生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_低温架橋型ゲル剤
出願番号:1993190550
年次:2006
IPC分類:A61K 9/70,A61K 8/30,A61K 8/72,A61K 8/02,A61K 8/00,A61Q 19/00,A61K 47/02,A61K 47/32,B01J 13/00


特許情報キャッシュ

島谷 隆夫 高柳 均 中村 淳 沢井 義弘 JP 3739100 特許公報(B2) 20051111 1993190550 19930730 低温架橋型ゲル剤 救急薬品工業株式会社 000161714 大多和 明敏 100089314 大多和 曉子 100086999 島谷 隆夫 高柳 均 中村 淳 沢井 義弘 20060125 A61K 9/70 20060101AFI20060105BHJP A61K 8/30 20060101ALI20060105BHJP A61K 8/72 20060101ALI20060105BHJP A61K 8/02 20060101ALI20060105BHJP A61K 8/00 20060101ALI20060105BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20060105BHJP A61K 47/02 20060101ALI20060105BHJP A61K 47/32 20060101ALI20060105BHJP B01J 13/00 20060101ALI20060105BHJP JPA61K9/70 405A61K7/00 CA61K7/00 JA61K7/00 UA61K7/48A61K47/02A61K47/32B01J13/00 E A61K 9/00-9/72 A61K 47/00-47/48 A61K 7/00-7/50 B01J 13/00 特開昭64−031714(JP,A) 特開昭59−093012(JP,A) 特開昭61−040214(JP,A) 実開平04−135924(JP,U) 特開昭61−260014(JP,A) 特開昭62−111918(JP,A) 9 1995039748 19950210 9 20000615 ▲高▼岡 裕美 【0001】【産業上の利用分野】本発明は、低温架橋型ゲル基剤及び低温架橋型ゲル製剤に関する。さらに詳しくは、A:エタノール及び/又はイソプロパノール、ポリアクリル酸及び/又はその塩類並びに難溶性多価金属化合物、B:ヒドロキシ酸及び水のA,B両成分を30℃以下で混合し、pHを4〜6とした低温架橋型ゲル基剤、及び更にこの基剤に活性成分を含有せしめたゲル製剤に関する。【0002】【従来の技術】従来、化粧用パック剤や、外用剤の基剤として数多くのものが知られている。【0003】例えば、パック剤用の基剤としてポリアクリル酸ナトリウムと水酸化アルミニウムゲル、軽質無水硅酸または含水硅酸及び水とからなるパック用基剤(特開昭59−93012)が知られている。又パップ剤用の基剤として、水溶性高分子物質を含有する膏体中に架橋剤として水酸化アルミナマグネシウムを配合したパップ剤用基剤(特公平4−50291)や、ポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性高分子物質、架橋剤としてのアルミニウムグリシネート又は水酸化アルミニウムゲル、更にアルコール、ゼラチンを配合したアルコール含有貼付剤基剤(特公平4−34965)などが知られている。【0004】【発明が解決しようとする課題】上記パック用基剤は、ポリアクリル酸ナトリウムと水酸化アルミニウムゲルによって高含水性ゲルを形成する。しかし、このゲルは多量の水分を含有するため、経時的に水分がしみ出したり、或いはゲルを形成する前に不織布より膏体がはみ出したりする。そしてそのような点を抑えるために架橋剤の水酸化アルミニウムゲルを増すと、硬くなって不織布上に均一に展延出来なかったりする。また、パップ剤用の基剤において、前者の特公平4−50291号公報記載の発明は従来のものの欠点がかなり改善されているが、ゼラチンの使用が望ましく、その場合加温が必要であり、熱分解し易い薬物や揮散し易い薬物を使用する場合は適切ではない。後者の特公平4−34965号公報記載の基剤においてはアルコール(エタノール)が用いられており、難溶性かまたは油性の薬物を用いる場合に適切であるとされているが、ゼラチンを用いるため、やはり加温が必要である。そして実施例をみると45℃位に冷却してからアルコールを添加しているが、45℃ではエタノールはかなり揮散する。そして実際の製造現場では大量に仕込む必要があり、この大量のものを45℃迄冷却するためにはかなりのコストがかかり経済的でない。本発明は、上記の問題点を解決した、活性成分、特に熱分解し易い薬剤や、揮散し易い薬剤を含有せしめて経皮投与製剤とした場合でも薬剤の熱分解や揮散が起こらない経皮投与用ゲル基剤、あるいは、同様の問題点を解決した、活性成分として美肌成分などを含有せしめた化粧用パック剤等のゲル製剤を提供することを目的とする。【0005】【課題を解決するための手段】このような技術状況に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、A成分として、水溶性高分子物質であるポリアクリル酸及び/又はその塩類を、架橋剤である水酸化アルミナマグネシウムを用い、またエタノール及び/又はイソプロパノールを用い、またB成分としてヒドロキシ酸及び水を用いることによって、難溶性あるいは油性の活性成分を配合する場合に好都合で、かつ貼付時の冷却効果がすぐれ、またゼラチンを用いなくとも保形性が良好であると共にゼラチンの場合のような加温が不要のため種々の薬剤を含むゲル基剤が経済的に製造できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は(1)下記A,B両成分を30℃以下で混合し、pHを4〜6とした低温架橋型ゲル基剤:A:エタノール及び/又はイソプロパノール、ポリアクリル酸及び/又はその塩類並びに難溶性多価金属化合物B:ヒドロキシ酸及び水、および(2)活性成分を含有する又は含有しない上記(1)記載の低温架橋型ゲル基剤からなる低温架橋型ゲル製剤、に関するものである。【0006】本発明において、A成分として水溶性高分子であるポリアクリル酸及び/又はその塩類が用いられるが、これはゲルの主成分として用いられる。このポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩が挙げられるが、特に好的なものはアクリル酸ナトリウムである。ポリアクリル酸及び/又はその塩類の配合量は重量比で膏体全量の2〜10%が好適である。なお、ポリアクリル酸或はその塩類以外の水溶性高分子物質、例えばポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、メタクリル酸重合体或は多糖類系のアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、メチルセルロース、可溶性デンプン、カルボキシメチルアミロース、デキストリン等、その他ペクチン、寒天末等のヘミセルロース、アラビヤゴム、トラガカントゴム、キサンタンガム等の植物ゴム、アクリル酸デンプン等の高吸水性高分子等も勿論添加して差し支えない。水溶性高分子物質全体の配合量は膏体全量に対し重量比で1〜20%が好ましい。【0007】A成分の1つである難溶性多価金属化合物としては、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、アルミニウムグリシネート、水酸化アルミニウムゲル等が使用できるが、2価のマグネシウム、3価のアルミニウムの両方が共存している水酸化アルミナマグネシウムが特に好適に使用できる。これらは架橋剤として用いられ、その配合量は、膏体全量に対し重量比で0.2〜3%が好適である。又同じくA成分の1つ、エチルアルコール及び/又はイソプロピルアルコールの配合量は、膏体全量に対し重量比で2〜20%が好適である。2%以下であると調製時ゲル化の反応が早くなり、薄く塗布することができなかったり、厚さのむらを生じたりする。20%以上であるとゲル化の反応が遅くなり、支持体からのしみ出しや、はみ出しが生じる。【0008】B成分であるヒドロキシ酸は保形性を良好に保持することができ、このヒドロキシ酸としては、酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルコン酸、サリチル酸などが挙げられる。ヒドロキシ酸の添加量は、膏体全量に対し重量比で0.5〜5%が好適である。本発明ゲル基剤の調製において、多価アルコール、例えばD−ソルビトール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等を保湿剤として用いることができる。その他、防腐剤や香料、着色料等も適宜配合して差し支えない。防腐剤としてはパラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸ブチル等のパラベン類,チモール,イソプロピルメチルフェノールなどが挙げられる。香料としてはペパーミント,スペアミントなどのミント系香料,レモン,オレンジなどのシトラス系香料及びその他の各種天然香料又は合成香料などが挙げられる。また,着色料としては各種合成色素(タール色素),天然色素,アルミニウムレーキ,顔料などが挙げられる。【0009】本発明のゲル基剤は活性成分を更に含有させて低温架橋型ゲル製剤とすることができ、この活性成分としてはパック剤等に用いられる美肌成分等の非薬剤と、薬剤経皮吸収製剤として用いられる薬剤成分とがある。本発明を例えばパック剤として用いる場合、配合する美肌成分としては特に制限されることはなく、従来のパック剤で用いられているアスコルビン酸又はそのエステル,プラセンターエキス,コウジ酸,桑白皮,グルタチオン,感光素などの美白剤,ヒアルロン酸,コラーゲン,ローヤルゼリー,アロエ,尿素などの保湿剤,イオウ,サリチル酸,レゾルシンなどの角質軟化剤,トラネキサム酸,アラントイン,グリチルリチン酸などの抗炎症剤,各種ビタミン剤等の各種の美肌用活性物質などを適宜、単独或いは組合せて使用することができる。又、本発明を薬剤経皮吸収製剤として用いる場合、配合する薬剤としては、経皮吸収される薬剤であれば特に制限されず、局所的に使用する薬剤及び全身的に適用する薬剤いずれのものも使用される。例えば狭心症発作に対し、血管拡張剤であるニトログリセリン、硝酸イソソルビド、亜硝酸アミル等が挙げられ、気管支喘息に対し、鎮咳、去痰の作用があるフマル酸フォルモテロール、リン酸ジモルファン、クエン酸カルベタペンタン、塩酸プロカテロール等が挙げられる。更に、消炎鎮痛のためのサリチル酸メチル等のサリチル酸誘導体、l−メントール、dl−カンフル、ノニル酸ワニリルアミド等の他、ジクロフェナクナトリウム、インドメタシン、ケトプロフェン、ピロキシカム、イブプロフェン等の非ステロイド系薬剤、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、フルオロシノロンアセトニド等のステロイド系薬剤、あるいはジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤等が挙げられる。その他,塩酸エペリゾン,ダントロレンナトリウム等の骨格筋弛緩剤,塩酸モルヒネ,リン酸コディン等の麻薬等も無論使用することができる。【0010】そして、本発明においては特に熱分解し易い美肌成分や薬剤、例えばアスコルビン酸又はそのエステル,レチノール又はそのエステル,ビタミンA油,酢酸ヒドロキソコバラミン,エルゴカルシフェノールなどのビタミン類,硝酸イソソルビド,ニトログリセリン,エナント酸テストステロン,酒石酸エルゴタミン,インスリンなどが挙げられる。揮発し易い美肌成分や薬物、例えばユーカリ油,ニクズク油,チアミン油,ハッカ油,メントール,カンフルなどのテルペン類,亜硝酸アミル,トリメタジオン等が好適に用いられる。【0011】又、本発明では美肌成分、薬用成分共に入っていないゲル剤をそのまま、例えば不織布に塗布して低温架橋型アイマスク等として用いることもできる。本発明のゲル基剤の調製は例えば下記方法によって行われる。ヒドロキシ酸を必要量の精製水に溶解し、これに必要により多価アルコールを加えてB成分とする。次にポリアクリル酸及び/又はその塩と水酸化アルミナマグネシウムを混合し、更に必要によりポりアクリル酸又はその塩以外の水溶性高分子物質を加え、これにエタノール及び/又はイソプロパノールを加え充分撹拌し均一の混合物たるA成分とする。これに、先に調製したヒドロキシ酸の溶液Bを加え撹拌混合し、ゲル基剤とする。防腐剤を使用する時は、エタノール及び/又はイソプロパノールを加える際、それに混合溶解すればよい。【0012】更に、本発明のゲル製剤は上記で得られたゲル基剤に適宜例えば美肌成分を加えてパック剤などにするか、或いは局所作用薬又は全身作用薬を調製時、適宜配合することによって得られる。この場合これらの美肌成分あるいは薬用成分は精製水,エタノール,イソプロパノール,多価アルコール又はその他の溶解剤に適宜,溶解又は分散して配合する。本発明において、低温架橋型ゲル基剤及び該製剤のpHを4〜6とするが、これはA成分とB成分のpHがゲル強度や架橋速度並びに美肌成分あるいは薬用成分の安定性に大きく影響するためである。例えばこれ以外の範囲ではpHが高いとゲル形成が遅延されたり経時的にゲルから水が放出しやすくなる。反対にpHが低いと架橋速度が速いため均一なゲルが得られなかったり,貼付剤とする場合は展延出来なかったりゲル強度が弱いため皮膚残りが生じたりする。【0013】【発明の効果】本発明のゲル基剤は、上記の如くゼラチンを使用しないため調製時加熱する必要がなく、又エタノールやイソプロパノールを配合しているため、パック剤やパップ剤として使用する場合、冷却効果が良好であるというすぐれた効果を有する。難溶性薬剤や油性の薬剤、また熱分解し易い薬剤或いは揮散し易い薬剤を配合する場合も好都合であり全く問題がない。【0014】【実施例】実施例1エタノール5.0重量部にパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム5.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.25重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部及び濃グリセリン15.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水56.15重量部に酒石酸1.5重量部及びD−ソルビトール液15.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、pH4.8の低温架橋型ゲル基剤を得た。【0015】実施例2エタノール10.0重量部にパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部及びポリアクリル酸1.0重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム5.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.3重量部、アクリル酸デンプン1.0重量部及び1,3−ブタンジオール5.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水66.6重量部に酒石酸1.0重量部及びD−ソルビトール液10.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を5℃で混合し、pH4.2の低温架橋型ゲル基剤を得た。【0016】実施例3イソプロパノール5.0重量部にパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部及びポリアクリル酸1.0重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム3.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.15重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム3.0重量部及び濃グリセリン15.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水66.75重量部に乳酸1.0重量部及び濃グリセリン5.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、pH4.1の低温架橋型ゲル基剤を得た。【0017】実施例4エタノール3.0重量部にパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム6.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.2重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1.0重量部、1,3−ブタンジオール5.0重量部及び濃グリセリン10.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水63.7重量部にリンゴ酸1.0重量部及びD−ソルビトール液10.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、pH5.4の低温架橋型ゲル基剤を得た。【0018】実施例5エタノール5.0重量部にパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム4.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.2重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部及び濃グリセリン15.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水57.2重量部に酒石酸1.5重量部及びD−ソルビトール15.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、不織布上に塗付量が2,000cm2/100gになるように塗付、裁断し、pH4.6の低温架橋型アイマスクシートを得た。【0019】実施例6エタノール5.0重量部にパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム4.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.3重量部、アクリル酸デンプン2.0重量部、1,3−ブタンジオール5.0重量部及び濃グリセリン10.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水71.6重量部に酒石酸1.5重量部及びアスコルビン酸リン酸マグネシウム0.5重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、不織布上に塗付量が2,000cm2/100gになるように塗付、裁断し、pH5.5の低温架橋型フェイスマスクシートを得た。【0020】実施例7エタノール5.0重量部にビタミンA油1.0重量部、酢酸トコフェロール0.5重量部及びパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム5.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.3重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部及び濃グリセリン15.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水60.1重量部に酒石酸1.0重量部及びD−ソルビトール液10.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を15℃で混合し、不織布上に塗付量が2,000cm2/100gになるように塗付、裁断し、pH5.2の低温架橋型アイパックシートを得た。【0021】実施例8エタノール5.0重量部にユーカリ油0.5重量部、ニクズク油0.5重量部、チミアン油0.3重量部、l−メントール0.7重量部、dl−カンフル1.0重量部及びパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム5.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.25重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部及び濃グリセリン15.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水53.15重量部に酒石酸1.5重量部及びD−ソルビトール液15.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を10℃で混合し、不織布上に塗付量が900cm2/100gになるように塗付、裁断し、pH5.2の低温架橋型かぜ用パップ剤を得た。【0022】実施例9イソプロパノール10.0重量部に硝酸イソソルビド5.0重量部及びパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を均一分散させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム5.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.4重量部、アクリル酸デンプン2.0重量部、1,3−ブタンジオール10.0重量部及び濃グリセリン10.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水26.5重量部に酒石酸1.0重量部及びD−ソルビトール液30.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、不織布上に塗付量が2,000cm2/100gになるように塗付、裁断し、pH5.2の低温架橋型経皮吸収貼付剤を得た。【0023】実施例10エタノール5.0重量部にインドメタシン0.5重量部、l−メントール1.0重量部及びパラオキシ安息香酸メチル0.1重量部を加え溶解させる。さらにポリアクリル酸ナトリウム5.0重量部、水酸化アルミナマグネシウム0.3重量部、アクリル酸デンプン2.0重量部及び1,3−ブタンジオール5.0重量部を加え、混合分散し、A液とする。別に精製水60.1重量部に酒石酸1.0重量部及びD−ソルビトール液20.0重量部を加え完全溶解し、B液とする。A,B両液を20℃で混合し、不織布上に塗付量が1,000cm2/100gになるように塗付、裁断し、pH5.3の低温架橋型消炎鎮痛外用貼付剤を得た。実施例における配合割合を次の表にまとめて示す。【0024】【表1】 下記A,B両成分を30℃以下で混合し、pHを4〜6とした低温架橋型ゲル基剤: A:エタノール及び/又はイソプロパノール、ポリアクリル酸及び/又はその塩類並びに水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、アルミニウムグリシネート及び水酸化アルミニウムゲルからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である難溶性多価金属化合物 B:ヒドロキシ酸及び水。 ポリアクリル酸及び/又はその塩類がポリアクリル酸ナトリウムである請求項1記載のゲル基剤。 難溶性多価金属化合物が水酸化アルミナマグネシウムである請求項1記載のゲル基剤。 ヒドロキシ酸が酒石酸、乳酸またはリンゴ酸である請求項1記載のゲル基剤。 下記A,B両成分を30℃以下で混合し、pHを4〜6とした活性成分含有又は非含有の低温架橋型ゲル製剤: A:エタノール及び/又はイソプロパノール、ポリアクリル酸及び/又はその塩類並びに水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、アルミニウムグリシネート及び水酸化アルミニウムゲルからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である難溶性多価金属化合物 B:ヒドロキシ酸及び水。 ポリアクリル酸及び/又はその塩類がポリアクリル酸ナトリウムである請求項5記載のゲル製剤。 難溶性多価金属化合物が水酸化アルミナマグネシウムである請求項5記載のゲル製剤。 ヒドロキシ酸が酒石酸、乳酸またはリンゴ酸である請求項5記載のゲル製剤。 活性成分が薬剤又は美肌成分である請求項5、6、7または8記載のゲル製剤。


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