルカリ性の性質を有し、更にpH9以上ではα−サイクロデキストリンの生成は抑制され、β−サイクロデキストリンとγ−サイクロデキストリンを主成分として生産することを認めた。【0006】このように、本酵素が、pH9以上のアルカリ性下で、澱粉質から生産するサイクロデキストリンは、空洞の大きいβ−サイクロデキストリンとγ−サイクロデキストリンが主成分となるため、このCGTaseを洗剤とともに使用すれば、食器等の澱粉質等の汚れの分解除去の他に、生成したサイクロデキストリンの消臭などのマスキング効果も顕著に発揮され、又、起泡性の改善と汚れの乳化促進などによる洗滌効果向上等、洗剤成分として極めて有用であることを認めた。本発明はこの知見に基づいてなされたものである。【0007】本発明において例示菌として使用されるバチルス・エスピーYT−1株は、以上の目的のために、自然界から分離した多数の微生物の中から選び出されたものである。バチルス・エスピーYT−1の菌学的性質は下記の通りである。なお本菌は工業技術院生命工学工業技術研究所に、FERM P−13877として寄託されている。【0008】(1) 形態:桿菌(幅0.8〜1.0μm、長さ3.0〜4.0μm)(2) 胞子:卵形で菌体を膨張させる。径0.9〜1.2μm、菌端または中央に形成する。(3) グラム染色:陰性(4) 運動性:+(5) オキシダーゼ:+(6) カタラーゼ反応:+(7) インドール:−(8) VP:−(9) VP培地におけるpH:7.8(10) リトマスミルク反応:−(11) メチレンブルー還元:−(12) チロシン分解:−(13) 食塩(5,7,10%)生育:−(14) 尿素の分解:−(15) クエン酸塩利用(christensen):−(16) OF反応:−(17) 酸素に対する態度:好気性(18) ブドウ糖の分解:−(19) エスクリンの分解:+(20) 硝酸塩還元:±(21) マッコンキー生育:−(22) 澱粉の分解:+(23) ゼラチン:+(24) ツイン80:−(25) DNase:+(26) フェニルアラニン:−(27) エッグヨーク:−(28) カゼイン:+(但し18日)(29) 生育温度(℃):10〜41(最適32〜36)(30) 生育pH:7.2〜11.5(最適8.0〜9.0)(31) 食塩生育(%):0〜1(32) 栄養要求:ビオチン ±ナイアシン −サイアミン −葉酸 −トリプトファン −(33) 糖から酸の産生(フェノールレッド半流動培地−21日):マンニット +サッカロース −キシロース −ソルビット −サリシン +アラビノース −グリセリン −ダルシット −グルコース −マルトース −マンノース −ラクトース −【0009】以上の菌学的性質について、▲1▼ Bergey’s Mannual of Determinative Bacteriology、vol. 2(1986), Williams & Wilkins U.S.A、▲2▼ N. R. Smith, R. E. Gordon, F. E. Clark(1952)Aerobic Sporeforming Bacteria. Agr. Monogragh、▲3▼ R. E. Gordon, W. C. Haynes, C. H. Pang.(1973)The Genus Bacillus. Agr. Handbook No.427 United states department of Agriculture. Washington D. C.等を参照して同定した。本菌は2%食塩に生育せず、その他の性状においても極めてBacillus brevisに類似するが、澱粉を分解し、チロシンを分解しないことから当該菌と同定できなかった。もちろん糖の資化性等からBacillus alcalophilus, Bacillus firmus, Bacillus lentus, Bacillus circulans等に相当しないことより、本菌をバチルス・エスピーYT−1と命名した。【0010】本菌の生産するCGTaseの酵素的性質の概要を以下に示す。(a) 作用及び基質特異性:澱粉を分解してα−、β−及びγ−サイクロデキストリン合成する。これらサイクロデキストリンの生成比は、pH7〜8において、通常、20〜30:60〜70:10〜15の割合で生成するが、pH9以上においては、α−サイクロデキストリンの生成が抑制され、β−サイクロデキストリンとγ−サイクロデキストリンを主成分として生産し、その生成比は、通常、0〜3:80〜85:10〜20である。【0011】(b) 作用pH及び最適pH:作用pHが4〜12であり、1%可溶性澱粉、10mM酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液の下で、40℃で30分測定した場合の最適pHは6〜7であり、かつpH5〜10において、最高活性の90%以上の活性を示す(図1に示す。)。【0012】(c) 作用温度及び最適温度:作用温度の上限が80℃であり、かつ1%可溶性澱粉、10mMリン酸緩衝液(pH10)下で10分間反応させたときの最適温度は65℃にある(図2に示す。)。【0013】(d) pH安定性:10mM酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液の下、25℃で3時間処理したとき、pH5〜10において安定である(図3に示す。)。【0014】(e) 熱安定性:10mMリン酸緩衝液(pH10)の下で10分間加熱する場合、50℃まで安定であるが、60℃で80%失活する。5mMのカルジウムイオンの存在下では60℃で10分間加熱しても90%以上残存する(図4に示す。)。【0015】(f) 分子量:アクリルアミド電気泳動法により求めた分子量が43,000である。【0016】(g) 安定化:Ca2+の存在下で熱安定化される。【0017】(h) 阻害剤:Hg2+、Ag+、Cu2+、Ni2+、Fe2+等の存在下により活性が阻害される。【0018】(i) 精製法:培養上澄から、60%硫安沈殿、DEAE−セファロースカラムクロマトグラフィーとセファデックスゲル濾過クロマトグラフィーにより、電気泳動的に均一まで精製することができる。【0019】(j) 活性測定法:2%可溶性澱粉を含む0.1Mリン酸緩衝液(pH11.0)0.2mlに、適量の酵素液を加え、全量を水で0.4mlとし、50℃で10分間反応させた。反応後、ヨウ素−ヨウ化カリウム−HCl溶液[(I2 0.005g ; KI 0.05g ; 0.1M HCl 10ml)に水を加えて、全量100mlとしたもの]を2ml加え、室温で15分間放置後、660nmで比色する。この条件で、1分間に青色の1%を減少させる酵素量を1単位とする。【0020】これまで、サイクロデキストリンを生成する多くの微生物が発見されてきた。生成されるサイクロデキストリンの種類は、微生物の種類により異なり、例えば、バチルス・マセランス(Bacillus macerams)の酵素は比較的α−サイクロデキストリンを多く生産する(α:β:γ=13.3:2.3:1)。そして、ある種の細菌、例えば、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)は比較的β−サイクロデキストリンを多く生産する(α:β:γ=1.0:7.0:1.0)。又、好アルカリ性細菌が生産する、例えば、バチルス No.38−2株のCGTaseは、最適pHが5.5とpH8.5にあり、β−サイクロデキストリンを生産する〔発酵と工業 37(2) 150−161 (1979)〕。【0021】然るに、本発明において例示菌として使用するバチルス・エスピーYT−1株の生産するCGTaseは、pH5〜10の広いpH域で安定であるが、最適pHが6〜7にあり、pH6〜8で反応したとき、通常、α−サイクロデキストリンを20〜30%、β−サイクロデキストリンを60〜70%、そして、γ−サイクロデキストリンを10〜15%の割合で生成する。一方、pH9以上で反応したときは、α−サイクロデキストリンの生成が抑制され、空洞の大きいβ−サイクロデキストリンとγ−サイクロデキストリンが主成分として生産される。その割合は、α−サイクロデキストリンが0〜3%、β−サイクロデキストリンが80〜85%そして、γ−サイクロデキストリンが10〜20%である(表1を参照)。しかし、最高収量は、ほぼ同じ50〜60%である。【0022】本菌を培養して本発明のCGTaseを生産するには、窒素源として、大豆粕、コーン・スティープ・リカー、肉エキス、ペプトン、ミルクカゼイン、酵母エキスなどの有機窒素源が使用される。中でも、大豆タンパク、大豆粕(脱脂大豆)、コーン・ルティーブ・リカーなどは良好な窒素源である。この他、必要に応じ、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、尿素、硝酸アンモニウムなどの無機窒素源が使用される。炭素源としては、通常、澱粉又は液化澱粉、可溶性澱粉、デキストリンなどの澱粉派生物が使用される。【0023】以上の窒素源と炭素源の他に、リン酸塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などが補足原料として使用される。特に、リン酸塩、マグネシウムイオン、マンガンイオンなどの添加は効果があり、リン酸塩として、例えば、K2HPO4は0.05〜0.3%、マグネシウム塩として、例えば、MgSO4・7H2Oは0.01〜0.3%、カルシウム塩として、例えば、CaCl2は0.01〜0.1%程度添加される。CGTaseは菌体外に生産されるので、培養後、濾過又は遠心分離により、除菌し、酵素を回収する。【0024】CGTaseの高アルカリ性下の洗剤中での耐性試験は、市販の洗剤、例えば、ライオン社製ママローヤル(商品名:界面活性剤を30%含有)を使用し、界面活性剤として例えば450ppmを含むpH10又はpH11の溶液中で、40℃又は50℃で試験した。以下、実施例により本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これら実施例に限定されるものでない。【0025】【実施例】実施例1コーン・スティープ・リカー 2%(固形分として)、K2HPO4 0.2%、MgSO4・7H2O 0.2%、CaCl2 1×10−3Mからなる培地200mlを1リットル容三角フラスコに入れ、121℃で15分殺菌後、バチルス・エスピーYT−1株(FERM P−13877)を接種し、30℃で225回転/分で3日間振盪培養した。培養後、遠心分離して得た上澄液のCGTase活性は、184単位/ml培地であった。【0026】培養上澄に、硫酸アンモニウムを60%飽和になるように加え、生成した沈殿を回収後、透析して後、25mMのトリス緩衝液(pH7.0)で緩衝化させたDEAE−セファロース CL−68カラムに供給し、KCl濃度を0〜1Mまでリニヤーに変えて溶出した。CGTase区分を回収し、濃縮、透析後、次いで、セファデックスG−150カラムでゲル濾過を行った。得られた精製酵素は2960単位/A280であり、電気泳動的に均一であった。【0027】実施例2実施例2と同様にし、培養して得られた上澄液200mlに硫安を60%飽和になるよう加えて沈殿物を得、水で透析した酵素液を用い、澱粉からのサイクロデキストリンの生産試験を行った。【0028】ポテト澱粉100mg、0.4 Mグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH7〜10)1.3ml、0.1M CaCl2 0.5ml、CGTase 1.25単位、全量を水で10mlとし、50℃で反応を行った。経時的に一定量を採り、高速液体クロマトグラフィーにより各サイクロデキストリン量を測定した。得られた結果を表1に示す。【0029】【表1】【0030】尚、表中でCDはサイクロデキストリンを表す。表1から明らかなように、本酵素は、試験したpH7〜10の広いpH域でサイクロデキストリンを効率的に生成し、特に、pH9以上の反応ではα−CDの生成が抑制され、β−サイクロデキストリンとγ−サイクロデキストリンが主体に生産された。【0031】実施例3本実施例においては、本発明のCGTaseの洗剤溶液中での安定性について試験した。【0032】0.4M グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液1.0ml、実施例1及び2に従い調製したCGTase 0.3ml(381単位)、使用規格2倍濃度の液体洗剤〔ライオン(株)製:商品名ママローヤル、界面活性剤(α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど)30%含有〕3mlを加え、水で全量6.0ml(界面活性剤濃度450ppm)とし、pH5.0、7.0と10に調製し、35℃で放置した。経時的に一定量を採取し、残存活性を測定した。得られた結果を図5に示す。【0033】図中で−○−はpH10の場合を示し、−□−はpH5の場合を示し、そして−●−はpH7の場合を示している。【0034】図から明らかなように、本酵素は、界面活性剤に対して安定であり、接触140時間後も50%以上の活性を保持した。そして、本酵素はpH5及びpH7よりもpH10においてより安定であった。【0035】実施例4本実施例においては、食器に付着した澱粉質の汚れを想定して、洗剤に含まれるCGTaseによる澱粉質汚れの除去試験を行った。【0036】ガラス版に糊化もち米澱粉(約30mg)を塗布し、乾燥したものを、種々の濃度のCGTaseを含む、実施例4で使用した液体洗剤に入れ、pH10とpH11、及び40℃と50℃で浸漬した。15分後、各上澄を採取し、pHを5.0に調製して後、100倍に希釈した市販(ノボ社製造販売)のバチルス属α−アミラーゼ(ターマミル 6L)とアスペルギルス・ニガーのグルコアミラーゼ各0.05mlを加え、60℃で、15分反応した。そして、生成した還元糖をソモギー・ネルソン法により定量した。得られた結果を図6及び図7に示す。【0037】図6はpH10で処理した場合を示し、図7はpH11で処理した場合を示している。横軸の酵素量は本発明のCGTaseの存在量(×25単位)を示し、縦軸は澱粉が分解されて可溶化された量の相対値(%)を示している。図中で−●−は50℃の場合を、−○−は40℃の場合を示している。いずれの場合も、洗剤に含まれるCGTaseにより澱粉が分解可溶化(デキストリン化)された。【0038】【発明の効果】本発明はバチルス属細菌が生産し、pH9以上において、β−サイクロデキストリンとγ−サイクロデキストリンを生成するCGTaseに関する。該酵素はアルカリで安定であり洗浄剤成分として有効に利用される。【図面の簡単な説明】【図1】本発明のCGTaseの最適pHを示す。図中で−●−酢酸緩衝液を使用した場合を示し、−○−はリン酸緩衝液(KH2PO4−Na2HPO4又はNaOH−Na2HPO4)を使用した場合を示す。【図2】本発明のCGTaseの最適温度を示す。【図3】本発明のCGTaseのpH安定性を示す。図中で−●−は酢酸緩衝液、−○−はリン酸緩衝液を使用した場合を示す。【図4】本発明のCGTaseの温度安定性を示している。図中で−○−はカルシウムイオンが存在しない場合を示し、−●−は5mMのCaCl2が存在する場合を示す。【図5】本発明のCGTaseの洗剤中でのpH安定性を示す。図中で−○−はpH10の場合を示し、−□−はpH5の場合を示し、そして−●−はpH7の場合を示す。【図6】洗剤に添加された本発明のCGTaseによる澱粉質汚れのpH10で処理した場合の分解可溶化作用を示す。図中で−●−は50℃の場合を示し、−○−は40℃の場合を示す。【図7】洗剤に添加された本発明のCGTaseによる澱粉質汚れのpH11で処理した場合の分解可溶化作用を示す。図中で−●−は50℃の場合を示し、−○−は40℃の場合を示す。 少なくとも以下の理化学的性質を持つサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ。a)作用:澱粉を分解してα−、β−及びγ−サイクロデキストリンを合成する。b)至適pH:pH6付近(1%可溶性澱粉、10mM酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液、40℃,30分)c)作用pHの範囲:pH4〜12であり、かつpH5〜10において至適活性の90%以上の活性を有する。d)至適温度:65℃付近[1%可溶性澱粉、10mM リン酸緩衝液(pH10)、10分]e)熱安定性:50℃までは安定であるが、60℃で80%失活する。(10mMリン酸緩衝液(pH10)の下で、10分間加熱処理)f)pH安定性:pH5〜10(10mM酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液、25℃,3時間)g)分子量:約43,000(アクリルアミド電気泳動法)h)阻害剤:Hg2+、Ag+、Cu2+、Ni2+、Fe2+により阻害される。 バチルスに属し、少なくとも以下の理化学的性質を持つサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ生産能を有する微生物を培養し、培養物中にサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼを産生せしめ、これを採取することを特徴とするサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼの製造法。a)作用:澱粉を分解してα−、β−及びγ−サイクロデキストリンを合成する。b)至適pH:pH6付近(1%可溶性澱粉、10mM酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液、40℃,30分)c)作用pHの範囲:pH4〜12であり、かつpH5〜10において至適活性の90%以上の活性を有する。d)至適温度:65℃付近[1%可溶性澱粉、10mM リン酸緩衝液(pH10)、10分]e)熱安定性:50℃までは安定であるが、60℃で80%失活する。(10mMリン酸緩衝液(pH10)の下で、10分間加熱処理)f)pH安定性:pH5〜10(10mM酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液、25℃,3時間)g)分子量:約43,000(アクリルアミド電気泳動法)h)阻害剤:Hg2+、Ag+、Cu2+、Ni2+、Fe2+により阻害される。 微生物がバチルス・:エスピーYT−1(FERM P-13877)である請求項2記載のサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼの製造法。


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